世界のさくらんぼ生産量ランキング:トップ生産国を探る

甘酸っぱい味わいと魅力的な見た目で、世界中の人々に愛されているさくらんぼ。その生産量は各国でどのように分布しているのでしょうか。この記事では、世界のさくらんぼ生産量ランキングを通じて、トップの生産国を探り、その背景にある地理的条件や技術革新を考察します。四季折々の気候が育むこの果実が、どのようにして国際市場に影響を与えているのか、地球規模での生産の現状を紹介します。

日本の果実生産量をランキング形式で紹介!果物大国と言えるのか?

果物と言われたら、どんな種類を思い浮かべるでしょうか?

普段の生活の中で、多くの果物を目にすることがあると思います。果物と言えば何を連想しますか?今回は、日本で広く出回っている果物に注目し、それらの特徴や栽培法、収穫量などを詳しくご紹介します。

日本で最も栽培されている果物をご存知ですか?

日本で最も多く生産されている果物とは何でしょう?

トップに輝く【みかん】

日本では四季折々に旬の果物が楽しめますが、最も多く収穫される果物は何でしょう?農林水産省が実施した「農林業センサス」の調査データを確認してみましょう。

令和元年の果樹収穫量

データを確認すると、日本で最も多く収穫される果物はみかんであることがわかります。みかんの栽培は、約500年前の室町時代に熊本県や和歌山県、静岡県で盛んになりました。中国からみかんが伝来し、熊本県での栽培が始まりました。その後、熊本から持ち帰った苗木を基に和歌山県でも普及しました。静岡県では「橘」との関係がある品種が知られていました。

江戸時代に入り、船での大量輸送が可能になると、みかんは全国に広まり日本を象徴する果物となりました。それでは、なぜ今日まで日本でみかんの生産が活発なのでしょうか?

その背景には、日本の優れた品種改良技術がありました。みかんは冬が旬であり、日当たりや水はけの良い土地を好みます。気候との相性が良く、長年の品種改良により早期に収穫が可能な品種や、環境を管理できる施設での栽培が実現しています。このような工夫が、日本でみかんの収穫量が1位である要因とされています。

2番目にランクインしたのは【りんご】

第2位として挙げられるのがりんごです。生産量では、りんごとみかんが3位の日本梨を大幅に上回っています。りんごにはさまざまな品種があり、特に青森県で生産される「ふじ」が代表的です。これは全体の収穫量70万1,600トンのうち、35万9,300トンを占め、品種別では1位となっています。2001年には世界でも品種別生産量でトップに立ったことから、日本を象徴する果物といえるでしょう。ちなみに、2010年の全体の収穫量は78万6,500トンで、みかんの78万6,000トンを超え1位を記録しています。しかし、その後の温暖化による影響で生産量が減少し、みかんにその座を譲ることになりました。こうしたりんごは、みかん同様に品種改良によって日本で広く生産されるようになり、明治時代にアメリカから輸入された75品種を基に、日本の環境に適した改良が施されています。

第3位【日本梨】

第3位にランクインしたのは日本の梨です。海外から伝来した他の果物に比べて、日本には古くから馴染みがあり、最も古い記録では弥生時代後期には既に栽培されていたとされています。昭和の初め頃まで、日本梨は食料としての保存性が評価され、流通していました。その後、品種改良が進められ、現代では甘くて美味しいデザートとして多くの人に愛されています。2010年の日本梨の生産量は25万8700トンでしたが、2019年には20万9700トンまで減少しました。これは地球温暖化が影響していると考えられています。

日本はトップクラスのフルーツパラダイス!

スーパーマーケットで頻繁に見かける果物がランキングの上位に入っていますね。日本は四季折々の気候に恵まれ、多彩な果物が楽しめる国と言えるでしょう。ここからは、他のフルーツについても見ていきましょう。

えっ!?こんな果物まで!?国産フルーツの豊富なラインナップ!

驚き!この果物も国産?こんなにも種類が豊富な日本のフルーツ!

観光農園からワイン醸造まで…多面的に展開する【ぶどう】栽培

関東地方には多くのぶどう園があり、都心から車で比較的短い時間で訪れることができます。これが、ぶどう栽培が親しまれる理由の一つでしょう。また、近年では国産ワインの製造に向けた新たなぶどう栽培も盛んになっています。

2019年産のぶどうの生産量

ぶどうの生産データを確認してみましょう。表を見ると、山梨県と長野県が1位と2位で、約40%のぶどうがこれらの地域で生産されていることがわかります。中部地方を含む全国で生産されています。ぶどうは8月から10月の時期に農繁期を迎える秋の果物です。栽培作業は多岐にわたり、ワイン用ぶどうを生産する仕事には、収穫後の選別作業、実と果梗を分ける破砕作業があり、さらに果汁を使ってワインを醸造し、熟成させる工程もあるので、農業の6次産業化に関心のある方に向いています。

さらに、ぶどう狩りを体験できる観光農園といった形態もあり、観光客を迎える接客業務も含まれるため、収入の一部となる農業の形態も多く見られます。

みかんにそっくり?キウイフルーツの栽培方法とは

一年中スーパーで見ることができるキウイフルーツは、すっかり日本の食卓に馴染んでいます。そんなキウイの生産量でトップを誇るのは、意外なことにある特定の県です。

2020年のキウイフルーツの収穫量

全国で最も多くキウイフルーツを生産しているのは、愛媛県。この県といえばみかんが有名ですが、実はキウイの生産も長年にわたって1位を維持しています。愛媛の気候はみかんと同様、キウイにも適しているため、栽培が活発です。旬は9月下旬から12月までで、収穫時期に合わせた適切な成長管理が、美味しいキウイの秘訣となっています。

キウイ農園では、独特の手作業での受粉が行われています。キウイはオスとメスに分かれて育つため、自然な受粉は難しく、春の4月から5月にかけて手作業で受粉を行うことがあります。他の作物では虫に頼ることが多い中、手作業での受粉はキウイ栽培特有のプロセスです。

国内産の高級パイナップル

次にご紹介するのはパイナップルです。国内で生産されるパイナップルのほぼ全ては沖縄県で育てられており、生産量は7,390トンに達します。ほんのわずか、0.1%ほど鹿児島県でも育てられています。国内市場に流通するパイナップルの大部分、97%はフィリピンからの輸入品ですが、残りの約3%が沖縄県産となっています。国産のパイナップルは輸入品に比べて価格が高めですが、特にフルーツ専門店やデパート、オンラインショップなどで国内生産の珍しい品種が販売されています。沖縄県の気候条件は水はけの良さと高温を好むパイナップルに合っており、4月から8月の収穫期には暑い気候の中で収穫作業が行われます。パイナップルは乾燥に強く、栽培にはほとんど水を必要としないため、日々の手入れがあまりない果物です。収穫したパイナップルは全国に出荷されるため、素早く選別・包装を行い、船での輸送に備えてすぐに出荷できるようにします。

総括

果物には種類も多く、歴史的背景や栽培地もそれぞれ異なります。本記事を通じて、日本における果物への理解が少しでも深まれば幸いです。

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