チョコレートとホワイトチョコレートの違いとは?

チョコレートは世界中で愛されているお菓子の代表格ですが、その中には様々な種類が存在します。特に、ダークチョコレートやミルクチョコレートと並んで人気のあるホワイトチョコレートは、その独特な風味とクリーミーな色合いで注目されています。しかし、チョコレートとホワイトチョコレートはどのように異なるのでしょうか。両者の成分や製造工程、味わいの違いについて詳しく探ってみましょう。

ホワイトチョコレートが白色をしている理由

ホワイトチョコレートが白っぽいのは、カカオマスを使っていないからです。

その主要な成分はココアバターや乳製品、砂糖、レシチン、香料です。ミルクチョコレートやダークチョコレートにあるカカオマスは含まれていません。

カカオマスを含まないことで、ホワイトチョコレートは白ないし淡い黄色をしています。そのため、カカオマス特有の苦味や渋味がなく、まろやかな甘さを楽しめるのが特徴です。

ホワイトチョコレートとチョコレートは本当に異なるのか?

公正競争規約では、チョコレート生地の基準として、カカオ成分を全体の35%以上含み、ココアバターは18%以上、水分は3%以下であることが求められています。ただし、特定の条件下では、カカオ分と乳固形分の合計を35%以上とし、乳脂肪が3%以上であることも許容されています。ホワイトチョコレートはココアバターを主成分とし、この基準を満たすため、正式にチョコレートとして認められています。

ホワイトチョコレートの主原料であるココアバターについて

ココアバターはカカオ豆から得られる油脂であり、ホワイトチョコレートをはじめ、ミルクチョコレートやダークチョコレートなど、多くのチョコレート製品に用いられています。チョコレートが口の中でスムーズに溶けるなめらかな食感は、ココアバターが体温に近い温度で急速に溶ける特性によるものです。まさに、チョコレートの美味しさを際立たせる欠かせない要素です。

ココアバターの特徴

カカオ豆の胚乳部を取り出し種皮を除いたものがカカオニブで、その成分の約55%を占めるのがココアバターです。このココアバターは、チョコレートの滑らかな口どけを生む要因として重要です。通常、常温で固体として存在しますが、25℃を超えると急速に溶け始め、32〜34℃、すなわち体温より少し低い温度でほとんど完全に溶けます。特に融点は33.8℃で、植物性油脂の中でも体温付近で溶けるのは、このココアバターだけです。

さらに、ココアバターはチョコレートに豊かな香りを与える成分を持ち、天然の抗酸化物質も含んでいるため、酸化しにくいという優れた特性を有しています。チョコレートが長期間おいしさを保つ秘密には、ココアバターの存在が大きな影響を与えています。

ホワイトチョコレート作りに不可欠なココアバターの量

ホワイトチョコレートにはカカオマスが含まれていないため、主要成分としてココアバターが使用されています。したがって、ココアバターの割合は自然に高くなり、21%以上を含むことが必要です。

ポリフェノールとカロリーの違い

最近、「カカオ85%」や「カカオ70%」といったチョコレート製品を見かけることが増えてきました。これらは、チョコレートに含まれるカカオの割合の高さを示しており、高いほど苦味や酸味がより一層感じられます。

対して、ホワイトチョコレートは苦味の成分を含まないカカオバターを使用しているため、一般的に甘さが際立ちます。ただし、その分カロリーは通常のチョコレートよりも少し高めです。

チョコレートにはポリフェノールが含まれていますが、カカオバターには含まれていないことをご存知かもしれません。

「集中したい時」にはビターなチョコレートを選び、「リラックスしたい時」には甘さが楽しめるホワイトチョコレートを選ぶなど、目的に合わせた選択をすると良いでしょう。

チョコレートホワイトチョコレート