[きんかん] 皮ごと丸かじり!甘みと苦みの絶妙なハーモニー
鮮やかなオレンジ色が目を引く、一口サイズの柑橘「きんかん」。のど飴でおなじみの方も多いのではないでしょうか。その魅力は、何と言っても皮ごと丸かじりできること!甘み、酸味、そしてほんのりとした苦味が織りなすハーモニーは、まさに自然からの贈り物です。この記事では、きんかんの知られざる魅力に迫ります。旬の時期や美味しい食べ方、栄養価まで、きんかんのすべてを余すところなくご紹介します。

キンカン(金柑)とは?その特徴と他の柑橘類との違い

「金柑」は、のど飴でお馴染みの素材であり、その甘み、酸味、そしてかすかな苦味が絶妙に絡み合い、皮ごと食べられる愛らしいサイズの柑橘です。お正月のおせち料理では、キラキラと輝く宝石のような甘露煮が定番として親しまれており、「金冠」という縁起の良い字が当てられ、豊かな暮らしへの願いが込められています。近年は、糖度が高く、そのまま生で美味しくいただける「完熟金柑」が特に人気を集め、その手軽さと美味しさから幅広い世代に愛されています。金柑はミカン科キンカン属の常緑低木に実る果実で、みかんを小さくしたようなかわいらしい姿をしています。しかし、皮をむいて中身を食べるミカン科ミカン属のみかんとは異なり、金柑は皮ごと丸ごと食べられる点が大きな特徴です。そのため、柑橘類ならではの爽やかな香りと、皮の持つほのかな苦味を一緒に味わうことができます。果肉はジューシーというより、凝縮されたような食感が特徴で、生食はもちろん、飴やジャム、甘露煮など、様々な加工品としても活用されています。
日本における金柑の生産量は、温暖な気候に恵まれた宮崎県が日本一を誇り、次いで鹿児島県、熊本県と、九州地方が主な産地として知られています。これらの地域で栽培される金柑は、毎年1月から3月にかけて旬を迎え、店頭にはつややかで美しいオレンジ色の果実が並びます。また、ハウス栽培された金柑は、旬を迎える前の11月末頃から収穫され、市場に出回ります。特におせち料理の縁起物として重宝される甘露煮は、金柑の鮮やかな色合いと縁起の良さから、日本の食文化に深く根付いた存在と言えるでしょう。

産地と栽培方法による旬の違い

金柑の旬は一般的に1月~3月頃に訪れ、この時期に収穫されたものは特にツヤとハリがあり、鮮やかなオレンジ色が特徴です。一方、ハウス栽培された金柑は、より早く、11月末頃から収穫が始まり、店頭に並び始めます。そのため、金柑は冬の始まりから春先まで、比較的長い期間楽しめる果物となっています。日本最大の生産地である宮崎県をはじめとする九州地方では、この旬の時期に合わせて様々な品種が出荷され、特に生食向けの完熟金柑は、その甘さと手軽さから人気を集めています。

キンカン(金柑)について

金柑は、その小さな果実に豊富な栄養素が凝縮されており、皮ごと食べられる手軽さが魅力の柑橘類です。古くから親しまれてきた金柑の、様々な魅力に迫ります。

美味しいキンカンの選び方:色と艶、そして重量感に着目

美味しいキンカンを選ぶには、まず見た目の色艶と表面の滑らかさを確認しましょう。鮮やかなオレンジ色で、全体的にムラなく色づいているものがおすすめです。これはキンカンがしっかりと成熟し、甘みが凝縮されているサインです。また、表面のキメが細かく、手触りがなめらかなものを選ぶと良いでしょう。傷やシワが少なく、ハリのあるものは新鮮である証です。さらに、見た目の大きさだけでなく、手に取った時の重さも重要なポイントです。ずっしりと重みを感じるものは、果汁が豊富で実が詰まっており、より美味しいキンカンである可能性が高いです。これらの点に注意して選ぶことで、新鮮で風味豊かなキンカンを見つけることができるでしょう。

