生理中は、経血によって鉄分が失われがち。鉄分不足は、貧血や倦怠感、集中力低下など、様々な不調を引き起こす原因となります。特に、生理痛が重い方や経血量が多い方は、意識的に鉄分を補給することが大切です。この記事では、生理中の鉄分補給におすすめのドリンクと、効果的な飲み方をご紹介します。手軽に取り入れられるドリンクで、つらい生理期間を少しでも快適に過ごしましょう。
生理中の不調とその原因
生理前〜生理中の腹痛、頭痛などの不調は、黄体ホルモン(プロゲステロン)の変化が主な原因です。生理中は黄体ホルモンが低下するのに伴い、子宮内膜からプロスタグランジンという物質が分泌されます。このプロスタグランジンが全身に作用し、子宮収縮を引き起こすことで下腹部痛や腰痛、頭痛などを引き起こします。プロスタグランジンは不要な子宮内膜を体外へ排出するために不可欠な物質ですが、生理中の不快感の原因にもなっています。
生理中の冷えの原因と対策
生理前後の悩みとして多いのが冷えです。生理前の2週間は高温期のため体温が高く、その時期に身体が熱くなっていることで、寒気や冷えを感じる人がいます。また、生理中は子宮内膜が剥がれると同時に体温が下がるため、冷えを感じやすくなります。体の冷えは血管を収縮させ血行を悪くするため、子宮の筋肉が硬くなり、生理痛を悪化させる原因となります。血行が悪くなることでも冷えを感じるため、血管収縮作用のあるカフェインなどの成分は避けるようにしましょう。
生理中の貧血とその対策
生理中は、鉄分、イソフラボン、血行促進成分などを積極的に摂取しましょう。鉄分は貧血対策に、イソフラボンは女性ホルモンのバランスを整え生理痛を和らげる効果が期待できます。また、生姜やネギなど血行を促進する食材や、血管を広げる効果が期待できるポリフェノールなどは冷え対策に効果的です。冷えは生理痛の原因になるので、血行をよくする食材や成分を積極的に摂るようにしましょう。
生理中におすすめの飲み物
生理中には、体を温め、鉄分やイソフラボンを補給できる飲み物がおすすめです。具体的には、以下の飲み物が挙げられます。
ハーブティー
血流を促して体を温める作用のあるジンジャーティーやカモミールティーなどがおすすめです。よい香りでリラックスもできそうですよね。ただし、ハーブティーの中には血管収縮作用のあるカフェインを含んでいるものもありますので、注意しましょう。なるべくカフェインレスのものを取り入れましょう。
ココア
ココアには血管を広げて冷えを和らげる効果が期待できるカカオポリフェノールが含まれています。また、鉄分も多く含まれているので貧血気味の方におすすめです。飲む際にはアイスココアでは身体が冷えてしまうので、ホットココアにして身体を温めるようにしてくださいね。カフェイン量はコーヒーや紅茶と比べてごくわずかですが、カロリーはやや高めなので、飲みすぎや砂糖の入れすぎには注意しましょう。
ホット豆乳
豆乳には女性ホルモンと似た働きをするイソフラボンが多く含まれています。そのため、生理痛を和らげる効果が期待できますよ。身体を冷やさないように、温かい豆乳を飲むのがおすすめです。大豆イソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンと非常によく似た化学構造をしており、体内ではエストロゲンと似た働きを持つと考えられています。
鉄分強化飲料
貧血になりやすい生理中は鉄分が含まれる市販のドリンクを飲むのもおすすめ。ただし、冷たい飲み物が多いので、身体を冷やさないように気をつけながら取り入れるようにしましょう。
飲み物と食事で賢く栄養を補給し、体調を管理
月経前や月経中は、特に栄養バランスが崩れやすくなります。だからこそ、日々の飲み物や食事に気を配り、美味しく栄養を補給し、身体を温めることを意識しましょう。特に飲み物は、食事に比べて手軽に試せるものが多いので、ぜひ積極的に生活に取り入れてみてください。過度な食事制限はストレスの原因となるため、無理のない範囲で心がけることが大切です。
まとめ
生理中は、体の様々な不調を感じやすい時期です。だからこそ、毎日の食事や飲み物に気を使い、体を温め、必要な栄養をきちんと補給することが重要となります。この記事でご紹介した情報を参考に、ご自身の体調と相談しながら、適切な飲み物や食べ物を選び、少しでも快適に過ごせるように工夫してみてください。