【完全版】ぶどう品種図鑑:人気品種から高級品種、ワイン用まで徹底解説!
甘くみずみずしい果実、ぶどう。その奥深い世界へご案内します!この記事では、人気のシャインマスカットから、希少な高級品種ルビーロマン、そしてワインを彩るカベルネ・ソーヴィニヨンまで、様々なぶどう品種を徹底解説。果皮の色による分類はもちろん、それぞれの特徴、旬の時期を、余すことなくお届けします。この記事を読めば、あなたもきっとお気に入りのぶどうを見つけられるはずです。

ぶどうの種類:食用と醸造用

ぶどうは大きく、生食に最適な食用と、ワインなどの加工品に使われる醸造用とに分けられます。食用ぶどうは、強い甘みと少ない渋みが特徴で、皮や種も食べやすいように改良されています。一方、醸造用ぶどうは、甘み、酸味、渋みのバランスが重要で、厚い皮と大きな種が、複雑で奥深いワインを生み出す要素となります。このように、同じぶどうでも、用途によって求められる性質が大きく異なる点が特徴です。

食用ぶどうの分類:果皮の色に着目

食用ぶどうは、果皮の色によって大きく3つのグループに分類できます。それは、黒系、赤系、そして黄緑系です。この色の違いは、ぶどうに含まれるアントシアニンという色素の量によって決まります。アントシアニンの量が多いほど、ぶどうの皮の色は濃くなり、黒に近い紫色を呈します。それぞれの色によって、味わいや風味も異なり、消費者は自分の好みに合わせて選択できます。

黒系ぶどうの種類:芳醇な味と香り

黒系ぶどうは、一般的に芳醇な味と豊かな香りが特徴です。ぶどうと聞いて、まず黒紫色の実を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。これらの品種は、深い甘みとほどよい酸味をもち、食後のデザートやちょっとしたおやつに最適です。また、その色合いから、お菓子作りや料理の彩りにも利用されます。以下に、特に人気のある黒系ぶどうをご紹介します。

巨峰:ぶどうの王様

巨峰は、黒ぶどうの中でも特に高い人気を誇り、「ぶどうの王様」と称されることもあります。その名の由来は、この品種が生まれた場所から望める美しい富士山にあると言われています。大粒でみずみずしい果肉は、濃厚な甘さと爽やかな酸味が絶妙なバランスで調和しています。かつては種ありでしたが、近年では手軽に楽しめる種なしの巨峰も広く栽培されています。旬は9月頃で、山梨県や長野県が主要な産地です。巨峰を選ぶ際には、果皮の色が濃く、表面に張りがあり、白い粉(ブルーム)が均一に付いているものを選ぶと良いでしょう。

ピオーネ:芳醇な甘さと豊かな果汁

ピオーネは、巨峰とマスカットを掛け合わせて誕生した品種で、巨峰の濃厚な甘さとマスカットの気品ある香りを両立しています。大粒で締まった果肉は、口にした瞬間にたっぷりの果汁が溢れ出します。「黒い真珠」とも形容されるその美しい外観も、人気の理由の一つです。種ありと種なしが存在し、中には皮ごと食べられるものもあります。岡山県や山梨県が主な産地であり、9月から10月にかけて旬を迎えます。ピオーネを選ぶ際は、果皮の色が均一で、ハリがあり、ブルームがしっかりと付いているものがおすすめです。

藤稔:圧倒的な大粒サイズ

藤稔は、ぶどうの中でも際立って大きな粒が特徴で、その大きさは500円玉に匹敵することも。一粒食べるだけで口いっぱいに広がる甘さとジューシーさは、非常に高い満足感をもたらします。果肉は柔らかく、果汁が豊富で、強い甘味が特徴です。山梨県の一部の地域では、特に品質が高い藤稔が『大峰』というブランド名で出荷されています。旬の時期は8月中旬から9月中旬にかけてで、山梨県や兵庫県が主要な産地です。藤稔を選ぶ際には、粒が大きく、色ムラがなく、ブルームが十分に付いているものを選ぶのがポイントです。

ウインク:ユニークな楕円形

ウインクは、房も粒も楕円形という、他にはないユニークな外見が目を引く黒ぶどうです。赤みがかった紫黒色の果皮を持ち、酸味が少なく、ほとんどが種なしで皮が薄いため、皮ごと食べられます。主に山梨県で栽培されていますが、生産量が少ないため、市場に出回ることが少ない希少な品種です。品種登録の際、当初は「モナリザ」という名前で申請されていたというエピソードも。旬は9月中旬から10月中旬頃です。ウインクを選ぶ際は、果皮に張りがあり、色ムラがなく、ブルームが付いているものが良いでしょう。

