バナナ 冷蔵庫 黒くなる

バナナはその甘みと栄養価から多くの人々に愛される果物ですが、冷蔵庫に入れるとすぐに黒く変色してしまうことも。また、その変色が品質に影響するのか悩む方も少なくないでしょう。この記事では、冷蔵庫でバナナが黒くなる原因を科学的視点から考察し、その変色を防ぐための効果的な方法を紹介します。これにより、より新鮮な状態でおいしいバナナを楽しむことができるようになります。

バナナに適した温度は15℃~20℃の常温環境

バナナは東南アジアをはじめとする熱帯地域で生まれた果物で、暖かい気候での栽培が一般的です。そのため、寒冷環境には弱く、収穫後も15℃から20℃程度の涼しく風通しの良い場所で保管するのが理想とされています。

冷蔵庫保存による「低温障害」の影響

バナナは寒さに弱く、13℃を下回る場合、皮が黒ずむことや熟成が妨げられることがあります。これは「低温障害」と呼ばれるものです。

家庭用冷蔵庫の冷蔵室は0~6℃、野菜室は3~9℃と寒いため、バナナをこれらに保存すると低温障害を起こしやすくなり、見た目が悪くなります。

冷害を受けたバナナは食べても大丈夫?

低温障害を受けたバナナは、皮が黒く変色していることがありますが、中身が良好なら食べても大丈夫です。ただし、皮をむいて果肉が黒ずんでいる場合は、腐っている可能性があるので避けましょう。

冷蔵庫での保存を成功させるための3つの秘訣

バナナは冷蔵庫に入れると色が黒く変わりがちですが、保存が不可能というわけではありません。

夏の間、常温に置いておくとバナナは急速に熟し、傷むのも早いため、保存期間が短くなりがちです。気温が高い日が多いときは、冷蔵庫を賢く利用して保存するのが良い方法です。

常温で熟成させた後に冷蔵保存を

低温である13℃以下では、熟成が止まり低温障害が起こるため注意が必要です。購入後すぐに冷蔵庫に入れると、甘さが控えめで固い状態が続くことがあります。

したがって、常温でしばらく追熟させてから冷蔵庫に入れることで、より甘く柔らかいバナナを楽しむことができます。

新聞紙で包んで湿気と冷気から守る

バナナを長持ちさせるには、まず房から一本ずつ切り離すことが大切です。その後、新聞紙やキッチンペーパーで各バナナを包んでからポリ袋に入れ、冷蔵庫で保管してください。

新聞紙でバナナを包むと乾燥を防ぎ、皮の裂けを抑えることができます。また、この方法により冷蔵庫内の冷気が直接当たるのを避けられます。これにより、皮が黒く変色しても中身の果肉をきれいな状態で保てるでしょう。

野菜は冷蔵庫の野菜室で保存すると良い理由

前回ご紹介したとおり、冷蔵庫では野菜室の温度が冷蔵室よりやや高めに設定されています。したがって、バナナを保存する際は、冷えすぎを防ぐために野菜室が適しています。

常温保存と冷蔵保存による保存期間の相違

バナナを常温の風通しの良い場所に保存すれば、約一週間ほど持たせることができます。この際、直接机の上に置くのではなく、吊るして保存することで傷みを防げます。冷蔵庫の野菜室では保存期間が約10日になります。

季節や室温によって保存日数は変わることがありますが、バナナは冷蔵保存の方が長持ちする傾向があります。「常温で好みに熟したけれど、すぐに食べきれない」という場合は、そのまま常温に置いておかずに冷蔵保存に切り替えると良いですね。

バナナを賢く冷蔵庫で保管する方法を試そう

冷蔵庫で保管されたバナナの皮は低温によるダメージで黒くなることがありますが、中身が問題なければ美味しく食べられます。もし冷蔵保存を試してみたい、あるいはこれまでうまく保存できなかったという方は、今回のヒントを参考にしてみてください。

バナナ