柿が黒くなる病気:原因と対策
秋の味覚として親しまれる柿ですが、栽培において悩みの種となるのが、果実が黒く変色する病気です。見た目の悪化だけでなく、品質や収穫量にも影響を及ぼすため、早期発見と適切な対策が重要となります。この記事では、柿が黒くなる原因を特定し、効果的な予防策と治療法を詳しく解説します。健全な柿の収穫を目指し、病気に負けない栽培方法を身につけましょう。

柿の主な病気:早期発見と適切な対応が重要

柿を栽培する上で、病気は収穫量や品質を大きく左右する要因となります。病気をいち早く見つけ、適切な対策を行うことが、安定した柿の生産には欠かせません。ここでは、柿によく見られる主要な病気の種類、症状、発生しやすい条件、そして効果的な予防と治療の方法を詳しく説明します。これらの情報を参考に、元気な柿の栽培を目指しましょう。

黒星病:果実や葉に現れる特徴的な黒い斑点

黒星病は、柿の果実や葉に発生する病気で、見分けるポイントは黒い斑点ができることです。この病気は、Phomopsis kakivoraという種類の菌が原因で起こります。以前から存在は知られていましたが、平成11年に原因となる菌が特定されました。山口県をはじめ、各地でよく見られる一般的な病気です。

黒星病の症状と発生する環境

黒星病にかかると、果実にたくさんの黒い点々(柄子殻)が集まり、直径10~15mmくらいの丸い形や不規則な形の病斑を作ります。葉にも5月上旬頃から柄子殻が見られるようになり、たくさんできると葉が黄色くなったり、形が変わったり、縮れたりすることがあります。果実への感染は、6月から7月頃に多くなると言われています。

黒星病の予防と治療

春先から薬剤を使った予防、特に梅雨の時期である6月から7月にかけての薬剤散布が大切です。定期的に薬剤を散布することで、黒星病の発生を抑え、被害を最小限に食い止めることができます。

柿の実の黒変:原因と対策

果実に見られる黒い筋や斑点には、いくつかの原因が考えられます。ここでは、代表的なものとして「果実黒すじ病」と「汚染果病」について解説します。

果実黒すじ病:ヘタ周辺に広がる黒い線

果実黒すじ病は、特に西条柿などの品種において、果実の付け根部分、つまりヘタの周りに黒色の放射状の線が現れる病気です。近年、研究によりPestalotiopsis(ペスタロチオプシス)属の菌がこの病気に関わっていることが判明しました。山口県や和歌山県など、各地で発生が報告されています。

果実黒すじ病の症状

この病気の主な症状は、果実のヘタ付近から黒い線が放射状に伸びる点です。線は一本ずつが明確で、サビダニによる被害のように帯状になることはあまりありません。

果実黒すじ病への対応

残念ながら、現時点では確立された効果的な対策はありません。しかし、早期発見と適切な管理が重要であると考えられています。日頃から柿の状態をよく観察し、異常が見られた場合は、専門機関に相談することをおすすめします。

汚染果病:果実の先端に見られる小さな黒点

汚染果病は、主に西条柿において、果実のお尻の部分(頂部)に多数の小さな黒い斑点が発生する病気です。これは、Colletotrichum acutatum(コレクトトリカム・アクタツム)という病原菌が原因です。果実を腐らせることはありませんが、見た目を悪くしてしまうため、商品価値が下がってしまいます。山口県においても発生が確認されています。

汚染果病の症状

汚染果病の際立った特徴は、果実の先端部分に無数の小さな黒い斑点が現れることです。これらの斑点は非常に小さく、果実全体に広がることはありません。

汚染果病の対策

汚染果病に対する確立された対策は現状ではありませんが、早期に兆候を捉え、適切な管理を行うことが大切です。発生状況を注意深く観察し、必要であれば専門機関にアドバイスを求めることを推奨します。

炭疽病:枝、果実、葉柄に見られる黒色の楕円形の病変

炭疽病は、カキの若枝、果実、そして葉柄に発生する病気であり、Colletotrichum属に属する糸状菌が原因です。特に、暖かく湿度が高い条件下で発生しやすく、カキの品質と収穫量に深刻な影響を与える可能性があります。

