バターは料理やお菓子作りには欠かせない万能食材ですが、使い切れずに余ってしまうこと、ありますよね。冷蔵庫での保存では、風味の劣化が気になることも。そんな時は、冷凍保存がおすすめです!でも、冷凍すると風味が落ちるのでは?と心配な方もいるかもしれません。そこで今回は、バターを美味しく冷凍保存するためのカット方法や、風味を損なわずに保存するコツを徹底解説。賢く冷凍保存を活用して、いつでも美味しいバターを楽しみましょう!
バター保存の基本:おいしさを長持ちさせるために
バターはその芳醇な風味で料理やお菓子を格上げしてくれる万能な食材ですが、保存方法によっては風味が落ちてしまうことがあります。まだ封を切っていないバターなら冷蔵庫で数か月保存できますが、開封後は酸化が進みやすいため、なるべく2週間以内に使い切るのがおすすめです。しかし、正しい保存方法を知っていれば、バター本来のおいしさをより長く楽しむことができます。
冷蔵保存:風味をキープするための3つの秘訣
冷蔵庫でバターを保存する際は、温度管理、空気遮断、におい移り対策の3点に注意することが大切です。これらをしっかり守ることで、バターの風味を損なわずに長持ちさせることが可能になります。
適切な温度(10℃以下)での保存
バターの保存に最適な温度は、未開封・開封後を問わず10℃以下です。冷蔵庫内でも場所によって温度が異なるため、温度変化の大きい野菜室やドアポケットは避けましょう。チルド室は冷えすぎる場合があり、バターが硬くなりすぎる可能性があるため注意が必要です。バターが硬すぎると使いにくくなることがあります。
徹底的な空気遮断
バターは酸化しやすい性質を持つため、できるだけ空気に触れさせないように保存することが重要です。開封後のバターは、ラップで丁寧に包み、購入時の箱に戻して保管するのがおすすめです。さらに、酸化を促す光を遮断するために、銀紙やアルミホイルで包むとより効果的です。気密性の高い保存容器(ジッパー付き保存袋や密閉容器など)も、空気や光を遮るのに役立ちます。
におい移りを防ぐ
バターは、周りの匂いを吸い込みやすいという特徴があります。したがって、魚介類や香味野菜など、香りの強い食品のそばに置くことは推奨されません。やむを得ず近くに保管する場合は、蓋つきの容器などを活用し、匂い移りを可能な限り抑える工夫をしましょう。
冷凍保存:風味を長く保つための秘訣
バターは冷蔵での保存の他に、冷凍保存も適しています。冷蔵保存の場合、開封してからおよそ2週間が品質保持の目安ですが、冷凍保存を行うことで、およそ6ヶ月間の保存が可能です。さらに、低温下では微生物の活動が鈍くなるため、匂い移りの対策としても有効です。
冷凍保存方法1:まるごと冷凍
バターを塊のまま冷凍しておくと、使う分だけ切り分けて使用できるため重宝します。ここでは、冷凍・解凍の手順を詳しくご説明します。
まるごと冷凍の手順
- バターを元の包装である銀紙で包んだ上から、さらにラップで丁寧に包み、酸化を防止します。
- 冷凍保存用の袋に入れ、中の空気をできる限り抜き、しっかりと封をします。
- 冷凍庫で保管し、およそ半年を目安に保存できます。
銀紙とラップに加え、冷凍用の保存袋に入れることで、匂い移りと品質劣化をより強力に防ぐことができます。
ブロックバターの解凍と活用術
冷蔵庫に移してゆっくりと解凍するのが基本です。一度解凍したバターは品質が落ちるため、再冷凍は避けて、2週間を目安に使い切りましょう。もし3日以内に使い切れない場合は、丁寧にラップし、バターケースなどの密閉容器に入れて保存することで酸化を抑えられます。急ぎの場合は、冷凍状態のバターを熱湯で温めたナイフでカットし、必要な分だけを使用できます。残ったバターは、アルミホイルとラップでしっかりと包み、冷凍保存用の袋に入れて冷凍庫で保管しましょう。
