シナモン 胃 に 悪い
一挙手一投足が注目されるスパイス世界。その中でも甘い香りと暖かな味わいで私たちの心を捉えて放さないシナモン。特にクリスマスや冬のシーズンには、ホットドリンクやデザートでお馴染みとなっているこのスパイスは、食事を一段と特別なものに仕上げてくれます。しかし、その一方で「シナモンは胃に悪い」という情報があったりもします。人間の健康にとってシナモンが果たす役割や、その摂取が胃に及ぼす影響について深掘りします。
シナモンによる健康被害が懸念されて調査がスタート
香ばしく甘い風味が魅力のシナモンについて、過剰な摂取による健康リスクが浮上し、研究が進められているとのニュースが入ってきました。シナモンはその特有の香りと風味により、料理の中でもスパイスとして頻繁に使用されており、抗酸化作用のありそうなポテンシャルと共に、健康食としても受け入れられてきました。
しかしながら、一部の研究により、シナモンの大量摂取が原因で肝臓に影響を及ぼす可能性が示されているため、この問題は無視できません。現在、多くの研究者がこの問題を洗いざらいに解明すべく、一斉に調査に取り組んでいます。この調査の結果如何で、私たちが規則正しく摂取すべきシナモンの量やその認識が変わるかもしれません。
ニュースが示すシナモンに対する潜在的な健康リスクは、私たちが日々口にしている食材に対する意識を新たにするきっかけとなるでしょう。この影響は大きく、食事そのものに対する理解を深める助けとなるはずです。そのため、今後の調査結果については注視し続けるべきでしょう。
シナモンに含まれる「クマリン」という成分が問題
シナモンに含まれる「クマリン」という物質について、問題が浮上しています。シナモンはその特異な風味と香りから、全世界の料理やスイーツで頻繁に使用されるスパイスです。一方で、その中にある成分「クマリン」は、度を超して摂取すると健康を損なう可能性が指摘されています。
シナモンを含む「クマリン」は、トンカ豆や豆科の植物にも見つけることができます。そして大量に取り込むと、肝臓機能不全をもたらす恐れがあると指摘されています。特にカシアシナモンにはクマリンを豊富に含んでおり、その結果欧州ではカシアシナモンの使用量が厳密に規制されています。
ただし、クマリンが健康に害を及ぼすのは大量摂取した場合のみで、一般的な調理に用いる程度の量ならば問題はないでしょう。後は、各人の体質やその健康状況にもよりますので、懸念がある方は医者やプロフェッショナルと相談することを強くお勧めします。
シナモンには、健康を考慮する際に注意が必要な成分を含んでいる一方で、適切な量を摂取することでその風味を楽しむことは十分可能です。もし日頃からシナモンを多用している方は、この情報を持って一度使用量を再考し、調節してみてはいかがでしょうか。
シナモンの種類と産地でクマリンの含有量が違う!
シナモンは一見すると、まったく同じに見えますが、その内容物には大きな違いが存在します。とりわけ、肝臓への影響が懸念されるクマリンの含有量については、シナモンの産地や種類により大きく変わるため注意が必要です。
主に使われるシナモンの種類にはセイロンシナモンとカシアシナモンがあります。セイロンシナモンとカシアシナモンに含まれるクマリンの量は、その含有率も大きく異なります。
まず、セイロンシナモンは、原産地のスリランカをはじめとするインドやインドネシア、ブラジルで生産され、そのクマリン含有量はごくわずかです。外部の優れた樹皮を薄く巻き上げたスティックタイプのものも一般的で、その粉末はカシアよりも細かく色味が薄いのが特徴です。
一方、カシアシナモンは中国やベトナム、インドネシアなど、主にアジア地域で生産されています。その中でも特にクマリンの含有量が高くなるとされるのがベトナム産のカシアで、その濃度はセイロンシナモンと比較すると著しく高い値となります。
なお、クマリンの一日の摂取量は約0.1mgとされ、過剰に摂取すると肝臓に悪影響を及ぼす可能性があります。香料としてシナモンを使用する分には問題はありませんが、その用途や量によっては、セイロンシナモンとカシアの使い分けが必要となる場合があります。
シナモンには血糖値を下げる効果もありますが、その効果を期待するだけでなく、使用する際はそれぞれの含有物質についても理解し、自分自身の体調やニーズに合った選択をすることが大切です。
セイロンシナモンは普段使いの分量なら健康被害はまず起きない
セイロンシナモンは、その芳醇な香りと豊かな風味から世界中の料理やデザートに愛用されています。さらにその健康効果も広く認められていますが、一部で摂りすぎると健康に影響が出るとの警告もあがっています。では、セイロンシナモンには実際にどの程度までが安全なのでしょうか。
シナモンに含まれる成分クマリンは、過剰に摂取すると肝臓に問題を引き起こす可能性があります。しかし、これは日常で大量のシナモンを摂取する場合を考えています。通常の料理で使う分量や、一日に小さじ一杯を目安にした摂取ならば、健康を害することは考えにくいでしょう。
BfR(ドイツのリスク評価機関)によると、セイロンシナモンの一日摂取許容量はなんと364.58gとなっています。これを日常生活で換算すれば、シナモンパウダー小さじ1の重さが1.8gとすると、一日約200杯分が許容量です。つまり、普段使いの範疇であれば、セイロンシナモンは安全に楽しむことができる調味料と言えるでしょう。
適切な量を保つことで、セイロンシナモンの美味しさを堪能しつつその健康効果も享受しましょう。ただし、食材をどれだけ摂取するにせよ、常に適度な摂取を心がけましょう。特にベトナム産カシアは一日許容量が小さじ1/2と少ないため、摂取量には十分注意が必要です。
注意すべきはシナモンを含む健康食品やサプリメント
「健康志向」の流れに乗り、「健康食品」や「サプリメント」が日々注目を浴びています。シナモンの甘くスパイシーな風味は、その抗酸化作用や血糖値のコントロールといった健康に対する多くの良い効果から、健康食品やサプリメントによく取り入れられています。
しかしながら、多くの人々が警戒していない事実として、シナモンには「クマリン」という肝臓への損傷や出血の要因になる可能性がある有害な成分が含まれています。これより、どれだけ健康効果が発揮される食品であったとしても、適度な摂取が求められています。
特に、大量のシナモンを含む健康食品やサプリメントを常習的に摂取している方は警戒が必要です。製造元が示す摂取量を遵守するだけでなく、一日の摂取量が多過ぎると感じた場合は、専門医と共に見直すことを推奨いたします。特に、既に肝臓に問題を抱えている方や、妊娠中の方は、適量を守ることが不可欠です。
健康食品やサプリメントにとって、「適度な摂取」が一番の鍵となります。シナモンのように、いかに身体に良いとされる食材でも、限度を超えた摂取は回避しなければなりません。健康を維持するためにも、摂取量を厳守し、自己の体調と照らす形で利用することが重要であると言えます。
まとめ
シナモンを大量に摂取すると胃腸に刺激を与え、胃痛や吐き気を引き起こす可能性があるため、適量に気をつけましょう。ただし、普段の食事にちょっとしたアクセントとして摂取する分には問題ありません。甘い香りと温かな味わいを楽しみながら、健康に気を配るバランスが大切です。