炭疽病の症状と発生箇所

炭疽病は、若枝には5月頃から症状が現れ始め、黒色で楕円形をした、くぼんだ病変を形成します。枝が成熟するにつれて、病変の周囲が盛り上がり、中央部がへこみ、最終的には炭化したかのように黒くなり、表面にひび割れが生じます。果実には、幼果期から成熟期にかけて発病し、黒色の小さな斑点が広がり、円形から楕円形のくぼんだ病変へと変化します。雨が降り続くと、病変の表面に鮭肉色の粘着性のある物質(胞子の集合体)が発生します。幼果が発病すると、ヘタを残して落下し、着色期の果実は赤くなって落下します。葉柄にも発生し、症状が重い場合には落葉を引き起こすことがあります。

炭疽病が発生しやすい環境

炭疽病の主な感染源は、越冬した枝にある病変部分です。また、葉が落ちた跡や新芽にも病原菌が潜んでいます。平均気温が15℃を超え、湿度が高い状態が続くと、病変部に胞子が形成されやすくなります。特に、20〜27℃の気温で雨が多いと、発生が顕著になります。5月から6月にかけて降雨量が多いと、増殖した胞子が雨水とともに拡散し、若い枝や幼果に感染しやすくなり、発病を促進します。過密に茂った徒長枝や夏から秋にかけて伸びる枝、そして着色期の果実は特に感染しやすく、8月から11月にかけて降雨が多いと、果実への被害が深刻化します。日当たりや風通しが悪い場所や、苗木が密集している場所も被害を受けやすい傾向にあります。早秋柿は特に弱く、葉柄に病気が多発して落葉につながることがあります。富有柿は抵抗力が弱く、平核無柿や次郎柿は中程度、西条柿は比較的強いとされています。

炭疽病の対策

最も重要な対策は、病気に侵された枝を剪定し、適切に処分することです。剪定作業を行う際には、罹患した枝を完全に取り除いてください。徒長枝や二次的に伸びた枝は感染のリスクが高いため、夏の剪定時に不要な枝を取り除くことが重要です。近くに管理されていない柿の木があると感染源となる可能性があるため、伐採することも検討しましょう。窒素肥料の過剰な使用や強い剪定は避け、徒長枝の発生を抑制することが大切です。薬剤による防除は、4月下旬から7月上旬、および8月下旬から9月上旬に実施します。台風通過後は病気が広がりやすいので、前後の薬剤散布が効果的です。

円星落葉病:葉に円形の病斑が現れ、早期落葉を引き起こす

円星落葉病は、柿の葉に見られる病気で、特徴的な円形の斑点を生じさせ、早期の落葉を招きます。この病気は柿の成長に悪影響を与え、収穫量の減少や品質の低下を引き起こす可能性があります。

円星落葉病の症状と発生箇所

円星落葉病は、葉に黒色の円い斑点が現れ、徐々に大きくなり直径6〜7mm程度まで成長します。病斑の中心部は赤褐色を帯び、その周囲は黒色で、さらに外側には緑色が残ることが特徴です。早い場合、8月下旬から発生が見られ、通常は9月上旬頃から発生し始めます。樹勢が弱い木では発病が早く、病気の進行も速いです。多発すると葉全体がまるで茹でられたような状態になり、大量の落葉を引き起こし、果実は成熟する前に柔らかくなり落下することがあります。

円星落葉病が発生しやすい環境

主な感染源は、病変が認められる落葉です。病原となる菌は、地面に落ちた葉の病斑組織の中で冬を越し、翌年の春に子のう殻を形成し、内部に子のう胞子を作り出します。子のう胞子は、5月上旬から7月上旬にかけての雨の後に飛び散り、周囲の葉に感染を広げます。胞子の飛散は10~30℃の範囲で行われ、特に20℃付近が最適な温度です。感染した葉はすぐに症状を示さず、高温の時期に潜伏期間を経て、9月頃から発病に至ります。冷夏や秋の訪れが早い年には発病が早まり、被害が拡大しやすくなります。一度発病した葉の病斑は、翌春まで胞子を新たに形成しないため、二次感染の心配はありません。品種としては、富有、平核無、西条などが比較的弱いとされています。

円星落葉病の予防と対策

感染源となる落ち葉を徹底的に集め、焼却処分するか、土中に埋めることが重要です。適切な肥料管理と土壌管理を行い、樹木の生育を促進し、抵抗力を高めるように努めます。薬剤散布は、主に感染が拡大する時期である5月中旬から7月上旬にかけて、複数回行うことで高い効果が期待できます。この病気は潜伏期間が長いため、発生後の対策では効果が得にくいことがあります。被害が深刻な園地で、落葉の処理を怠ったり、この時期の予防を怠ると、9月頃から葉や果実が一斉に落ちてしまい、収穫が全く見込めなくなることもあります。