キンカンの上手な保存方法:期間に合わせた工夫

キンカンの鮮度をできるだけ長く保つためには、保存方法を工夫することが大切です。保存期間によって適切な方法を選ぶようにしましょう。比較的短い期間(約1週間程度)で食べきる場合は、風通しの良い冷暗所での保存がおすすめです。直射日光を避け、涼しい場所に置くことで、キンカン本来の風味を保つことができます。もう少し長く保存したい場合は、ビニール袋に入れて密封し、冷蔵庫の野菜室で保存すると良いでしょう。この方法なら、約2週間程度は鮮度を維持でき、フレッシュな状態を保てます。さらに長期間保存したい場合は、加工するのがおすすめです。甘露煮やジャム、蜂蜜漬けなどに加工して冷蔵保存すれば、数週間から数ヶ月にわたってキンカンを楽しむことができます。適切な保存方法を選ぶことで、キンカンの美味しさを最大限に引き出し、長く味わうことができるでしょう。

キンカンの栄養

金柑は、その小さな果実に豊富な栄養素が凝縮されています。特に注目すべきは、ビタミンCが豊富に含まれている点です。金柑は皮ごと丸かじりできるため、皮に含まれる栄養素も効率的に摂取できます。

皮に含まれる栄養素

金柑を皮ごと食べることで、ヘスペリジン、カルシウム、ビタミンEなどの栄養素も効率的に摂取することができます。これらの栄養素は、健康維持に役立つことが知られています。

キンカンの品種

キンカンには、主に食用として栽培される品種と、庭木や鉢植えとして観賞用として楽しまれる品種があります。観賞用のキンカンは、美しい実や葉の形を楽しむのが目的で、食用には適さないことが多いです。一方、食用キンカンは、近年品種改良が進み、消費者のニーズに応えるように、大玉のものや、種が少ない、あるいは種なしの品種など、さまざまな特徴を持つ新しい品種が登場しています。ここでは、食用として特に人気があり、特徴的な代表的なキンカンの種類をご紹介します。

宮崎県が誇るブランド「たまたま」:極上の完熟キンカン

キンカンの生産量日本一を誇る宮崎県が全国に誇るブランドが「たまたま」です。これは生食のために開発された完熟キンカンであり、美味しさを追求するために厳しい基準が設けられています。「たまたま」と認められるためには、宮崎県内でハウス栽培されたもので、開花から210日以上経過し、十分に熟していること、糖度が16度以上であること、果実の直径が2.8cm以上のLサイズであることが条件です。これらの条件をすべて満たしたキンカンだけが「たまたま」として出荷され、高品質が保証されています。毎年1月15日が「たまたま」の解禁日となっており、多くのファンがその日を待ち望んでいます。さらに、「たまたま」の中でも特に優れたものが「たまたまエクセレント」として販売されています。「たまたまエクセレント」は、糖度が18度以上で、直径が3.2cm以上のものに限定され、さらに希少価値が高まります。宮崎県産の「完熟きんかん」は、一般的なキンカンに比べて酸味や苦味が少なく、生のままで美味しく食べられるのが特徴です。また、ビタミンCやビタミンEが豊富で、昔から風邪薬としても利用されてきました。その甘さと栄養価の高さから、「たまたま」は健康や美容に関心のある方にもおすすめです。『たまたま』は「宮崎県経済農業協同組合連合会」の登録商標または商標です。

静岡県生まれの希少な「こん太」:際立つ甘さとその特徴

静岡県で誕生した「こん太」は、これまでの金柑のイメージを覆すほどの高い糖度が特徴です。驚くべきことに、その糖度は20度を超えることもあり、まるで丁寧に磨かれたかのような、なめらかで美しい表面を持っています。「こん太」は「ニンポウキンカン」から生まれた品種で、現在は静岡県の限られた地域でのみ栽培されている、非常に珍しい金柑です。もし手に入れる機会があれば、ぜひ皮ごとそのまま食べて、その甘さと独特の食感を味わってみてください。希少価値が高く、品質も優れているため、特別な贈り物としても最適です。

