健康志向の心構えとともに、日々の食生活に取り入れる人が増えている豆乳。 中でも、本来の大豆の味が楽しめる無調整豆乳は、その成分や多様な活用方法に注目が集まっています。 この記事では、無調整豆乳の栄養成分をよく分かり、自分にぴったりの選び方を解説しています。
調製豆乳と無調整豆乳:JAS規格に基づく分類と定義とは
豆乳の大豆の「豆」とは、大豆のこと。つまり、豆乳はから作られた液体です。スーパーなどで販売されている豆乳は、JAS(日本農林規格)によって、無調整豆乳と調製豆乳に分けられます。 「大豆から熱水などでタンパク質などの成分を抽出し、食物繊維を取り込んで作られた乳状の飲料(大豆豆乳液)」であり、「大豆以外の原材料を使用していない」ことです。豆乳に含まれる大豆固形分は8%以上で、タンパク質にかかると一方、調製豆乳は「大豆豆乳液に植物油や砂糖、食塩などの調味料を加えた乳状の飲料」と定義されています。計算すると3.0%以上です。
豆乳と牛乳、どっちを選ぶ?管理栄養士が栄養の違いと取り入れ方を解説
普段、豆乳大豆と牛乳のどちらを飲むことが多いですか?豆乳マイスター”プロ”として活躍する管理栄養士の藤橋ひとみさんによると、どちらが良いかは、飲む人の体質や目的、重視する栄養成分によって異なり、一概には言えません。藤橋ひとみさんは、株式会社フードアンドヘルスラボの代表取締役として、商品開発コンサルティングやレシピ開発、コラム執筆など幅広く活動されており、豆乳マイスター”プロ”や豆腐マイスターなど、に関する資格を多数保有しています。豆乳はから作られた植物性食品であり、牛乳は牛の体内で血液から作られる動物性食品という根本的な違いがあります。しかし、どっちもタンパク質が豊富な飲み物である点は共通しています。
100gあたりの栄養価を比較すると、タンパク質は豆乳も牛乳もほぼ同程度ですが、豆乳の方が低糖質・低脂質であるため、カロリーが低い傾向にあります。 特に、生活習慣病予防のために摂取を控えたい飽和脂肪酸は、牛乳には含まれているのに対し、豆乳にはほとんど含まれていません。ダイエットや生活習慣病予防を意識する方には、豆乳がおすすめです。 一方、ビタミンやミネラルでは、カルシウムと鉄分に大きな違いがあります。 日本人に不足しがちなカルシウムは、牛乳が圧倒的に多く、豆乳の約7倍も含まれています。コップ1杯(200g)を飲むと、牛乳からは成人が1日に必要なカルシウム推奨量の約1/3、豆乳からは鉄の推奨量の約1/3近くを飲めます。 このように、豆乳には大豆イソフラボンなどの機能性成分、牛乳には筋肉強化に効果的な乳由来のタンパク質など、様々なお話があり結論として、豆乳と牛乳のどちらが優れているとは認められません。 それぞれの利点を踏まえ、日々の食生活を踏まえ、足りない要素を補いながら活用することが大切です。 なお、栄養価の比較には、文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八改訂)」のデータを使用しました。
調製豆乳と無調整豆乳:味の違いと調理への活用
調製豆乳と無調整豆乳の違いをさらに詳しく見ていきましょう。ここでは、味の違いと、料理や調理方法における使い方について解説します。
味の違い:大豆の持ち味と飲みやすさ
無調整豆乳は、大豆をそのまま使用しているため、大豆本来の味がストレートにてきます。 いくつかの苦みを感じることもありますが、素材独特の風味を堪能したい方には最適です。 ほう、調製豆乳は、飲みやすくするために糖類なども加えられています。
料理やお菓子作りでの便利とポイント
