美味しく、かつ健康に良い食品として知られているくるみですが、実はアレルギーを引き起こす原因となる食物アレルゲンの一つです。くるみアレルギーは、ナッツ類の一種であるくるみを口にすることで発症し、口の中や唇のかゆみ、腫れ、不快感、さらには、めまい、吐き気、腹痛、じんましんなど、様々な症状が現れることがあります。大人になってから急に発症することも珍しくなく、呼吸困難やアナフィラキシーといった重い症状を引き起こすリスクもあるため、注意が必要です。消費者庁は、これまで「推奨」されていたくるみの食品アレルギー表示を義務化することを決定し、2025年4月1日から完全に施行されます。この記事では、くるみアレルギーのメカニズム、症状、対処法、食品表示に関する最新情報を詳しく解説します。
くるみアレルギーとは?その発症メカニズムと国内報告数
くるみアレルギーとは、くるみを摂取した際に、体の免疫システムが過剰に反応して起こる食物アレルギーの一種です。このアレルギー反応は、くるみに含まれる特定のタンパク質に対して、体内で作られた抗体が結合することで、ヒスタミンなどの化学物質が大量に放出されることによって起こります。くるみアレルギーは、特に種実(木の実・ナッツ)アレルギーに分類され、早い場合は1歳から2歳頃に発症することがあります。
日本国内におけるくるみアレルギーの報告数は、近年増加傾向にあり、消費者庁が令和3年度に実施した「即時型食物アレルギーによる健康被害に関する全国実態調査」によると、木の実類全体で819件の報告があり、これは全体の13.5%を占め、鶏卵、牛乳、小麦に次いで4番目に多い原因食品となっています。さらに、この木の実類の中で、くるみに関する報告は463件に達し、木の実類全体の56.5%を占めています。これは、2020年1月から12月までの1年間で、日本全国で報告されたくるみアレルギーの症例数としても463件と確認されており、その多さが際立っています。
即時型食物アレルギーの原因食物は鶏卵が最も多く 33.4%(2,028 例)を占めています。以下、牛乳が 18.6%(1,131 例)、木の実類が 13.5%(819 例)、小麦が8.8%(533例)、落花生が6.1%(370例)でした。 木の実類の内訳としては、クルミが463例(56.5%)と最も多く、次いでカシューナッツ174例(21.2%)、マカダミアナッツ45例(5.5%)、アーモンド34例(4.2%)、ピスタチオ22例(2.7%)、ペカンナッツ19例(2.3%)、ヘーゼルナッツ17例(2.1%)、ココナッツ8例(1.0%)、カカオ1例(0.1%)、クリ1例(0.1%)、松の実1例(0.1%)、ミックス・分類不明34例(4.2%)となっており、合計819例です。
卵や乳製品のアレルギーと比べて、ナッツ類のアレルギーは、時間が経っても症状が改善しにくい、つまり「耐性」を獲得しにくい傾向があり、近年では、大人になってから初めて発症するケースも多く報告されています。これらのデータから、くるみアレルギーが日本において、特に注意が必要なアレルゲンとして認識されていることがわかります。
花粉症との関連性:口腔アレルギー症候群・ラテックスフルーツ症候群
日本における花粉症の発症率は約30%という報告もあり、多くの人が花粉症に悩まされています。花粉症の人がくるみを食べる際には、特定の症状が現れるリスクが高まるため注意が必要です。その代表的なものが「口腔アレルギー症候群」と「ラテックスフルーツ症候群」です。これらは、花粉症の原因となる物質と、くるみに含まれるタンパク質の構造が似ていることが原因で起こるアレルギー反応です。具体的には、花粉症の人がナッツ類や特定の果物、野菜などを摂取した際、またはラテックス(天然ゴム)製品に触れた際に、アレルギー症状を引き起こす状態を指します。発症する症状や関連する食品の種類は、個々の花粉症の種類によって異なりますが、口の中や唇の違和感、しびれ、顔の腫れ、ひどい場合には呼吸困難に至るケースも報告されています。
他のナッツとの関連:交差抗原性とその危険性
