ベトナムは、まさにフルーツ天国!街を歩けば、色とりどりの果物が目に飛び込んできます。太陽をたっぷり浴びたマンゴー、パイナップル、マンゴスチン…。見ているだけで元気が出るような、南国ならではのフルーツが手軽に味わえます。本記事では、ベトナムの果物の魅力的な世界へご案内。ダナンで楽しめる人気のフルーツを中心に、種類、価格、食べ方まで詳しく解説します。楽園の味覚を体験して、至福のひとときを過ごしましょう。
ベトナムのフルーツ事情:驚きの価格と豊富な種類
ベトナムの果物は、そのリーズナブルな価格とバラエティ豊かな品揃えで、多くの人々を惹きつけます。時期によって変動はありますが、例えばメロンやスイカは1玉200円~300円程度、マンゴーは1個50円~65円程度というお手頃な価格で購入できます。もちろん、ザボンや輸入物のリンゴ、オレンジ、キウイ、アメリカンチェリーなど、日本で購入するのと同程度、あるいはそれ以上の値段がするものもありますが、ベトナムでは常に数種類の新鮮な果物がスーパーに並んでいるため、フルーツに困ることはほとんどありません。また、ダラット地方では日本の種子を用いてイチゴが栽培されており、酸味は強いものの、新鮮なイチゴも広く出回っています。このように、ベトナムは基本的にほとんどの果物が手に入る「フルーツ天国」と言えるでしょう。これからご紹介する20種類のフルーツは、日本人に人気のマンゴー、ドラゴンフルーツ、マンゴスチンから、日本ではなかなかお目にかかれない珍しい果物まで、ベトナムで特に人気があり、ぜひ一度は味わっていただきたいものばかりです。
1.マンゴー | Xoài
ベトナム人に愛され、一年を通して市場で見かけるマンゴーは、ベトナムを代表するフルーツの一つであり、このリストの中でも特におすすめしたい果物です。ベトナムで売られているマンゴーは、大きく分けて黄色、黄緑色、緑色、赤色の4種類があり、地元の人々は特に表面が黄色か黄緑色で、少し酸味のあるものを好む傾向があります。一方で、日本人観光客に人気があるのは、甘くて熟した、薄黄色で女性でも片手で持てるくらいの小さめのサイズのマンゴーです。選ぶ際は、軽く触って少し柔らかいものを選ぶと良いでしょう。他の種類のマンゴーは、風味が強すぎたり、酸味が強かったりするため、ジュースやサラダの材料として使われるなど、用途が異なります。ベトナム人は、特に緑色のマンゴーをチリ塩につけたり、細切りにして美味しいグリーンマンゴーサラダ(gỏi xoài)にしておやつとして食べるのが一般的です。価格は種類によって異なりますが、1つ50円前後から手軽に購入できます。地元流の食べ方としては、まだ熟していない少し酸っぱいマンゴーをくし切りにし、塩やエビと唐辛子が入った塩(muối tôm)につけて食べるのが一般的です。また、料理にも幅広く使われ、サラダやメイン料理の付け合わせとしても楽しまれています。
食べ方
熟したマンゴーは、鋭利なナイフで種(核)の周りに沿って切り込みを入れ、半分に分け、果肉を取り出します。別の方法としては、種を避けて果肉に沿って切片を切り取り、皮に沿って格子状に切れ目を入れます。皮を反り返すと、果肉が立ち上がり、皮から簡単に食べることができます。
2.ドラゴンフルーツ | Thanh Long
鮮やかなショッキングピンク色が目を引くドラゴンフルーツ(ベトナム語で「Thanh Long」は文字通り「龍の果実」を意味します)は、見た目のごつごつした印象とは異なり、柔らかい皮と果肉が特徴です。メコンデルタ地域で広く栽培されており、一見奇妙な外観をしていますが、外側は厚いフクシア色の皮で覆われ、かすかに緑色が混ざっています。果肉には白色と赤色の2種類があり、一般的に赤い果肉の方がやや甘みが強いと言われています。水分が非常に多く、果肉も柔らかいため、水分補給として気軽に食べられます。健康に良いとされる様々な効果が期待できますが、味はあっさりとしていてみずみずしく、食後のデザートとして親しまれています。ドラゴンフルーツもまた、1個あたり100円以下で購入できる手頃な価格帯の果物です。
食べ方
ドラゴンフルーツは手軽に食べられるのが魅力です。ナイフで縦または横に半分に切り、さらにくし形にカットして、皮付きのオレンジを食べるように楽しむことができます。細かく切ってヨーグルトのトッピングにするのもおすすめです。