角斑落葉病:葉脈で区切られた多角形の病斑

角斑落葉病は、カキの葉に見られる病気で、葉脈によって区切られた多角形の病斑が特徴です。この病気もまた、早期の落葉を引き起こし、カキの生育に悪影響を及ぼします。

角斑落葉病の症状と発生状況

角斑落葉病は、初期には葉の表面に不規則な褐色の斑点が現れ、それが拡大して葉脈に区切られた多角形の病斑へと変化します。その後、中央部が赤褐色になり、周囲が黒色を帯び、赤褐色部分の表面に黒色の小さな粒状のもの(分生胞子層)が形成されます。発病は7月頃から落葉期にかけて続き、特に8月下旬以降に多発する傾向があります。病斑が多い場合には早期落葉を引き起こしますが、円星落葉病と比較すると被害の程度は比較的軽いとされています。

角斑落葉病が発生しやすい環境

主な感染源は、病変が見られる落葉です。病気の原因となる菌は、感染した落葉の中で冬を越し、5月から6月にかけて胞子を形成します。これらの胞子は雨水とともに拡散し、新しい葉に感染を引き起こします。感染しやすい時期は5月上旬から7月上旬までで、7月下旬まで感染が続くこともあります。病原菌が最も活発になる温度は30℃前後です。感染した葉は約1ヶ月の潜伏期間を経て発症し、病変部分に胞子を作り、それが二次感染の原因となります。円星落葉病に比べると落葉の進行は緩やかですが、地球温暖化の影響で発生件数は増加傾向にあります。

角斑落葉病の効果的な対策

感染源となる落ち葉を徹底的に集め、焼却処分するか、土中に埋めることが重要です。薬剤による防除は、円星落葉病の対策と並行して、5月下旬から7月上旬にかけて行います。角斑落葉病は円星落葉病よりも早く発症し、二次感染も起こりやすいため、感染期間が長くなりますが、秋に行う防除の必要性は低いと考えられています。樹木の活力が低下すると発生しやすくなるため、肥料不足にならないように適切な施肥管理を心がけましょう。

うどんこ病:葉の裏に現れる白い菌糸

うどんこ病は、カキの葉に発生する一般的な病気で、葉の裏側に白い粉状の菌糸を形成します。この病気は、カキの光合成を妨げ、成長を阻害する可能性があります。

うどんこ病の症状と発生箇所

うどんこ病は、5月から6月にかけて若い葉に黒い小さな斑点として現れ、これらの斑点が集まって直径1〜2cmの病斑を形成します。発病した葉の裏側には、白いカビが発生します。高温期には病気の進行が一時的に鈍化しますが、気温が下がると白いカビが葉の裏側全体に広がり、灰色がかった色に変化します。このカビは胞子と菌糸の集合体であり、胞子は風によって拡散し、二次感染を引き起こして蔓延します。多発すると早期に落葉する原因となります。10月頃になると、白い菌糸の中に黒い小さな粒(子のう殻)が形成されます。発病した葉に形成された子のう殻は剥がれ落ち、枝に付着して越冬します。

うどんこ病が蔓延しやすい環境

うどんこ病の病原菌は、柿の木の枝などに付着した菌糸の塊で越冬し、柿の木にのみ感染します。病原菌が最も活発になる温度は15~25℃で、26℃を超えると活動が鈍くなります。4月下旬から5月上旬にかけて胞子が飛散し、新葉に感染します。特に5月上旬頃から症状が出始め、梅雨の時期に雨が少ない年は発生しやすくなります。真夏は高温のため一時的に症状が落ち着きますが、冷夏の年には早期に再発し、秋に症状が広がりやすくなります。8月下旬頃から気温が下がり始めると、うどんこ病特有の白い粉状のものが現れ、9月下旬頃から発生が目立つようになります。特に富有柿はうどんこ病にかかりやすい品種として知られています。