再冷凍は風味を損なう原因となるため、使用量を考えて解凍することが重要です。難しい場合は、冷凍のまま、使いやすい量(約50g)をカットして冷蔵庫で解凍し、使用します。残りは再び冷凍保存し、解凍したバターを使い切ったら、冷凍庫から必要な分だけ補充すると良いでしょう。
冷凍保存方法2:使いやすさ重視!カットして冷凍
調理時の利便性を高めるなら、カットして小分けにして冷凍するのがおすすめです。使用量を量っておくと、さらに使い勝手が向上します。
カット冷凍の手順
- 用途に合わせて、バターを使いやすい大きさにカットします。
- カットしたバターを一つずつ丁寧にラップで包みます。
- ラップで包んだバターをアルミホイルで包み、冷凍保存袋に入れて冷凍します。
バターを切る際、ナイフにバターがくっつきやすい場合は、キッチンペーパーを折り畳んでナイフの刃を拭きながらカットすると、スムーズに切れます。バターは光や空気に触れると酸化しやすいため、ラップの上からアルミホイルで包むことで、品質劣化を防ぎます。
用途に合わせたサイズにカットしておくと、調理がスムーズになります。例えば、5gはトーストに塗ったり、料理の風味付けに、10gは炒め物やシチューのベースに、50gはお菓子作りに便利です。
カット済みバターの解凍と使い方
カット済みのバターは、冷凍のままトーストに乗せたり、フライパンに入れて溶かして使用できます。お菓子作りに使う場合は、50gあたり室温で30分程度置いて柔らかくします。気温が低い場合は、アルミホイルを外し、ラップのまま電子レンジ(200W)で10秒ずつ様子を見ながら加熱して解凍します。ラップとアルミホイルで包んだバターは、アルミホイルごとハサミで切ると、必要な分だけ取り出せます。使いきれなかったバターは、速やかに冷凍庫に戻しましょう。
バターの品質低下を見抜くポイント:まだ食べられる?
バターの状態は、匂い、外観、風味によって判断できます。
匂いをチェック
酸化が進むと、バターはツンとした酸味臭や、古い油のような不快な臭いを放ちます。冷凍保存時に乾燥してしまった場合も、通常より強い臭いを発することがあります。包装が不十分だと、そこから空気が入り込み、酸化を促進させます。このような異臭がする場合は、残念ですが廃棄しましょう。
カビの有無を確認
バターにカビが発生すると、表面に点状の模様や色の変化が現れます。カビが生じたバターは、目に見える部分だけでなく、内部にもカビの菌糸が広がっていることが考えられるため、一部分だけを取り除いても口にしない方が賢明です。
まとめ
バターの保存方法をしっかり身につければ、その豊かな風味を長く保つことが可能です。冷蔵保存の際は温度管理、遮光、そして匂い移りに注意し、冷凍保存の際は適切な方法を選ぶことで、バターを最後まで美味しく使い切ることができます。今回ご紹介した情報やレシピを活用して、バターを日々の食生活に取り入れ、より豊かな食卓を楽しんでください。
バターを開封してから、どれくらいの期間で使い切るのがベストですか?
冷蔵庫で保存する場合、開封後のバターは約2週間を目安に使い切るのがおすすめです。冷凍保存を選んだ場合は、およそ半年間は品質を保つことができます。
バターを冷凍保存する際に、気をつけるべき点はありますか?
バターを冷凍保存するにあたって、最も重要なのは空気に触れさせないようにしっかりと密封することです。食品用ラップフィルムやアルミ箔で丁寧に包み、さらに冷凍保存用の密閉袋に入れて保存しましょう。また、一度溶かしたバターを再び冷凍することは避けてください。
バターが劣化しているかどうか、どのように判断すれば良いですか?
バターの状態が悪くなっていないかは、臭い、見た目、そして味で判断することができます。鼻をつくような酸っぱい臭いや、油が酸化したような臭いがする場合は、劣化が進んでいるサインです。また、目に見えるカビが生えている場合は、口にするのは控えるようにしてください。