3.パッションフルーツ | Chanh Leo
紫色でテニスボールくらいの大きさのパッションフルーツは、比較的長い期間市場に出回っており、ベトナムの家庭でよく使われる人気の果物です。種ごと食べることができ、爽やかでシャープな風味が特徴で、甘酸っぱい味わいを手軽に楽しめます。ベトナムでは、そのまま食べるよりもジュース(nước chanh leo)として飲むのが一般的で、季節を問わず街中のカフェで見つけることができます。ジュースの他に、ヨーグルトやスムージー、少量の砂糖(sữa chua chanh leo)と混ぜて食べるのもおすすめです。パッションフルーツを選ぶ際は、表面にしわが寄っているものが食べ頃です。より酸味の強いものが好みであれば、表面が滑らかなものを選ぶと良いでしょう。価格も非常に手頃で、1キロあたり約15,000VND(約100円)で購入できます。時期によっては、4個で約20円程度という驚くほどの安さで手に入ることもあります。
食べ方
厚い皮は手で簡単に剥くことができます。ナイフで縦半分に切り、スプーンで中のゼリー状の黄色とオレンジ色の果肉(種を含む)をすくって食べます。ジュースにするのはもちろん、ヨーグルトのトッピングとしても美味しく、特にマンゴーとの組み合わせは抜群です。
4.マンゴスチン | Măng Cụt
「フルーツの女王」と称されるマンゴスチンは、ベトナムで堪能できる特別な果物の一つです。その上品な甘さ、とろけるような口当たり、そして他に類を見ない食感が、多くの人々を魅了します。ベトナムの人々でさえ、マンゴスチンのシーズンを心待ちにしていると言われ、5月から8月にかけてのみ市場に出回ります。果実を半分に割ると、純白で美しい果肉が現れます。特徴的なのは、果実のお尻にある突起の数と、中に含まれる果肉の房の数が一致することです。一般的には5~8房が含まれています。美味しいマンゴスチンを選ぶポイントは、硬すぎるものではなく、外皮を指で軽く押すと少し柔らかいものを選ぶことです。また、色はできるだけ濃い赤紫色を選ぶと良いでしょう。濃い紫色の外皮と、やわらかく甘酸っぱい果肉が特徴で、ベトナム各地のスーパーや市場で簡単に見つけることができます。ベトナム、特にダナンに5月や6月に訪れる際は、ぜひ味わってみてください。マンゴスチンは乾燥に弱いため、食べ頃のものを購入し、購入後はできるだけ早く食べることをおすすめします。価格は1キロあたり約50,000VND(約250円)程度で、マンゴスチン1個あたり約15円程度という手頃な価格で購入できます。
食べ方
ヘタを上にして、写真のように果実を横半分にカットします。熟していれば、ナイフがなくてもスプーンで簡単に切ることができます。また、果皮が少し割れる程度に指で軽く押し込み、そこから皮をむいて果肉を取り出す方法もあります。果肉の一房を口に入れて、その上品な味わいを堪能してください。マンゴスチンは、時期でなかったり、状態が悪い場合は、割るとすぐに分かります。写真のように果肉が白ければ美味しいですが、果肉全体が半透明になっていて、中に含まれる種が透けて見えるようなものは、あまり美味しくありません。大きな房には大きめの種が入っていることがあるので、注意してください。そのまま食べるのはもちろん、マンゴスチンサラダにするのもおすすめです。注意点として、外皮を強く押すと赤い汁が出てくることがあり、この汁は非常に苦く、衣類に付着すると落ちにくいため、取り扱いには注意が必要です。また、マンゴスチンから黄色い粘着性のある液体が見られることがありますが、これは樹液であり、品質には問題ありません。ただし、渋みと苦味があるため、気になる場合は食べる前に洗い流すことをおすすめします。
5.ランブータン | Chôm Chôm
