バター種類
バターは、料理の風味付けからお菓子作りまで、無限の用途がある万能な食材です。しかし、全てのバターが同じ訳ではありません。市場には様々な種類のバターが並んでおり、それぞれ特有の特徴と利用方法があります。この記事では、そんなバターの種類について深掘りしていきます。気が付けば、あなたもバター選びのプロになれるかもしれませんよ。
バターの種類は？どんな特性がある？
バターと聞くと一つの食材のように思えますが、実はその種類は多岐にわたります。製造方法や原料、添加物の有無によって、風味や食感、保存性などに違いがあります。ここでは、代表的なバターの種類とその特徴を詳しくご紹介します。
① 発酵バター
発酵バターは、クリームに乳酸菌を加えて発酵させてから作られるバターです。ヨーロッパでは一般的に使用されており、日本でもその豊かな香りと深い味わいが注目されています。発酵によって生まれる独特のコクと酸味が料理や焼き菓子に奥行きを与えてくれますが、保存期間は短く、風味の劣化も早めです。そのため、購入後は早めに使い切ることをおすすめします。
② 有塩バター
有塩バターは、バターに一定量の塩を加えたものです。塩味がついているため、料理にそのまま使いやすく、調味料としての役割も果たします。特にトーストに塗ったり、炒め物やソースの仕上げに使うと、風味がぐっと引き立ちます。商品によって塩分量に差はありますが、目安として100g中に約1.5g前後の塩が含まれています。日持ちも良く、冷蔵庫に常備しておくと便利な一品です。
③ 食塩不使用バター（無塩バター）
無塩バターは、名前の通り塩分を含まないバターで、お菓子作りやパン作りには欠かせません。塩味がない分、素材の味を邪魔せず、他の材料とのバランスが取りやすいため、レシピの再現性が高くなります。料理に使う場合でも、塩加減を自分で調整できるため、細やかな味付けが可能になります。
④ ホイップバター
ホイップバターは、バターに空気やクリームを加えてふわっと軽い仕上がりにしたものです。トーストに塗りやすく、口当たりもなめらかなので、朝食やスイーツにぴったり。市販品もありますが、家庭でも簡単に作れます。バターと生クリームを1:1で混ぜるのが一般的で、風味はそのままに、やさしい食感を楽しめます。ただし、他のバターに比べて傷みやすいため、少量ずつ作って早めに消費するのがポイントです。
⑤ グラスフェッドバター
グラスフェッドバターは、牧草のみを食べて育った牛のミルクから作られたバターです。一般的なバターよりも栄養価が高く、オメガ3脂肪酸やビタミンK2が豊富に含まれているのが特徴。風味はさっぱりとしていてクセがなく、料理やお菓子に使っても主張しすぎません。特に健康志向の人や、自然由来の食材を好む方に支持されており、最近では日本国内でも徐々に認知度が高まっています。
バターの用途にあった種類の選び方は？
バターにはそれぞれ特有の風味や性質があるため、用途に応じて最適な種類を選ぶことが大切です。ここでは、代表的な調理シーン別に、適したバターをご紹介します。
① トーストに使うなら？
焼きたてのトーストにバターを塗ると、それだけで贅沢な一品に。香りや塩気、滑らかな塗り心地を楽しめる以下のバターが特におすすめです。
有塩バター
グラスフェッドバター
ホイップバター
発酵バター
トーストには、塩気がある方がパンの甘みを引き立ててくれます。発酵バターやグラスフェッドバターの芳醇な香りと深いコクを味わいたいなら、シンプルにパンと一緒に楽しむのが◎。ホイップバターを使えば、ふんわり軽やかな口当たりで、はちみつやジャムとも相性抜群です。
② お菓子作りに最適なのは？
クッキーやケーキなどの焼き菓子には、以下のバターがぴったりです。
食塩不使用バター
発酵バター
グラスフェッドバター
お菓子作りでは、分量や味のバランスが重要なため、塩分が含まれていない無塩バターが基本。発酵バターを使えば、焼き上がったときに芳醇な香りとコクが加わり、より本格的な味わいに。グラスフェッドバターを選ぶと、ヘルシーでナチュラルな印象のお菓子に仕上がります。
③ パン作りにはどれが合う？
パン生地に混ぜ込むなら、以下のようなバターを使うのがおすすめです。
食塩不使用バター
発酵バター
グラスフェッドバター
パン作りでも、味のコントロールがしやすい無塩バターが基本です。発酵バターを加えると、焼き上がりにバターの香りが立ち、リッチな風味に仕上がります。クロワッサンやブリオッシュなど、バターをたっぷり使うパンには特に向いています。軽めの風味を求めるならグラスフェッドバターもおすすめです。
④ 料理に使うなら？
炒め物やソース、仕上げの香り付けなど、料理の風味付けには以下のバターが向いています。
有塩バター
食塩不使用バター
発酵バター
グラスフェッドバター
料理に塩味をプラスしたいなら、有塩バターが便利。塩気と風味を一度に加えられるので、調理の手間が省けます。繊細な味付けが求められる料理には、食塩不使用バターで調整するとよいでしょう。香りを重視したいときは、発酵バターやグラスフェッドバターで深みを出すのがコツです。
バターの種類は様々
バターは一見同じように見えても、製法や成分によって大きく風味や用途が異なります。それぞれの特性を理解して使い分けることで、料理やお菓子作りの仕上がりが格段に良くなります。日常的に使うものだからこそ、目的に合わせたバター選びを意識して、毎日の食卓をもっと豊かにしてみてはいかがでしょうか。
まとめ
まとめると、バターは種類によって様々な風味や用途があるため、料理やお菓子によって適切なバターを選ぶことが大切です。経験と知識を積み重ねれば、あなたも市場で迷わず自分にピッタリのバターを見つけられるようになるでしょう。さあ、バター選びの達人を目指しましょう。