カリッとした食感と香ばしい風味で、おやつやおつまみとして人気のアーモンド。実は、アーモンドはマグネシウムの優れた供給源としても注目されています。マグネシウムは、体内のさまざまな機能に関わる必須ミネラルであり、不足すると様々な不調につながることも。この記事では、アーモンドに含まれるマグネシウムがもたらす健康効果や、効果的な摂取方法について詳しく解説します。美味しく手軽にマグネシウムを補給して、より健康的な毎日を送りましょう。
マグネシウムとは?
人体に不可欠なミネラル、マグネシウム。その大部分は細胞や骨に存在し、体内に約25グラム蓄えられています。
健康な成人が1日に必要とするマグネシウム量は、男性で370mg、女性で290mgとされています。しかし、厚生労働省の調査によれば、現代人のマグネシウム摂取量は不足しており、特に30~40代の男性では133mg、女性では80mgも不足しているという結果が出ています。(平成28年度報告に基づく)
マグネシウムを豊富に含む食品としては、豆腐や納豆、わかめなどが挙げられます。特に、豆腐の製造に使われる「にがり」は、マグネシウムが主成分です。
マグネシウムの効果と役割
体内のマグネシウムは、半分以上がカルシウムと協力して骨を丈夫にする役割を担っています。
それ以外のマグネシウムは、脳、筋肉、神経などの組織に存在し、体内で必要な物質を作り出したり、神経の働きを助けたり、筋肉の動きを調整したりしています。また、マグネシウムが不足すると片頭痛を引き起こす可能性もあるため、日頃から頭痛に悩まされている方は特に意識したい栄養素です。
気圧の変化で頭痛が悪化する、いわゆる「気象病」にお悩みの方にも、マグネシウムは有効と考えられています。

マグネシウムが豊富なナッツベスト5
日々の食事で不足しがちなマグネシウム。それを手軽に補給できる食品として、ナッツが注目されています。ここでは、マグネシウム含有量が多いナッツをランキング形式でご紹介します。
【1位】かぼちゃの種
マグネシウム含有量でトップに輝くのは、100g中に約530mgものマグネシウムが詰まっている、かぼちゃの種です。
参考までに、マグネシウムが豊富とされる木綿豆腐には100gあたり約130mg、生わかめには約110mgのマグネシウムが含まれています。
日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、かぼちゃの種は種実類の一種で、栄養豊富なナッツとして知られています。マグネシウムだけでなく、鉄、亜鉛、ビタミンEなども豊富に含み、欧米では日常的に食されています。
【2位】ひまわりの種
第2位は、100グラムあたりおよそ390mgのマグネシウムを含有するひまわりの種です。
日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、アメリカなどでは手軽に入手できる食品として親しまれています。マグネシウムに加え、亜鉛やビタミンE、リノール酸なども豊富で、栄養価が高いため、海外のアスリートがおやつとして取り入れているそうです。
【3位】ブラジルナッツ
第3位は、マグネシウム含有量100gあたり約370mgという、ブラジルナッツです。
アマゾンを原産とするブラジルナッツは、栽培量が限られているため、希少なナッツとして珍重されています。豊富なミネラルを含有しており、特に抗酸化作用に優れたセレンが豊富です。その栄養価の高さから「ミネラルの宝石」とも呼ばれています。
ただし、セレンは微量ミネラルであるため、過剰摂取は吐き気などの原因となる可能性があります。摂取量の目安は1日1~2粒とし、過剰な摂取は控えましょう。
【4位】アーモンド
第4位は、100g中に約310mgのマグネシウムを含有するアーモンドです。
定番のナッツとして知られるアーモンドは、世界三大ナッツの一つとして世界中で親しまれています。マグネシウムに加え、食物繊維、ビタミンE、オレイン酸などの豊富な栄養素を含み、その健康への貢献が注目されています。
【5位】松の実
第5位は、マグネシウム含有量がおよそ100gあたり250mgの松の実です。
松の実は、薬膳料理にも用いられるほど、栄養価に優れた食品です。ジェノベーゼソースの材料としてもよく知られています。マグネシウムのほかにも、鉄分、亜鉛、ビタミンKなどが豊富に含まれています。