バターとマーガリンの違い
食卓に登場することの多いバターとマーガリン。それぞれ調理やパン、料理において取り替えの効かない大切な存在ではありますが、一方でこれら二つの違いについては、詳しく知らない人も利用者の中には大勢いるでしょう。"バターは高級で風味豊か、マーガリンはリーズナブルで使いやすい"程度の認識かもしれません。しかし、それぞれの製法、特性、それぞれが持つ風味や栄養の違いについて理解することで、より適した使用法を身につけることができ、料理の品質を向上させることが可能となります。それではまず、バターとマーガリンの違いについて見ていきましょう。
バターとマーガリンの違い
バターとマーガリンは「原料」が違う!
バターとマーガリンのカロリーはどれくらい違う?
バターとマーガリンのカロリーは、それほど変わらない事実をご存知でしたか。驚くかもしれませんが、マーガリンが80%以上が油脂で構成されている一方、バターも実は80%以上が乳脂肪で成り立っています。
大さじ1杯(12g)あたりの有塩バターとソフトタイプマーガリンのカロリーはそれぞれ84kcal、86kcalと、大きな違いはありません。こう見るとどちらも高カロリーの食品であるため、食べ過ぎへの注意が必要です。
また、バターとマーガリンでは「トランス脂肪酸」の含有量も違います。トランス脂肪酸は、健康に影響を及ぼすと言われている脂肪酸の一種です。バターには100gあたり約1.9g、マーガリンには約0.99g含まれています。大さじ1杯(12g)あたりでは、バターは約0.2g、マーガリンは約0.1gとなります。
厚生労働省の基準によると、トランス脂肪酸の目標摂取量は、総エネルギー摂取量の1%未満、つまり一日あたり約2gまでとされています。現在の日本人のトランス脂肪酸の平均摂取量は総エネルギー摂取量の0.3%なので、食生活が偏らなければ、健康への影響は少ないと言えます。
ですので、カロリーだけを考慮するのではなく、健康面でも両者の違いを理解し、適切な選択を心がけましょう。
バターとマーガリンの使い方に違いはあるの?
バターとマーガリン、皆さんは料理にどちらを使用していますか?色や形はよく似ており、馴染みのある存在ですが、実はその特性は大きく異なります。その違いを理解することで料理が今よりももっと楽しく、おいしくなること間違いなしです。
バターの使い方を考えてみましょう。バターは豊かな風味を持ち、少しだけ加えるだけでも料理の風味やコクを引き立てます。デザートやソース作りなど、風味が重要となる料理に特に最適です。ただ注意すべき点は、高温に弱いため、焼く際には温度管理が必要なことです。
一方、マーガリンは植物油で作られ、さらに健康に良いとされる飽和脂肪酸やコレステロールが少ないのが特長です。また、熱に強く、炒め物や焼き物といった高温調理にも耐えられます。価格もやさしく、大量調理にはおすすめの選択肢です。
ですが、どちらを選ぶべきかは、その時々の状況や料理、そしてあなたの好みによります。豊かな風味を引き立てたいならバター、健康とコスト効率を重視するならマーガリン。特性を理解し、適材適所に使い分けることで、料理の幅が広がります。バターとマーガリン、見た目だけでなく、その特性を活かして料理に取り入れてみてはいかがでしょうか。
まとめ
バターとマーガリンの違いを理解し、適切に使用することで、お料理の味わいを広げ、栄養バランスも向上させることができます。バターは風味豊かで栄養価が高く、マーガリンは価格が手頃で扱いやすい。それぞれが提供するユニークな特性と風味を最大限に活用し、日々の食事を一層楽しむことをおすすめします。