果物と野菜の違いについて、農林水産省によれば、定義はあるものの、どれも絶対的なものではありません。一般的には、田畑で栽培され、副食物であり、形を変える加工を前提としないもの、さらに木ではなく草であることが求められます。これらの基準に従うと、イチゴは野菜としての特性を持っています。しかし、実際には生産者が野菜として育て、販売者が果物として流通させるという現実があります。購入者も果物としての認識が強いことから、実際の流通や消費の状況は一様ではありません。このように、イチゴは栽培や流通の段階で異なる役割を果たしており、農林水産省の統計も果樹として扱うことで、イチゴの多様な側面を反映しているのです。

イチゴの保存には注意が必要で、特に常温保存は避けるべきです。買ってきたらすぐに冷蔵庫の野菜室に入れることが推奨されます。イチゴのパックは輸送には適していますが、保存には向いていませんので、できるだけ早くパックから取り出しましょう。冷蔵庫の野菜室では、イチゴは約1週間ほど保存可能ですが、味が落ちるのは早く、4日から5日程度で食べるのが理想です。保存する際は、浅めのプラスチック容器に移し、底にキッチンペーパーを敷いてヘタを下にして並べると良いでしょう。また、イチゴは水分がつくと傷みやすくなるため、保存前には洗わず、食べる直前に洗うことが大切です。さらに、ヘタは食べる直前に取り除くと、傷むのを防げます。冷凍保存も可能で、事前に水で洗い、しっかり水分を拭き取った後にフリーザーバッグに入れて冷凍します。半解凍の状態で食べると、イチゴ本来のシャキシャキ感が楽しめます。

イチゴは冷凍保存ができるため、長期間楽しむことができます。冷凍すれば、1か月から2か月程度はおいしさをキープできます。保存の際は、イチゴを水でしっかり洗った後、しっかりと水分を拭き取ることが重要です。ヘタも先に取り除いてしまい、フリーザーバッグに入れて空気を軽く抜いてから冷凍庫に入れましょう。冷凍したイチゴは、解凍せずに半解凍の状態で食べると、シャキシャキした食感が楽しめます。ただし、完全に解凍すると食感が損なわれてしまうため、注意が必要です。ジャムやピューレなどに加工する際には、解凍しても問題ないので、用途に応じて楽しむことができます。このように、イチゴは保存方法を工夫することで、さまざまな形でその美味しさを味わうことができる食材です。

植物学的には、いちごは果実ではなく、多くの場合、実が膨らむ前の未熟な花序が食用とされるため、野菜に分類されます。しかし、食材として一般的には果物として扱われ、甘酸っぱい特徴的な味から果物として認識されることが一般的です。このように、いちごは植物学的な定義と日常的な用途で異なる分類に属する食材であり、その食べ方や利用方法も多岐にわたります。