音楽と芸術の都、ウィーン。この街の魅力は、壮麗な建築物や美術館だけではありません。かつて王侯貴族に愛された、優雅なウィーン菓子もまた、ウィーンを語る上で欠かせない存在です。しかし、本場のウィーン菓子は濃厚で甘みが強いものも多く、日本人の味覚に合うか心配な方もいるかもしれません。そこで今回は、数あるウィーン菓子の中から、甘さ控えめで上品な味わいの、日本人におすすめの絶品スイーツを厳選してご紹介。ウィーン菓子の奥深い世界へ、ご案内します。
ウィーンを代表する絶品スイーツ5選
ウィーンには数えきれないほどの美味しいお菓子が存在しますが、中でもぜひ味わっていただきたい5つの逸品を厳選しました。これらのお菓子は、ウィーンのカフェ文化を象徴する存在であり、本場の空気感を体験する上で外せません。
1.モア・イム・ヘムト(Mohr im Hemd)
モア・イム・ヘムトは、チョコレート風味のしっとりとした生地に、ふわふわのメレンゲをトッピングして焼き上げた、個性的なケーキです。温かいチョコレートソースをたっぷりとかけていただくのが定番で、芳醇なカカオの風味と濃厚な甘さが口いっぱいに広がります。
2.アプフェルシュトゥルーデル(Apfelstrudel)
アプフェルシュトゥルーデルは、丁寧に伸ばされた薄い生地で、甘酸っぱいリンゴ、ジューシーなレーズン、そして香り高いシナモンを包み込んで焼き上げた伝統菓子です。温かい状態でサーブされ、バニラソースや粉砂糖を添えて味わいます。リンゴの自然な甘さとシナモンのスパイシーな香りが絶妙にマッチし、世代を超えて愛される普遍的な美味しさです。
3.トプフェンシュトゥルーデル Topfenstrudel
トプフェンシュトゥルーデルは、フレッシュチーズの一種であるクヴァークを贅沢に使用した、ウィーン伝統の焼き菓子です。薄く伸ばした生地で丁寧に包み込み、オーブンで焼き上げることで、独特のしっとりとした食感を生み出します。クヴァークの程よい酸味と、生地のほのかな甘さが織りなすハーモニーは、まさに絶品です。
4.ゲルムクヌーデル Germknoedel
ゲルムクヌーデルは、イーストでじっくりと発酵させた生地で作る、大きくてボリューム満点の団子です。中には、甘酸っぱいプラムジャム(ポヴィドル)がたっぷりと詰められています。蒸し調理することで、生地はふっくらもちもちに。仕上げに溶かしバター、香ばしいケシの実、そして優しい甘さの粉砂糖をかければ、至福の味わいが広がります。
5.カルディナール・シュニッテン Kardinalschnitten
カルディナール・シュニッテンは、メレンゲとスポンジ生地を芸術的に重ね合わせた、見た目にも華やかなケーキです。目を引く黄色と白のストライプ模様は、まるで芸術作品のよう。バニラクリームや、ほろ苦いコーヒー風味のクリームを挟むことで、軽やかな食感と上品な甘さを実現しています。
まとめ
ウィーンは、美味しいお菓子はもちろんのこと、魅力的なお土産やショッピングスポットなど、訪れる人々を惹きつける要素が満載の都市です。この記事でご紹介した情報が、皆様のウィーン旅行をより一層楽しいものにする一助となれば幸いです。ウィーンならではの絶品お菓子を心ゆくまで堪能し、素敵な思い出をたくさん作ってください。