種なしで食べやすい「ぷちまる」:その食感と手軽さが人気

多くの金柑が種を持つ中、「ぷちまる」は種がないように開発された、数少ない品種です。この「ぷちまる」の登場によって、これまで種を取り除く手間があった金柑を、より手軽に楽しめるようになりました。「ぷちまる」の魅力は、種がないことだけではありません。皮を噛んだ時のパリッとした食感も大きな特徴で、果肉のさわやかな酸味と、皮の甘みが絶妙なバランスで調和しています。口の中に広がるそのハーモニーは、一度食べたら忘れられないでしょう。おやつとして、気軽にスナック感覚で食べられるため、「ぷちまる」は金柑の楽しみ方を大きく広げてくれるでしょう。お子様から大人まで、誰もがその手軽さと美味しさを満喫できる、現代の食卓にぴったりの金柑です。

キンカン属とカンキツ属:植物分類上の違い

金柑と似た名前を持つ果物に「タンカン」や「ポンカン」がありますが、これらは植物学的には金柑とは異なるグループに分類されます。金柑は「ミカン科キンカン属」に属しますが、タンカンやポンカンは「ミカン科カンキツ属」に分類されます。この属の違いが、それぞれの果実の性質、食べ方、そして味わいに大きな影響を与えています。金柑は皮ごと食べられるのが特徴ですが、カンキツ属のタンカンやポンカンは、通常皮を剥いて果肉を食べます。ここでは、名前が似ていて混同されがちなこれらの柑橘類について、それぞれの特徴を詳しく比較します。

ポンカン:強い甘みとしっかりした果肉が特徴

ポンカンはインドが原産地であると考えられており、古くから栽培されてきた柑橘類です。日本には台湾を経由して明治時代に伝わったとされています。温州みかんに比べるとやや大きく、皮は比較的剥きやすく、表面に凹凸があるのが特徴です。味は酸味が少なく、甘味が強く、果肉はしっかりとした食感があります。金柑のように皮ごと食べることはなく、一般的には皮を剥いて中の果肉を食べます。甘みが強いため、子供から大人まで幅広い世代に愛されており、独特の香りと濃厚な味わいが特徴です。そのまま食べるのはもちろん、ジュースやゼリーなどの加工品にも適しています。

金柑:甘さと香りのハーモニー、自然が生んだ恵み

一金柑はキンカン属に分類され、皮ごと食べられる点が最大の特徴です。他の多くの柑橘類とは異なり、皮に甘みがあり、果肉の酸味との調和を楽しめます。その大きさは温州みかんとほぼ同じくらいで、表面はやや厚く、小さな突起が見られますが、手で簡単に皮を剥くことができます。何と言っても、その魅力は、口いっぱいに広がる甘くジューシーな果汁です。程よい酸味とのバランスが絶妙で、一度食べたら忘れられない味わいです。さらに、柑橘ならではの爽やかで豊かな香りが、食欲をそそります。一般的には、皮を剥いてそのまま食べることが多いですが、その豊かな果汁を生かして、フレッシュジュースにするのもおすすめです。様々な柑橘との味の違いを、食べ比べてみるのも面白いかもしれません。

丸ごと味わう:金柑の爽やかさをダイレクトに

金柑を最も手軽に、そしてその美味しさを最大限に味わう方法は、皮ごと丸かじりすることです。金柑は、数少ない皮ごと食べられる柑橘類の一つ。まずは、流水で丁寧に洗い、ヘタを取り除けば、準備完了です。一口食べると、みかんとは一味違う、金柑ならではの清々しい香りと、皮のほのかな苦味が広がります。宮崎県産の「たまたま」のような完熟金柑は、特に酸味や苦味が少なく、まるでスイーツのように甘く、生のまま美味しくいただけます。忙しい朝の食卓に、あるいは食後のデザートとして、手軽に栄養補給できるのも嬉しいポイントです。