「乱れた髪」というユニークな名前を持つランブータンは、果皮を覆う緑や赤の柔らかい毛が特徴的な、東南アジアで人気の果物です。鮮やかな色合いと毛むくじゃらの外見は、ブドウのような甘酸っぱい風味の半透明な果肉を包み込んでいます。食感はライチよりも少し弾力があり、独特の食感が楽しめます。甘みが強く、ライチに比べて香りは控えめですが、日本人の口にも合う味わいです。ライチのつるつるとした種とは異なり、果肉と種が密着しているのも特徴です。年に2回収穫されるランブータンは、夏と冬のどちらの時期でも比較的簡単に見つけることができ、ベトナムでは健康的なおやつとして親しまれています。価格は1キロあたり55,000VND(約280円)、一粒あたり約10円程度で購入できます。果皮の色は、毛の部分まで赤いものや、毛が緑色のものなど様々ですが、どれも美味しく食べられます。
食べ方
手、スプーン、フォーク、またはナイフなどで果皮に切り込みを入れ、果実を半分に割るようにして果肉を取り出します。また、果実を軽くつまんでひねるようにして外皮を取り除き、果肉を露出させてから食べる方法もあります。現れるのは、白く、ライチのようなみずみずしい果肉です。周りの毛のような部分は柔らかく、触っても痛くありませんのでご安心ください。果肉の中には茶色の種が入っているので、誤って食べないように注意しましょう。もし果肉が剥がしにくい場合は、もう少し熟させてから試してみてください。
6.ライチ
口に含むと広がるフローラルな香りと、上品な甘さが特徴のライチ。果皮は鮮やかな赤色のものが理想的ですが、わずかに緑色が残っていても美味しくいただけます。茶色に変色しているものは時間が経過していますが、触って柔らかくなっていなければ問題ありません。表面の皮にハリがあり、突起がしっかりしているものほど新鮮です。果肉の中にあるつるりとした茶色の種は苦味があるので、噛み砕かないように注意しましょう。ライチは傷みやすい果物なので、購入後はなるべく早く食べるのがおすすめです。食べきれない場合は、冷蔵保存するか、砂糖漬けにするのも良いでしょう。価格は年によって変動しますが、1キロあたりおよそ50,000VND(約300円)程度が目安です。
食べ方
爪またはナイフで軽く切れ込みを入れ、果肉を割るようにして取り出します。半透明でみずみずしい果肉が現れます。
7.8.竜眼 | Nhãn Lồng とボンボン
上の写真が竜眼、下がボンボンです。竜眼は、果実の中にある黒い種が龍の瞳のように見えることから、「Nhãn Lồng(竜の目)」と呼ばれるようになったと言われています。ベトナムでは人気の高いおやつで、多くの市場で手軽に購入できます。ライチと同じムクロジ科に属し、白い果肉の中に黒い種がある点や、葉の形などが似ています。味はライチとは異なり、より甘みが強く、果肉が多いのが特徴です。ライチのような爽やかさはありませんが、濃厚な甘さが口の中に広がります。傷みやすいので、枝付きで売られている場合は、実を枝から外して保管することをおすすめします。乾燥にも弱いため、冷蔵庫に入れる際は密閉容器に入れると良いでしょう。ベトナムでは、竜眼をお茶請けにしたり、蓮の実と合わせた冷たいデザートスープ(chè hạt sen nhãn lồng)として楽しむのが一般的です。暑い夏にぴったりのデザートと言えるでしょう。一方、ボンボンは、竜眼に似た外見を持ちながら、表面がジャガイモのようにざらざらしているのが特徴です。食感はプリプリとしており、甘みはありますが、後味はさっぱりとしています。種は小さいものがわずかにある程度で、そのまま食べても問題ありません。こちらも長期保存には向かないため、購入後は早めに食べるようにしましょう。
食べ方
竜眼とボンボンの食べ方は共通しており、爪やナイフで軽く切れ込みを入れ、果肉を割るようにして取り出します。瑞々しく透き通った果肉が現れます。竜眼は、薄くて脆い茶色の皮を剥くと、光沢のある黒い種を包む半透明の果肉が現れます。ボンボンにも小さな種が含まれている場合があるので、注意して召し上がってください。
9.釈迦頭(シャカトウ)
表面のユニークな形状が仏様の頭に似ていることから、釈迦頭という名で親しまれています。英語ではシュガーアップル、またはカスタードアップルとも呼ばれ、温暖な気候の地域で栽培されており、ベトナムでも広く見かけることができます。完熟したものは触ると柔らかく、軽く押すとわずかに凹む程度が食べ頃のサインです。美味しく食べるためには、皮が自然と剥がれるほど熟したものを選ぶことが重要です。果肉の中には、約1cmほどの黒くて細長い種が大量に含まれており、食べやすさでいうと少し手間がかかりますが、その独特な甘さと、とろけるような食感が多くの人々を虜にする、魅力的なフルーツです。
