美味しいバター

美味しいバター

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バターは、料理の基本的な調味料として欠かすことができません。その独特の香りと豊かな風味は、料理に奥行きと味わいを与えてくれます。良質なバターを使うことで、料理はさらに美味しくなるのです。新鮮で高品質のバターの魅力をご紹介しましょう。

バターの種類

大きく分けると、クリームを発酵させてから製造する伝統的な「発酵バター」と、現代的な手法で作られる「無発酵バター」に分類されます。発酵バターは独特の香りと風味、クリーミーな口当たりが特徴的です。一方の無発酵バターは、新鮮で清涼感のある味わいが際立ちます。

さらに、塩分濃度の違いにより有塩バターと無塩バターに分かれ、ハーブやスパイスを練り込んだフレーバーバターなども存在します。

また、植物性油脂を配合したブレンドバターや、乳製品アレルギー対応の植物性バター代替品なども近年注目されています。健康志向の高まりとともに、多様なニーズに応じたバターの種類が増え続けている状況にあります。
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「発酵バター」と「無発酵バター」の違い

発酵と無発酵、それぞれに異なる風味と特徴を持つバター。発酵バターは伝統的な製法で生クリームを発酵させ、乳酸菌の働きによってナッツやキャラメルのようなコクと深みのある味わいが生まれます。一方の無発酵バターは近代的な方法で作られ、新鮮でミルキーな味が楽しめます。

発酵バターは酸味と塩味のバランスが絶妙で、ヨーロッパではこの風味が愛されています。ペイストリーやパン作りに最適で、焼き上がりに豊かな風味を付与します。一方の無発酵バターは、ケーキ作りなどでしっとりとした食感を生み出すのに適しています。

健康面では発酵バターに含まれる良質な脂肪が注目されており、用途に合わせてお菓子作りの幅を広げられるよう、両者の特性を生かした使い分けがおすすめです。
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「有塩バター」と「食塩不使用バター」の違い

「有塩バター」と「食塩不使用バター」の最大の違いは、その名の通り塩の有無です。有塩バターには風味を引き立て、保存性も高める0.5~2%程度の塩が含まれています。一方、食塩不使用バターには塩が一切加えられていないため、よりミルクの本来の旨味が楽しめます。

また、製造工程も異なります。有塩バターは生クリームを殺菌・脱塩した後に塩を加えて作られますが、食塩不使用バターは殺菌や脱塩の工程がないため、より新鮮な風味が残されています。

家庭で使われるのは主に風味と保存性に優れた有塩バターで、塩分は1.5%前後です。一方、食塩不使用バターは素材本来の味が生きているため、お菓子作りや調理用途に適しています。用途に合わせて使い分ければ、風味の違いを実感できるでしょう。
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パンとバターの相性【「すだち」(気泡のあと)による相性】

独特の気泡模様から「気泡のあと」とも呼ばれるユニークな外観が特徴のすだちは、バターとの絶妙な調和を生み出します。

大きく表面が粗いフランスパンなどでは、バターが直接舌に触れる面積が増えるため、バターの風味をダイレクトに感じることができます。バターの美味しさを存分に堪能したいならば、このタイプのパンでお楽しみください。
一方で、小さくなめらかな食パンなどと合わせれば、バターがパンとよく密着し、両者の風味が口の中で調和します。バターの個性が控えめになりがちですが、口どけの良さを活かせます。塗る量には気をつけて、バターの風味が強くなり過ぎないよう心がけましょう。
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「発酵バター」に合うパン。「無発酵バター」に合うパン。

発酵バターは、リッチな風味と濃厚な味わいが魅力です。しっかりとした食感のパンと絶妙なハーモニーを奏でます。フランスパンやハード系の全粒粉パンが好相性で、発酵バターの芳醇な香りとパンの食感が心地よい調和を生み出します。一方の無発酵バターは、新鮮でミルキーな風味が特徴的です。軽やかなパンとの相性が良く、クロワッサンやデニッシュのようなサクサクとした食感のパンが無発酵バターの持ち味を引き立ててくれます。バターの違いによって合うパンの食感や風味が異なるため、上手な組み合わせで絶妙な味の調和を堪能することができます。

【発酵バター】
風味豊かで香りにも特徴があるため、バター自体の味を楽しむのが一般的です。バターがあまり練りこまれていないタイプのパンや、くせのないマイルドな風味のパンと合わせると良いでしょう。逆に、ライ麦パンやハードな風味、ナッツやドライフルーツなど主張のあるパンに発酵バターを組み合わせると、バターの風味がパンに負けることなく、ときめくような美味しさを醸し出すこともあります。風味が強いものが好きな方はぜひお試しください。

【無発酵バター】
パンの味をジャマせず、様々なタイプのパンで楽しむことができます。万能なので、家庭で常備するのがおすすめです。ただし、バターが好きな方や、パンとバターの組み合わせによる相乗効果を楽しみたい方には、ちょっと物足りなく感じられるかもしれません。
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バターは温度で風味が変わる

