ゆずとかぼすの違いを徹底解説!風味、旬、料理での使い分け
ゆずとかぼす、どちらも爽やかな香りと酸味が魅力的な柑橘類ですが、見た目も風味もよく似ていて、違いが分かりにくいと感じる方もいるのではないでしょうか? どちらも和食を中心に様々な料理で活躍しますが、実は旬の時期や風味、適した料理が異なります。本記事では、ゆずとかぼすの違いを徹底的に解説します。風味や旬、栄養価の違いはもちろん、料理での使い分けまで詳しくご紹介しますので、この記事を読めば、あなたもゆずとかぼすを使いこなせるようになるはずです!

香酸柑橘とは?かぼす、ゆず、すだちの基礎知識

食卓に爽やかな彩りと風味を添える「香酸柑橘」。その代表格とも言えるのが、かぼす、ゆず、すだちです。これらの柑橘類には、香りの成分であるリモネンによる食欲をそそる香りがあるとされ、疲労回復をサポートすると言われるクエン酸が含まれており、日々の食生活をサポートしてくれるでしょう。しかし、見た目が似ているため、それぞれの特徴を理解し、上手に使い分けたいと考える方もいるかもしれません。この記事では、かぼす、ゆず、すだちの3種類の香酸柑橘について、その特徴や見分け方、おすすめの活用方法を詳しくご紹介していきます。

大きさ、色、形で比較!かぼす、ゆず、すだちの見分け方

かぼす、ゆず、すだちを見分ける上で、最も手軽な方法の一つが大きさの比較です。すだちはかぼすと同様にゆずの近縁種。1個40グラムほどと小さく、ゴルフボールくらいの大きさです。一方、かぼすはテニスボール程度の大きさと言われています。また、色にも違いが見られます。かぼすやすだちは濃い緑色で、表面に光沢があるのが特徴です。一方、青ゆずは黄みがかった色をしており、表面はゴツゴツとしています。断面を見てみると、かぼすの果肉は赤みを帯びた黄色、すだちは黄緑色をしています。ゆずは種が多く、果肉の量は少なめで、色はかぼすとすだちの中間くらいの淡い黄色です。

かぼす、ゆず、すだち:特徴とおすすめの活用方法

ここでは、かぼす、ゆず、すだち、それぞれの個性を深掘りし、その特徴を最大限に活かしたおすすめの活用方法をご紹介します。それぞれの特産地や旬の時期といった基本情報に加え、味、香り、栄養面についても詳しく解説していきます。

かぼす:バランスの取れた味わいと豊富なクエン酸

2022年のかぼすの収穫量は、大分県が3,328.0トンで全国シェア98.5%を占めており、2位の宮崎県は24.5トン(0.7%)、3位の福岡県は12.1トン(0.4%)と、他県を大きく上回ります。通常、かぼすは熟すと黄色くなりますが、香りが最も際立つのはまだ青い実の頃です。そのため、旬は8月から10月頃の約3ヶ月間とされています。すだちはゴルフボールくらい、かぼすはテニスボールくらいの大きさです。また、クエン酸を豊富に含んでおり、甘味と酸味のバランスがとれたまろやかな味わいが特徴です。その上品な香りは、白身魚などの繊細な料理の風味を邪魔することなく、より一層引き立ててくれます。焼き魚に添えるのはもちろん、果汁を贅沢に使った酢の物やドレッシング、ポン酢、鍋料理など、幅広い料理で活躍してくれるでしょう。

ゆず:上品な香りと奥深い味わい

ゆずは、特に高知県で多く栽培されています。一般的には、11月から12月にかけて旬を迎える黄ゆずが広く知られていますが、実は8月から10月には青ゆずも市場に出回ります。青ゆずは種が多い傾向にあり、果汁は少なめですが、皮には独特の香り成分「ユズノン」が豊富に含まれています。まだ青いゆずは、酸味とほろ苦さが際立っているため、料理に香りを添えるのに適しています。皮を薄く削ったり、細かく刻んだり、または皮を下にして果汁を丁寧に絞ることで、その優雅な香りを最大限に引き出すことができます。さらに、ゆずの皮には血行促進に繋がると言われる成分が含まれているため、ゆず湯として利用すれば、体を温める効果があると言われています。

すだち:清々しい酸味と豊かな香り

すだちは徳島県を代表する特産品であり、その国内生産量の大部分を占めています。かぼすと同様に、まだ青い状態の方が香りが高く、旬は8月から10月頃までの約3ヶ月間です。3種類の中では最も小さく、ゴルフボールほどのサイズが一般的です。すだちの際立った特徴は、雑味のない爽やかな酸味と、鼻をくすぐるような豊かな香りです。苦味が少ないため、どんな食材とも調和しやすく、特に松茸や秋刀魚など、香りの強い食材との相性は格別です。また、皮にはポリフェノールの一種である「スダチチン」が含まれており、体重増加抑制や糖・脂質代謝改善に関する研究が進められています。焼き魚や刺身にかけるのはもちろん、鍋物や味噌汁などに少し加えるだけで、料理全体に清涼感あふれる風味をプラスすることができます。

へべす:宮崎県が生んだ知る人ぞ知る美味

宮崎県が誇る「へべす」は、他の柑橘類と比較して生産量が少ないため、県外ではあまり知られていないかもしれません。皮が薄く種も少ないため、果汁が絞りやすく、そのまろやかな口当たりとほのかな甘みが混ざった香りが特徴です。必須アミノ酸をたっぷりと含み、フラボノイド成分である「ナツダイダイン」も豊富に含んでいるため、栄養面でも非常に優れています。もしお店で見かける機会があれば、ぜひ一度手に取って、その独特の風味を試してみてください。

まとめ

この記事では、かぼす、ゆず、すだちという代表的な香酸柑橘について、それぞれの違いや特徴、上手な選び方や使い方について詳しく解説しました。これらの情報を参考にして、ぜひ日々の食生活に香酸柑橘を取り入れ、その豊かな風味と栄養を存分に楽しんでください。様々な料理やシーンで香酸柑橘を使いこなし、食卓をより一層豊かに彩りましょう。

かぼす、ゆず、すだちはどんな料理に合うのでしょうか?

かぼすは、その爽やかな酸味から、焼き魚や水炊き、和え物など、さまざまな料理に用いられます。ゆずは、独特の芳香が特徴で、お吸い物や香の物、また、お菓子作りにもその風味が活かされます。すだちは、焼き魚や刺身、冷奴といった料理に添えられ、さっぱりとした風味を添えるのに適しています。

香酸柑橘類にはどのような栄養が含まれていますか?

香酸柑橘類は、ビタミンC、クエン酸、リモネンといった栄養成分を豊富に含んでいます。ビタミンCは、肌の健康を保ち、免疫力を高める効果が期待できます。クエン酸は疲労回復を助け、リモネンにはリラックス効果があると言われています。

香酸柑橘の保存方法で長持ちさせるコツはありますか?

香酸柑橘類を長持ちさせるには、冷蔵庫の野菜室での保存が適しています。乾燥を防ぐため、ポリ袋に入れるか、ラップで包んで保存すると鮮度を保てます。カットしたものは、切り口をラップでしっかりと覆い、冷蔵庫で保管し、なるべく早く使い切るようにしましょう。

かぼす柚子