食べ方
手で皮を剥き、縦半分にカットします。果肉に点在する黒い種を、手やスプーンで丁寧に取り除き、さらに半分、または食べやすい大きさにカットしてお召し上がりください。
10.ミルクフルーツ(スターアップル)| Vú sữa
光沢があり、硬いリンゴのような外見を持つミルクフルーツは、その名の通り、切るとミルクのような白い果肉が現れるのが特徴です。ベトナム語の「Vú sữa」は「母乳」を意味し、このフルーツにまつわる古い物語が存在します。果実を水平に切ると、断面が星形に見えることから「スターアップル」とも呼ばれています。丸い形をしており、サイズはオレンジ程度、表皮は紫または緑色で光沢があります。皮とそのすぐ下の部分は少し苦味がありますが、中心の果肉は白く、上品な甘さが楽しめます。ベトナムでは緑色のものが一般的ですが、紫色のものも市場に出回っています。主にメコンデルタ地域やベトナム中部の果樹園で栽培されています。美味しいミルクフルーツを選ぶポイントは、表面に張りがあり、シワが少ないもの、そしてお尻の部分が赤みを帯びているものを選ぶと良いでしょう。熟すほどに果肉は柔らかくジューシーになり、さっぱりとした甘さを堪能できます。果肉には大きめの黒い種が含まれているため、取り除いてからお召し上がりください。冷蔵庫でしっかりと冷やしてから食べると、より一層美味しく味わえます。
食べ方
一般的には、果実を横方向にカットし、キウイフルーツのようにスプーンで果肉をすくって食べます。また、ヘタの部分を切り落として半分に割り、くし形にカットする方法もあります。その他、果実全体を軽く揉んでから底に小さな穴を開け、果汁を吸って楽しむ方法もあります。ただし、種が大きいので注意が必要です。
11.ザボン | Bưởi (ブォイ)
ザボンは、ベトナム語で「Bưởi(ブォイ)」と呼ばれ、見た目はグレープフルーツに似ています。しかし、グレープフルーツよりも味がまろやかで、果肉がぎっしり詰まっていて甘みが強いため、人気の高い柑橘系の果物です。酸味はほとんどなく、甘みと柑橘類特有の爽やかさが調和しており、食べ応えも十分。その大きさに驚くかもしれませんが、ぜひ味わってみてください。ザボンは、緑色でやや楕円形をしており、熟すとわずかに黄色みを帯びます。ベトナムでは、旧正月のテトの時期に家の前に飾る習慣があり、縁起の良い果物として親しまれています。そのため、他の果物に比べてやや高価ですが、ベトナムで人気の果物の一つです。ほぼ一年中食べることができ、価格は1キロあたり約225円(45,000VND)程度で販売されています。
食べ方
ザボンを切ると、薄い黄色またはピンク色の果肉と、それを覆う厚い白い皮(アルベド)が現れます。この白い皮は苦味があるので取り除きましょう。果肉は、果汁をたっぷり含んだ小さな粒が集まってできています。ナイフとスプーンを使って、果肉を傷つけないように丁寧に剥いていきます。ザボンの皮は厚く、果実自体も大きいので少し手間がかかりますが、真ん中にナイフで一周切り込みを入れ、そこから割るように剥くと比較的簡単に剥けます。スーパーやコンビニエンスストアでは、皮を剥いたザボンも販売されているので、手軽に楽しみたい場合はそちらがおすすめです。また、ザボンは、ベトナム風サラダ「ゴイ・ブォイ」の材料としてもよく使われます。
12.ドリアン | Sầu Riêng (サウリエン) と ジャックフルーツ | Mít (ミット)
写真上はドリアン、下がジャックフルーツです。
ドリアン(Sầu Riêng)は、その強烈な香りで世界的に知られています。その香りは非常に強いため、多くの国で公共交通機関での飲食が禁止されているほどです。「果物の王様」とも呼ばれるドリアンは、他に類を見ない独特の外観と風味を持っています。匂いは強烈ですが、果肉は柔らかくねっとりとしており、非常に甘いです。その食感はカスタードクリームに例えられることもあり、バターのような濃厚な味わいが口の中でとろけ、ドリアン中毒者を生み出すほどです。好き嫌いが分かれる果物ですが、ダナンの海沿いなどでは露店販売も盛んなので、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。