くるみアレルギーを持つ人は、他の種類のナッツでもアレルギー反応を起こす可能性があります。この現象は「交差抗原性」と呼ばれ、異なる食品に含まれるタンパク質の構造が似ているために、あるアレルゲンに対する抗体が、別の食品にも反応してしまうことで起こります。ある特定のナッツでアレルギー反応が出た場合、別のナッツで同様の反応が起こるリスクは約37%と言われています。特に、ペカンナッツはくるみと同じクルミ科に属しているため、くるみとの間で交差抗原性が高く、アレルギー反応を引き起こす可能性が高いと考えられています。そのため、くるみアレルギーと診断された場合は、他のナッツ類を摂取する際にも十分に注意することが重要です。
くるみアレルギー:症状の現れ方と個人差
くるみアレルギーによって引き起こされる症状は、人によって異なり、その現れ方は様々です。多くの場合、皮膚に症状が出ることが一般的ですが、消化器系や呼吸器系に影響を及ぼすこともあります。例えば、腹痛、吐き気、嘔吐、下痢などの消化器系の症状や、鼻水、鼻詰まり、喘鳴といった呼吸器系の症状が現れることがあります。また、口、喉、目、皮膚などの痒み、めまい、湿疹、蕁麻疹といった皮膚症状もよく見られます。口腔アレルギー症候群やラテックスフルーツ症候群に関連して発症する場合には、口の中や唇の違和感やしびれ、顔面の腫れ、さらには呼吸困難といった重い症状が現れることもあります。症状の程度や組み合わせは人それぞれ大きく異なるため、少しでも普段と違うと感じたら、注意深く様子を観察することが大切です。
症状が現れるまでの時間:即時型、遅発型、遅延型
くるみアレルギーを含むアレルギー症状は、症状が現れるまでの時間によって大きく3つのタイプに分類できます。
最も一般的なのは「即時型」で、アレルゲンを摂取してから15〜30分以内に症状が出始めます。即時型の場合、症状が一旦落ち着いた後に再び悪化する「二相性反応」が見られることがあるため、注意が必要です。
次に、「遅発型」は、摂取から6〜8時間後に症状が現れるタイプです。
そして、「遅延型」は、摂取した翌日や二日後に症状が出ることがあります。
これらの発現時間の違いは、アレルゲンに対して反応する体内の細胞の種類が異なることが原因と考えられています。症状が軽い場合は、1時間以内に自然に治まることが多いですが、症状が改善しない場合や悪化する兆候が見られる場合は、すぐに医療機関を受診することが重要です。
アレルギー症状が出た時の対応と病院に行くタイミング
「もしかしたらアレルギーかもしれない」と感じたら、自己判断せずに、できるだけ早く病院を受診することが大切です。病院では、血液検査や皮膚テストなどを用いて詳しく検査し、その結果に基づいて、適切な食事指導が行われます。症状が出た場合の具体的な対応については、事前に医師と相談しておくことをお勧めします。自己判断で吐かせようとせず、まずは安静にし、症状の変化を注意深く観察してください。
対処法については、事前にアレルギー専門医に相談し、指示された方法に従うことが最も安全です。医師から薬を処方されている場合は、指示に従って服用しましょう。症状に変化がない場合は、1時間以上様子を見て、後日改めて病院を受診するようにしましょう。
しかし、症状が悪化したり、なかなか治まらない場合は、すぐに医療機関を受診してください。もしアレルギー症状が頻繁に現れるようであれば、原因となる食品をできるだけ避け、アレルギー反応を抑えるための薬を継続的に服用するなどの対策が必要になることもあります。
命に関わる重篤なアレルギー反応:アナフィラキシーについて
アレルギーの原因となる食物を摂取してすぐに現れる即時型アレルギー反応の中には、命を脅かすほど危険な状態を引き起こす「アナフィラキシー」と呼ばれるものがあります。
アナフィラキシーは、蕁麻疹や目の周りの腫れ、息苦しさ、嘔吐や腹痛といった複数の重いアレルギー症状が同時に現れる状態を指します。さらに症状が進むと、呼吸困難や血圧低下による意識障害などを引き起こすこともあります。
このような状態は緊急事態ですので、すぐに医療機関に連絡し、救急車を呼んで速やかに受診する必要があります。救急車が到着するまでの間は、患者を仰向けに寝かせ、足を少し高く上げ、呼吸が苦しそうな場合は上半身を少し起こしてあげると良いでしょう。
