じゃがいもは世界中で親しまれている万能な食材ですが、カロリーや糖質、栄養について正確な知識を持っている人は少ないかもしれません。特にダイエット中の人にとっては、「じゃがいもは太りやすいのでは?」と心配になることもあるでしょう。しかし、調理方法や食べる量に注意すれば、じゃがいもは健康的な食生活をサポートする強い味方になります。この記事では、じゃがいもの基本的な情報から、気になるカロリーと糖質、豊富な栄養素とその効果、ダイエット中でも安心なヘルシーな調理法、おいしいじゃがいもの選び方や保存方法まで、専門家監修のもと詳しく解説します。じゃがいもの持つ素晴らしい力を理解し、日々の食事に上手に取り入れるためのヒントを、ぜひこの記事で見つけてください。
じゃがいもとは?歴史と代表的な品種
じゃがいもはナス科の多年草で、地中の塊茎を食用とします。馬鈴薯とも呼ばれ、その名前の由来にはいくつかの説があります。有力な説は、1598年にジャガタラ(現在のジャカルタ)港からオランダ船によって長崎に伝えられた際、「ジャガタライモ」が略されて「じゃがいも」になったというものです。原産地は南米のアンデス山脈地域で、16世紀初めにヨーロッパへ伝わり、その後世界中に広まりました。現在では多くの国で主食として利用されています。
じゃがいもには様々な品種があり、それぞれ特徴が異なります。代表的な品種としては、「男爵薯」、「メークイン」、「キタアカリ」、「とうや」、「インカのめざめ」などが挙げられます。これらの品種は、肉質、食感、甘さ、調理への適性が異なり、料理によって使い分けることでじゃがいもの魅力を最大限に引き出せます。例えば、ほくほくした食感の品種はコロッケやポテトサラダに、煮崩れしにくい品種はカレーやシチューなどの煮込み料理に適しています。品種ごとの特性を知ることは、じゃがいも料理をより楽しむために重要です。
じゃがいものカロリーと糖質を徹底比較
じゃがいもは炭水化物を含むため、カロリーや糖質が高いと思われがちですが、実は他の炭水化物源と比較すると、比較的カロリーと糖質が低い食品です。ここでは、じゃがいもの具体的なカロリー・糖質に加え、調理法や他の食材との比較を通して、その栄養的な特徴を詳しく見ていきましょう。
じゃがいも1個・100gあたりのカロリー
じゃがいものカロリーは、大きさや調理方法によって異なります。じゃがいも1個の大きさは様々で、小さいものでは約20g、大きいもので260gを超えるものもあります。一般的なLサイズのじゃがいも(110g~170g)の場合、生の状態で皮つきであれば約56kcal~87kcalです。Mサイズのじゃがいも(70g~110g)では、生の状態で皮つきであれば約36kcal~56kcalとなります。これらの数値は、食品成分データベースを参考にしています。
100gあたりのカロリーで見ると、生のじゃがいもは皮つきで約51kcal、皮なしで約59kcalです。調理法によってもカロリーは変わり、皮なしのじゃがいもを水煮にすると約71kcal、蒸すと約76kcal、電子レンジで加熱すると約78kcalとなります。加熱調理によってカロリーがやや高くなるのは、水分が減少し、栄養成分が凝縮されるためです。また、加熱によってデンプンが消化しやすくなる一方、冷ますと一部が「レジスタントスターチ」に変化し、食物繊維のような働きをすることが知られています。蒸したじゃがいも1個(約150g)を食べた場合、カロリーは約114kcalとなります。茹でた場合は約107kcal、電子レンジ調理では約117kcalです。
じゃがいものカロリーは本当に高い?主食との比較で検証
「じゃがいもは太りやすい」と思われがちですが、他の主な炭水化物源と比べると、実はカロリーはそれほど高くありません。中サイズのじゃがいも1個(約150g)のカロリーは約89kcalです。一方、同じ量の白米(約150g、お茶碗一杯)は約234kcal、6枚切りの食パン1枚(約60g)は約149kcalです。この比較から、じゃがいもは比較的カロリーが低い食品と言えるでしょう。ただし、どんな食品でも食べ過ぎはカロリーオーバーに繋がります。健康維持やダイエットのためには、適切な量を摂取することが大切です。
じゃがいもの糖質量をチェック!