ドリアンの食べ方
ドリアンの皮は非常に硬く、鋭い棘があるので、大きなドリアンを切るのは大変な作業です。棘と強烈な匂いのために自分で切るのが難しい場合は、販売店でスライスしてもらうのがおすすめです。ドリアンのお尻の部分から包丁を入れ、半分に割るか、お尻の部分をそぎ落としてから割ります。お尻の部分は、果肉の房に沿って避けていくことができるので、実際に見てみるとすぐに分かるでしょう。ドリアンは房状になっているので、房に沿って切り分けます。果肉は房から手で簡単に取り出せるほど柔らかいので、そのまま種に気を付けてお召し上がりください。ドリアンを試す良い方法としては、ベトナムのデザートである「チェー・ターイ」や、「ソイ・サウリエン」(ドリアンカスタード入りもち米)、「バイン・ピア」(クリーミーなドリアン餡が入ったパイ)などがあります。
一方、ジャックフルーツ(Mít)は、見た目はドリアンに似ていますが、匂いはほとんどしないのが特徴です。日本ではパラミツとも呼ばれます。サイズや色が似ているため、ドリアンと間違えやすいですが、中身は全く異なります。ジャックフルーツは、世界で最も大きく重い果物に成長する可能性があり、その大きさから「世界最大の果物」とも呼ばれています。棘はドリアンよりも短く、それほど鋭利ではないので素手で掴むことも可能ですが、とにかく大きく、50cm~70cmもあるため、切り売りされていることがほとんどです。皮は隆起した突起で覆われており、果肉は粘着性のあるテクスチャーを持っています。小さいものもありますが、大きいものが多く流通しています。中には黄色の小さな実が入っており、熟れていない場合はサクサクとした食感ですが、熟れると柔らかく甘みが強くなります。ジャックフルーツには熱狂的なファンが多く、手で糸状の果肉をほぐして、その甘く繊細な味を楽しみます。ベトナムでは、おやつとして「チェー」に入っていたり、お土産としてドライフルーツとして食べられることが多いです。
ジャックフルーツの食べ方
パラミツは、数あるベトナムの果物の中でも、特に扱いが難しいことで知られています。ドリアン以上に、その大きさと表面の棘が、私たちを躊躇させるかもしれません。手軽に楽しむなら、カットされたものがスーパーやコンビニで手に入ります。もし、丸ごと手に入れた場合は、まず半分に、そしてさらに半分にと、4等分にカットして、中の実を取り出します。硬くて切りにくい場合は、誰かに手伝ってもらうと良いでしょう。果肉は非常に粘着性が高く、ベタベタしているので、市場の売り子さんのように、ビニール手袋を着用してカットすることをおすすめします。また、ホア・クゥム・ダムを訪れた際には、ジャックフルーツを使ったデザート、例えば、砕いた氷とココナッツクリーム、様々なフルーツを混ぜたものを試してみてください。
14.ローズアップル | Quả Roi 又は Quả Mận
鮮やかな赤色が目を引くローズアップル(ベトナム語で「Quả Roi」または「Quả Mận」)は、レンブという名前でも知られ、東南アジアで広く親しまれている果物です。ベルのような独特の形をした赤い果実が一般的ですが、白や黄緑色の楕円形のものも見られます。ローズアップルは、熟し具合によって食感が大きく異なり、サクサクしていたり、みずみずしくジューシーだったりと、食べるたびに新しい発見があります。メロンのように水分が多く、果肉は柔らかく、ほのかにローズウォーターのような香りがする未熟な梨と表現されることもあります。味は、和梨をさらにジューシーにしたような、さっぱりとしたリンゴにも似ています。ベトナム南部では一年を通して収穫できるため、日常的に食べられています。
食べ方
英語では「ローズアップル」と呼ばれていますが、りんごと共通しているのは、その食べ方くらいかもしれません。基本的には丸かじりですが、上部の少し黒ずんだ部分を切り取り、皮ごとカットして食べるのがおすすめです。5等分くらいにカットすると見た目も美しくなります。また、中心部の種を取り除くか、4分の1にカットして、種を取り除きながら食べることもできます。ベトナムでは、塩やピリ辛のトウガラシエビ塩(muối tôm)を付けて食べるのが一般的です。
15.グアバ | Ổi