ナガノパープル:長野県生まれ、皮ごと楽しめる黒ぶどう

ナガノパープルは、その名の通り長野県で生まれた、人気の高い黒系ぶどうです。最大の特徴は、パリッとした食感の果肉と、際立つ甘さ、そして芳醇な香り。種がなく、皮ごと手軽に食べられる点も、多くの人に支持される理由の一つです。2019年までは長野県内のみで栽培されていましたが、現在は栽培制限が解除され、他の地域でも栽培が広がりつつあります。最も美味しい旬の時期は、9月から10月頃。ナガノパープルを選ぶ際には、果皮の色が深く濃く、ピンと張りがあり、表面にブルーム(白い粉)が付いているものがおすすめです。さらに、軸が太く、鮮やかな緑色をしているものが新鮮な証拠です。

高墨:濃密な甘さと豊かな風味

高墨は、巨峰に似た黒系ぶどうですが、巨峰よりもやや小ぶりです。主に熊本県で栽培されており、その特徴は、凝縮された甘さと深みのある味わいです。高墨はほとんどが種無しで、皮ごと食べられるのも魅力です。旬の時期は、8月中旬から9月中旬頃。高墨を選ぶ際は、果皮の色が濃く、ハリがあり、ブルームが付いているものが良いでしょう。また、軸が太く、緑色をしているものが新鮮です。

オリエンタルスター:程よい大きさで食べやすい

オリエンタルスターは、主に山梨県や長野県で栽培されている黒系ぶどうです。実は中くらいの大きさで、やや楕円形をしており、果肉はしっかりとしていて、酸味が少ないのが特徴です。種無しで、皮ごと食べても美味しくいただけます。旬の時期は、9月中旬から下旬にかけて。オリエンタルスターを選ぶ際には、果皮の色が濃く、張りがあり、ブルームが付いているものがおすすめです。軸が太く、緑色をしているかも確認しましょう。

オーロラブラック:岡山県生まれの大粒ぶどう

オーロラブラックは、岡山県が誇るオリジナル品種の黒系ぶどうです。大粒で、強い甘みが特徴。種がなく、皮ごと食べられる手軽さに加え、果肉がぎっしりと詰まっており、食べ応えも十分です。旬の時期は、8月下旬から9月中旬頃。オーロラブラックを選ぶ際は、果皮の色が濃く、ハリがあり、ブルームが付いているものがおすすめです。また、軸が太く、緑色をしているものが新鮮さを保っています。

赤色ぶどうの品種:洗練された甘さと穏やかな酸味

赤色ぶどうは、穏やかな酸味と、洗練された甘さが持ち味です。あざやかな赤色は食欲をそそり、見た目にも美しい品種が多いのが特徴です。そのまま味わうのはもちろん、タルトやケーキなどのデザートに使うと、華やかに仕上がります。以下に、人気の赤色ぶどうの品種をご紹介します。

デラウェア:小ぶりでフレッシュな風味

デラウェアは、スーパーでもおなじみの小粒ぶどうで、甘さの中にほどよい酸味を感じる後味すっきりの品種です。種がなく、皮から果肉を押し出すようにして口にします。山形県が主な産地で、7月から8月頃が旬の時期です。デラウェアは、人工的な品種改良ではなく自然交配によって生まれたと言われています。かつては高級品だった他のぶどうに比べてリーズナブルな価格だったため、広く一般の人々に愛されてきました。デラウェアを選ぶ際は、果皮の色が濃く、ハリがあり、ブルーム(果粉)が付いているものがおすすめです。

クイーンニーナ:大粒で濃厚な甘さ

クイーンニーナは、赤色で大粒の果実が印象的な品種です。果肉は甘みが強く締まっており、酸味はほとんど感じられません。基本的に種無しで皮も薄いため、丸ごと食べられます。山梨県や長野県、山形県などで栽培されており、9月下旬から10月頃が旬です。比較的新しい品種で生産量もまだ少ないため、価格はやや高めです。クイーンニーナを選ぶ際は、粒が大きく、色ムラがなく、ブルーム(果粉)が付いているものが良いでしょう。