うどんこ病の対策

病原菌は、枝や幹などの樹上で冬を越すため、剪定の際に枝に菌糸の塊が付着しているのを見つけたら、取り除いて畑の外へ持ち出し処分しましょう。また、窒素肥料の与えすぎにも注意が必要です。薬剤散布は、5月中旬から6月と、9月上旬に行うのが効果的です。毎年発生する場所では、発芽直前の休眠期に薬剤による予防を行うことで、生育期間中の発生を抑えることができます。

灰色かび病:葉、花、果実、ヘタに発生

灰色かび病は、柿の葉、花びら、果実、ヘタなど様々な部分に発生する病気で、ボトリチス・シネレアというカビの一種が原因です。特に湿度が高い環境で発生しやすく、柿の品質を低下させ、収穫量にも悪影響を及ぼします。

灰色かび病の症状と発生箇所

葉では、5~6月頃に葉の先端や縁が薄い緑色に変色して枯れ、その後、薄い褐色になって落葉します。果実では、感染した花びらが幼い果実に付着し、果実の表面に黒い点が現れます。ヘタに感染すると、薄い褐色で周囲が黒色の病斑ができます。症状が進行すると、果実全体が腐って落果してしまうこともあります。湿った状態が続くと、病斑の上に灰色のカビが生え、そこから胞子が飛び散って二次感染を引き起こします。

灰色かび病が広がりやすい環境

灰色かび病の病原菌は、感染した葉や周囲の植物、枯れた植物などに潜み、雨が降ると胞子を増やして風に乗って飛び散ります。特に開花時期に気温が低く雨が多いと、散らずに残った花びらから感染が広がりやすくなります。病気が発生しやすい温度は20℃〜25℃で、葉や花びらが濡れている状態が続くと感染しやすく、濡れている時間が長いほど症状がひどくなります。そのため、4〜5月頃に気温がやや低く、雨の日が続くと発生しやすくなります。また、強風で葉に傷がつくと、そこから感染することがあります。御所や西条、伊豆といった品種は比較的弱く、ひどい場合には葉が落ちたり実が落ちたりすることがあります。

灰色かび病を防ぐには

4〜5月に強風で葉が傷つきやすい時期には、薬剤を散布して予防することが大切です。以下の対策も有効です。

・ 防風垣や防風ネットを設置して、葉が傷つくのを防ぐ。
・落ち葉は病気の原因となるため、焼却するか土に埋めて処分する。
・ 感染した葉や花びらは早めに取り除く。
・ 肥料の与えすぎに注意し、風通しの良い状態を保つ。

黒星病:葉、新梢、果実に現れる黒い斑点

黒星病は、カキの葉、新梢(新しい枝)、果実に発生する病気で、黒色の斑点が現れるのが特徴です。この病気にかかると、カキの成長が妨げられ、品質が低下する原因となります。

黒星病の症状と発生場所

葉では、若い葉に5〜6月頃、光沢のある黒色の斑点ができます。斑点の周りは黄色っぽくなり、葉の裏側にはカビが生えることがあります。症状がひどくなると、早期に葉が落ちてしまいます。新梢では、小さい黒い点から紡錘形(つむ型)の黒色斑点ができ、中心部にカビが生えます。斑点の表面が裂けて、かさぶたのようになります。果実にも若い葉と同じような黒色の斑点が生じます。見た目は炭疽病と似ていますが、表面に鮭の身のような色の胞子は作らず、黒いカビが生えるのが特徴です。

黒星病が発生しやすい環境

黒星病の主な原因は、枝に残った前年の冬の病変です。4月中旬以降に雨が降ると、これらの病変表面に灰黒色のカビのような胞子が形成されます。雨水とともに胞子が広がり、葉、新しい枝、果実に感染し、約1週間から10日後に症状が現れます。病変上では次々と胞子が生成され、二次感染を引き起こします。特に4月中旬から6月下旬にかけて感染が広がりやすく、春先に低温で雨が続く場合は発生が増加します。品種によって感受性が異なり、西条や祇園坊は感染しやすく、次郎は中間、富有や平核無は比較的抵抗性があります。

黒星病の対策

剪定の際に、越冬病変のある枝を切り取り、焼却処分または土中に埋めます。薬剤散布は4月下旬から5月下旬にかけて行い、この時期に降雨が多い場合は散布回数を増やして予防に努めます。被害を受けた枝や果実は発見次第取り除きましょう。近くに手入れされていない柿の木があると感染源となる可能性があるため、伐採を検討してください。

