グレープフルーツの種類

グレープフルーツの種類

グレープフルーツは、柑橘類の一種で、独特の甘酸っぱさとほのかな苦みが特徴です。ハウス栽培をはじめとした生産技術の進歩により、1年を通して手に入るようになりました。果皮の色や果肉の色、甘みや酸味のバランスなど、様々な種類が存在し、それぞれ異なる風味を楽しむことができます。

グレープフルーツとは

グレープフルーツという名前は、ぶどうの房のように1本の枝にたくさんの実を付けることに由来します。グレープフルーツは、ザボン(ブンタン、英名:pummelo、学名:Citrus grandis)とオレンジ(学名:Citrus sinensis)が自然に交配したものであり、1750年代に西インド諸島のバルバドスで発見されたものが最初とされる。19世紀のはじめに種子の状態でアメリカのフロリダ地域に持ち込まれ、それからカリフォルニアやテキサスなどに広まり、世界各地に広まっていったという。19世紀の後半までは主に観賞用として栽培されていたと言う説が有力である。1970年代に入り、グレープフルーツの輸入が本格化しました。

グレープフルーツの名前の由来と歴史

グレープフルーツを選ぶ際には、以下の点に注目すると良いでしょう。
・ずっしりと重みがあるもの
・果皮にハリとツヤがあるもの
・色ムラがなく、均一な色をしているもの
これらのポイントを押さえることで、より新鮮で美味しいグレープフルーツを選ぶことができます。

グレープフルーツの選び方

グレープフルーツを保存する際は、乾燥を防ぐためにラップに包むか、保存袋に入れて冷蔵庫で保存します。これにより、比較的長く鮮度を保つことができます。また、カットしたグレープフルーツは、切り口が乾燥しないように密閉容器に入れて冷蔵保存し、早めに食べきるようにしましょう。

グレープフルーツの保存方法

グレープフルーツは、ビタミンC、クエン酸、ナリンギンなどの栄養素を豊富に含んでいます。ビタミンCは、免疫力を高める効果が期待できます。また、クエン酸は疲労回復を助ける働きがあります。さらに、グレープフルーツの苦み成分であるナリンギンは、抗酸化作用があり健康維持に役立つとされ、生活習慣が気になる方にも注目されています。ただし、グレープフルーツに含まれるナリンギンは、カルシウム拮抗薬など一部の高血圧治療薬の効果を強めたり、副作用を引き起こす可能性があります。薬を服用中の方は、必ず医師または薬剤師に相談してください。本記事で提供する情報は一般的な知識であり、特定の健康状態や治療法を推奨するものではありません。医療に関する判断は必ず専門医にご相談ください。グレープフルーツを食べると粘膜が刺激されて舌や唇がヒリヒリするのは、ナリンギンの結晶が鋭い針状になっているためです。

グレープフルーツの栄養価と健康効果

グレープフルーツには様々な種類があり、それぞれに異なる特徴があります。果肉の色、甘み、酸味、苦味のバランスなどが異なり、好みに合わせて選ぶことができます。以下に代表的な品種を紹介します。

代表的なグレープフルーツの品種

ホワイト・マーシュ

ホワイト・マーシュは、一般的に最もよく見かけるグレープフルーツです。果皮は黄色で、果肉は薄い黄色をしています。果汁が豊富で、ほのかな甘みとグレープフルーツ特有の苦味を持っています。グレープフルーツは、18世紀に西インド諸島バルバドスで、文旦の突然変異として発見されました。1823年、フランスからの移住者がアメリカ・フロリダ州で栽培したのが、アメリカでの栽培の始まりといわれています。

ピンク・マーシュ

ピンク・マーシュは、果皮は黄色ですが、果肉がピンク色をしている珍しい品種です。生産量が少なく、流通量も限られているため、市場ではあまり見かけないことが多いです。

スタールビー

スタールビーは、果肉が鮮やかな赤色をしているのが特徴です。果皮は黄色または少しオレンジがかった色をしています。ホワイト種に比べて苦味と酸味が少なく、甘味がやや強いのが特徴です。流通量はそれほど多くはありませんが、カリフォルニア産や南アフリカ産のものが輸入されています。最近は、わずかながら国内産のスタールビーも出回るようになりました。カロテンが豊富に含まれており、抗酸化性が強く、動脈硬化の予防も期待できます。

ルビーレッド

ルビーレッドは、ピンク系のグレープフルーツで、果皮は一般的な黄色で、薄いオレンジ色のような果肉をしています。酸味と苦味が少なく、グレープフルーツ特有の甘味を感じることができ、種も少ないことから生食や加工だけではなく、贈り物やギフトとしても選ばれています。