緊急時には、症状の進行を一時的に抑えるために「エピペン」と呼ばれるアドレナリン自己注射薬が必要となることがあります。エピペン®を処方されている場合は、ためらわずに使用してください。ただし、エピペン®の効果は一時的です。注射後はただちに医療機関を受診する必要があります。症状が改善しない場合の再投与については、必ず事前に主治医に具体的なタイミングや条件を確認し、その指示に従ってください。ただし、エピペンはアナフィラキシーの根本的な治療ではなく、あくまで応急処置であるため、注射後も必ず医師の診察を受ける必要があります。
また、アナフィラキシーの原因食物として、ナッツ類の割合が増加傾向にあり、鶏卵、牛乳に次いで3番目に多い原因となっています。食物アレルギーによるアナフィラキシーショック症例数の上位5品目は以下の通りです。 1位 鶏卵 156例 (23.6%)、2位 牛乳 144例 (21.8%)、3位 木の実類 115例 (17.4%)、4位 小麦 98例 (14.8%)、5位 落花生 46例 (7.0%)、木の実類の内訳を見ると、くるみが58例(50.4%)と最も多く、次いでカシューナッツ30例(26%)、アーモンド7例(6.1%)、ピスタチオ6例(5.2%)、マカダミアナッツ5例(4.3%)、ペカンナッツ3例(2.6%)、ミックス・分類不明6例(5.2%)となっており、合計115例です。(出典:令和3年度食物アレルギーに関連する食品表示に関する調査研究事業 報告書)。
ナッツ類は、食物アレルギーの中でもアナフィラキシーを引き起こしやすい食品として知られており、くるみの場合は12.5%(463例中58例)と高い割合を示しています。この割合は、牛乳によるアナフィラキシーショックの発生頻度12.7%とほぼ同じです。食物アレルギーによるアナフィラキシーが原因で亡くなる方は年間0~5人、年平均2.8人と報告されています。また、食後に運動することでアレルギー症状が誘発されることもあるため、食後の行動にも注意が必要です。
くるみのアレルギー表示制度:推奨品目から義務化へ
食物アレルギーを持つ人が安心して食品を選べるように、日本では平成13年(2001年)から、加工食品のアレルギー表示制度が法律で定められています。この制度では、アレルギーを起こしやすい食品を「特定原材料」として表示を義務付け、特に症例が多い食品を「表示推奨品目」として表示を推奨しています。
以前、くるみはこの表示推奨21品目に入っていました。しかし、特定原材料7品目(卵、乳、小麦、そば、落花生、えび、かに)以外は表示義務がないため、製品によってはくるみが含まれていても表示されない場合があり、アレルギーを持つ消費者にとって問題でした。 この状況を受け、くるみアレルギーの発症例が増加していることから、消費者庁は2022年6月1日の会見で「できるだけ早く表示義務化をする」と発表し、2022年度中に制度見直しに向けた手続きを開始することを示しました。その後、2022年12月13日の消費者委員会で食品表示基準の改正案が承認され、2023年3月9日に正式に公布・施行され、くるみは、これまで表示が推奨される『特定原材料に準ずる品目』でしたが、アレルギー症例の増加を受け、表示が義務付けられる『特定原材料』に追加されました。(参考:2022年6月1日 伊藤消費者庁長官記者会見要旨、2022年12月13日 食品表示基準の一部改正に係る答申書)。
くるみが特定原材料に追加されることで、加工食品のアレルギー表示が義務付けられている食材は現在の7品目から8品目になります。 2022年6月時点の特定原材料等は以下の通りです。 <表示義務のある7品目(特定原材料)> えび、かに、小麦、そば、卵、乳、落花生 <表示が推奨される21品目(特定原材料に準ずるもの)> アーモンド、あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、牛肉、くるみ、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン
ただし、この「くるみ」の表示義務化には2年間の猶予期間があり、完全に施行されるのは2025年4月1日です。消費者庁は事業者に速やかな表示を呼びかけていますが、2025年3月31日までに製造される加工食品には、くるみのアレルギー表示がない場合があるため、注意が必要です。
また、加工食品だけでなく、以前は問題なく食べられていた食品でも、メーカーの製造過程や原材料が変更されている場合があるため、購入前に必ず表示を確認するようにしましょう。
さらに、飲食店で提供される料理や、スーパーなどで調理されるお惣菜には、現行の法律上、アレルギー表示の義務がありません。そのため、これらの食品を食べる際には、アレルギーを持つ人がお店の人に直接確認するなど、積極的に情報収集を行うことが重要です。
このような表示制度の変更は、くるみアレルギーを持つ人にとって、より安全な食生活を送るための大きな進歩と言えるでしょう。
くるみ含有に注意すべき食品と日常生活での対策
くるみアレルギーを持つ人は、加工食品にくるみが含まれているかどうか判断しにくい場合があるため、特に注意が必要です。くるみは、和菓子、洋菓子、味噌、パン、ドレッシングなど様々な加工品に使われています。見た目では判断しづらい場合も多いので、原材料表示を必ず確認しましょう。過去には「サラダを食べたところ、胡麻ドレッシングにクルミが使われていたため発症した」というアレルギー事故も報告されています。
以下に、くるみが含まれている可能性のある食品の例を挙げます。
<くるみアレルギーの人が特に注意すべきお菓子>
・ミックスナッツ
・くるみパン
・くるみ餅
・くるみゆべし
・饅頭
・もなか
・羊羹
・クッキー、フィナンシェ、パウンドケーキ、マフィンなどの焼き菓子
・チョコレートブラウニー、クランチチョコレート、ドーナツなどのチョコレート菓子
・キャンディー、エナジーバー、グラノーラ、アイスクリーム
特に洋菓子では、くるみが粉末状になっていたり、生地に練り込まれていたりすることがあり、見た目では判別が難しい場合があります。
<くるみアレルギーの人が特に注意すべき調味料>
・ドレッシング
・味噌
・そばつゆ
・食用油(くるみオイル)
・バーベキューソース、マリネ液 ・フレーバーコーヒー(くるみフレーバー)
<くるみアレルギーの人が特に注意すべき料理や加工食品>
・サラダ(野菜サラダ、キャロットラペ、ポテトサラダなど)
・和え物
・パスタ
・きな粉
・ベジタリアン食品
また、くるみは食品だけでなく、化粧品や石鹸などの日用品にも使われていることがあるため、注意が必要です。
くるみアレルギーの人に食事を提供する際には、食品表示が推奨されていても義務化されていない期間があるため、原材料欄をよく確認することが大切です。また、くるみだけでなく、ナッツ類全般のアレルギー患者も多く存在します。くるみ以外のナッツを摂取する際にも、製造過程でくるみの成分が混入している可能性があるため、表示の確認やメーカーへの問い合わせをおすすめします。
カシューナッツ、アーモンド、マカダミアナッツ、ピスタチオ、ヘーゼルナッツ、ココナッツなど、ナッツ類はアレルギーを引き起こす可能性のある食品が多いです。アレルギー表示の対象になっていない食材でも、人によってはアレルゲンとなる場合があるため注意が必要です。例えば、近年摂取量が増えているアーモンドは、アレルギー発症例が増えたことで、表示推奨品目に追加されました。
このように、食物アレルギーに関する情報は常に更新される可能性があるため、日頃から食品の表示をこまめに確認し、正しい知識を身につけることを習慣づけることで、より安全な食生活を送ることができます。
まとめ
この記事では、くるみを食べることで起こるアレルギーについて、その原因、症状、対処法、そして食品表示の現状について詳しく解説しました。アレルギー症状は、風邪をひいている時や寝不足、強いストレスを感じている時など、体調が優れない時に出やすくなる傾向があります。体調が悪い時には、特に口にするものや肌に触れるものに注意し、アレルギー症状を起こさないようにすることが大切です。正しい知識と適切な対策で、くるみアレルギーと向き合い、健康で安全な毎日を送りましょう。
くるみアレルギーとは?