すす点病:果実表面の小さな黒い斑点

すす点病は、柿の果実に発生する病気で、果実の表面に小さな黒い点が散らばるように、または集まって発生するのが特徴です。この病気は果実の品質を悪化させ、市場価値を低下させる原因となります。

すす点病の症状と発生箇所

果実の表面に小さな黒点が散在または群生し、果粉(ワックス)が失われます。黒点は、ハエの糞に似た小さな菌核状の菌糸組織であり、外観を著しく損ねます。果実の発病は下方の枝に多く見られ、果実内部への被害はありませんが、商品価値は低下します。風通しが悪い場所や日陰になりやすい場所で発生しやすく、ブドウ、リンゴ、ナシ、スモモなどにも発生することがあります。

すす点病が発生しやすい環境

この病気を引き起こす菌は、カキやブドウといった果樹だけでなく、ネムノキやコナラ、アカガシなど、様々な植物に寄生します。そのため、これらの植物が多い山間部の果樹園で発生しやすい傾向があります。菌は、枝や果実の表面にあるロウ物質を栄養源としており、5月下旬頃から、これらの植物で形成された胞子がカキに飛散し感染が始まります。そして、7月上旬頃から果実に病変が現れます。新たな病変部分に胞子が形成され、二次感染を繰り返します。比較的冷涼な環境を好む菌であり、6月から7月にかけて降雨量が多く、低温の日が続くと発生が広がりやすくなります。品種による罹患性の違いはほとんどないとされています。

すす点病の効果的な防除策

過密な植栽を避け、風通しを良くすることが大切です。果樹園の周辺に、病原菌の宿主となる果樹がある場合は、可能な範囲で防除を行います。また、ネムノキ、コナラ、アカガシ、クヌギ、ノブドウ、竹などの宿主植物が生育している場合は、伐採することも有効です。日当たりを確保するため、密植を避け、適切な剪定を行いましょう。主な感染時期である6月から7月にかけて、予防に重点を置いた薬剤散布が効果的です。炭疽病や落葉病の薬剤散布を行うことで、すす点病も同時に防除することができます。

カキ栽培における総合的な病害管理

カキの病害管理においては、単一の対策に頼るのではなく、様々な方法を組み合わせた総合的なアプローチが不可欠です。定期的な観察による早期発見、適切な剪定による風通しの確保、バランスの取れた肥培管理、そして適切な薬剤の選択と散布を組み合わせることで、病害の発生を抑制し、健全なカキ栽培を実現できます。

まとめ

カキの病害は種類が多く、発生条件も様々ですが、それぞれの病害の特徴をしっかりと理解し、適切な対策を講じることで、被害を最小限に抑えることが可能です。この記事が、カキ栽培に携わる皆様にとって少しでもお役に立てれば幸いです。常に最新の情報にアンテナを張り、より良いカキ栽培を目指していきましょう。

【注意】農薬の使用にあたっては、製品のラベルをよく読み、用法・用量を守って正しく使用してください。使用時期や回数、適用病害などを確認し、周辺環境への影響にも配慮しましょう。

質問1:柿が黒くなる病気は、どのような時期に起こりやすいですか?

回答1:柿の木が黒ずむ病気は、特に湿度が高く、雨の多い時期に発生しやすい傾向があります。具体的には、梅雨の時期や秋の長雨の時期などが挙げられます。気温も影響し、病原菌の種類によっては特定の季節に活発化することがあります。

質問2:柿が黒くなる病気を予防するには、どのような対策を講じれば良いですか?

回答2:柿の木を黒くする病気を予防するためには、以下の対策が効果的です。 * 定期的に果樹園を見て回り、病気の兆候を早期に発見するよう心がける。 * 適切な剪定を行い、木の内部まで風が通りやすいようにする。 * 肥料をバランス良く与え、木の生育を良好に保つ。 * 病気の原因となる落ち葉や被害を受けた枝をきちんと処分する。 * 予防のための薬剤散布を計画的に行う。

質問3:柿が黒くなる病気が発生した場合、どのように対処すれば良いでしょうか?

回答3:柿の木が黒くなる病気が発生してしまった場合は、以下の方法で対処することを検討してください。 * 病気に侵された部分をできるだけ早く取り除く。 * 適切な薬剤を選び、用法・用量を守って散布する。 * 周囲の環境を整え、風通しを良くするなど、病気が広がりにくい環境を作る。 * 状況に応じて、農業改良普及センターなどの専門機関に相談する。
柿の病気