無調整豆乳は、様々な料理やお菓子に活用できます。 特に、手作り豆腐や湯葉を作る際には、無調整豆乳の件でうまく作ることができません。 なお、無調整豆乳は加熱すると分離しやすいという性質があります。欲しい場合は、短時間で手早く加熱するか、調製豆乳の使用を検討しましょう。 調製豆乳は糖分が含まれているため、そのまま料理やお菓子に使うと甘めに仕上がることがあります。 気になる場合は、砂糖の量を調整するなどして、全体の味を調整しましょう。
調製豆乳・無調整豆乳のアレンジレシピ:飽きずに楽しむ方法

調製豆乳、無調整豆乳は、どちらもそのまま美味しくいただけます。 ただし、毎日同じ飲み方では飽きることもあるかもしれません。 ここでは、豆乳をより美味しく楽しむためのアイデアをご紹介します。 調製豆乳、無調整豆乳、どちらでもお好みの豆乳でお試しください。
豆乳+ココア:まろやかで風味豊かなココア
ココアを牛乳の代わりに豆乳で作ってみましょう。 豆乳の優しい甘さとココアのコクが絶妙にマッチして、とても美味しいです。 牛乳で作るココアよりも、ややあっさりとした味わいになります。 お好みでホイップクリームを添えるのも良いでしょう。
豆乳とコーヒー、紅茶、抹茶:人気のソイラテバリエーション
コーヒー、紅茶、抹茶などの定番ドリンクに豆乳を加えて、ソイラテ、豆乳チャイ、豆乳抹茶ラテは、幅広い世代に人気です。牛乳で作るよりも、優しい甘さが魅力的です。お好みで砂糖やメープルシロップなどを加えて、甘さを調整するのもおすすめです。
豆乳とフルーツ:手軽に作る栄養満点スムージー
お好みのフルーツと豆乳をミキサーにかけるだけで完了する、手軽なスムージー。バナナで自然な甘さをプラスしたり、イチゴやキウイで爽やかな酸味を加えても、いろいろなアレンジが可能です。朝食やデザートとして、手軽に栄養補給できます。
豆乳と甘酒:ほっこり温まる和風ドリンク
甘酒に豆乳をプラスすると、濃厚な甘酒がまろやかになり、より飲みやすくなります。 甘酒は酒粕と米麹、どちらのタイプでも美味しくいただけます。 すりおろした生姜を添えれば、味が引き締まり、風味豊かなアクセントが楽しめます。 寒い季節には特におすすめの飲み方です。
まとめ
大豆の味わいが楽しめる無調整豆乳と、飲みやすさを追求した調製豆乳。それぞれに異なる魅力と味わいがあります。牛乳と比較した場合、栄養面でもそれぞれ異なる利点を持っています。この記事でご紹介した豆乳の活用方法を参考に、それぞれの特徴を捉えて、日々の食生活に取り入れてみてください。
無調整豆乳と調製豆乳、栄養面で優れているのはどっち?
JAS規格の基準によると、無調整豆乳は大豆固形分が8%(タンパク質3.8%以上)、調製豆乳は大豆固形分6%以上(タンパク質3.0%以上)と定められています。この基準から、一般的に無調整豆乳のほうが、本来の大豆のタンパク質をはじめとする栄養成分を豊富に含んでいると考えられます。さらに、牛乳と比較すると、豆乳は糖質と脂質が少なく、脂肪酸も少ないという特徴があります。一方、牛乳はカルシウムが豊富です。このように、それぞれ異なる栄養特性を持つため、どちらが良いとは一概には言えません。
調製豆乳の味の特徴は?子供にもおすすめできますか?
調製豆乳は、無調整豆乳に甘味料(砂糖など)や植物油、食塩などの調味料を加えて作られています。そのため、ほのかな香りがあり、大豆特有の風味が抑えられています。大豆の風味が苦手な方や、お子様にとっては、比較的飲みやすいと感じられることが多いでしょう。
無調整豆乳を料理に使う際、分離を防ぐコツは?
無調整豆乳は、加熱によって分離しやすい性質を持っています。 特にスープなどの加熱に使用する際は、豆乳を加えてからの加熱時間を短くすることが重要です。 長時間煮込むことは避け、さっと火を適当にしましょう。 その他、火を止める直前に決め、しばらくさせずに弱火で温める、ゆっくりと混ぜながら温めるような工夫も効果的です。













