南国の太陽を浴びて育つグアバフルーツは、甘く芳醇な香りと栄養豊富な果実が特徴のトロピカルフルーツです。特にハワイ産グアバは、ビタミンCやポリフェノールを多く含み、美容や健康意識の高い人々に人気です。この記事では、グアバの栄養価や味の特徴、楽しみ方まで詳しくご紹介します。
グアバフルーツの基本情報

グアバ(Guava、学名:Psidium guajava など)は、熱帯~亜熱帯地域で広く栽培される果樹で、「トロピカルなリンゴ」とも呼ばれることがあります。果実は丸型、楕円型、梨型などさまざまで、果皮は緑色から成熟すると黄色や赤味がかった色に変化するものもあります。果肉の色も、白、ピンク、赤といったバリエーションがあり、品種によって香りや甘み、食感の違いが楽しめます。
植物としては比較的育てやすく、日当たりの良い場所と排水のよい土壌を好みます。一部の品種では高温や乾燥にも耐性を示し、果実も比較的長く実をつけ続ける性質があるため、栽培地域が広がっています。ただし、寒さには弱いため、寒冷地では温室栽培や鉢植えで管理することもあります。
ハワイでのグアバ栽培と利用
ハワイではグアバは「Kuawa」と呼ばれ、広く親しまれています。標高の低い地域から高地まで適応し、海抜ゼロ近くの地域でも栽培が可能で、気候適応性の高さが魅力とされています。ハワイ島ではいくつかの共同経営農園が「Buy Fresh — Buy Local」運動に参加し、地元産グアバをジュースやジャムなどに加工しています。
ただ、ハワイにはもうひとつの側面もあります。ストロベリーグアバ(別種であることもあるもの)が侵入性植物として問題になっており、在来植物の生態系を脅かす一因にもなっているため、野外での無制御な繁殖には注意が必要です。
さらに、ハワイ産グアバの多くは生食よりも加工利用が主流で、ジュース、ゼリー、ジャム、濃縮ピューレなどに加工されて出荷されることが多いという実情があります。
グアバフルーツに含まれる主な栄養素
グアバは、栄養価の高い果物として知られており、特にビタミンCの含有量が多い点が特徴です。果肉100gあたりに含まれるビタミンC量は、一般的な柑橘類よりも多く、日々の食生活の中で効率的に摂取できる果物として注目されています。
また、以下のような栄養素もバランスよく含まれています。
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ビタミンC:体調管理や美容に関心のある方に嬉しい栄養素
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食物繊維:水溶性・不溶性の両方を含み、すっきりした毎日をサポート
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ビタミンE・B群:代謝や体のコンディションを整える役割を持ちます
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カリウム:ミネラルの一種で、塩分バランスの調整に関わる成分
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ポリフェノール類:果皮や葉に含まれ、日々のバランスを整える成分として知られています
赤肉種のグアバには、リコピンやβ-カロテンといった色素成分も含まれており、果肉の色によって含有成分が異なる点も魅力のひとつです。
グアバの楽しみ方|ジュース・ジャム・スイーツなど
グアバは南国の香りと濃厚な甘みを活かして、さまざまな食べ方が楽しめます。完熟すればそのまま皮ごと食べることもできますが、種が多く口に残ると感じる方は、ジュースや加工品として味わうのもおすすめです。
よく使われる食べ方の例
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グアバジュース:果肉と水をミキサーにかけて作るシンプルなドリンク。お好みでレモンやミントを加えても爽やかです。
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ジャムやゼリー:煮詰めて保存すれば、パンやヨーグルトとの相性も抜群。グアバの風味を長く楽しめます。
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スムージー:バナナやベリーなどと組み合わせると、自然な甘みと栄養が手軽に摂れます。
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グアバ茶:果実ではなく葉を乾燥させて淹れるお茶。ほんのり甘く、ハーブティーのように楽しめます。
グアバは皮の近くにも栄養が多く含まれているとされるため、可能であれば皮ごと調理するのがおすすめです。フルーツとしてだけでなく、南国料理のソースやドレッシングなど、調味料のアクセントとしても活用できます。
グアバの保存方法|美味しさを保つための工夫
グアバは、購入時の状態によって保存方法が変わります。果皮がまだ硬く香りの弱い未熟なものは、常温での追熟が必要です。完熟のサインは以下のとおりです。
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甘く芳醇な香りが強くなる
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軽く押すと弾力を感じる柔らかさ
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果皮が黄緑~黄色に変化する
完熟後は、新聞紙などで包んで冷蔵庫の野菜室で保管すると、鮮度を保ちやすくなります。ただし、長期間の保存には向かないため、2〜3日以内に食べきるのが理想です。
長く保存したい場合は、以下のような方法もおすすめです。
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ピューレやジャムに加工して冷凍保存
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完熟果実をカットして冷凍し、スムージーに利用
冷凍すると食感は変わりますが、風味はしっかり残るため、飲料やお菓子づくりに便利です。
美味しいグアバの選び方|風味と食感のポイント
グアバを美味しく味わうには、選ぶ段階から注意したいポイントがあります。
見た目と香りをチェック
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香りが強いもの:熟していて甘みがしっかりある証拠です
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果皮の色が均一で鮮やか:黄緑〜黄色が食べ頃サイン
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傷や変色がない:果肉の劣化を防ぐためにも、見た目の良いものを選びましょう
赤肉種や白肉種、ピンク肉種など、果肉の色によって風味や食感が異なるため、好みに合わせて選ぶのも楽しみのひとつです。初めて購入する際は、ジュースやカットフルーツとして販売されているものを試すと、味のイメージがつかみやすくなります。
グアバフルーツまとめ|自然の恵みを毎日に取り入れよう

ハワイなど南国の気候で育つグアバフルーツは、芳醇な香りと甘み、そして栄養価の高さが魅力のトロピカルフルーツです。ビタミンCや食物繊維、ポリフェノールなど、美容と健康を支える成分を豊富に含み、ジュースやジャムなど多彩な形で楽しめます。保存や選び方のコツを押さえることで、よりおいしく、無駄なく取り入れることが可能です。
毎日の暮らしに、南国の香りと栄養をプラスしてみませんか?
グアバは日本でも手に入りますか?
はい。沖縄や鹿児島などで栽培されていますが、生の果実は流通量が限られています。そのため、ジュースやジャム、ドライフルーツ、グアバ茶などの加工品が全国的に手に入りやすくなっています。
グアバは皮ごと食べられますか?
完熟したグアバは、皮ごと食べることができます。皮の近くにはビタミンCなどの栄養素が多く含まれているため、気にならない方にはそのままの生食がおすすめです。
グアバの種はどうすればいいですか?
種は食べても問題ありませんが、硬くて口に残るため、取り除いて食べるのが一般的です。種のまわりの果肉は甘みが強いので、ジュースやピューレにすると無駄なく使えます。
グアバフルーツはどんな料理に使えますか?
ジュースやジャムのほか、ゼリー、スムージー、ドレッシング、トロピカル風ソースなどに活用できます。甘さと香りを活かしたスイーツや、肉料理のアクセントにもおすすめです。
グアバの栄養で注目すべき点は?
ビタミンCが特に豊富で、1日に必要な摂取量を果実1個でまかなえる場合もあります。そのほか、食物繊維、ビタミンE、カリウム、ポリフェノールなど、多方面から健康をサポートする栄養が含まれています。