秋の味覚として親しまれる次郎柿は、その独特の食感と濃厚な甘みが魅力です。静岡県周智郡発祥のこの柿は、平たい四角形で縦に浅い溝があるのが特徴。熟すと鮮やかな橙色に染まり、種がほとんどなく糖度が高いのも人気の秘密です。口に含むと上品な甘さが広がり、秋の訪れを感じさせてくれます。「治郎柿」と表記されることもあります。
次郎柿とは?
次郎柿は、静岡県周智郡を発祥とする甘柿の一種で、渋みがなくそのまま食べられます。特徴的な四角い形状をしており、果皮には浅い縦溝が見られます。完熟すると鮮やかなオレンジ色になり、種がほとんどなく糖度が高いのが魅力です。正式には「治郎柿」と表記されることもあります。
次郎柿の歴史
次郎柿のルーツは、1840年代に松本治郎吉氏が栽培していた柿の木にあるとされています。この木は一度、火災に見舞われましたが、焼けた根元から新たな芽が出て、美味しい実をつけたそうです。松本氏の名前にちなんで「次郎柿」と名付けられ、広く栽培されるようになりました。
次郎柿の種類
次郎柿から派生した品種として、「前川次郎」があります。これは、通常の次郎柿よりも少し早く収穫できるのが特徴で、「前川早生次郎」または「早生次郎」とも呼ばれています。こちらも甘みが強く、渋みが残らない甘柿です。
次郎柿の特徴
次郎柿は、他の柿に比べて果肉が硬く、梨を思わせるような小気味よい歯ごたえが特徴です。甘みが強く、種が少ないため食べやすいのも魅力です。
次郎柿の選び方
良質な次郎柿を選ぶには、全体の色付き具合と重さを確認しましょう。果実が均一に色づき、手に取った際にしっかりと重みを感じられるものがおすすめです。さらに、果皮にハリとツヤがあり、ヘタと果実の間に隙間がないものが新鮮です。表面に白い粉(ブルーム)が付いていることがありますが、これは品質の良い証拠であり、乾燥から身を守るために自然に分泌されるものです。
次郎柿の保存方法
次郎柿は、新聞紙などで包み、ポリ袋に入れて冷暗所で保存するのが基本です。硬めの食感が特徴なので、その食感を堪能したい場合は、なるべく早く食べるのがおすすめです。常温では2~3日程度で柔らかくなることがあります。すぐに食べきれない場合は、新鮮なうちにポリ袋に入れて密封し、冷蔵庫の野菜室で保存すると、柔らかくなるのを遅らせることができます。また、ヘタの部分を軽く湿らせたティッシュペーパーで覆い、ラップで包んで保存する方法も有効です。
次郎柿の食べ方
次郎柿は、くし形にカットして皮を剥き、梨を思わせるような小気味よい歯ごたえをダイレクトに味わうのが一番です。サラダのアクセントにもぴったりで、生ハムのような塩気のある食材との相性も抜群です。
次郎柿の旬
次郎柿が最も美味しくなる旬は、10月から12月にかけてです。特に11月頃が出荷のピークを迎えます。
次郎柿の主な産地
次郎柿の栽培が最も盛んなのは三重県です。栽培面積はおよそ39.3ヘクタールに及び、これは全国の栽培面積の約3割を占めています。僅差で続くのが愛知県で、栽培面積は約39.1ヘクタールと、こちらも全国の約3割を占めています。第3位は静岡県で、約31.3ヘクタールの栽培面積を誇ります。
まとめ
次郎柿は、その独特な見た目と上品な甘さ、そして心地よい歯ごたえが特徴的な美味しい柿です。選び方や保存方法を参考にして、旬の時期にぜひ味わってみてください。産地や品種によって異なる風味を堪能し、奥深い次郎柿の世界を存分にお楽しみください。
次郎柿はどんな柿ですか?
次郎柿は、扁平な四角い形をしており、シャキシャキとした食感と濃厚な甘みが際立つ完全甘柿です。種が少ないため、手軽に食べられるのも人気の理由です。
次郎柿の旬はいつですか?
次郎柿が美味しくなる旬な時期は、10月から12月にかけてで、特に11月頃が出荷のピークを迎えます。この時期には、スーパーマーケットなどで新鮮な次郎柿を見つけやすくなります。
次郎柿の保存方法
次郎柿を長持ちさせるには、一つずつ新聞紙などの紙で包み、それをポリ袋に入れて冷暗所に置くのがおすすめです。冷蔵庫の野菜室を活用すれば、さらに保存期間を延ばすことができます。