フーガスとは

フーガスとは

フーガスとは

パン屋で一際目を引く、葉っぱのような不思議な形のパン「フーガス」。その見た目に「これって何?」と興味を持ったことはありませんか?一方で、パン通の間では“おしゃれで美味しいパン”として人気が高まりつつあります。フーガスは南フランス・プロヴァンス地方の伝統パンで、ドライトマトやオリーブが入ったものから、シンプルなプレーンタイプまで多彩なバリエーションが楽しめるのも魅力。外はパリッと香ばしく、中はもっちりとした絶妙な食感がクセになると評判です。本記事では、そんなフーガスの魅力を「歴史」「レシピ」「食べ方」などさまざまな角度からご紹介。パン好きはもちろん、ちょっと珍しいパンを探している方にもぜひ読んでいただきたい内容です。

フーガスとは

「フーガス」という名前に聞き覚えがない人も多いかもしれませんが、パン好きの間ではその独特な形状と食感で密かな人気を誇るパンです。葉っぱのような姿が印象的なフーガスは、見た目のユニークさだけでなく、その食感や香ばしさも魅力のひとつ。オリーブやドライトマト、ハーブなどを生地に練り込んだものや、シンプルなプレーンタイプまで、多様なバリエーションがあります。

そのまま食べるのはもちろん、ワインのお供としても相性が良く、おつまみ感覚で楽しむ人も多くいます。表面はパリッと、中はもっちりとした食感で、一口ごとに異なる食材の風味が広がるのもフーガスならでは。知らなかった人も、パン屋で見かけたらぜひ一度手に取ってみてほしい、通好みの逸品です。

【フーガス】の歴史

フーガスのルーツは、南フランスのプロヴァンス地方にあります。この地方は温暖な気候と豊かな自然に恵まれ、ハーブやオリーブの産地としても知られています。フーガスはそんな土地で古くから作られてきた伝統的なパンで、その起源はなんと古代ローマ時代にまでさかのぼります。

もともとは、炉の床(フォカス)で焼いた平たいパン=フラットブレッドがその始まりとされ、それが時代とともに各地に広まり、地域の食文化に合わせて進化していきました。イタリアではフォカッチャ、スペインではホガザ、そしてフランスのプロヴァンスではフーガスへと形を変えていったのです。

今日のフーガスは、葉脈を模したカットを入れた楕円形のパンが主流ですが、世界各国では四角形や不規則な形にカットされたものなど、そのバリエーションも豊かです。具材もシンプルなものからナッツ、チーズ、ドライトマト、オリーブまで実に多彩。フーガスはまさに、フランス地方パンの魅力が詰まった芸術品のような存在なのです。

【フーガス】のおすすめレシピ

自宅でフーガスを手作りするのは一見難しそうに見えますが、実は工程を丁寧にこなせば家庭のオーブンでも十分に再現可能です。表面はカリッと香ばしく、中はもっちりとした食感が魅力で、焼きたてを頬張ればその美味しさにきっと感動するはずです。


【材料(一例)】

・強力粉:160g

・水:100cc

・オリーブオイル:10g(+焼き上がり用に適量)

・砂糖:5g

・ドライトマト、オリーブ:適量(刻んでおく)


まず、ボウルに粉と水、砂糖、オイルを入れてしっかりとこね、生地がまとまったらドライトマトとオリーブを加えてさらに練り込みます。一次発酵(30〜40分)を行った後、4分割して軽く丸め、ベンチタイム(休ませる時間)を取ります。


次に生地を楕円形に伸ばし、スケッパーや包丁などで数か所にカットを入れ、葉っぱのような模様を作ります。切れ込みが狭いと焼き上がりの見た目がぼやけるので、指でしっかりと広げて形を整えましょう。天板に並べて二次発酵(32℃で20分)し、表面に卵黄を塗って220度のオーブンで約15〜20分焼きます。


焼き上がり後にオリーブオイルを表面に軽く塗ると、香りが立ち、見た目もつややかに。食事パンとしてはもちろん、ワインやチーズと合わせて楽しむのもおすすめです。



フーガスとは

まとめ

見た目にもインパクトがあり、しかも香ばしくて食感も楽しいフーガスは、食卓に並べるだけでおしゃれな雰囲気を演出してくれます。とくにシンプルな味付けのタイプは食事との相性が良く、スープやサラダと一緒に食べることで、その存在感が引き立ちます。

また、オリーブやドライトマト入りのフーガスは、赤ワインや白ワインとの相性が抜群。軽めのディナーやホームパーティーなど、特別な時間のお供にもぴったりです。一度その魅力に気づけば、パン屋で見かけるたびに手が伸びてしまう…そんな中毒性のあるパンなのです。

もしまだフーガスを食べたことがない人がいれば、ぜひ一度トライしてみてください。シンプルでいて奥深い味わい、そして独特の見た目と食感に、きっと虜になることでしょう。