じゃがいも1個(約150g)に含まれる糖質は約24.2gです。他の野菜に比べるとやや多いものの、主食として食べられる食品の中では低い部類に入ります。例えば、白米150g(お茶碗一杯)の糖質は約55.2g、食パン6枚切り1枚(約60g)の糖質は約26.5gです。じゃがいもはこれらの食品よりも糖質が少ないことがわかります。食パンは1枚あたりで比較すると糖質量が少なく見えますが、じゃがいもやご飯と同じ150gで考えると、糖質量は約69.6gとなり、ご飯よりも多くなります。
また、じゃがいもに含まれるでんぷんは、白米のでんぷんよりも血糖値の上昇が緩やかであると言われています。糖質を多く含む食事は、血糖値の急上昇を招き、インスリンが過剰に分泌される原因となります。インスリンは、血糖値を下げるだけでなく、余った糖を脂肪として蓄えやすくする働きがあるため、血糖値の急上昇はダイエットや健康維持には好ましくありません。このような状態が続くと、血管がダメージを受け、動脈硬化や糖尿病といった生活習慣病のリスクが高まると言われています。食事をする際には、糖質の摂りすぎに注意し、血糖値の急上昇を抑える食べ方を意識することが重要です。
色々な野菜・芋類とじゃがいものカロリー・糖質を比べてみよう
じゃがいものカロリーと糖質を、他の一般的な野菜や芋類と比較してみましょう。100gあたりのカロリーで比較すると、キャベツ(約23kcal)やブロッコリー(約37kcal)よりも、じゃがいも(約59kcal)の方が少し高めです。しかし、同じ芋類のさつまいも(約126kcal)やかぼちゃ(約91kcal)と比べると、じゃがいものカロリーは低いことがわかります。他の芋類、例えば長芋(100gあたり約108kcal)と比較しても、じゃがいもは芋類の中でカロリーが低い方だと言えます。
糖質については、じゃがいもは他の多くの野菜よりも多めですが、主成分がでんぷんであるため、少量でも満腹感が得やすいというメリットがあります。これにより、食事全体の量を自然と抑えられ、結果的にカロリー摂取量を減らすことができるため、ダイエット中にも取り入れやすい食品と言えるでしょう。
じゃがいもの栄養価と健康への効果
じゃがいもは、炭水化物源としてだけでなく、健康維持に必要な様々な栄養素、例えばビタミン、ミネラル、食物繊維を豊富に含んでいます。特に、でんぷんに守られたビタミンC、血圧を下げる効果が期待できるカリウム、腸内環境を改善する食物繊維、そして抗酸化作用を持つ葉酸やクロロゲン酸など、様々な栄養素が含まれています。ここでは、じゃがいもの主要な栄養素と、それらがもたらす健康効果について詳しく解説していきます。
炭水化物(デンプン)
ジャガイモの主な構成要素は、炭水化物の一種であるデンプンです。このデンプンは、人体にとって不可欠なエネルギー源となります。そのため、ジャガイモを主食とする国も少なくありません。ジャガイモのデンプンは、消化速度が緩やかであることが特徴です。唾液中のアミラーゼなどの消化酵素による分解を受けにくく、体内でゆっくりと糖に変換され吸収されるため、血糖値の急上昇を抑制する効果が期待できます。その結果、満腹感が持続し、過食を防ぐことで、肥満予防にもつながると考えられています。さらに、デンプンには、歯のエナメル質の修復を促す再石灰化作用を助ける働きがあるとも言われています。
ジャガイモ1個(約150g)に含まれる炭水化物の量は、皮なしの生の状態でおよそ26g、蒸した状態でおよそ27.2g、市販の冷凍ポテトを揚げた状態でおよそ48.6gです。比較として、白米1杯(150g)に含まれる炭水化物の量は約54.2gであり、ジャガイモの炭水化物量が特段高いわけではないことがわかります。厚生労働省が定める「日本人の食事摂取基準」では、炭水化物の摂取目標量を、必要なエネルギー量の50~65%としており、ジャガイモは炭水化物の供給源として優れた選択肢の一つと言えるでしょう。
ビタミンC
ジャガイモは、豊富なビタミンCを含む野菜として知られています。一般的にビタミンCは、熱や水に弱い性質を持つため、加熱調理や水洗いの過程で失われやすい栄養素とされています。しかし、ジャガイモに含まれるビタミンCは、デンプンの粒子によって保護されているため、他の野菜と比較して、加熱による損失が少ないという利点があります。また、水溶性であることから、カレーやシチューのように、煮汁ごと食べる料理では、溶け出したビタミンCも無駄なく摂取することができます。