広がる楽しみ方:ジャム、甘露煮、蜂蜜漬け

金柑のフレッシュな美味しさを堪能した後は、加工することで、さらにその魅力を引き出すことができます。甘露煮、ジャム、蜂蜜漬けなどは、金柑を長期保存できるだけでなく、様々な料理やスイーツへのアレンジを可能にします。甘露煮は、おせち料理やお弁当の定番。その美しい色合いと甘酸っぱさは、食卓を華やかに彩ります。金柑ジャムは、パンに塗るだけでなく、ヨーグルトやアイスクリームのトッピング、肉料理のソースなど、様々な用途で活躍します。薄切りにした金柑を蜂蜜に漬け込んだ蜂蜜漬けは、お湯や炭酸水で割って、手軽に楽しめます。これらの加工品は、冷蔵庫で保存できるので、いつでも手軽に金柑の風味を楽しむことができます。

料理のアクセント:食卓を彩る金柑の魔法

金柑は、甘い加工品のイメージが強いかもしれませんが、その独特の風味は、料理のアクセントとしても力を発揮します。ローストチキンや魚料理に、スライスした金柑を添えたり、ソースに加えることで、料理に深みと華やかさをプラスできます。金柑の酸味とほろ苦さが、肉や魚の脂っぽさを和らげ、後味をさっぱりとさせてくれる効果も期待できます。また、その鮮やかなオレンジ色は、料理のデコレーションにも最適です。サラダに散らしたり、オードブルに添えるだけで、見た目も美しい一品が完成します。細かく刻んでドレッシングに混ぜたり、マリネ液に加えたりと、アイデア次第で様々な活用法が考えられます。金柑を食卓に取り入れることで、いつもの料理が特別な一皿に変わり、季節感あふれる食卓を演出してくれるでしょう。

金柑を味わい尽くす!絶品レシピ集:甘露煮から意外なアレンジまで


そのまま食べても美味しい金柑を、もっと美味しく、そして食卓を豊かに彩るためのレシピをご紹介します。金柑の生産量日本一を誇るJA宮崎経済連と宮崎県庁の協力を得て、野菜ソムリエ上級プロであり、ベジフルビューティーアドバイザーの資格を持つ西村有加氏が考案した特別なレシピも多数掲載。特に、宮崎県産の「完熟きんかん」である「たまたま」は、その酸味と苦味が少ない特徴を生かしたレシピが満載です。定番の甘露煮やデザート、ドリンクに加え、おかずや前菜にも金柑を取り入れたレシピを厳選しました。健康と美味しさを兼ね備えた旬の味覚を、ご家庭で存分にお楽しみください。これらのレシピを参考に、金柑の新たな魅力を発見し、いつもの食卓に取り入れてみましょう。

自家製金柑ジャム:万能に使える保存食

とろりとした見た目も美しい金柑ジャムは、手軽さと活用の幅広さが魅力です。パンに塗るのはもちろん、ヨーグルトやアイスのトッピング、肉料理のソースやドレッシングの隠し味にも使えます。作り方はシンプルで、金柑を下茹でした後、種を取り除き、グラニュー糖とレモン汁を加えて、とろみがつくまで煮詰めるだけ。金柑の甘酸っぱさと、皮のほのかな苦味が織りなすハーモニーが、料理に奥深さと風味をプラスしてくれます。常備しておくと便利な一品です。

