早生みかんとは

秋から冬にかけて、甘酸っぱくてジューシーなみかんが店頭に並び始めます。中でも「早生みかん(わせみかん)」は、収穫時期が早く、他のみかんより一足先に楽しめる品種です。見た目も味も親しみやすく、毎年楽しみにしている方も多いのではないでしょうか。この記事では、早生みかんの特徴や品種、他のみかんとの違い、美味しい見分け方について詳しくご紹介します。
早生みかんとは?
「早生みかん」は、「わせみかん」と読みます。読み方に迷いやすいですが、知っておくと少し通な気分になれますね。早生みかんは、みかんの収穫時期による分類の中でも、10月中旬から11月下旬にかけて収穫される種類です。温州みかんの仲間で、甘さと酸味のバランスがよく、多くの人に親しまれているタイプ。主に「宮川早生」「興津早生」「田口早生」といった品種があり、いずれも食べやすく、人気の高いみかんです。
早生みかんの品種
早生みかんには、さまざまな品種があります。中でも代表的なのが「宮川早生」。1925年から栽培されている歴史ある品種で、現在も早生みかんの主流です。甘さと酸味のバランスが絶妙で、どなたにも好まれやすい味わいです。「興津早生」は、宮川早生に別の柑橘を交配して生まれた品種で、1956年に登録されました。宮川早生よりも甘みがやや強く、濃厚な味が特徴です。「田口早生」は1999年に登場した新しい品種で、酸味が控えめで甘みが際立っているため、子どもでも食べやすくおすすめです。

早生みかんの収穫時期と食べ頃の時期
早生みかんの収穫は、毎年10月中旬から11月下旬に行われます。最も多く出回るのは10月下旬から11月いっぱいで、この時期が旬のピークと言えるでしょう。市場では12月初旬ごろまで見かけることが多く、保存状態が良ければ1月頃まで楽しめることもあります。みかんは収穫直後よりも、数日おいて酸味がやわらいだ頃が食べ頃とされており、よりまろやかな味を楽しむことができます。
早生みかんの特徴
早生みかんは、その名の通り早めに収穫されるみかんで、小ぶりなサイズが特徴。重さはおよそ80g〜160g程度で、糖度は約11度と甘すぎず程よい酸味があります。外皮は薄く、手で簡単に剥けるため食べやすく、内皮(じょうのう膜)もやわらかくそのまま食べられます。見た目は丸く、皮の色は黄色からオレンジ色と変化します。全体的に親しみやすく、おやつや朝食のお供として重宝される品種です。
温州みかんと早生みかんの違い
「温州みかん」は、みかん全体の品種名であり、その中に「極早生」「早生」「中生」「晩生」といった収穫時期の違いによる分類があります。「早生みかん」は、その温州みかんの一部で、10月中旬から11月下旬に収穫される種類のことを指します。極早生みかんは9月から出回り、やや酸味が強め。中生・晩生になるほど甘みが増し、皮の色も濃くなり日持ちも良くなります。つまり、「早生みかん」は温州みかんの中でも、味・食べやすさ・出回る時期のバランスがよい中間タイプといえるでしょう。
早生みかんの見分け方は?
店頭でみかんを選ぶとき、「早生みかんかどうか」は色と大きさで判断するのがポイントです。早生みかんは、皮の色が全体的に黄色〜オレンジ色で、丸くて小ぶりなものが多いです。極早生は緑が残ることがあり、晩生は色が濃く、大きめの傾向があります。また、皮が薄く、ヘタの部分が少しへこんでいるものは熟していて甘い可能性が高いです。見た目の特徴を知っておくと、より美味しいみかんに出会える確率が上がりますよ。
まとめ
早生みかんは、温州みかんの一種で、秋の訪れとともに楽しめる人気の品種です。収穫時期が10月中旬から11月下旬と早めで、酸味と甘味のバランスがよく、皮もむきやすいため、子どもから大人まで幅広く親しまれています。代表的な品種には宮川早生や興津早生、田口早生などがあり、それぞれに特徴があります。他のみかんとの違いを知ることで、より一層美味しさを感じられるはずです。旬を逃さず、ぜひ今シーズンの早生みかんを味わってみてください。