ビタミンCは、私たちの健康維持に欠かせない役割を担っています。強力な抗酸化作用により、体内の活性酸素から細胞を保護し、老化の防止や免疫機能の維持に貢献します。さらに、皮膚や血管、軟骨の主成分であるコラーゲンの生成に不可欠であり、美肌効果や肌のハリ・弾力の維持にも深く関わっています。加えて、メラニンの生成を抑制する働きがあり、シミやくすみの予防、色素沈着の改善にも役立ちます。鉄分の吸収を促進する効果もあるため、鉄欠乏性貧血の予防にも有効です。ビタミンCは体内で生成できないため、食事から積極的に摂取することが重要です。
ジャガイモ1個(約150g)あたりのビタミンC含有量は、皮なしの生の状態でおよそ42mg、蒸した状態でおよそ17mg、市販の冷凍ポテトを揚げた状態でおよそ60mgです。参考までに、ミカン1個(100g)には約32mgのビタミンCが含まれており、150gに換算すると約48mgとなります。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」によると、成人におけるビタミンCの1日の推奨摂取量は100mgです。ジャガイモを日常の食生活に取り入れることで、この推奨量を効率的に満たすことができます。特に、春に収穫される新ジャガイモは、通常のジャガイモに比べてビタミンC含有量が約4倍と多く、レモン1個分に匹敵すると言われています。
カリウム
カリウムは、細胞内液の主要な陽イオンであり、体液の浸透圧を適切に維持するために不可欠なミネラルです。このバランスを保つことで、体内の水分量を調整し、細胞が正常に機能するのをサポートします。また、カリウムは、酸と塩基の平衡(pHバランス)の維持にも関与し、身体がアルカリ性に偏りすぎるのを防ぐ役割を果たします。神経の伝達や筋肉の収縮にも深く関わっており、特に心臓の正常な働きには欠かせません。
カリウムの特筆すべき健康効果として、高血圧をはじめとする生活習慣病の予防効果が挙げられます。体内のナトリウム(主に食塩として摂取)が過剰になると、血圧が上昇する要因となりますが、カリウムは過剰なナトリウムを尿として体外に排出する作用を促進します。これにより、血圧の上昇を抑制し、血圧が高めの方におすすめの栄養素です。カリウムは、動物性食品や植物性食品に広く含まれているため、通常の食生活を送っていれば不足する心配は少ないと考えられていますが、塩分の多い食生活を送っている方や、高血圧が気になる方は、意識的にカリウムを摂取することが推奨されます。
ただし、カリウムは水溶性であるため、ジャガイモを長時間水に浸したり、茹でたりすると、カリウムが水中に溶け出し、含有量が減少する可能性があります。
ジャガイモ1個(約150g)に含まれるカリウムの量は、以下の通りです。
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皮なしの生の状態:約620mg
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蒸した状態:約630mg
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茹でた状態:約510mg
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市販の冷凍ポテトを揚げた状態:約990mg
参考までに、バナナ1本(可食部100g)に含まれるカリウムの量は約360mgであり、150gに換算すると約540mgとなります。厚生労働省が定める「日本人の食事摂取基準」では、成人男性のカリウムの目標摂取量を3600mg/日としています。
食物繊維
食物繊維は、人の消化酵素で消化されない食品成分の総称であり、「第6の栄養素」とも呼ばれるほど、近年その健康効果が注目されています。食物繊維は、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類に大きく分けられ、それぞれ異なる働きを持っています。
水溶性食物繊維は、水に溶けてゲル状になり、糖やコレステロールの吸収を緩やかにする働きがあります。これにより、食後の血糖値の急激な上昇を抑制したり、血中のコレステロール値を低下させたりする効果が期待できます。一方、不溶性食物繊維は、水に溶けずに水分を吸収して膨張し、便のかさを増やすことで腸を刺激し、排便を促進する効果があります。便秘の改善に非常に効果的であり、腸内環境を整えることにも貢献します。
