バナナ 変色防止
バナナはその美味しさだけでなく、ビタミンや食物繊維など体に良い栄養成分をたっぷりと含んでいることから、さまざまなレシピの中で活躍する果物の一つです。しかし、バナナの鮮度は皮の色で判断され、黄色から茶色に変色すると鮮度が落ちていると感じてしまう人も多いのではないでしょうか。そんなバナナが早く変色してしまう問題を解決するためには、どのような対策をすれば良いのでしょうか。今回は、美味しくバナナを長持ちさせるための「バナナの変色防止」について詳しく解説していきます。
バナナが変色する理由
バナナはその甘さから子供から大人まで楽しめるという特徴を持っており、また言うまでもなくデザートやケーキトッピングとしての存在感も絶大です。しかし、一度皮を剥いたバナナはすぐに黒ずむことで多少見た目が悪くなってしまいます。では、その変色の理由とは何なのでしょうか。変色の仕組みを理解することで、それを避ける対策を講じることが可能となります。
まず、バナナが黒く変色する現象を「褐変」と呼びます。これはポリフェノールが多く含まれる果物で見られる反応で、バナナだけでなく、りんごやレタス、ナス等でも見受けられます。バナナの細胞内に存在するポリフェノールと酸化酵素が触れると酸化反応が進行し、結果的にこれがバナナを黒ずませます。これは実質的にポリフェノール、酵素、そして空気の3つが揃うと起こる反応となります。これを防ぐためには、バナナの断面を空気に触れさせないようにする、または酸化酵素の活性を抑制するといった対策が有効です。
変色したバナナはその味や栄養面に影響はありません。バナナが黒ずむのは細胞内のポリフェノールと空気が反応するだけであり、その味自体に変化をもたらすものではないのです。ですので、表面が黒ずんでもそのまま美味しく食べることができます。ただ、断面からは水分が放出されるため、放置しておくとバナナはやや乾燥してしまいます。このため、下記に説明する対策を試してから、早めに食べることがおすすめです。
バナナの変色を防ぐ方法
バナナの旬の美味しさを楽しんでいただくために、この記事ではその最大の敵であるバナナの変色防止法をご紹介します。なぜバナナは変色するのか、それはポリフェノールが酸化するからです。これを防ぐための戦略は4つあります。
一つ目は、ビタミンCの存在を活用することです。「レモン汁に浸す」ことで、レモンに含まれるビタミンCが酸化を防ぎます。また、レモン以外でも、ビタミンCが豊富なグレープフルーツやパイナップル、オレンジ等の果汁でも可能です。ただし、酸味がついてしまうため、どちらかといえばさっぱりした風味が欲しい時に試してみてください。
二つ目の方法は、ポリフェノール酸化酵素の働きを抑えること。具体的には「食塩水に浸す」です。ナトリウムイオンがポリフェノールの周りに壁を作り、その防壁によって酸化酵素の働きを抑制します。この方法は、少ししょっぱさが残るため、パンチのあるデコレーションケーキに向いています。
三つ目は、「表面をコーティングする」です。具体的には、粘度のある砂糖水やはちみつに浸すことで、空気との接触を避けます。これにより、空気と触れたら変色してしまうバナナの断面を保護します。甘い味付けが好きな子供向けの料理に最適です。
最後は、特に華やかなケーキを作る場合や、長時間変色を防ぎたいときには、「ナパージュ」という方法をお勧めします。これは、透明なゼリーでフルーツを覆う技法で、それによってバナナが空気に触れることなく、見た目も美しく保つことが出来ます。
一つ目から三つ目の方法は、それぞれ1-2時間程度変色を抑えることが出来ますので、デコレーションケーキを作る際や、味付けに合わせて適宜使い分けてみてください。
いかがでしたか。少し手間はかかりますが、美味しく最後までバナナを楽しむための方法です。ぜひ、お試しください。
まとめ
バナナの変色防止のためには、保存方法が鍵です。常温で保存するのではなく、袋に入れて冷蔵庫で保存すると、冷気がバナナの成熟を遅らせ、変色を抑えることが可能です。また、食べる部分だけを切り取り、残りは皮をつけたまま冷蔵庫に保管すると、カットした部分だけでなく、未使用の部分の鮮度も保つことができます。バナナを美味しく、長持ちさせるために、この保存方法を試してみてください。