ルビーロマン:日本最高級のぶどう

ルビーロマンは、石川県でのみ栽培されている日本最高級のぶどうとして知られています。近年では初競りで一房100万円を超える高値が付くこともあります。粒の大きさは大粒で知られる巨峰の約2倍にもなり、一口食べると口の中いっぱいに甘みが広がります。種ありと種無しがあり、皮をむいて食べても、皮ごと食べても美味しくいただけます。旬の時期は8月から9月頃です。ルビーロマンは非常に希少価値が高いため、入手は困難ですが、機会があればぜひ味わってみてください。

紅嶺:豊かな香りとバランスの取れた酸味

紅嶺は、鮮やかな赤色が目を引くぶどうです。しっかりとした甘味と、それを引き立てる程よい酸味、そして何よりも芳醇な香りが魅力です。基本的に種はありますが、皮が薄いため、皮ごと食べられるのも嬉しいポイント。主に山梨県で栽培されており、旬を迎えるのは9月頃です。紅嶺を選ぶ際には、果皮の色が均一で鮮やか、かつ表面にブルーム(白い粉)が付いているものを選ぶと良いでしょう。

竜宝:みずみずしく、とろけるような果肉

竜宝は、少し縦長の楕円形をした大粒のぶどうで、特筆すべきはその果肉の柔らかさとジューシーさです。滋賀県や宮崎県などで栽培されていますが、市場に出回る量は多くありません。旬は7月中旬から8月にかけて。種ありのものと種無しものがあり、食べる際には皮をむきます。竜宝は非常に珍しい品種なので、もし見かける機会があれば、ぜひ味わってみてください。

黄緑系のぶどう:爽やかな香りが魅力

黄緑系のぶどうは、その名の通り、爽やかな香りが特徴です。青色系や白色系と呼ばれることもあります。これらの品種は、ただ甘いだけでなく、独特の風味を持ち合わせているため、食後のデザートや気分転換したい時に最適です。以下に、特に人気のある黄緑系ぶどうの品種をご紹介します。

シャインマスカット:パリッとした食感が楽しめる人気品種

シャインマスカットは、みずみずしい果肉と、すっきりとした甘さが際立つ香りが特徴的な品種で、ほとんどが種無しです。皮ごと食べることで、パリッとした食感も楽しめます。生のフルーツとしてだけでなく、デザートやスイーツの材料としても重宝されており、その人気は非常に高いです。主な産地は山梨県や長野県で、旬は9月頃。シャインマスカットを選ぶ際は、果皮が明るい黄緑色で、ハリがあり、ブルームが付いているものがおすすめです。十分に熟すと、果皮が少し黄色味を帯びてくることもあります。

マスカット・オブ・アレキサンドリア:気品あふれるマスカット

「マスカットの女王」と称されるマスカット・オブ・アレキサンドリアは、中程度の大きさの粒が特徴です。一般的に「マスカット」と呼ばれることが多い品種で、その上品な香りと豊かな甘みが魅力です。通常は種ありで、皮ごと食べられます。岡山県が主な産地であり、旬は9月中旬から10月頃。選ぶ際には、黄緑色の果皮に張りがあり、ブルーム(白い粉)が付いているものが新鮮でおすすめです。

ナイアガラ:豊かな香りが広がる

ナイアガラは、種ありの品種で、種周りの酸味と果皮に近い部分の甘みのコントラストが特徴です。厚めの皮は、果肉を押し出すようにして食べます。主に北海道や長野県で栽培され、旬は9月から10月頃。輸送や日持ちが難しいため、生食できるのは産地周辺に限られ、ワインなどの加工品として利用されることが多いです。選ぶ際は、黄緑色の果皮に張りがあり、ブルームが付いているものがおすすめです。

ピッテロ・ビアンコ:軽快な食感が魅力

ピッテロ・ビアンコは、小ぶりで先端が尖った楕円形が特徴的な品種です。種ありと種なしがあり、皮ごと食べられ、そのパリパリとした食感が楽しめます。山梨県、長野県、山形県などで栽培されており、旬の時期は9月下旬から10月にかけて。選ぶ際には、黄緑色の果皮に張りがあり、ブルームが付いているものがおすすめです。

ロザリオ・ビアンコ:爽やかな甘さと食感

ロザリオ・ビアンコは、中粒で楕円形のぶどう。種はありますが、皮ごと食べられる品種です。皮ごと食べることで、シャクシャクとした食感と共に、優しい甘さと爽やかな香りを楽しむことができます。主な産地は山梨県で、旬は9月頃です。ロザリオ・ビアンコを選ぶ際は、果皮の色が黄緑色で張りがあり、ブルームが付いているものがおすすめです。