ジャガイモは、これらの食物繊維をバランス良く含んでいます。特に、ジャガイモの皮の近くに食物繊維が多く含まれているため、皮ごと調理することで、より多くの食物繊維を摂取することが可能です。食物繊維の摂取量が多い人ほど、生活習慣病を含む健康リスクが低いという研究報告があり、体重や収縮期血圧、総コレステロール値が低い傾向にあることも示されています。
ジャガイモ1個(約150g)に含まれる食物繊維の量は、皮なしの生の状態でおよそ1.8g、蒸した状態でおよそ2.6g、市販の冷凍ポテトを揚げた状態でおよそ4.7gです。参考までに、生のごぼう(可食部100g)に含まれる食物繊維の量は約5.7gであり、150gに換算すると約8.6gとなります。食物繊維の理想的な目標摂取量は成人で25g/日以上と考えられていますが、現在の日本人の食事摂取基準では、それよりも低い値に設定されています。ジャガイモを食生活に取り入れることで、不足しがちな食物繊維の摂取量を増やすことができます。
葉酸
葉酸はビタミンB群の一種であり、体内で重要な役割を果たす補酵素として機能します。特に、DNAやRNAなどの遺伝物質の合成において中心的な役割を担っており、細胞の成長や組織の再生には不可欠な栄養素です。そのため、葉酸が不足するとDNAの合成が阻害され、赤血球が正常に成熟できなくなることで、巨赤芽球性貧血を引き起こす可能性があります。
また、葉酸の不足は、動脈硬化のリスクを高める血清ホモシステイン値の上昇に関連していると考えられています。ホモシステインはアミノ酸の一種で、血中の濃度が高すぎると血管の内壁を傷つけ、心血管疾患のリスクを高めることが示唆されています。葉酸は、このホモシステインを別の無害な物質に変換する過程に関与することで、動脈硬化の予防に貢献すると考えられています。
特に妊娠を希望する女性や妊娠初期の女性にとっては、胎児の神経管閉鎖障害を予防するために、1日に400㎍の葉酸を摂取することが推奨されています。じゃがいもは、比較的葉酸を豊富に含んでいます。じゃがいも1個(約150g)に含まれる葉酸の量は、生の皮なしで約30㎍、蒸したもので約32㎍、市販の冷凍ポテトを揚げたもので約53㎍です。参考として、生のほうれん草(可食部100g)に含まれる葉酸の量は約210㎍であり、150gに換算すると約320㎍となります。
葉酸の食事摂取基準は、成人で1日あたり240㎍の摂取が推奨されています。ただし、サプリメントなどからの過剰摂取には注意が必要で、成人における耐容上限量は900㎍/日(30~64歳は1000㎍/日)と定められています。通常の食事からの摂取で上限を超える心配はほとんどありませんが、サプリメントを利用する際は、推奨量を守ることが重要です。
クロロゲン酸
クロロゲン酸は、コーヒー豆に豊富に含まれることで知られるポリフェノールの一種ですが、じゃがいもにも含まれている注目の栄養素です。このクロロゲン酸は、強力な抗酸化作用を持つことで知られています。抗酸化作用とは、体内で生成される活性酸素を除去し、細胞を酸化ストレスから保護する働きのことです。活性酸素は、老化や生活習慣病の原因となる可能性があるため、クロロゲン酸のような抗酸化物質の摂取は、健康維持に役立ちます。
さらに、クロロゲン酸は脂肪の消費を促進し、内臓脂肪の減少に貢献するとも言われています。これは、脂肪燃焼を促進する効果が期待できるため、ダイエットやメタボリックシンドロームの予防に関心のある方にとって、じゃがいもを積極的に摂取する理由の一つとなります。じゃがいもを日々の食生活に取り入れることで、手軽にクロロゲン酸を摂取し、健康増進に繋げることができるでしょう。
その他の健康効果
じゃがいもには、上記の主要な栄養素以外にも、さまざまな健康効果が期待できる成分が含まれています。例えば、ビタミンCは、血管や皮膚、粘膜などを健康に保つコラーゲンの合成に深く関与しています。ビタミンCが不足するとコラーゲンの生成が阻害され、血管が脆弱になる壊血病などを引き起こすリスクが高まります。また、じゃがいもには、皮膚や粘膜の健康維持に関与するビタミンB1やナイアシンなども含まれており、総合的な美肌効果や肌トラブルの予防に貢献します。
じゃがいもは、血圧の低下や貧血の予防にも有効です。食物繊維やカリウムが豊富に含まれているため、糖質や脂質、そしてナトリウム(塩分)の体外への排出を促し、血圧の上昇を抑制する働きがあります。さらに、ビタミンCは鉄分の吸収を助けるため、鉄欠乏性貧血の予防に役立ちます。葉酸も豊富に含まれていることから、巨赤芽球性貧血などの予防効果も期待できます。加えて、じゃがいもには、血圧を調整したり貧血を予防したりするミネラルである鉄やマグネシウムも含まれています。