バターは、適度な温度で楽しむことが肝心です。溶け出したときの香りと風味が最高潮に達しますが、40度を超えると組織が壊れ、美味しさを失ってしまいます。逆に冷たすぎると味を感じにくくなるので、13〜18度が最適な温度帯といわれています。

この温度の違いを活かした、バターの風味を存分に引き出す調理法をご紹介しましょう。まずはパンをオーブンで焼き、一旦取り出してバターを塗ります。その後、再びオーブンに入れると、バターがゆっくりと溶け出してくるはずです。このバターが香り高く溶けた状態で取り出せば、最も美味しい瞬間を堪能できるでしょう。温度調節次第で、バターの魅力が最大限に引き立つのです。
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高級バターの種類を知って選ぶと、さらにバターが美味しくなる!

バターは、牛乳から採れる貴重な乳脂肪分を練り固めたものです。その製法や原料の違いから、様々な種類のバターが存在しています。

発酵バターは、クリームを乳酸菌で発酵させて作られ、ほのかな酸味とヨーグルト風の香りが特徴的です。ヨーロッパでは伝統的に発酵バターが主流でした。一方、日本で市販されている一般的なバターは、発酵させずに作られた無発酵バターがメインです。

また、食塩の有無でも違いがあります。有塩バターは塩分が加わり、風味がアップし保存期間も長くなります。一方の無塩バターは、バターそのものの味を活かすことができます。

その他にも、ホイップバターのようにふんわり軽い食感のもの、グラスフェッドバターのようにヘルシーな飼育方法のもの、ハーブやフルーツなどの風味が加えられたフレーバーバターなど、様々な特徴を持つバターが存在します。
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そのまま食べても美味しい!高級バターのおすすめ

多少値段が高くても、本物の美味しいバターを食べたいですよね。
原料の牛乳や昔ながらの製法など、こだわりが詰まった高級バターは、産地によって香りも味わいもさまざま!主役級の存在感が魅力です。
ここでは、海外と日本の個性豊かな厳選バターをご紹介します。

【ボルディエ「有塩バター」】
ブルターニュの良質なミルクと、バター職人の伝統製法によって作られた一点モノ。なめらかな口溶けと、ミルク本来の甘みと香りが魅力の高級バターです。美味しさと種類の豊富さで、世界中のシェフから絶賛されています。

【ベッピーノ・オッチェリ「フレッシュバター」】
イタリアの山間部で育った牛の新鮮なミルクを、伝統の撹拌機で作った希少なバター。ミルクの風味がダイレクトに味わえる濃厚な逸品で、英国王室御用達にも。
【ピュアナチュール「発酵バター」】
ベルギーの2人の職人のみが作れる伝統のオーガニックバター。フレッシュなミルク感とじんわりしたコクの上品な味わいが魅力です。

【イズニ―「有塩バターAOP」】
ノルマンディーの放牧牛の良質な牛乳を使った、AOPマーク付きの伝統バター。ミルクの甘みと上品な口溶けが自慢の逸品です。

【オーダーチーズ「バター・ドゥ・ロドルフ・ムニエ」】
フランスの天才職人が48時間かけてじっくり発酵させた、黄金色の贅沢バター。深いコクと、イル・ド・レの塩の旨みが絶品です。

【グランフェルマージュ「セル・ドゥ・メール」】
発酵バターに最高級塩「フルール・ド・セル」を練り込んだ、香りと塩味の絶妙なバター。塩のつぶつぶ感も楽しめます。

【カルピス「特選バター」】
カルピスの生産過程で生まれるクリームを使った、シェフ好みの低水分や発酵バターなど、種類も豊富な高級バターです。

【トラピスト修道院「トラピストバター」】
北海道の修道院で手作りされた、コクと香り高い発酵バター。レトロな缶入りが人気の北海道の名産品です。
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高級バターの保存法

高級バターの風味を守る5つの基本ルールとは、「冷蔵庫で適切な温度管理をすること」、「密閉容器に入れて空気に触れないようにすること」、「長期保存の際は小分けにして冷凍すること」、「使う分だけ解凍し、一度に全量を解凍しないこと」、「においが移らないガラス製または適切なプラスチック製の容器を使うこと」です。

適切な取り扱いをすれば、高級バターの芳醇な香りと滑らかな口当たりを最後まで堪能できます。本来の上質な味わいを損なうことなく、いつでも最高の状態で楽しめます。
保存方法を誤ると風味が失われてしまうので、正しい管理を心がけましょう。
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まとめ

本当に美味しい料理を作るなら、高品質のバターを選ぶことが肝心です。料理の基本から見直し、美味しさの秘訣であるバターの力を活用し用途に合わせて適したバターを選ぶことが重要です。バターの魅力は、その種類の豊富さにもあります。ぜひ、いろいろなバターを使って、新しい味の発見をしてみてはいかがでしょうか。