育てやすい果物
果樹とは?果樹の意味、庭木との違い
果実を収穫することが主な目的の木本植物が果樹です。食用や加工用として栽培される木の実を収穫するためにさまざまな管理が行われ、優れた味や形状の果実生産を重視しています。一方で、庭木は観賞用や緑陰を目的として植栽され、景観美化や環境保全の役割を担っています。花や紅葉、樹形の美しさを楽しむことができ、生活空間に潤いと彩りを与えてくれます。
果樹は木に実る食用の果物を指し、ミカンやリンゴなどが該当します。草本のイチゴやスイカ、メロンなどは果樹には分類されません。つまり、木本の植物で果実を実らせるものが果樹と呼ばれます。一方、草本は茎が木質化せず柔らかい植物を指します。
果樹でも個人の庭に植えられれば、庭木の一つとなります。庭木は植える場所が庭であることを意味し、花を観賞する場合は花木と呼ばれます。果樹と庭木の違いは、植栽目的と管理方法の違いによるものです。
育てやすい果樹(果物):初心者さんにおすすめ
ここでは家庭菜園初心者におすすめの果樹を紹介します。
ラズベリーは育てやすく、バラ科の落葉性つる性植物です。赤、黄色、黒、紫などの実の色があり、6〜7月が主な収穫期です。日当たりのよい場所で育て、冬にせん定、開花期には人工授粉を行います。肥料は冬と開花期、収穫後に与えます。
ビワは病害虫に強く、常緑低木のため一年中楽しめます。5〜7月が収穫期で、大きな実を作るには摘蕾や摘果が必要です。日当たりを良くし、収穫後と9月に肥料を与えましょう。
イチジクは無花果の名の通り、実の中で花が咲きます。6〜10月の収穫期があり、鉢植えなら寒冷地でも楽しめます。1年目は切り詰め、翌年は芽かきや摘芯で実がたくさんつきます。開花期と収穫後に肥料を与えます。
これらの果樹なら初心者でも楽しみながら美味しい実を収穫できるでしょう。
育てやすい果樹(果物):シンボルツリーにするなら
続いて、シンボルツリーにおすすめの果樹をご紹介いたします。
オリーブは、銀色の葉とスタイリッシュな樹形が魅力的な常緿樹です。育てやすく、10~11月に実を収穫できます。塩漬けやピクルスに加工できる実は、彩りを添えます。弱アルカリ性の土と日当たりの良い場所で、適切なせん定と肥料管理を行えば美しい姿を長く堪能できます。
近年人気が高まっているジューンベリーは、紅葉と可愛らしい花、鮮やかな実を楽しめる魅力的な落葉樹です。暑さや寒さに強く、病害虫にも強いため初心者におすすめです。午前中の日当たりが良ければ育ちやすく、適切なせん定と寒肥で美しい姿を保つことができます。
古くから親しまれているカキも、シンボルツリーの候補です。3年ほどで収穫でき、自家結実性で2本植えるとさらに多くの実がなります。適切な日当たりと、開花期の人工授粉、適切な摘蕾・摘果により、おいしい実を収穫できます。また、美しい紅葉を楽しめる落葉樹です。
このように、肥沃な実りと四季を通した樹姿の美しさを備えた果樹は、シンボルツリーとして最適です。適切な手入れさえすれば、実りの喜びとともに彩りと潤いを長く楽しめるでしょう。
育てやすい果樹(果物):鉢植えでも育つ種類
ベランダなどの狭小空間でも、鉢植えで果樹を育てることができます。ユズ、キウイフルーツ、ブドウなどがおすすめの品種です。
ユズは柑橘類の中で育てやすく、手入れも比較的簡単です。常緑樹なので一年中緑を楽しめます。キウイフルーツはつる性で、支柱に絡ませて育てる楽しみがあります。ブドウは米国種の品種を選べば、初心者でも育てやすいでしょう。つるを誘引したり、紅葉の景色を楽しんだりできます。
いずれの果樹も、適切な世話を施せば、狭小空間でも実を収穫できる魅力的な樹木です。ベランダ菜園を彩る植物として、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。
果樹を育てる際のポイント
果樹を育てるための重要なポイントは、適した品種の選択、植え付け場所の環境づくり、そして適切な剪定と施肥、防除作業にあります。
品種選びでは、気候風土に合わせた病気に強い品種を選ぶことが大切です。植え付け場所は日当たりが良く、水はけの良い環境を整えましょう。土壌に合わせた土作りも欠かせません。
剪定で樹形を整え、施肥で養分を補給することで健康な樹を維持できます。病害虫対策も怠らず、収穫時期が来たら適期に収穫しましょう。
害虫を安全に退治するには、フマキラーの「カダンセーフ」がおすすめです。食品由来の膜で病害虫を包み込み、呼吸ができずに退治します。また、植物の生育をサポートする天然成分も配合されています。化学成分不使用なので、屋内やペットのいる環境でも安心して使用できます。
まとめ
ブルーベリー、ラズベリー、スモールトマトなどは、鉢植えで育てやすく、生育サイクルも比較的短いため初心者にもおすすめです。手入れの手間も控えめで、ベランダ菜園で気軽に楽しめます。採れたての果実は格別の美味しさがあり、食生活を彩るだけでなく、育てる喜びも味わえるでしょう。ぜひ挑戦して、自家製の新鮮な果物を体験してみてはいかがでしょうか。