免疫力の向上や抗酸化作用も、じゃがいもの重要な健康効果です。じゃがいもに含まれるビタミン群は、エネルギー代謝に必要な補酵素として機能し、代謝を促進します。代謝が活発になることで、免疫力が向上し、様々な感染症や病気から身体を守る働きが高まります。また、食物繊維によって腸内環境が良好に保たれると、老廃物の排出が促進され、全身の健康維持に繋がります。これらの複合的な作用により、じゃがいもは私たちの体の調子を整え、免疫力を高める上で非常に有効な食材であると言えるでしょう。
じゃがいもをヘルシーに楽しむ調理法と食べ方のコツ
じゃがいもは、調理方法を工夫することで、カロリーを抑えながらその栄養を最大限に摂取し、ダイエット中でも安心して楽しむことができます。揚げたり炒めたりする調理法はカロリーが高くなりがちですが、蒸したり茹でたり、あるいは冷まして食べることで、じゃがいもの健康効果をさらに高めることが可能です。ここでは、じゃがいもをヘルシーに楽しむための具体的な調理法と食べ方のコツをご紹介します。
ダイエットに効果的な調理方法とは?蒸し料理や茹で料理がおすすめ
じゃがいものカロリーは、調理方法によって大きく左右されます。特に、油を多用する揚げ物や炒め物は、じゃがいも自体が油を吸収しやすいため、結果としてカロリーが高くなりがちです。油は少量でも高カロリーであるため、使用する油の量を意識的に減らすことが、カロリーを抑えるための重要なポイントとなります。ダイエット中にじゃがいもの栄養をしっかり摂りながら、カロリー摂取を制限したい場合は、蒸したり茹でたりする調理法が理想的です。例えば、皮付きのまま蒸したじゃがいもは、素材そのものの風味と栄養を逃さず、美味しくいただけます。同様に、茹でたじゃがいもも、油を使わないため、カロリーコントロールを意識している方には最適な選択肢となります。
じゃがいもを冷まして食べることで血糖値の上昇を抑制
血糖値の急激な上昇は、ダイエットや健康管理において注意すべき点です。血糖値が急上昇すると、身体はそれを下げるために大量のインスリンを分泌します。インスリンには、血糖値を下げる働きの他に、余った糖分を脂肪として蓄積しやすい性質があります。そのため、血糖値の急上昇を抑制することは、脂肪の蓄積を防ぎ、ダイエットを成功に導くために非常に大切です。
じゃがいもに含まれるでんぷんには、「レジスタントスターチ」という、消化されにくい特殊な成分が含まれています。このレジスタントスターチは、食物繊維と似た働きをし、食後の血糖値の上昇を緩やかにする効果が期待できます。さらに、レジスタントスターチは、じゃがいもを加熱後に冷ますことでその量が増加するという特徴があります。したがって、一度加熱したじゃがいもを冷ましてから食べるポテトサラダや、冷製じゃがいもスープであるビシソワーズなどは、血糖値の急上昇を抑えるという点で、ダイエットに適した料理と言えるでしょう。
油分を控えた調理法でカロリーを削減
油の使用を最小限に抑えることは、じゃがいも料理のカロリーを効果的に削減するための重要な手段です。さまざまな料理において、この工夫を取り入れることが可能です。
蒸かし芋やマッシュポテト
蒸したじゃがいもに塩や胡椒でシンプルに味付けした蒸かし芋や、少量の牛乳やバターを加えて滑らかに仕上げたマッシュポテトは、油分を極力抑えながら、じゃがいも本来の風味を堪能できる料理です。これらの調理法は、じゃがいもの自然な甘みやホクホクとした食感を引き出し、満足感を得やすいため、ダイエット中の食事の主食や副菜として最適です。
ヘルシーポテトサラダ
ポテトサラダは、一般的にマヨネーズを多用するため、カロリーが高くなりがちです。しかし、マヨネーズの代わりに、ビネガーを効かせた自家製ドレッシングや、無糖ヨーグルトをベースにすることで、カロリーを大幅にカットできます。さらに、スパイスを少量加えることで、風味が増し、塩分量を抑える効果も期待できます。野菜をたっぷり加えることで、食物繊維も豊富になり、より健康的な一品に仕上がります。
油を控えた肉じゃが
肉じゃがを作る際も、油の使用量を工夫することで、カロリーを抑えることが可能です。焦げ付きにくい鍋を使用すれば、油をほとんど使わずに具材を炒め、煮込むことができます。ただし、人参に含まれるβ-カロテンは油と一緒に摂取することで吸収率が向上するため、少量であれば油を使った方が良いでしょう。豚バラ肉など脂身の多い肉を使用する場合は、肉から出る油を利用すれば、追加の油は不要です。また、一度にたくさん作った方が、野菜の旨味が溶け出しやすく、調味料を減らしても美味しく仕上がります。
