ソルダム:甘酸っぱさが魅力!夏の味覚スモモの代表品種
夏の太陽を浴びて育ったソルダムは、鮮やかな紅色と、口の中に広がる甘酸っぱさが魅力のスモモの代表品種です。一口食べれば、ジューシーな果肉から溢れる果汁が、夏の暑さを忘れさせてくれるでしょう。バラ科サクラ属に分類されるスモモは、桃とはまた違った風味を持ち、その爽やかな味わいは、老若男女問わず愛されています。ソルダムの魅力をたっぷりご紹介します。

スモモとは:その特性とルーツ

スモモは、バラ科サクラ属に属する果実で、「スモモもモモも桃のうち」という言葉から連想されるように、桃と関連があるように思われがちですが、実際には異なる種類の果物です。桃はバラ科モモ属である一方、スモモは表面が滑らかで、桃のような細かい毛はありません。サイズや風味も異なり、スモモは桃よりも小ぶりで、甘酸っぱい風味が特徴的です。桃は酸味が少なく、甘味が強い傾向があります。植物学的には、桃よりも杏(アンズ)に近く、果肉がしっかりしている点が特徴です。

 

スモモの漢字表現:「酢桃」と「李」

スモモを漢字で表す場合、主に二つの表記があります。一つは「酢桃」であり、桃よりも酸味が強いことを明瞭に示しています。もう一つは「李」という字です。「李」の字を分解すると「木」と「子」になり、「子」は果実が実るという意味合いを持つことから、「李」は多くの実をつける木を表しています。

 

スモモの栄養成分と健康への効能

スモモは小さいながらも栄養価が高く、ビタミン類、葉酸、食物繊維のペクチン、アントシアニン、カリウムなどが豊富に含まれています。特に葉酸は、一般的に胎児の正常な発育に寄与するとされる栄養素であり、またカリウムは、余分なナトリウムの排出を助けると言われています。これらの栄養素を含むスモモは、バランスの取れた食事の一環として、妊娠中の女性にも取り入れやすい果物の一つです。

 

スモモの旬のシーズン

スモモの旬は、初夏の頃から秋の始まりにかけて、具体的には6月頃から9月頃までです。最も多く出回るのは7月頃ですが、品種によって旬の時期は多少異なります。ハウス栽培のスモモは5月中旬頃から市場に出回り始め、6月中旬頃には大石早生、ソルダム、貴陽、7月下旬頃には太陽、9月中旬頃には秋姫、サンルージュといった品種が店頭に並びます。それぞれの品種で食感や風味が異なるため、色々な種類を試してみるのも面白いでしょう。

 

ソルダムとプラム、プルーンの違い

ソルダムを含むスモモとプラムは、基本的に同じ果物を指します。原産地は中国であり、正式名称は「日本スモモ」です。日本スモモの日本語名がスモモ、英語名がプラムとして知られています。一方、プルーンはコーカサス地方が原産で、正式名称は「西洋スモモ」です。スモモ(プラム)が生食用として用いられることが多いのに対し、プルーンは乾燥させてドライフルーツとして食されるのが一般的です。

 

新鮮でおいしいソルダムの見分け方

良質なソルダムを選ぶには、いくつかのポイントを押さえることが重要です。まず、果実全体の色付き具合を確認しましょう。十分に熟したソルダムは、全体が濃い色合いをしています。また、手に取った際にずっしりとした重みを感じられるものが良いでしょう。果皮に張りがあり、弾力性があり、かすかに甘い香りが漂うのも、新鮮さを示すサインです。さらに、果実の表面に白い粉(ブルーム)が付着しているものは、水分の蒸発を防ぎ、鮮度を保っている証拠と言えます。

 

スモモの保存方法と保存期間

スモモは乾燥に弱い性質を持つため、適切な方法で保存することが大切です。保存期間はスモモの熟度によって異なり、十分に熟した状態であれば冷凍保存、1週間程度で食べる場合は冷蔵保存、3~4日以内に食べる場合は常温保存がおすすめです。冷凍保存する際は、水洗い後に食べやすい大きさにカットし、ラップで丁寧に包んでから冷凍保存用袋に入れて冷凍庫へ。冷蔵保存の場合は、スモモを優しく新聞紙で包み、ポリ袋に入れて野菜室で保存します。常温保存の場合は、新聞紙で包み、直射日光を避け、風通しの良い場所を選んで保存しましょう。

 