ソフトボールほどの大きさで、梨のような形をしたグアバは、表面が少しデコボコしていて、明るい緑色をしています。外皮が緑色のものと、果肉が白いもの、薄いピンク色のものがあります。中央アメリカからアジアに伝わったベトナムのグアバは、緑、白、またはピンクの果肉を持ち、軽いハーブのような風味が特徴です。日本ではグアバジュースとしておなじみですが、ベトナムでは熟す前の緑色のものが好んで食べられています。中心部は少し柔らかいですが、硬い皮ごと丸ごと食べるのがベトナム流で、その歯ごたえのある食感が魅力です。最初は少し抵抗があるかもしれませんが、慣れると美味しく感じられる不思議な果物で、ベトナム人にとっては非常に身近な存在です。熟したものも、そうでないものも、ベトナム人はグアバをこよなく愛しています。
食べ方
グアバは、リンゴのようにくし形に切って、皮ごと食べることが一般的です。果肉の中には小さな種がたくさんありますが、取り除く必要はありません。ベトナムでは、硬い皮も一緒に食べる人が多いですが、気になる場合は果肉だけを食べても良いでしょう。また、トウガラシとエビの塩を混ぜたものなど、少し塩気のある調味料を添えて食べるのが一般的です。グアバの穏やかな酸味は、スパイシーな調味料と相性抜群です。
16.スターフルーツ | Khế
熟して黄金色に輝くスターフルーツ(ベトナム語で「Khế」)は、さわやかでみずみずしく、ベトナムの人々に愛されています。年に2回花を咲かせるため、旬の時期は特定しにくいですが、ほぼ一年中楽しむことができます。特にメコンデルタ地域では、豊富に採れるため、手軽に味わえます。
食べ方
スターフルーツを横にスライスすると、星のような美しい形が現れます。薄くて光沢のある皮はそのまま食べられるので、切る前に水で洗いましょう。ベトナムでは、スターフルーツは家庭料理の甘酸っぱい魚のスープ「canh chua cá」の重要な材料としても使われています。
17.緑色のオレンジと黄緑/黄色のミカン
日本と同様に、ベトナムにも様々な種類の柑橘類があります。しかし、日本とは異なる品種が豊富です。オレンジは、緑色のものとオレンジ色のものが主流です。オレンジ色のものは輸入品が多く、緑色のオレンジはベトナムで生産されています。味は、酸味が強い傾向があります。ミカンは、黄緑色のもの、オレンジ色のもの、そして通常のミカンの半分の大きさのミニサイズのミカンの3種類が主流です。オレンジ色のものとミニサイズのミカンは輸入品であることが多く、黄緑色のミカンはベトナムで多く生産されています。日本のミカンと同じような味を求めるなら、ミニサイズのミカンがおすすめです。10個で100円程度で購入できます。
食べ方
外見が日本の温州みかんに似たオレンジ色の果実は、皮を剥いてそのまま食べられます。こぶしほどの大きさのものは種が多く、一つに3つも入っていることがあるため、小さいサイズを選ぶと食べやすいでしょう。
19.20.スイカとメロン
スイカとメロンは日本では高価な果物ですが、ベトナムでは手頃な価格で手に入ります。特にスイカは、1月から3月頃の最盛期には路上で大量に販売されます。1キロ5,000VND(約25円)という安さで売られることもあり、ドリンクを買うと無料でもらえるキャンペーンがあるほど一般的です。メロンはスーパーやコンビニで売られており、1玉300円から400円程度で購入できます。どちらも味が濃く、甘みが強くて美味しいです。
食べ方
日本と同様に、半分に切ってくし形に切って食べます。メロンは半分に切ってスプーンで食べるのもおすすめです。
21.サポジラ
見た目はジャガイモに似ていますが、熟した柿やバナナのような濃厚な甘さが特徴のサポジラ。好き嫌いが分かれやすい果物です。後味には黒糖のような甘みが感じられます。2個で8,000VND(約40円)で購入できます。
食べ方
果肉を味わう際は、縦半分にカットし、さらにそれを放射状に切ると食べやすくなります。完熟したものは果肉が非常に柔らかく、手で皮を簡単に剥けるほどです。甘味が際立つため、冷蔵庫で十分に冷やしてから、または冷凍してシャーベットのようにしていただくと、より一層美味しくお召し上がりいただけます。
ホテルやカフェで気軽にベトナムの果物を楽しむ!