フライドポテトを楽しむ工夫
フライドポテトは、油で揚げる調理法のため、カロリーと糖質が高くなりがちで、ダイエット中は特に摂取を控えたい食品です。しかし、工夫次第で楽しむことができます。油を使わずに調理できる調理器具を活用すれば、少ない油で、または油なしで、揚げ物のような食感を楽しめます。そのような調理器具を使用した場合、大幅に脂肪分をカットできるというデータもあります。じゃがいもを厚めにカットし、予め電子レンジで加熱してから調理器具を使用することで、調理時間を短縮し、油の吸収を抑えることができます。風味付けとして、塩の代わりに海苔や香辛料を使用することで、塩分摂取量を減らしながら、風味豊かなフライドポテトを楽しむことができます。市販品を選ぶ際は、カロリーオフの商品を選ぶのも良いでしょう。
低カロリーカレーライス
カレーライスにじゃがいもを使う場合も、工夫次第でカロリーを抑えることができます。肉は、脂肪分の少ない部位、例えば鶏むね肉(皮なし)や豚ヒレ肉を選ぶのがおすすめです。具材を炒める際は、油の使用を控え、肉から出る油を利用するか、少量の水で炒め煮にしましょう。カレールーは、低カロリータイプを選ぶか、カレー粉から手作りすることで、余分な脂質や添加物を避け、カロリー摂取量を調整できます。
ジャガイモの選び方と保管方法
美味しいジャガイモを選ぶこと、そして品質を維持するための適切な保管方法を知ることは、料理の出来栄えと栄養価に大きく関わります。ここでは、ジャガイモの旬の時期や品種ごとの違い、購入する際に確認すべき点、さらに長期保存するための効果的な方法について詳しく説明します。
ジャガイモの旬と新ジャガイモの魅力
ジャガイモは年に2回旬を迎え、特に春と秋が最も美味しく収穫できる時期です。春は3月~5月頃、秋は9月~11月頃が最盛期となります。中でも春に市場に出回る「新ジャガイモ」は、その独特な特徴から非常に人気があります。新ジャガイモは、皮が非常に薄く、水分を豊富に含んでいるため、皮をむかずにそのまま調理して美味しくいただくことができます。皮ごと調理することで、皮と実の間に詰まった食物繊維やビタミンCなどの栄養を無駄なく摂取できるという利点もあります。通常のジャガイモと比較して、新ジャガイモのビタミンC含有量は約4倍にもなると言われており、レモン1個分に相当するほどの量が含まれています。
料理に最適なジャガイモの代表的な品種
ジャガイモには様々な品種があり、それぞれ食感や質感が異なるため、料理に合わせて使い分けることが、美味しさを最大限に引き出すために重要です。ここでは、主な代表的な品種と特徴をご紹介します。
男爵イモ
デンプン質で、加熱するとホクホクとした食感が際立ちます。加熱するほどホクホク感が増し、口の中でほどけるような食感が楽しめます。保存性にも優れており、低温で長期間保存することで糖度が増し、甘みが増す傾向があります。煮崩れしやすい性質があるため、マッシュポテトやコロッケ、ポテトサラダ、粉ふきいもなどに向いています。
キタアカリ
男爵イモと同じように、加熱するとホクホクとした食感になるのが特徴です。舌触りも滑らかで、果肉の色は鮮やかな黄色をしており、見た目にも食欲をそそります。ただし、煮ると形が崩れやすいので、コロッケやポテトサラダなど、マッシュして使う料理に向いています。
メークイン
長楕円形で、表面の凹凸が少ないため皮がむきやすいのがメリットです。肉質はきめ細かく、しっとりとした食感で、舌触りもなめらか。煮込んでも煮崩れしにくいので、カレーやシチュー、肉じゃがといった煮込み料理や、形を残したいフライドポテトなどに最適です。
とうや
果肉は黄みがかっており、やや粘り気のあるしっとりとした食感が特徴です。メークインと同様に煮崩れしにくい性質を持つため、煮込み料理はもちろん、炒め物や煮物など、幅広い料理に活用できます。
インカのめざめ
果肉の色は濃い黄色で、ホクホク感とねっとり感の中間のような独特の食感が楽しめます。栗やサツマイモに似た風味があり、強い甘みを持つことから「栗じゃが」とも呼ばれています。煮崩れしにくいので、フライドポテトやジャーマンポテト、素揚げなどにも適しており、シンプルに蒸してバターを添えるだけでも美味しくいただけます。様々な調理法でその美味しさを堪能できる万能な品種です。
