イギリス 紅茶 飲み 方

イギリスといえば紅茶の消費量が世界一で、深い紅茶文化が息づいています。その中でも一民家での淹れ方は、非常に独特でありながらも一方で実にシンプルです。

まず、マグカップにティーバッグを入れて熱湯を注ぎ、摂氏二～三分間蒸らすのです。その後スプーンでティーバッグを絞り、取り出します。そして、ミルクを加え、ご自身の好みで砂糖を投入します。

注目すべきは、イギリス人は甘味好きが多いため、大量の砂糖を用いることが一般的であるという点です。これにより甘さと紅茶のバランスを自身で微調整でき、個々の好みに合った紅茶の楽しみ方が可能となります。

もちろん、リーフティーで丁寧に淹れ、ティーコージーを使用して蒸らすなどの基本に忠実な淹れ方が美味しいとは思いますが、イギリス人の「自分らしさ」を優先する価値観から見れば、自分流の淹れ方を追求するのも一つの楽しみ方と言えるでしょう。

ミルクを先に注ぐ、砂糖を使わないなど、個々のこだわりが生み出す、自分だけの一杯を楽しむ。それこそが、“イギリス流紅茶”なのかもしれません。

イギリスと紅茶のイメージといえば、昔話のような広大な緑の庭園を背景にした素敵なティータイムが思い浮かびますね。そのシーンには、ビスケットが欠かせません。このビスケットと紅茶へのイギリス人の深い愛情は、二つが互いに引き立てあうからこそなのです。

イギリスに暮らす人々の多くは、一日に何度となく紅茶を飲み、その都度ビスケットを味わいます。甘さ控えめのさくさくとしたビスケットは、紅茶の落ち着きのある香りと微糖の風味と完璧に調和します。ビスケットの添加物が紅茶の風味を邪魔することなく、より強くその香りを楽しむことが可能になります。

そして、気をつけたいのが温度です。イギリス人は通常、熱々の紅茶を飲みますが、一方でビスケットは通常室温で供されます。しかし、この温度差が口の中で紅茶の香りを凝縮させ、甘さと香ばしさが調和したビスケットがそれをさらに引き立てます。

イギリス式の紅茶の飲み方は、まさにビスケットと紅茶の完璧なコンビネーションです。ビスケットなしのティータイムは考えられません。それはそれが紅茶の魅力を最大限に引き立てるからです。イギリス的なティータイムをぜひ一度お試しください。この質感を自分で体感してみてはいかがでしょうか。

イギリス流の紅茶を深く味わうためには、まずは気軽にミルクティーから始め、次第にティータイムを楽しむ文化を実践することが大切です。ゆっくりと紅茶の香りを楽しむリラックスタイムを、日本にも取り入れてみてください。すると日常が一味、豊かに変わるでしょう。そして、その結果、紅茶の世界がさらに広がります。