デーツのカロリーとその健康効果

デーツは、自然の甘味を持つドライフルーツとして広く愛されています。その魅力的な味わいに加え、実は栄養価も非常に高いのです。デーツには豊富なエネルギーを供給するカロリーが含まれており、日々の活力源として利用できます。しかし、そのカロリーだけでなく、デーツは食物繊維やビタミン、ミネラルの供給源としても注目されています。この記事では、デーツのカロリーに焦点を当て、その健康効果を詳しく解説します。

デーツのカロリー

乾燥させたナツメヤシの実は食物繊維、カリウム、銅が豊富で、様々な料理に利用できます。例えば、そのまま食べるのはもちろん、パウンドケーキやパン、なますを作る際にも役立ちます。

中東や北アフリカではナツメヤシは主要な食品とされています。特に、断食後に迅速なエネルギーを供給するための食品として古くから愛用されています。

ドライデーツはシロップやピューレに加工されることが多く、砂糖を使わない自然な甘味料としてデザートや料理に人気です。

硬い種があるため、ナツメヤシは種を取り除いて使うのが普通です。種を取った後は刻んでサラダやグラノーラに入れたり、スムージーに混ぜたりできます。

また、別名としてデーツとも呼ばれ、使用時はへたと核を廃棄します。

デーツのエネルギー量

デーツのエネルギー量は100gで266kcalとなっています。通常1粒は約20gなので、その場合のカロリーは53.2kcalです。満足感を得やすい大粒のフルーツでありながら、意外に低カロリーで手軽に楽しめるのが魅力です。

デーツに含まれる糖質

デーツは非常に甘いため、糖質豊富な食品として知られています。この食品の100gあたりの糖質量は64.3gであり、一粒(20g)あたりにすると12.86gの糖質を含んでいます。

デーツに含まれる糖質は主にブドウ糖と果糖で構成されており、これは単糖類として素早くエネルギーに変わる特性を持っています。このことから、デーツは運動や学習における迅速なエネルギー補給に適していると言えるでしょう。

デーツが持つ糖質のエネルギー効果をさらに引き出すためには、脂質を含む食品と組み合わせて摂取するのが良い方法です。脂質は持続的なエネルギーとして利用されるため、デーツの糖質と組み合わせることで効率的なエネルギー供給源となります。例えば、ナッツ類、特にくるみと一緒に食べるのがおすすめです。

ナッツを添えてデーツを食べることで、食感にも変化が生まれ、スナックとしても楽しみながらバランス良くエネルギーを摂取できます。

デーツのGI値

血糖値の上昇を気にしている方は多いでしょう。しかし、デーツは低GI食品として知られており、血糖値に与える影響は少ないようです。そのGI値は31から50の範囲で、他のドライフルーツと比べても比較的低いことがわかっています。

なぜデーツが血糖値を緩やかに上昇させるかには理由があります。

まず、食物繊維が豊富な食品は、消化の過程で穏やかに体内に糖質を取り込む特徴があります。これにより、血糖値の急激な上昇が抑えられるのです。

そして、デーツに含まれる亜鉛やビタミンB2は、糖質を効率よくエネルギーに変える代謝をサポートします。

さらに、血糖値の上昇速度は食べ方次第でも変化します。デーツをじっくり噛んで食べたり、脂質が豊富な食品と組み合わせることで、血糖値の上昇をさらに抑えることが可能です。

デーツの楽しみ方

デーツは種を取り除けば、丸ごと食べることができる果物です。ドライフルーツとして乾燥されているため、軽量で持ち運びが便利なので、外出先での軽食として役立ちます。

家でおやつを楽しむ際も、砂糖を使ったお菓子よりもデーツを選ぶ方が低カロリーでおすすめです。例えば、グラニュー糖は100gあたり387kcalですが、デーツはその121kcal少ない266kcalです。加えて、デーツにはグラニュー糖にないビタミンやミネラルが含まれています。このように、デーツは栄養面でも優れており、健康的な選択肢です。

デーツの甘さが強いと感じる時は、チーズやナッツを合わせるとバランスが取れ、より食べやすくなります。 

適切な量とは?

デーツは1日に1粒(約20g)を摂取することが推奨されます。

世界保健機関が2015年に示した「成人および子供のための砂糖摂取量ガイドライン」では、1日に摂取する糖類の量を全エネルギー摂取量の5%未満にすることが推奨されています。例えば、標準的な大人では1日25g以下が目安です。デーツ1粒には約12.86gの糖質が含まれており、その多くは果糖やブドウ糖です。他の食品からも糖を摂取する可能性があるため、デーツの摂取は1日1粒に制限することが健康を維持するために理想的です。

摂取のタイミングとは?

デーツを食べるには、朝や昼が適していると言われています。前述したように、デーツに含まれるブドウ糖と果糖はエネルギーに変わりやすい性質があり、これを朝や昼に摂取することで、その日の活動によって消費することが可能だからです。

さらに、デーツは妊娠中の食事にもおすすめです。イランでは、妊娠中にデーツを毎日食べると生まれる子供が健康に育つと信じられています。妊婦は胎児の発育のために通常以上に血液や細胞を生成しますが、その過程で亜鉛や鉄、銅といった栄養素が不足することがあります。これらの栄養素を豊富に含むデーツは、妊娠期において理想的な食品とされています。

デーツを食べることで得られる3つの利点

デーツは豊富な栄養を含む魅力的な果物で、健康的な食生活を維持するのに役立ちます。

しかし、デーツの奥深さは、そのさらなる魅力的な効能にもあります。

ここではデーツを食べる際の利点を3つご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

脂肪分やコレステロールが少ないため、ダイエットに適している

デーツは、黒砂糖のような濃厚な甘さがある一方で、脂質やコレステロールが低い果物です。

ヘルシーな間食として取り入れやすく、ダイエット中のストレス軽減にも役立ちます。

しかし、糖質が100gあたり64.3g含まれているため、食べ過ぎないように注意が必要です。そうでないと、他の食事や運動の効果が減少してしまいかねません。

バランスを考えて、適切な量を摂取するよう心掛けましょう。

低GI食品で血糖値の上昇を抑えられる

種類によって異なりますが、デーツのGI値はおよそ30〜60の範囲であり、低GI食品に分類されています。

GI値は食物の糖質の吸収速度を示す指標であり、低GI値の食品は食後の血糖値の急上昇を抑えるのに役立ちます。

血糖値の上昇を抑えることで、「インスリン」の過剰分泌を防ぐことができ、これが肥満や糖尿病予防に寄与します。

 

抗酸化力が生活習慣病の予防に貢献

デーツは100gあたり160μgのβカロテンを含んでいます。

この成分は、ビタミンAの一種であるため、抗酸化作用を示し、活性酸素の生成や活動を抑える効果があります。特に、生活習慣病の予防に役立ちます。

また、動脈硬化や糖尿病といった深刻な病気を防ぐ効果もあり、デーツを摂取することでアンチエイジングを図るのも一考です。

デーツ