ゴールドフィンガー:その特徴的な形状と風味

ゴールドフィンガーは、ピッテロ・ビアンコとピアレスを親に持つ品種です。その外観や味わいは、親品種であるピッテロ・ビアンコによく似ています。種ありのものと種なしのものがあり、皮ごと食べられる点も共通しています。主に山梨県で栽培され、最盛期は7月下旬から8月中旬頃です。購入する際は、果皮が鮮やかな黄緑色でハリがあり、ブルーム(白い粉)が付いているものが良品とされています。

瀬戸ジャイアンツ(別名:桃太郎ぶどう):特徴的な見た目と種なし

瀬戸ジャイアンツは、大粒で皮が薄く、種がないため手軽に食べられるのが魅力です。強い甘みが特徴で酸味は控えめ。旬は9月頃です。まるで団子が3つ連なったようなユニークな形状から、岡山県の桃太郎伝説にちなんで「桃太郎ぶどう」とも呼ばれています。そのほとんどが岡山県で栽培されています。選ぶ際には、果皮の色が黄緑色で、ピンと張りのあるもの、表面にブルームが付いているものが新鮮です。

白峰:巨峰を彷彿とさせる味わい

白峰は、主に山梨県で栽培されているぶどうで、その大きさや果肉の質感が巨峰によく似ています。甘さと酸味のバランスが絶妙で、最も美味しい時期は8月下旬から9月にかけてです。基本的には種なしで、皮をむいて食べます。良い白峰を選ぶポイントは、果皮の色が黄緑色で張りがあり、ブルームがしっかりと付いていることです。

黄玉:その独特な香りが魅力

黄玉は、大粒で強い甘みがあり、何と言ってもその独特な香りが特徴です。その香りはジャスミンのように例えられることもあります。種ありと種なしのものが存在し、皮はそのまま食べても、むいて食べても美味しくいただけます。主な産地は山梨県や長野県で、旬の時期は8月中旬から9月頃までです。黄玉を選ぶ際は、果皮が黄緑色でハリがあり、ブルーム(白い粉)が付いているものがおすすめです。

甲斐美嶺:画家ミレーからの命名

甲斐美嶺は、あの有名な画家ミレーに敬意を表し、その名が付けられました。実は中くらいの大きさで、口に含むと甘さと同時に、かすかな酸味が広がります。皮はやや厚めなので、食べる際には剥く必要がありますが、種がないのが嬉しいポイントです。主に山梨県で栽培されており、旬は8月下旬頃。甲斐美嶺を選ぶ際には、黄緑色の果皮が鮮やかで、ハリがあり、ブルーム(果粉)が付いているものを選ぶと良いでしょう。

ワイン醸造に使われるぶどう:黒ぶどうと白ぶどう

ワイン造りに用いられるぶどうは、大きく分けて黒ぶどうと白ぶどうの2種類が存在します。黒ぶどうは赤ワインの原料となり、白ぶどうは白ワインを生み出します。ワイン用ぶどうは、生食用ぶどうとは異なり、渋みや香りの豊かさが特に重要視されます。ぶどうの皮にはタンニンという渋み成分が含まれており、このタンニンの量が多いほど、ワインは渋みが強く、奥行きのある味わいになります。さらに、ワインの香りは、ぶどうそのものに由来するもの、発酵過程で生まれるもの、熟成によって深まるものなど多岐にわたり、品種によって様々な香りの変化を楽しむことができます。

ワイン用ぶどうの栽培品種

ワイン用ぶどうの品種は非常に多く、300種類以上、あるいは1000種類以上とも言われていますが、実際に商業栽培されているのは約50種類程度です。これらの品種は、それぞれ異なる気候条件や土壌の特性に最適化されており、その土地特有のテロワール(気候、土壌、地形などの環境要因)がワインの風味に大きく影響を与えます。以下に、特に代表的なワイン用ぶどうの品種をご紹介します。

カベルネ・ソーヴィニヨン:赤ワインを代表する品種

カベルネ・ソーヴィニヨンは、まさに赤ワイン界のスターとも言える品種です。フランスのボルドー地方が原産地ですが、現在ではアメリカ、チリ、オーストラリアなど、世界中で広く栽培されています。カベルネ・ソーヴィニヨンから造られるワインは、タンニンが豊富で、力強く、長期熟成に耐えうるポテンシャルを持っています。その香りは、カシスやブラックチェリーのような黒系果実を思わせる香りに加え、杉やタバコのような独特のニュアンスを感じさせるのが特徴です。