スモモの追熟方法と注意点

スモモがまだ緑色っぽく、酸味が強い場合は、追熟を行うことで甘みが増します。追熟の方法は簡単で、常温で数日間保存するだけです。追熟が進むにつれてスモモの香りが強くなり、表面にわずかにシワが見られるようになります。ただし、保存場所の温度が高すぎる場合や、直射日光が当たる場所に置いておくと、スモモが傷んでしまう可能性があるため注意が必要です。

 

スモモの代表的な品種と特徴

スモモには20種類以上の多様な品種が存在し、それぞれに独自の個性的な特徴があります。ここでは、特に代表的な品種をいくつかご紹介します。
  • 大石早生: 早生品種で、比較的大玉の実が特徴です。果肉は淡い黄色をしており、完熟すると果皮が鮮やかな紅色に染まります。旬の時期は5月から7月頃です。
  • 貴陽: 酸味が少なく、糖度が非常に高い、甘みが際立つ大玉のスモモです。日持ちが良いのも魅力で、果皮の表面に細かなヒビ模様が現れると食べ頃のサインです。旬は7月下旬頃です。
  • ソルダム: 黄緑色の果皮に赤い斑点が入っているのが特徴的な品種で、果肉は濃い赤色をしています。甘みが強く、ジューシーな味わいが楽しめます。旬は7月下旬頃です。
  • 太陽: 巨峰のような濃い赤紫色の果皮を持つ大玉の品種で、果肉は乳白色をしています。日持ちが良く、見た目も美しいことから贈答品としても人気があります。旬は8月上旬頃です。
  • 秋姫: 他の品種に比べて旬の時期が遅く、9月中旬から下旬にかけて収穫されます。果皮は濃い紫色で、果肉は黄色をしています。果汁が豊富で、甘みが強いのが特徴です。

 

この他にも、イエロープラム、月光、サマービュート、サマーエンジェル、花螺李、ケルシー、サンタローザ、ハニーローザ、紅りょうぜん、李王、皇寿、サンセプト、しんじょう、ハニーハート、ハリウッド、レイトソルダム、レッドエース、レッドビュートなど、様々な品種のスモモが存在します。

 

ソルダムとは

ソルダムは、数あるスモモの中でも特に人気のある品種の一つです。その特徴は、何と言っても果汁たっぷりで、口の中に広がる甘さです。プラムという名前でも親しまれていますが、ソルダムとプラムは同じ果物を指しています。

 

ソルダムの交配種

ソルダムを親とする交配種もいくつか存在し、それぞれ異なる魅力を持っています。代表的なものとしては、サマーエンジェル、サマービュート、李王などが挙げられます。
  • サマーエンジェル: 甘味と酸味のバランスが絶妙で、非常にジューシーな品種です。皮の色は黄色から赤へと変化する美しいグラデーションが特徴。主に山梨県で栽培され、旬は7月頃に迎えます。
  • サマービュート: 大ぶりな果実が特徴で、濃厚な甘さが際立つ品種です。果肉は淡い黄色をしており、種離れが良いので食べやすさも魅力。こちらも山梨県が主な産地で、7月中旬頃が旬です。
  • 李王: 主に山梨県で生産されていますが、市場に出回る量が少ないため、あまり目にすることがないかもしれません。酸味は控えめで、強い甘味とみずみずしい食感が楽しめます。

 

まとめ

スモモは多種多様な品種があり、それぞれ色や形、味わいが異なります。それぞれの個性を楽しむことができるのが魅力です。新鮮なスモモを選び、熟度に合わせて保存方法を工夫することで、より美味しく味わうことができます。完熟を過ぎてしまった場合は、ジャムやコンポートなどに加工して、風味を長く保つのがおすすめです。

 

質問:スモモとプラムは何が違うのですか?

回答:スモモとプラムは、実は同じ果物を指しています。日本において「スモモ」と呼ばれるものが、英語圏では「プラム」と呼ばれているのです。

 

質問:ソルダムが最もおいしい時期はいつですか?

回答:ソルダムの食べ頃は概ね6月から9月にかけてですが、特に味が濃くなるのは7月頃です。ただし、栽培されている品種によって旬の時期にはずれがあります。

 

質問:ソルダムを長持ちさせるには、どのような保存方法が良いですか?

回答:ソルダムを保存するのに一番適しているのは冷蔵保存です。冷蔵庫に入れることで、およそ1週間程度は美味しくいただけます。
スモモソルダム