簡単金柑の蜂蜜漬け:初心者にもおすすめ

金柑を使った料理に初めて挑戦する方におすすめしたいのが、金柑の蜂蜜漬けです。ジャムと同様に、トッピングやドリンクのベースとして、様々な用途で楽しめます。作り方はとても簡単。金柑のヘタと種を取り除き、薄切りにして清潔な容器に入れ、ひたひたになるまで蜂蜜を注ぎ、冷蔵庫で一晩寝かせれば完成です。金柑の爽やかな香りと蜂蜜の優しい甘さが溶け合い、手軽に楽しめる一品です。お湯や炭酸水で割ったり、パンケーキに添えたりして、金柑の美味しさを手軽に味わってみてください。

おせち料理に 金柑の甘露煮:食卓を彩る一品

お正月の食卓に彩りを添える、金柑の甘露煮のレシピをご紹介します。シロップの甘さと金柑本来のほろ苦さ、そして爽やかな酸味が調和した、バランスの良い味わいが特徴です。口に含んだ瞬間に広がる金柑の風味は格別で、箸休めにもぴったり。鮮やかなオレンジ色に輝く金柑の甘露煮は、見た目にも美しく、おせち料理に華やかさを添えます。縁起物としても親しまれており、食卓を豊かにしてくれるでしょう。少し手間はかかりますが、作る価値のある伝統的な一品です。

金柑のコンポート:優雅な甘さの極上デザート

金柑と言えば甘露煮が定番ですが、コンポートも格別です。このレシピでは、上質な白ワインと洗練された甘さの砂糖を使用し、金柑本来の風味を最大限に引き出しました。そのままデザートとして味わうのはもちろん、ヨーグルトやアイスクリームに添えても、また、焼き菓子の材料としても、その用途は多岐に渡ります。さらに、意外なところでは、サラダのアクセントとしても力を発揮します。金柑の甘酸っぱさがサラダ全体に活力を与え、普段とは一線を画す、洗練されたサラダへと昇華させます。覚えておけば、デザートから料理まで、幅広く活用できる万能なレシピとなるでしょう。

金柑のスパイシーシロップ煮:異国情緒あふれる大人の味わい

定番の甘露煮やコンポートとは趣を変え、エキゾチックな香りをまとった、スパイシーシロップ煮はいかがでしょう。このレシピでは、白ワインと風味豊かな蜂蜜をベースに、生姜、芳醇な八角、シナモンパウダー、そしてピリッとしたホール黒こしょうなどのスパイスを贅沢に使用してじっくりと煮込みます。これらのスパイスが織りなす複雑な香りと刺激が、金柑の持つ爽やかな酸味と絶妙に絡み合い、一度食べたら忘れられない、奥深い味わいを生み出します。食後のデザートとしてはもちろんのこと、チーズや肉料理の付け合わせとしてもその存在感を発揮し、特別な日のディナーにも華を添えるでしょう。いつもの金柑料理に変化を加えたい時、あるいは、未知なる味覚の世界を探求したい時に、ぜひお試しいただきたい逸品です。

金柑のジンジャースカッシュ:爽快感が弾ける、大人のためのノンアルコールカクテル

喉を潤す爽快感がたまらない、金柑のジンジャースカッシュも自信を持っておすすめします。このレシピでは、太陽の恵みを浴びたオレンジジュースをベースに、上品な甘さのガムシロップと、丁寧に搾った金柑の果汁をブレンドし、洗練された味わいを追求しました。さらに、フレッシュな生姜と、清々しいローズマリーの香りを添えることで、清涼感が際立ち、まるで本格的なカクテルを思わせる、奥行きのある味わいを実現しました。アルコールは一切使用しておりませんので、お風呂上がりやリフレッシュしたい時はもちろん、大切なゲストへのおもてなしのドリンクとしても、安心して楽しんでいただけます。金柑の芳醇な香りとスパイスのハーモニーが、心と体を優しく癒してくれるでしょう。