ダナンでは、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、市場、そして街中の露店など、様々な場所で気軽に果物を購入できます。新鮮さを求めるならスーパーマーケットがおすすめですが、時期によっては市場にしか出回らない珍しい果物もあるため、市場も要チェックです。特に夏場はスーパーマーケットに豊富な種類の果物が並び、市場では難しい少量購入も可能です。お土産選びのついでに、ぜひ果物売り場も覗いてみてください。市場では量り売りが一般的で、最低500gからの購入となることが多いです。軽い果物の場合は、少量だけ欲しいと思っても、ある程度の量を購入する必要があるかもしれません。バナナなどは、お店の人に頼めば5本程度から購入できる場合もあります。また、ダナンには朝食付きのホテルが多く、朝食には必ずと言っていいほどフルーツが用意されています。ビュッフェ形式の朝食を提供するホテルを選べば、手軽に様々な種類の果物を楽しむことができるでしょう。カフェのメニューには、フルーツを使ったスムージーが必ずと言っていいほどあり、手軽に栄養補給ができます。ホテル、カフェ、スーパーマーケットなど、様々な場所でお気に入りの南国フルーツを見つけて、ベトナムの味覚を満喫してください。
果物購入時の注意点
日本では、果物は個包装またはパック売りされていることが多いですが、ベトナムでは量り売りが主流です。価格は1キロあたりの金額で表示されており、市場で値段を聞く際も、キロ単位で伝えられます。数字に不慣れな場合や、口頭で伝えられた場合は、電卓を使って価格をしっかり確認してから購入しましょう。市場では、最低500gからの販売が基本で、1キロ単位で販売されることが一般的です。少量だけ欲しい場合は、お店の人に伝えて、半分にしてもらうと良いでしょう。また、ベトナムでは、商品の品質管理が日本ほど行き届いていない場合があります。スーパーマーケットで購入する場合でも、果物が傷んでいたり、腐っていたりすることが稀にあるため、購入前に状態をよく確認することが重要です。
街中でフレッシュジュースを飲んで水分・栄養補給!
ダナンで地元の人々に人気なのは、外側が緑色で中身が鮮やかなオレンジ色の「オレンジジュース」と、サトウキビから絞り出した甘い「サトウキビジュース」です。フレッシュフルーツジュースでは、パイナップル、スイカ、マンゴーが特に人気で、ダナンやホイアンの市場、道端の屋台、カフェなど、どこでも手軽に味わうことができます。
日本への生のフルーツ持ち込みは原則NG!持ち込み・持ち出しのルール
ベトナムから日本への生のフルーツの持ち込みは、非常に厳しい制限があります。個人での持ち込みの場合、輸入が禁止されている果物や野菜が多数存在し、詳細については農林水産省植物防疫所のウェブサイトで確認できます。実際には、ほとんどのフルーツが持ち込み不可、または検査証明書と入国時の検査が必須となり、事実上、生のフルーツを日本に持ち込むことは難しい状況です。その他にも、古美術品、模倣品、乳製品、肉製品、動物の剥製、蛇やサソリ入りの酒類など、日本への持ち込みが禁止されているもの、ベトナムからの持ち出しが禁止されているものが数多くあります。旅行の最後に予期せぬトラブルに巻き込まれないためにも、お土産を購入する前に必ず最新の規制情報を確認しましょう。
まとめ
ベトナムは、バラエティ豊かな南国フルーツを手頃な価格で楽しめる魅力的な国です。今回ご紹介したマンゴー、ドラゴンフルーツ、パッションフルーツ、マンゴスチン、ランブータン、ライチ、ロンガン、ランブータン、釈迦頭、スターアップル、ポメロに加え、ドリアン、ジャックフルーツ、レンブ、グアバ、スターフルーツ、青みかん、スイカ、メロン、サポジラなど、日本ではなかなか味わえない珍しいフルーツも豊富です。旬の時期に訪れることで、より一層美味しいフルーツを堪能できます。価格も大変リーズナブルで、現地の市場やスーパーで気軽に購入可能です。ホテルでの朝食やカフェのスムージーで手軽に楽しめるほか、市場での購入時には量り売りや価格の確認、品質チェック、ベトナム語でのコミュニケーションに注意しましょう。じっくりとスーパーや市場を見て回るだけでも新たな発見があり、ベトナム旅行がより一層楽しくなるはずです。なお、日本への生のフルーツの持ち込みは基本的に禁止されているため、お土産には加工品を選ぶようにしましょう。選び方や食べ方のコツを知っておけば、旅の体験がさらに充実すること間違いなしです。ただし、お子様のアレルギーには十分注意してください。ベトナムを訪れた際は、ぜひ色とりどりのフレッシュなフルーツを心ゆくまでお楽しみください。
ベトナムでフルーツが最も美味しい時期は?
