いちじくバナーネ:白イチジクの魅力

「白いちじく」として知られるバナーネは、フランス原産の希少な品種です。その名の通り、熟しても赤く染まらず、淡い色合いを保つ上品な姿が特徴。夏と秋の二度収穫できるのも魅力の一つです。この記事では、バナーネの独特な魅力に迫ります。

バナーネ:フランス生まれ、白イチジクの魅力と歴史

バナーネは、フランスを原産とする「ロングドート(Longue d'aout)」という品種のイチジクです。夏と秋の二回収穫できる夏秋兼用品種として知られています。特徴的なのは、熟しても果皮が鮮やかな赤色にはならず、全体的に淡い色合いの「白イチジク」であることです。夏果は特に黄緑色が際立ちますが、秋果はやや褐色を帯びることもあります。フランスでは「ロングドート」と呼ばれ、日本では「バナーネ」の他に、「バナナクイーン」や「バナッチ」といった名前でも親しまれています。フランスから日本へ導入されて以来、各地で栽培されるようになり、最近では道の駅や一部のスーパーマーケットでも見かける機会が増えてきました。ただし、バナーネは傷みやすいというデリケートな性質に加え、秋果は果皮の色ムラや茶色っぽさから夏果との見た目の違いが大きいため、市場での大量流通は多くありません。しかし、家庭菜園や庭木としての人気は高く、熱心なファンからの評価も高いです。特に秋果は、その高い糖度とねっとりとした食感が特徴で、直売所などで販売されると、その濃厚な甘さが多くの消費者に支持されています。

バナーネの果実:独特な形状、色、食感、夏果と秋果の違い

バナーネの果実は、独特の形状に加え、夏果と秋果でそれぞれ異なる魅力的な特徴を持っています。バナーネの果実全体の特徴としては、実があまり裂けることがなく、先端がキュッと閉じた上品な「おちょぼ口」のような形をしていることが挙げられます。また、果実の形は全体的に細長く、軸も長めであることも外見上のポイントです。バナーネは夏果と秋果のどちらも収穫できる夏秋兼用品種であり、それぞれの収穫時期で全く異なる味わいと特徴を楽しむことができます。夏果は、前年の晩秋にできた小さな実が冬を越し、春から初夏にかけて再び大きく成長することで、夏に収穫時期を迎えます。夏果は細長いバナナのような形になることが多く、果皮は熟しても黄緑色のままで、果肉は鮮やかなピンク色をしています。重さは、一般的に90〜100g程度のものが多いですが、中には280g程度にまで大きく成長するものもあり、その大きさには驚かされます。味は比較的さっぱりとしており、糖度は16度程度と上品な甘さが特徴です。一方、秋果は夏果とは異なり、重さが60~70gほどとやや小ぶりなものが一般的ですが、130g程度に達する例も報告されています。実は夏果ほど大きくはなりませんが、表皮は黄緑色の地に赤褐色の縦縞が入り、全体的に少し茶色みを帯びた色合いになります。秋果の最大の魅力は、その圧倒的な甘さにあります。果肉の糖度は23度程度と非常に高く、酸味はほとんど感じられず、ねっとりとした濃厚な甘さが口いっぱいに広がります。一般的に、糖度が高く濃厚な秋果の方が美味しいと評価されています。

バナーネの収穫時期:夏果と秋果、それぞれの旬

バナーネは夏果と秋果の両方を味わえる、長く旬を楽しめる品種であり、それぞれの収穫時期が明確に分かれています。夏果の収穫は、通常6月下旬頃に始まり、7月中旬頃までのおよそ1ヶ月間行われます。この時期に収穫される夏果は、前年の晩秋に形成され冬を越した実が成熟したもので、みずみずしい食感が特徴です。一方、秋果は夏果の収穫が終わった後の8月下旬頃から収穫が始まり、10月中旬頃までと比較的長い期間楽しむことができます。この時期の秋果は、高い糖度と濃厚な甘さが特徴であり、その美味しさを存分に堪能できます。このようにバナーネは、初夏から秋の深まる時期まで、時期ごとに異なる特徴を持つ果実を味わうことができるため、長い期間にわたってその豊かな魅力を楽しめるイチジクとして、多くの人々に愛されています。

まとめ

バナーネ(Banane)、別名ロングドートは、フランス原産の夏秋兼用品種の白イチジクです。熟しても果皮が黄緑色を保つのが特徴で、夏果は大きくさっぱりとした味わい、秋果は小ぶりながら糖度23度にもなる濃厚な甘さとねっとりとした食感が魅力です。夏果は6月下旬〜7月中旬、秋果は8月下旬〜10月中旬に収穫され、それぞれ異なる旬の味覚を楽しめます。傷みやすいことから市場での流通は限られていますが、その独特な風味と家庭菜園での人気により、愛好家から高く評価されています。

バナーネとはどんなイチジク?

バナーネは、フランス生まれの「ロングドート」という品種のイチジクで、夏と秋の2回収穫できるのが特徴です。果皮は熟しても赤くならず、特に夏に採れる実は黄緑色をしているため、「白イチジク」と呼ばれることもあります。日本国内では、「バナナクイーン」や「バナッチ」という名前でも親しまれています。

バナーネの夏果と秋果、何が違うの?

夏果は、細長いバナナのような形をしており、重さは通常90〜100g、大きいものだと280gにもなります。果肉はピンク色で、糖度は16度程度と、さっぱりとした味わいです。一方、秋果は60〜70gと少し小さめですが、糖度は23度程度と非常に高く、酸味が少なく、ねっとりとした濃厚な甘さが際立ちます。一般的には、秋果の方が味が良いと言われています。

バナーネの旬はいつ?収穫時期は?

バナーネの夏果は、6月下旬から7月中旬頃に収穫時期を迎えます。秋果は、8月下旬頃から10月中旬頃まで収穫でき、比較的長い期間、その味を楽しむことができます。

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