くるみアレルギーは、くるみに含まれる特定のタンパク質に対して、体の免疫機能が過剰に反応することで起こる食物アレルギーの一種です。種実アレルギーに分類され、ヒスタミンなどの化学物質が放出され、様々なアレルギー症状を引き起こします。
くるみアレルギーの症状はどのようなものがある?
くるみアレルギーの主な症状としては、消化器系、呼吸器系、皮膚に現れるものがあります。具体的には、腹痛、吐き気、嘔吐、下痢などの消化器症状、鼻水、鼻詰まり、喘鳴といった呼吸器症状が挙げられます。皮膚症状としては、口、喉、目、皮膚などのかゆみ、めまい、湿疹、蕁麻疹などが現れることがあります。また、花粉症との関連で口腔アレルギー症候群を発症し、口の痺れや顔の腫れが生じるケースも見られます。
アナフィラキシー症状が出たら、どう対処すべき?
アナフィラキシーは、生命を脅かす可能性のある重度のアレルギー反応です。意識の低下、呼吸困難、急激な血圧低下などが同時に見られる場合は、直ちに医療機関に連絡し、救急車を手配してください。もし医師からアドレナリン自己注射薬(エピペン)を処方されている場合は、医師の指示に従って使用し、その後、速やかに医療機関を受診してください。くるみを含む木の実類は、アナフィラキシーショックの原因食物として多く報告されているため、特に注意が必要です。
くるみアレルギーの場合、他のナッツも危険?
くるみアレルギーをお持ちの方は、他の種類のナッツに対してもアレルギー反応を起こす「交差反応性」のリスクを考慮する必要があります。特に、ペカンナッツ(ピーカンナッツ)は、くるみと同じクルミ科に属するため、交差反応性が高いと考えられています。他のナッツを摂取する際には、アレルギー専門医に相談し、少量から慎重に試すことをお勧めします。他のナッツ類についても同様に確認することで、安全性を高めることができます。
加工食品のくるみアレルギー表示は?
日本では、食品のアレルギー表示制度に基づき、くるみは長らく「表示推奨品目」に指定されていました。しかし、くるみアレルギー患者の増加を受けて、2022年12月13日に消費者委員会で表示義務化が決定され、2023年3月9日の食品表示基準改正により、くるみは表示義務品目に追加されました。ただし、この義務は2年間の猶予期間を経て、2025年4月1日から完全に施行されます。そのため、2025年3月31日までに製造された加工食品には、くるみのアレルギー表示がない場合もあるため注意が必要です。完全義務化までは、原材料表示を詳細に確認する習慣を維持することが大切です。また、飲食店で提供される食品や店内で調理される惣菜には表示義務がないため、店員に直接確認するなど、積極的に情報収集することが重要です。
注意が必要な、くるみアレルギーを誘発しやすい隠れた食品とは?
くるみは、私たちが想像する以上に多くの加工食品に姿を変えて潜んでいます。特に注意したいのは、お菓子類です。ミックスナッツはもちろんのこと、くるみパンや風味豊かな饅頭、手作りのクッキー、しっとりとしたブラウニーなどにも使われていることがあります。また、意外なところでは、ドレッシングや味噌、そばつゆといった調味料、そして健康志向の方に人気のくるみオイルなどにも含まれている場合があります。さらに、外食や惣菜では、サラダ(ドレッシングに要注意)、和え物、パスタ、きな粉などにも注意が必要です。これらの食品は見た目だけではくるみの存在を判断しにくいことが多いため、必ず原材料表示をしっかりと確認し、少しでも不安がある場合は、製造メーカーや販売店に直接問い合わせることをおすすめします。