フェイジョア（学名: Feijoa sellowiana、別名: フィジョア）は、フトモモ科に属する常緑性の樹木で、果実が食用にされる果樹です。原産地は南米のウルグアイで、特にニュージーランドでの栽培が盛んです。熱帯果樹としては珍しく、-10℃程度の寒さにも耐えることができます。この特性により、庭木や生垣としても人気があり、家庭で育てられることもあります。

日本には1980年代にキウイフルーツとともに紹介されましたが、栽培の難しさや収穫効率の面でキウイフルーツに比べて劣るため、現在では食用としての栽培はほとんど行われていません。フェイジョアの果実は、ヨーグルトやアイスクリームに加工されたり、乾燥果肉でフェイジョアティーが作られるなど、特にニュージーランドでは広く利用されています。

フェイジョアの果実は、品種によって大きさや形が多少異なりますが、一般的には卵程度の大きさで、卵形や球形をしています。果皮は緑色から赤褐色に変化し、果肉はクリーム色で、ゼリー質の食感が特徴です。また、ポリフェノールやビタミンCが豊富で、ビタミンCはミカンと同等の含有量を誇ります。

フェイジョアは、別名「パイナップルグアバ」とも呼ばれ、その味わいは非常にユニークです。洋ナシのようなまろやかな食感と、パイナップルやバナナ、リンゴを組み合わせたような風味が感じられます。果肉はクリーム色で、甘い香りとさっぱりとした酸味のバランスが絶妙で、大人向けの独特な味わいがあります。

冷凍すると味が劣るため、生で食べる機会は毎年11月から12月の短い期間に限られます。この時期がフェイジョアを楽しむベストなタイミングです。

フェイジョアは甘酸っぱさと芳醇な香りが特徴の新感覚フルーツです。独特な形状と風味が魅力で、一度食べればその魅力に虜になることでしょう。手軽に食べられるさらにビタミンCも豊富で、健康にも美容にも効果的です。未知のフルーツ、フェイジョアを知れば、新たな食の発見と驚きがあなたを待っています。