料理やお菓子作りに欠かせないバター。中でも「発酵バター」というワードを耳にしたことがある方も多いでしょう。通常のバターとどのように異なり、どのような特長があるのでしょうか。本記事では、発酵バターと通常のバターの違いを徹底解説し、その風味と魅力に迫ります。料理やスイーツの味をさらに引き立てるために、ぜひバター選びの参考にしてみてください。
発酵バターとは何か?
発酵バターという言葉を聞いたことがあっても、「バターを発酵させたものなの?」「通常のバターとどう違うの?」と感じる人も多いでしょう。まずは、発酵バターの特性を詳しく解説していきます。
発酵バターの作り方
発酵バターは、乳酸菌を用いた製法で作られます。
製造方法は2種類あり、一つはクリームに乳酸菌を加えて発酵させるやり方で、もう一つはバターにそのまま乳酸菌を混ぜ込んで発酵を行う方法です。
一般的なバターとの相違点
乳酸発酵を行わずに作られるバターは「非発酵バター」と呼ばれ、その味わいはクセが少なく、コクがあります。一方で、発酵バターは豊かな風味と深い香りを楽しむことができます。
発酵バターの起源
バターはヨーロッパが発祥の地であり、その歴史は驚くほど古く、紀元前には既に利用されていたという記録が残っています。技術が未成熟だった時代のバターは、自然に発酵が進むことが多く、これがヨーロッパで発酵バターが主流になった要因と言えるでしょう。一方で、日本におけるバターや乳製品の歴史は比較的浅く、最初に伝わったのは4〜6世紀頃に中国からだとされています。しかし本格的な普及はそれよりも遅く、13〜14世紀と考えられています。その頃には製造技術が進歩し、発酵させないバターが生産されていました。日本に輸入されたのはこの「非発酵バター」で、地域に根付く形で広まったようです。初めは技術の未熟さから発酵バターが作られ、やがて技術進化と共に非発酵バターが誕生しました。しかし、今では伝統的な製法を用いた「発酵バター」の魅力が再評価され、新たな人気を博しています。
発酵バターを活用するためのおすすめ方法とは?
発酵バターはパンに塗るだけでなく、調理や製菓にも幅広く使え、通常のバターと同様に多彩な用途があります。どのような料理にもマッチしますが、とりわけその芳香と風味が引き立つ一品には最適です。ソテーなどの炒め物やソース作りに取り入れると、発酵バターのユニークなコクが堪能できます。
さらに、クッキーやマドレーヌといった素朴なお菓子に使用すると、発酵バター特有の豊かな香りと味わいが楽しめます。