一般的に、男爵イモやキタアカリのような「粉質系」のじゃがいもは煮崩れしやすく、メークインやとうやのような「粘質系」のじゃがいもは煮崩れしにくい傾向があります。それぞれの特徴を把握し、料理に合わせて品種を選ぶことで、じゃがいも料理をより美味しく楽しむことができるでしょう。
おいしいじゃがいもを選ぶための秘訣
お店でじゃがいもを選ぶ際、以下の点に注目することで、より新鮮でおいしいものを見つけることができます。
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手に取った時の重みが重要: しっかりとした重さを感じるじゃがいもは、水分を豊富に含み、中身が詰まっている証拠です。大きさに比べて軽いものは、内部が空洞になっている可能性があります。
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皮の状態をチェック: 皮にみずみずしさがあり、硬いものが良品です。皮がしなびている、または柔らかいものは鮮度が落ちていると考えられます。
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傷の有無を確認: 表面に傷や変色がないか確認しましょう。傷があると、そこから腐敗が進みやすくなります。できるだけ滑らかなものを選びましょう。
避けるべきじゃがいもの特徴と注意点
購入時に避けるべき特徴や、保管中に気を付けるべき点を知っておくことは大切です。不適切なじゃがいもは、健康に悪影響を及ぼす可能性があるため、注意が必要です。
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発芽しているものは要注意: じゃがいもの芽には、ソラニンやチャコニンという有害物質が含まれています。摂取すると、消化器系の不調や神経症状を引き起こすことがあります。購入時に芽が出ているものは避け、保存中に生えてきた場合は、調理前に完全に除去しましょう。
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緑色に変色している部分に注意: 光にさらされると、じゃがいもは緑色に変色し、ソラニンやチャコニンが増加します。緑色の部分は厚く剥くか、全体が緑色の場合は摂取を控えることが賢明です。
もし、これらの特徴を持つじゃがいもを摂取して体調が悪くなった場合は、すぐに医療機関を受診してください。特に子供は影響を受けやすいため、注意が必要です。
じゃがいもの適切な保存方法
じゃがいもの鮮度を保つには、適切な保存方法が不可欠です。じゃがいもは、気温が上がると発芽しやすくなるため、温度管理が重要です。理想的なのは、風通しの良い、涼しくて暗い場所です。
保存する際は、一つずつ新聞紙で包み、光を遮断できる箱に入れるのがおすすめです。新聞紙は湿度を適切に保ち、じゃがいもの呼吸を助け、光を遮ります。冷蔵庫で保存する場合は、野菜室を利用しましょう。保存期間は約1ヶ月が目安です。ただし、冷蔵保存はじゃがいもの風味を損なう可能性があるため、注意が必要です。
また、じゃがいもの発芽を抑制する方法として、りんごと一緒に保存する方法があります。りんごから放出されるエチレンガスが、じゃがいもの発芽を抑える効果があると言われています。試してみる価値はあります。
まとめ
じゃがいもは、意外にも低カロリーでありながら、ビタミンC、カリウム、食物繊維、葉酸など、様々な栄養素を豊富に含んでいます。特にビタミンCは、加熱による損失が少ないのが特徴です。カリウムは高血圧の予防に、食物繊維は腸内環境の改善に役立ちます。また、冷やすことでレジスタントスターチが増加し、血糖値の上昇を抑える効果も期待できます。
ダイエット中でも、調理方法を工夫することで、じゃがいもをヘルシーに楽しむことができます。油を使わない調理法を選んだり、調味料を工夫したりすることで、カロリーを抑えられます。また、品種によって異なる特徴を理解し、料理に最適なじゃがいもを選ぶことで、より美味しく味わうことができます。購入時には、芽や緑色の部分がないか確認し、適切な方法で保存することが重要です。
じゃがいもは、それだけで完璧な食品ではありませんが、他の食材と組み合わせることで、栄養バランスを向上させることができます。特に、タンパク質が不足しがちなので、肉や魚、豆類などと一緒に摂取することがおすすめです。バランスの取れた食事を心がけ、じゃがいもを上手に活用して、健康的な食生活を送りましょう。
ダイエット中にじゃがいもはOK?
