しっとりとした生地に、甘酸っぱいフルーツの風味がアクセントとなる、いちごをトッピングしたケーキ。春から初夏にかけて旬を迎えるいちごは、その可愛らしい姿と上品な味わいから、ケーキの定番トッピングとして人気があります。しかし、いちごが手に入りにくい時期には、さまざまな代替品を使ったケーキレシピが注目を集めています。季節を問わず、いちご以外の素材でも本格的で美味しいケーキが作れる魅力を、ご紹介していきましょう。
いちごがない時期、どんなフルーツが使える？
いちごの旬が終わっても、ケーキづくりに活用できるフルーツは多数あります。初夏からは、アメリカンチェリーや国産のさくらんぼ、メロン、ブルーベリーが登場します。続いてマンゴー、桃、杏といった南国フルーツや核果物が出回ります。夏場にはいちじく、ブドウ、洋梨なども手に入ります。一方で、オレンジ、グレープフルーツ、キウイ、リンゴは年間を通して入手できる定番フルーツです。 変色しやすいフルーツは、レモンやナパージュを使えば色止めできます。桃や洋梨はコンポート加工するとよりケーキに合います。缶詰やシロップ漬けのフルーツは年中活用でき、水と砂糖のシロップに浸けると缶詰独特の臭いも和らげられます。 冷凍フルーツは解凍時の離水が気になりますが、半解凍や丁寧な解凍でケーキ飾りに使えます。フィリングに加工してサンドウィッチに挟むのがおすすめの利用法です。このように、いちごに頼らずとも多彩なフルーツをケーキ作りに取り入れられます。
いちごがない時期のフルーツはどう選ぶ？
いちごがない時期でも、フルーツを上手に選ぶことで、華やかでカラフルなお菓子作りが楽しめます。白桃やメロンなど淡い色合いは上品な印象を与え、柑橘類のオレンジ色は明るい表情のケーキに最適です。ブルーベリーの紫をアクセントに加えると、より華やかな仕上がりに。種なしぶどうはカラフルな組み合わせが楽しめ、チョコ系のお菓子にはアメリカンチェリーや洋梨が良く合います。ドライフルーツやフローズンフルーツも活用すれば、いつでも手軽にフルーツスイーツが作れます。産地や旬を意識しながら、様々なフルーツの色合いやフレーバーを組み合わせて、オリジナルのフルーツスイーツを創り上げましょう。
いちごがない時期のフルーツを使うときの2つの注意点
いちごが手に入らない季節においても、他の果物を上手に活用することで彩り鮮やかでおいしいデザートを作ることができます。旬の果物を選び、料理の用途に合わせてその性質を考慮することが重要です。例えば、生で食べる場合はジューシーな果物、焼く場合は繊維質が多く形を保ちやすい果物を選びましょう。また、酸味の強い果物は調理して飴煮にするなどの工夫が効果的です。 デザート作りにあたっては、フルーツの水気をしっかり切ることが大切です。水分が残っていると、スポンジがつぶれたりクリームが流れ出したりして、見た目と食感が損なわれてしまいます。カットしたフルーツは、キッチンペーパーを敷いたバットに並べ、シロップ漬けの場合は予めザルに入れてシロップを切った上で水分を拭き取ります。仕上げにナパージュを塗れば、つやを補って乾燥を防ぐこともできます。 さらに、フルーツをしっかり冷やすことも忘れてはなりません。生クリームの温度や室温には気を付けていても、フルーツの温度を考慮していないと、ケーキが十分に冷えず、最悪の場合、生クリームにも影響が及ぶ可能性があります。カットしたフルーツはラップをして冷蔵庫で冷やしておくことが賢明でしょう。 このように、フルーツの種類の選び方や下ごしらえ次第で、いちご以外の果物を使っても、美味しく彩り鮮やかなデザートを作ることができます。
いちごがない季節だからこそ楽しんで♪
春先のいちごが旬を迎えると、街中でその鮮やかな赤色に目を奪われがちですが、いちごがない時期には新たなスイーツの魅力を発見できるチャンスでもあります。秋の渋柿や栗、冬のデザートオレンジやグレープフルーツなど、季節ごとに楽しめる味が変化するのが、旬の醍醐味なのです。いちごがない時こそ、エディブルフラワーやアイシングクッキー、カラフルなピックなどでデコレーションケーキに彩りを添えてみましょう。きっと新鮮な発見があるはずです。いちごの季節が巡ってくるまで、他の魅力的な食材を味わい尽くしてみてはいかがでしょうか。
まとめ
いちごがない時期には、季節の果物をトッピングしたり、ドライフルーツやナッツを使ったりと、様々な代替案があります。また、生クリームやカスタードクリームなどのクリーム類を活用すれば、いちご不在でも十分に本格的で美味しいケーキが作れます。素材の組み合わせ次第で、いちご以上に魅力的なケーキが楽しめるかもしれません。季節を楽しみながら、新鮮な発想でケーキ作りに挑戦してみてはいかがでしょうか。