鶏もも肉の金柑ソース:食欲をそそる絶品メインディッシュ

金柑の持つ独特の酸味とほのかな苦味は、意外にもお料理のアクセントとして最適です。ご紹介するのは、香ばしく焼き上げた鶏もも肉に、金柑を贅沢に使用した特製ソースをかけた、食欲をそそる一品。ジューシーな鶏肉の旨味と、金柑の爽やかな風味、そして醤油ベースの甘辛い味付けが見事に調和し、思わずご飯が進んでしまう、至福のメインディッシュに仕上がります。金柑が鶏肉の脂っぽさを和らげ、後味をさっぱりとさせてくれるのも嬉しいポイントです。鮮やかなオレンジ色が食欲を刺激し、いつもの食卓に、まるでレストランのような彩りとサプライズをもたらしてくれるでしょう。ぜひ、金柑を普段のおかずに取り入れて、新しい味の発見を楽しんでみてください。

おしゃれな前菜:金柑とクリームチーズのカナッペ

おもてなしにぴったりの、金柑を使ったおしゃれなカナッペはいかがでしょう。作り方は簡単。クラッカーにクリームチーズを塗り、薄くスライスして種を取り除いた金柑とクルミを乗せ、仕上げにハチミツをかけるだけです。金柑の甘酸っぱさ、クリームチーズのなめらかさ、クルミの香ばしさ、そしてハチミツのやさしい甘さが口の中で調和し、豊かな味わいが広がります。甘み、酸味、塩味のバランスが絶妙で、ワインとの相性も抜群。見た目も華やかなので、パーティーなどで喜ばれることでしょう。

さっぱり美味しい:金柑とニンジンのラぺ

いつものニンジンのラぺに、薄切りの金柑を加えて、爽やかな一品にアレンジしてみましょう。金柑の爽やかな風味が加わり、ニンジンの甘みと見事に調和して、箸休めにぴったりのデリ風サラダになります。彩りを添えるジューシーなミニトマトも、良いアクセントになっています。金柑を加えることで、ビタミンも摂取でき、栄養バランスもアップ。冷蔵庫で冷やしていただくと、さらに美味しく、暑い日にもぴったりの爽やかな一品です。いつものメニューに金柑をプラスして、新しい味覚を発見してみてください。

爽やかデザート:金柑のレアチーズケーキ

ティータイムや食後のデザートにおすすめな、金柑のレアチーズケーキをご紹介します。生地に金柑ジャムを混ぜ込むことで、濃厚ながらもさっぱりとした後味に仕上がります。なめらかなレアチーズと、金柑の爽やかな酸味とほのかな苦みが絶妙にマッチし、一度食べたら止まらない美味しさです。オーブンを使わずに手軽に作れるのも魅力。冷やし固めるだけで、本格的なデザートが完成します。金柑の美しい色合いも食欲をそそり、特別な日のデザートやおもてなしにも最適です。手軽に作れて、高級感のある味わいをぜひお試しください。

まとめ:金柑の魅力と可能性


金柑は、その小さな果実に凝縮された風味、高い栄養価、そして皮ごと食べられる手軽さが魅力の柑橘類です。生のまま丸かじりして金柑本来の味わいを楽しむのはもちろん、昔ながらの甘露煮やジャム、はちみつ漬けなどに加工することで保存性が高まり、お菓子や飲み物、料理のアクセントとしても活用できます。
特に、宮崎県産のブランド金柑「たまたま」や、静岡県で栽培される希少品種「こん太」、種がなく食べやすい「ぷちまる」など、様々な品種が登場し、金柑の楽しみ方は広がっています。また、ビタミンCやビタミンP、カルシウム、ビタミンEなどの栄養素を皮ごと摂取できるため、風邪の予防や美容、健康維持にも効果が期待できます。今回ご紹介したレシピや活用方法を参考に、ぜひご自宅で金柑を使った料理に挑戦し、その豊かな風味と可能性を堪能してください。日々の食卓に金柑を取り入れることで、季節の恵みを感じながら、より健康的で豊かな食生活を送ることができるでしょう。
※20歳未満の方の飲酒は法律で禁止されています。

金柑は皮も食べられる?