メルロー:優しい口当たりの赤ワイン

メルローは赤ワインの代表的な品種の一つですが、カベルネ・ソーヴィニヨンと比較するとタンニンが穏やかで、口当たりが柔らかく飲みやすいのが特徴です。赤ワインの渋みが苦手な方にもおすすめです。プラムやベリー系の果実の香りと共に、チョコレートやスパイスのような複雑な香りも楽しめます。

ピノ・ノワール:洗練された赤ワイン

ピノ・ノワールは、フランスのブルゴーニュ地方を代表する品種であり、「ロマネ・コンティ」に使われていることでその名を知られています。以前は栽培が難しいとされていましたが、近年ではアメリカのカリフォルニアなど温暖な地域でも栽培に成功し、国際的な品種として広く知られるようになりました。ピノ・ノワールから生まれるワインは、繊細で洗練された味わいが魅力です。ラズベリーやチェリーのような赤い果実の香りに、キノコや土のような独特なニュアンスが加わります。

シャルドネ:白ワインを代表する品種

シャルドネは、白ワインの中で最も親しまれている品種と言えるでしょう。世界中で栽培されており、多様なスタイルのワインが生み出されています。シャルドネは、ブドウそのものの主張が控えめなため、土地の個性(テロワール)を反映しやすいという特徴があります。同じシャルドネでも、テロワールが異なれば全く異なる味わいになるのが、ワインの魅力の一つです。リンゴや柑橘系の爽やかな香りに、バターやナッツのようなコクのある香りが重なります。

ソーヴィニヨン・ブラン:清々しい白ワイン

ソーヴィニヨン・ブランは、古くからフランスで白ワイン用ブドウとして栽培されてきましたが、近年では南米でも人気が高まっています。フランスなどの冷涼な地域では、柑橘系の香りが際立つ、シャープな酸味のワインが造られます。一方、ニュージーランドのような温暖な地域では、トロピカルフルーツのような香りが特徴的な、まろやかな口当たりのワインが生まれます。土地によって異なる風味を楽しめるのも魅力です。グレープフルーツやハーブのような香りに、ミネラルを感じさせるニュアンスが特徴です。

まとめ

本稿では、多種多様なぶどうについて詳細に掘り下げてきました。黒系、赤系、黄緑系といった色の違いによる特徴、それぞれの代表的な品種、さらにはワイン醸造に用いられるぶどうまで、その世界は驚くほど深く、多様性に満ち溢れています。それぞれのぶどうが最も美味しい時期、を理解することで、これまで以上に美味しく、そして長くぶどうを堪能することができます。この記事が、皆様のぶどうライフをより豊かにする一助となれば、これ以上の喜びはありません。


質問1

ぶどうを選ぶ際、最も重視すべき点は何でしょうか?

ぶどう選びで最も大切なのは、果皮の色合い、ハリのある状態、そして表面を覆うブルーム(白い粉状のもの)の状態です。果皮の色が濃く、ピンとハリがあり、ブルームが均一に付着しているぶどうは、新鮮であり、品質が高いことを示しています。加えて、軸が太く、鮮やかな緑色を保っているものも、新鮮なぶどうであることのサインです。これらの点を参考に、より美味しいぶどうを見つけてください。

質問2

種なしぶどうと種ありぶどうでは、味わいに違いがあるのでしょうか?

一般的に、種なしぶどうと種ありぶどうの間には、顕著な味の違いは認められません。しかしながら、種ありぶどうの方が、より濃厚な風味を持つと言われることがあります。これは、種があることによって、ぶどうの成長に必要な栄養がより豊富に蓄えられるためと考えられています。ただし、近年では、種なしぶどうの品種改良も目覚ましく進んでおり、種ありぶどうに匹敵する、あるいは凌駕するほどの美味しい品種も数多く登場しています。

質問3

皮ごと食べられるぶどうと、そうでないぶどうを区別するコツはありますか?

皮ごと食べられるぶどうかどうかを見分けるには、ぶどうの品種を把握するのが一番確実です。例えば、シャインマスカットやナガノパープルといった品種は、皮が薄いため皮ごと食べられます。反対に、巨峰やデラウェアなどは皮が厚いので、皮をむいて食べるのが一般的です。お店で買う際は、品種を確認したり、お店の人に尋ねてみたりするのがおすすめです。

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