バターとマーガリンの違い

食卓に登場することの多いバターとマーガリン。それぞれ、調理やパン作り、料理において欠かせない存在ですが、その違いについて詳しく知らない人も多いのではないでしょうか。

バターは「高級で風味豊か」、マーガリンは「リーズナブルで使いやすい」といったイメージを持っている人はいても、実際の製法や特性、味わいや栄養の違いまで理解している人は少ないかもしれません。

しかし、それぞれの特徴を正しく理解することで、より適した使い方を身につけられ、料理の仕上がりや品質をさらに向上させることができるのです。

バターとマーガリンは、見た目や用途が似ているため混同しがちですが、実は大きな違いがあります。トーストに塗ったり、製菓に使ったりと、使い方は共通している部分も多いですよね。

違いを見極めるためには、まず原料を知ることが大切です。さらに、味の特徴や調理への適性、価格帯なども比較してみると、それぞれの個性が見えてきます。

バターとマーガリンは「原材料」が違う！

バターは牛乳からできている

バターは牛乳のクリームから抽出された乳脂肪を固めて作られる純粋な乳製品です。そのため、乳の風味が豊かでコクが深いのが特長。

温度変化に敏感で、室温ではやわらかくなる一方、冷やすと非常に硬くなり、加熱するとすぐに溶け出します。この性質が、料理や製菓で独特の風味を生むポイントです。価格はやや高めで、生乳の供給状況によって変動することもあります。

マーガリンは油脂から作られた加工食品

一方のマーガリンは、植物性や動物性の油脂を原料とした加工食品。バターの代用品として開発され、価格も安定しており比較的手に入れやすいのが特徴です。冷蔵しても固まりすぎないため、すぐに使える利便性もポイント。味わいはバターに比べて軽めで、口当たりもあっさりとしています。

気になるカロリーについては、実はバターもマーガリンもほぼ同じです。どちらも脂肪分が80％以上含まれているため、高カロリー食品に分類されます。

たとえば、有塩バター大さじ1（12g）は約84kcal、ソフトタイプのマーガリンでは86kcalと、差はごくわずかです。

トランス脂肪酸の含有量にも注意が必要ですが、現在の日本人の平均摂取量は基準内に収まっており、過剰に心配する必要は少ないといえるでしょう。とはいえ、摂りすぎには注意したいですね。

どちらも加熱すると溶けるため、調理中の使い勝手に大きな違いはありませんが、目的に応じて選ぶのが賢い使い方です。

バターの活用法

風味を引き立てたい料理には、断然バターがおすすめ。加熱しても香りが残るため、炒め物やソテー、焼き菓子などに使うと味わいが豊かになります。

マーガリンの便利な使い方

冷たいまま使用する際や、他の材料と混ぜる場合はマーガリンの方が扱いやすいです。サンドイッチやお菓子づくりに適しており、特に軽い食感を出したいときにぴったり。

どちらが優れているというよりも、料理や用途に合わせてうまく使い分けることが大切ですね。

バターとマーガリンの違いを正しく理解し使うことでお料理の味わいを広げ、栄養バランスも向上させることができます。バターは風味豊かで栄養価が高く、マーガリンは価格が手頃で使いやすい。それぞれが提供するユニークな特性と風味を最大限に活用し、日々の食事を一層楽しむことをおすすめします。