リオレッド

リオレッドは、オレンジ色の果皮と赤色の果肉が特徴的な品種です。一般的なグレープフルーツとは異なり、爽やかな酸味とまろやかな甘みを持っており、ホワイトよりも苦味は少ないため甘みを感じやすいのが特徴です。生食よりもジュースやシャーベット利用されることが多いようです。

ダンカン

ダンカンはグレープフルーツの中でも酸味の強いことで知られています。グレープフルーツの原種に近く、新しい品種がでた際のベンチマークとして位置付けられており、果実は大きめで種は多く、ジュースや加工用として使われることが多いです。

メロゴールド

メロゴールドは、文旦とグレープフルーツを掛け合わせて誕生した品種です。文旦の特徴でもある厚い皮が特徴で、グレープフルーツの酸味と文旦の甘味が楽しむことができます。果皮が固いため、ナイフで皮を剥いて食べるのがオススメで、皮の厚さから冷蔵で3週間程持つのも特徴です。カリフォルニア産のものが11月~2月頃に出回ります。

オロブロンコ(スウィーティー)

オロブロンコは、シャムスイートという文旦とマーシュを交配させたものです。酸味は少なく甘みが強い品種で、種もないのが特徴です。アメリカ産のものはオロブランコ(オロブロンコ)として、イスラエル産はスウィーティーという商品名で流通しています。また、果皮の見た目が完熟前は緑色をしていることから「グリーングレープフルーツ」とも呼ばれています。

フレーム

フレームは、果皮は黄色からオレンジで、果肉の色が「ルビー」よりも濃い赤色をしています。グレープフルーツ独特の苦みがなく酸味も少ないため、甘味をしっかり感じられます。

グレープフルーツの生産と輸入

日本国内でのグレープフルーツの栽培は限られており、多くは輸入に頼っています。国内全体のグレープフルーツ生産量は約120tであり、外国産グレープフルーツの輸入量の0.37%ほどしか生産されていません。九州が主な栽培エリアとなっており、上位3県は宮崎(77.1t)、静岡(22.9t)、熊本(20.0t)です。グレープフルーツの主な輸入先は、南アフリカ、アメリカ、トルコ、イスラエルなどです。2023年の輸入量は約3万6441トンで、輸入額は約63億4741万円でした。輸入量は前年と比べると3849トン(約10%)減少しています。 グレープフルーツ(文旦含む)生産の上位5か国は、中国、ベトナム、メキシコ、南アフリカ、アメリカです。1位の中国の生産量は年間約515万トンで全体の約53%を占めています。2位のベトナムは年間約114万2581トンで全体の約12%、3位のメキシコは年間約48万9千トン生産しています。

グレープフルーツの輸出状況

日本産のグレープフルーツは香港とシンガポールへ輸出されています。香港への輸出量は約1.7トンで、全体の60%以上を占めています。シンガポールへの輸出量は約1トンで、全体の30%以上を占めています。

まとめ

グレープフルーツは、大きく分けて果肉の色で分類され、白色種、ピンク種、ルビー種の3種類があります。白色種は、最も一般的な種類で、酸味が強くさっぱりとした味わいが特徴です。ピンク種は、果肉が淡いピンク色をしており、白色種よりも酸味が穏やかで、ほのかな甘みがあります。ルビー種は、果肉が濃い赤色をしており、最も甘みが強く、ジューシーな品種です。これらの代表的な品種以外にも、スタールビーやホワイト・マーシュなど、様々な品種が存在し、それぞれに独特の風味や特徴があります。

よくある質問

質問1:グレープフルーツの食べ方は?

はい、グレープフルーツに含まれる成分(特にナリンギン)が、特定の薬の効果を強めたり、副作用を引き起こす可能性があります。高血圧の薬や、一部のコレステロールを下げる薬などとの相互作用が知られています。薬を服用している場合は、必ず医師や薬剤師に相談してください。

質問2:グレープフルーツと薬の飲み合わせについて

グレープフルーツは、主にフロリダ産と南アフリカ産が輸入されており、それぞれの産地で旬の時期が異なります。フロリダ産は11月から6月、南アフリカ産は6月から11月頃が旬となります。そのため、ほぼ一年を通して新鮮なグレープフルーツを楽しむことができます。

質問3:グレープフルーツが最も美味しい時期は?

グレープフルーツは、輸入に頼る部分が大きく、主にアメリカのフロリダ州と南アフリカ共和国からのものが流通しています。それぞれの地域で収穫時期が異なり、フロリダ産は11月~6月、南アフリカ産は6月~11月頃が旬を迎えます。このおかげで、私たちは一年を通して、みずみずしいグレープフルーツを味わうことができるのです。

グレープフルーツ