干し芋 糖質
干し芋は、日本の伝統的な加工食品の一つで、長い歴史と独特の製法を持っています。その素朴な味わいと便利さから、現代でも多くの人に親しまれています。しかし、干し芋は甘みがあり、糖質が気になる方も少なくありません。そこで今回は、干し芋の糖質含有量と、上手な摂り方についてご紹介します。
干し芋の糖質
伝統ある保存食品である干し芋は、さつま芋を乾燥させて作られています。この製造過程で水分が抜けることで、栄養素が凝縮されるため、生のさつま芋よりも糖質含有量が高くなります。100グラムの干し芋には約80グラムの糖質が含まれていますが、その大半は消化吸収されにくい食物繊維です。そのため、干し芋の糖質は血糖値の上昇を抑える働きがあると言われています。
一方で、干し芋はたんぱく質が乏しく、ビタミンやミネラルの含有量も少ない食品です。健康を考えた場合、干し芋のみで栄養のバランスをとることは難しいでしょう。デザートやおやつとして適量を楽しみつつ、他の食材とうまく組み合わせることが賢明です。単品で過剰に摂取するのは避け、バランスの良い食生活を心がけましょう。
干し芋は、全国で生産されていますが、特に茨城県が全国生産量の9割を占める主要な産地です。最近ではコンビニエンスストアなどでも手軽に購入できるよう身近な食品となりました。糖質制限中の方にとっても、干し芋は注目の食材なのです。糖質量とその特性から、制限中に適した食品と言えるでしょう。
糖質が高めでも干し芋は糖質制限向き!
糖質制限中の方でも干し芋は上手に取り入れることができ、満足感を得ながらダイエットを継続できる食品です。干し芋は糖質が高めですが、食物繊維も豊富に含まれています。食物繊維は血糖値の上昇を抑え、満腹感も得やすくなります。また、ビタミンC、カリウム、ビタミンEなどの栄養素も豊富で、栄養バランスの良い間食となります。
干し芋の特徴は、100gを食べるのが大変なほど量が多いことです。水分が抜けているため軽量化されており、コンビニなどで販売されている60gでも思ったより多く感じられます。さらに、干し芋に含まれる食物繊維の約4割が水溶性なので、胃腸内をゆっくり移動し、お腹がすきにくくなります。GI値も55と低GIなので、太りにくい食品とされています。
干し芋には、糖質制限中に不足しがちな栄養素が豊富に含まれています。食物繊維やビタミンE、B2、カリウム、カルシウム、リン、マグネシウムなどが1日の摂取目安量を満たしており、代謝を効率よく行い、むくみ対策にもなります。このように、干し芋は柔らかい食感と自然な甘みで、ストレス解消にもなり、糖質制限やダイエットをサポートしてくれる強い味方です。
糖質制限中におすすめの干し芋の食べ方
糖質制限中の方にとって、干し芋は贅沢な味方となる食品です。干し芋をうまく活用すれば、満足感と健康の両立が叶います。
主食の代替品として、干し芋は2枚までが目安です。1枚あたり約75kcalと16gの糖質しかありません。これなら、ごはんに比べて糖質とカロリーを大幅に抑えられます。また、食前のおやつとして1枚を食べれば、満腹感が得られて間食を防げます。
干し芋は朝食にぴったりの食品でもあります。手軽に食べられるので、忙しい朝でも続けやすいですし、昼食までの間隔が短いので、干し芋2枚でも間食なしで済みます。
ただし、干し芋単体では栄養が不足します。タンパク質源としての肉や卵、食物繊維源としての野菜を一緒に摂るようにしましょう。そうすれば、健康的な糖質制限生活を送れるはずです。
干し芋のポリフェノールによる抗酸化作用も魅力です。上手に組み合わせることで、干し芋は糖質制限中の贅沢なおやつとなってくれるでしょう。
干し芋の豆知識
干し芋には、コンビニで販売されているものから、お取り寄せグルメとして通信販売されているものまで、様々な種類があります。せっかく食べるなら、栄養が高く、美味しいものを選びたいものです。
干し芋には、丸干し、平切り、角切りの3種類があります。芋の大きさで、「大=角切り」「中=平切り」「小=丸干し」と使い分けられています。切り方の違いはあれど、栄養価には変わりありません。しかし、触感などは異なるため、お好みで選ぶのがおすすめです。栄養価を気にしない場合は、枚数や本数で糖質計算がしやすい平切りや角切りがおすすめです。
丸干しは、芋をそのまま天日干しにしたもので、小さいながらも1個単位のため、食べ過ぎに注意が必要です。平切りは、手作業で丁寧に切られた、最もポピュラーな形状です。角切りは、作業工程が最も多く、手間とスペースを要しますが、スティック状で食べやすいメリットがあります。
安全面でも気になる点がありますが、干し芋には「三ツ星生産者認定制度」があります。この制度では、生産履歴の記録、衛生的な加工、適正な品質表示の3項目を満たした生産者に認定が与えられ、消費者に安心を提供しています。
まとめ
干し芋は100gあたり約70g前後の糖質を含んでいるため、糖尿病や肥満の方は控えめにする必要があります。一方で、干し芋には食物繊維も豊富に含まれており、適量を上手に摂れば、血糖値の上昇を穏やかにできます。干し芋を楽しむ際は、一度に食べる量を少なめにし、食物繊維の多い食材と組み合わせることをおすすめします。