多くの方が疑問に思うかもしれませんが、ダイエット中にじゃがいもを食べることは可能です。むしろ、賢く取り入れることで、ダイエットをサポートしてくれる強い味方になります。じゃがいもに含まれるデンプンは、ゆっくりと消化されるため満腹感が持続しやすく、食事全体の量を抑える効果が期待できます。ご飯と比較しても、同量で比べるとカロリーは低めです。ただし、調理法には注意が必要です。油をたっぷり使ったフライドポテトなどは避け、蒸したり茹でたりするなど、素材本来の味を活かした調理法を選びましょう。じゃがいもはビタミンCも豊富なので、美容にも嬉しい効果が期待できます。バランスの良い食事を心がけ、上手にじゃがいもを取り入れましょう。
じゃがいもと白米、カロリー比較!
気になるカロリーですが、一般的に、同じ重さで比較した場合、白米の方がじゃがいもよりもカロリーが高い傾向にあります。目安として、蒸したじゃがいも1個(約150g)は約114kcalですが、ご飯1杯(150g)は約234kcalです。ダイエット中は、ご飯の量を減らして、代わりにじゃがいもを食べるのもおすすめです。
「じゃがいも=高カロリー」は勘違い?
「じゃがいもはカロリーが高いからダイエットには向かない」というのは、実は誤解です。他の主食、例えばご飯やパンと比べると、じゃがいもは同量で比較した場合、カロリーも糖質も低いことが多いです。さらに、じゃがいもには満腹感を持続させるデンプンや、ビタミンC、カリウム、食物繊維など、ダイエット中に不足しがちな栄養素が豊富に含まれています。ただし、調理法には注意が必要です。油を多く使うとカロリーが高くなるため、蒸したり茹でたりして、素材の味を楽しみましょう。
いつ食べるのがベスト?ダイエット中のじゃがいも
ダイエット中にじゃがいもを食べるタイミングに、特に決まりはありません。しかし、一般的に、夜遅くに炭水化物をたくさん摂ると、消費されずに脂肪として蓄積されやすいと言われています。夜にじゃがいもを食べる場合は、量を控えめ(50〜100g程度)にし、蒸しじゃがいもや冷製スープなど、消化の良い調理法を選ぶのがおすすめです。活動量の多い昼食に食べるのが理想的ですが、全体のカロリーバランスを考えれば、特に時間帯を気にする必要はありません。
じゃがいもは皮付きで食べた方が体に良いのでしょうか?
その通りです。じゃがいもは皮も一緒に食べる方が、健康面で優れていると言えるでしょう。じゃがいもの皮やその周辺には、食物繊維を筆頭に、様々な栄養成分が豊富に含まれているからです。皮ごといただくことで、これらの栄養素を余すことなく摂取できる上、食物繊維の効果で満腹感を得やすくなるため、過食を抑えることにもつながる可能性があります。ただし、皮付きで調理する際は、土や汚れを丁寧に洗い流し、発芽している部分や緑色に変色している箇所がないかをきちんと確認することが大切です。特に新じゃがは皮が薄くて柔らかいため、皮ごと食べるのに最適です。