ベトナムでフルーツが最も美味しく、種類も豊富な時期は、一般的に乾季にあたる3月から8月頃です。この時期は多くのトロピカルフルーツが旬を迎え、特に質の良いものが市場に出回ります。ただし、ベトナム各地で様々なフルーツが栽培されているため、基本的にはどの季節でも美味しいフルーツを楽しむことができます。
ベトナムのフルーツは日本と比べてどのくらい安い?
ベトナムのフルーツは、日本と比べて非常に安価に入手できます。例えば、メロンやスイカは1玉200円から300円程度、マンゴーは1つ50円から65円程度で購入できることもあります。もちろん、輸入品の中には日本と同程度の価格、またはそれ以上のものもありますが、地元のフルーツは驚くほどリーズナブルです。
ベトナムの果物を賢く選ぶ&購入するためのヒント
果物の種類によって最適な選び方は異なりますが、基本は熟度を見極めることです。例えば、マンゴーなら軽く押して少し弾力があるもの、パッションフルーツは表面にしわが寄っているものがおすすめです。マンゴスチンは、皮がほんのり柔らかく、赤紫色を帯びているものが良いでしょう。また、生鮮食品ですので、購入後はできるだけ早く食べるようにしましょう。特に、ドリアンのように独特の香りを放つ果物は、事前に特徴を知っておくと安心です。
ベトナムでは、果物は量り売りが主流です。市場では、通常500g以上からの販売で、1kg単位で売られていることが多いので、注意が必要です。少量だけ欲しい場合は、「ハーフプリーズ!」と英語で伝えてみましょう。また、日本の品質管理基準とは異なる場合があるため、購入前に果物の状態をよく確認し、価格を電卓などで確認することが大切です。現地の言葉を少し覚えておくと、より楽しい買い物体験になるでしょう。
ベトナムで味わいたい!おすすめの珍しいフルーツ
ベトナムには、日本ではあまり馴染みのない、または高価なフルーツがたくさんあります。マンゴスチン、ランブータン、ドラゴンフルーツはもちろんのこと、竜眼、ボンボン、釈迦頭、ミルクフルーツ(スターアップル)、ザボン(ブンタン)、ドリアン、ジャックフルーツ(パラミツ)、ローズアップル、グアバ、スターフルーツ、サポジラなどは、ぜひ試していただきたいフルーツです。特に、「果物の女王」と呼ばれるマンゴスチンは、甘さと食感のハーモニーが絶妙です。
ベトナムで購入したフレッシュなフルーツを日本へ持ち帰ることは可能?
残念ながら、ベトナムから日本へ生のフルーツを持ち込むことは、ほぼ不可能と言えます。多くの品目で輸入が厳しく規制されており、商業目的以外での持ち込みは難しいのが現状です。輸入には検査証明書や入国時の検査が必要となるため、お土産にはドライフルーツなどの加工品を選ぶのが賢明です。その他、骨董品、模倣品、乳製品、肉類、動物の剥製なども持ち込みが禁止されている場合がありますので、事前に確認しておきましょう。
フルーツを食べる際のアレルギーに関する注意点
特に小さなお子様の場合は、フルーツに対してアレルギー反応を示す可能性も考慮する必要があります。初めて食べるフルーツは、少量から試して、体調の変化に注意しながら様子を見ることが大切です。心配な場合は、周囲の大人に相談したり、医師に相談することをおすすめします。また、マンゴスチンの皮の汁は衣服に付くと落ちにくい、ドリアンは強い匂いがあるなど、フルーツの特性も事前に知っておくと良いでしょう。
ベトナムで気軽にフルーツを味わうには?
ダナンでは、街のスーパーマーケットやコンビニエンスストアで簡単にフルーツを見つけることができます。宿泊するホテルによっては、朝食で多種多様なフルーツが用意されていることもあり、滞在中に満喫できます。街角のカフェや屋台では、新鮮なフルーツをたっぷり使ったスムージーやジュース(特に、緑色のオレンジジュースやサトウキビジュース、パイナップル、スイカ、マンゴーなど)が充実しており、手軽に水分と栄養を補給できます。市場でフルーツを探すのも面白いですが、少量だけ購入したい場合には向かないこともあるので、気を付けましょう。