ブルーベリー鉄分

目に良いとされるアントシアニンが豊富なブルーベリーですが、「鉄分補給にも役立つのか?」と疑問に思ったことはありませんか?この記事では、ブルーベリーに含まれる鉄分量や、鉄分の吸収を助ける栄養素について詳しく解説します。また、ブルーベリー以外に鉄分を効果的に摂取できる食品もご紹介。ブルーベリーを日々の食生活に取り入れて、健康的な毎日を送りましょう。

ブルーベリーとは:基本情報

ブルーベリーはツツジ科スノキ属の植物の果実の総称で、青紫色の果実が特徴です。主にアメリカ北部原産のハイブッシュブルーベリーとアメリカ東南部原産のラビットアイブルーベリーの2種類が日本で栽培されています。ハイブッシュベリーは寒冷地で栽培され、大粒で甘みが強く、ラビットアイベリーは広い地域で栽培され、果肉に歯応えがあります。旬は種類によって異なりますが、一般的には6〜8月です。ブルーベリーのカロリーは100gあたり48kcalです。

ブルーベリーの栄養成分について

ブルーベリーには、食物繊維、ビタミン(ビタミンC、ビタミンE、葉酸、ビタミンB群)、ミネラル(カリウム、鉄、銅)など、多様な栄養素が含まれています。これらの栄養素は、便秘解消、抗酸化作用、貧血予防、エネルギー代謝の促進など、様々な健康効果をもたらします。

食物繊維について

ブルーベリーには食物繊維が100g当たり3.3g含まれています。食物繊維は便の材料となったり腸内細菌を増やしたりして、便通を良くすることが知られています。また食物繊維には脂質や糖、ナトリウムなどを吸着し、体の外に排出するはたらきもあります。そのためこれらが原因となる肥満や糖尿病、高血圧などの生活習慣病を予防する効果が期待されています。

ビタミンE

ブルーベリーにはビタミンEが100g当たり1.7mg含まれています。ビタミンEは脂溶性ビタミンの一種で、抗酸化作用を持ち、動脈硬化の進行を抑制する効果が期待されています。

葉酸

ブルーベリーには葉酸が100g当たり12μg含まれています。葉酸は水溶性ビタミンの一種で、赤血球の形成を助ける栄養素です。DNAやRNA、たんぱく質の合成などのはたらきを通じ、細胞の分裂や増殖に関与しています。また葉酸は胎児の正常な発育においても重要なはたらきをするため、特に妊娠を計画中の女性や妊婦にとって欠かせない栄養素です。

ビタミンC

ブルーベリーにはビタミンCが100g当たり9mg含まれています。ビタミンCは水溶性ビタミンの一種で、コラーゲンの生成を助け、鉄の吸収を高め、抗酸化物質として働きます。不足すると、気力低下や疲労感などの症状が現れます。

ビタミンB1

ブルーベリーにはビタミンB1が100g当たり0.03mg含まれています。ビタミンB1は水溶性のビタミンB群の一種で、糖質をエネルギーに変えるときに欠かせない栄養素です。そのためごはんやパンといった糖質の摂取が多い方やお酒を飲む方は、ビタミンB1を積極的に摂取しましょう。

ビタミンB6

ブルーベリーにはビタミンB6が100g当たり0.05mg含まれています。ビタミンB6はビタミンB群の一種で、エネルギーをつくり出す際に欠かせない栄養素です。ビタミンB6は補酵素として、多くの酵素のはたらきをサポートすることで、さまざまな代謝に関わっています。

パントテン酸

ブルーベリーにはパントテン酸が100g当たり0.12mg含まれています。パントテン酸はビタミンB群の一種で、糖質や脂質、たんぱく質の代謝に関わっています。また免疫抗体の合成を助ける他、皮膚や粘膜を健康に保ちます。

カリウム

ブルーベリーにはカリウムが100g当たり70mg含まれています。カリウムは体に必要なミネラルの一種です。カリウムは細胞内液の浸透圧を調節する他、筋肉の収縮や神経の伝達などに関わっています。またカリウムにはナトリウムを体外に排出して、血圧を下げるはたらきがあります。

ブルーベリーには鉄が100g当たり0.2mg含まれています。鉄は必須ミネラルの一種で、赤血球に含まれるたんぱく質「ヘモグロビン」の成分として全身の細胞に酸素を運びます。また筋肉中のたんぱく質「ミオグロビン」の成分として、筋肉での代謝や組織の維持にも深く関わっています。

ブルーベリーには銅が100g当たり0.04mg含まれています。銅は必須ミネラルの一種で、筋肉や骨、肝臓に存在しています。主にエネルギーの生成や神経伝達物質の産生、活性酸素の除去などのはたらきに関わっています。また銅は鉄と共に血液をつくるはたらきにも関わっています。

鉄分の吸収を促進するコツ

鉄分を効率良く吸収するためには、ビタミンCと一緒に摂取することが重要です。ビタミンCは、植物性の食品に含まれている非ヘム鉄の吸収率を飛躍的に高める効果があります。また、鉄分の吸収を阻害するタンニンやフィチン酸などを多く含む食品との同時摂取は避けることが望ましいです。鉄鍋で調理すると、食品に鉄分が移行し、摂取量を増やすことができます。

ブルーベリーの効果的な摂取方法

ブルーベリーは、新鮮なまま食べる、冷凍してスムージーやデザートに使う、ジャムやソースに加工する、サプリメントで手軽に摂取するなど、様々な方法で楽しむことができます。それぞれの方法で得られる効果や利便性が異なるため、ライフスタイルや目的に合わせて選びましょう。

ブルーベリーについての誤解と真実

ブルーベリーは鉄分を非常に多く含むというイメージがありますが、実際には、他の食品と比べて際立って鉄分が多いわけではありません。しかし、ブルーベリーには鉄分の吸収をサポートするビタミンCや、血液を作るのを助けるアントシアニンが豊富に含まれているため、貧血の予防に効果があると考えられています。

まとめ

ブルーベリーは、その優れた栄養価と健康への良い影響から、毎日の食卓に取り入れたい食品です。鉄分の量について誤解されがちですが、ビタミンCやアントシアニンなどの栄養成分が豊富であり、バランスの良い食事の一部として積極的に食べることで、健康の維持に役立つでしょう。新鮮なブルーベリーを選ぶコツや、効果的な食べ方を参考にして、美味しく健康的な日々を送りましょう。

ブルーベリー