はい、金柑はミカン科キンカン属の果物で、一般的な柑橘類とは異なり、皮ごと食べられるのが大きな特徴です。皮には甘み、酸味、そして独特のほろ苦さが含まれており、栄養も豊富です。美味しく食べるためには、水で丁寧に洗い、ヘタを取り除いてから召し上がってください。特に、宮崎県のブランド金柑「たまたま」のような完熟した金柑は、酸味や苦味が少なく、生で食べても格別です。

金柑の産地はどこ?

金柑は、温暖な気候の九州地方を中心に栽培されています。中でも宮崎県は、日本国内で最も金柑の生産量が多く、鹿児島県、熊本県がそれに続きます。これらの地域では、長年の経験と技術によって、高品質な金柑が栽培されており、特に生のまま食べられる完熟金柑が多く生産されています。

「たまたま」という金柑について

宮崎県は、金柑の生産量で日本一を誇ります。その宮崎県で生まれた特別な金柑が「たまたま」です。これは生で食べることを目的に作られた、完熟金柑のブランド名です。「たまたま」として認められるには、非常に厳しい基準をクリアする必要があります。具体的には、宮崎県内の温室で栽培されたものであり、開花してから収穫まで210日以上かけて育てられたもの、糖度が16度以上あること、そして直径が2.8cm以上のLサイズであることが条件です。これらの条件をすべて満たしたものだけが「たまたま」として出荷されます。さらに、糖度が18度以上で直径が3.2cm以上のものは「たまたまエクセレント」と呼ばれ、さらに高品質なものとして区別されます。一般的な金柑と比べて酸味や苦味が少なく、まるでフルーツのように甘くて美味しいのが特徴です。

金柑とみかんは同じ仲間?

金柑とみかんは、どちらもミカン科に属していますが、植物学的には異なる種類として分類されます。金柑は「ミカン科キンカン属」に分類されるのに対し、みかん、ポンカン、タンカンなどは「ミカン科カンキツ属」に分類されます。この分類の違いが、食べ方に大きな違いを生み出しています。みかんは সাধারণত皮を剥いて果肉を食べますが、金柑は皮ごと丸ごと食べられるのが特徴です。

金柑を長持ちさせる保存方法

金柑を比較的短い期間(約1週間)保存したい場合は、直射日光を避け、風通しの良い涼しい場所で保存するのがおすすめです。より長く保存したい場合は、ビニール袋などに入れてしっかりと密閉し、冷蔵庫の野菜室で保存すると、約2週間ほど新鮮さを保つことができます。さらに長期間保存したい場合は、甘露煮やジャム、蜂蜜漬けなどに加工して、冷蔵庫や冷凍庫で保存するのが良いでしょう。

金柑に含まれる栄養素

金柑には、風邪の予防や美容に効果があると言われているビタミンCが豊富に含まれています。また、皮ごと食べることで、毛細血管を強くしたり、血圧の上昇を抑える効果が期待できるビタミンP(ヘスペリジン)、骨を丈夫にするために欠かせないカルシウム、そして体の酸化を防ぎ、動脈硬化を予防する効果があるビタミンEなどの栄養素も効率的に摂取することができます。これらの栄養素が相互に作用することで、健康を維持する上で様々な良い効果が期待できます。

金柑のおいしい食べ方を知りたい!

金柑は色々な味わい方ができるのが魅力です。手軽に味わうには、水洗いして皮ごとそのまま食べるのが一番です。手を加えて楽しむなら、お正月料理でおなじみの甘露煮、パンに塗ったり飲み物に入れたりできるジャム、はちみつ漬けなどが良いでしょう。さらに、金柑特有のさっぱりとした酸味とほのかな苦みは、鶏肉料理のソースやサラダの彩り、クリームチーズを使ったカナッペなど、意外な料理にもぴったりです。レシピ記事では、これらの活用方法を詳しく解説しています。
きんかん