高血圧は、日本人の約3人に1人が抱える国民病とも言えます。自覚症状がないまま進行し、放置すると心臓病や脳卒中といった重篤な疾患を引き起こすリスクも。生活習慣の見直しが重要となる中で、近年注目されているのがトマトジュースです。「血圧対策に良いらしいけど、本当なの?」と疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。この記事では、トマトジュースが血圧を下げる効果について徹底解説。最適な飲み方や注意点もご紹介しますので、健康的な血圧維持を目指しましょう。
高血圧にトマトジュースがよいといわれる理由~デメリットや飲み方も~
厚生労働省の「患者調査」(3年ごと実施)によると、平成29年(2017年)時点で高血圧性疾患で継続的に治療を受けていると推測される患者数は992万7000人に上ります。前回調査からは微減していますが、これはあくまで治療を受けている人の数であり、未受診の高血圧患者は含まれていません。高血圧は年齢とともに増加する傾向があり、高齢化が進むにつれて、患者数はさらに増加すると予想されます。血圧管理において、生活習慣、特に食習慣は非常に重要です。そのため、日々の生活に手軽に取り入れやすいトマトジュースは、血圧が高めの方にとって注目されています。「高血圧にトマトジュースが良いと聞いたので毎日飲んでいる」という方も多いのではないでしょうか。では、なぜトマトジュースが高血圧に良いと言われるのでしょうか?この記事では、高血圧にトマトジュースが効果的と言われる理由から、適切な摂取量、飲み方まで、詳しく解説します。ぜひ最後までお読みください。
高血圧の基準値
血圧とは、心臓から送り出された血液が血管壁を押す圧力のことです。2019年4月に改訂された高血圧治療ガイドライン2019では、高血圧の基準値は以下のように定められています。正常値は、収縮期血圧(上の血圧)が120mmHg未満、拡張期血圧(下の血圧)が80mmHg未満です。収縮期血圧120~139mmHg、または拡張期血圧80~89mmHgは「正常高値血圧」と呼ばれます。この段階では、将来的に高血圧へ移行するリスクが高く、脳心血管病のリスクも上昇するとされています。つまり、「正常高値血圧」の段階で生活習慣を見直すことで、高血圧を予防できる可能性があるのです。
自分の血圧を知ろう
血圧は常に変動しているため、正確な状態を把握するには、毎日決まった時間に測定し、記録することが大切です。測定は朝と夜の2回が推奨されています。朝は起床後、排尿を済ませ、1~2分間安静にしてから測定します。朝食、水分補給、服薬などは測定後に行いましょう。夜は就寝前に、朝と同様に安静にしてから測定します。食事や入浴は1時間前までに済ませ、排尿後に測定することが望ましいです。血圧計の説明書をよく読み、正しい方法で測定しましょう。血圧は常に一定とは限らず、高い値が出ることもありますが、気にしすぎず、毎日同じ条件で測定し、記録を続けることが重要です。正確な測定方法については、健康医療機器メーカーであるオムロン株式会社のホームページなどで詳しく解説されていますので、参考にしてください。
白衣高血圧症とは
病院や診療所など、医療機関で血圧を測定すると高くなるにもかかわらず、自宅で測定する血圧は正常範囲内である状態を「白衣高血圧」と言います。この現象は、診察時の緊張感が自律神経系に影響を与え、交感神経が活発になることで一時的に血圧が上昇することが原因と考えられています。ただし、最新の研究では、白衣高血圧と診断された人は、正常な血圧の人と比較して、将来的に高血圧を発症するリスクが高いことが示されています。また、医療機関では正常な血圧を示すものの、自宅などで測定すると血圧が高い状態は「仮面高血圧」と呼ばれます。いずれの場合も、家庭血圧の定期的な測定や健康診断などを通じて、高血圧の早期発見に努め、適切な対策を講じることが重要です。
なぜ高血圧が悪いのか
健康診断で血圧が基準値よりも高いと指摘されても、特に自覚症状がないため、医師から薬物療法を勧められるまで何の対策も講じないというケースが見受けられます。しかし、30代や40代といった比較的若い世代であっても、高めの血圧が長期間続くと、血管に慢性的な負担がかかり、動脈硬化を促進する可能性があります。動脈硬化が進行すると、脳卒中(脳梗塞や脳出血)、心疾患(心筋梗塞や狭心症)、腎臓病などの重篤な合併症を引き起こすだけでなく、認知機能の低下にもつながるという報告があります。したがって、高血圧と診断され、薬物治療が必要となる前の段階、つまり血圧が高めであると指摘された時点で、生活習慣を見直すことが非常に重要です。これにより、高血圧が原因となる様々な疾患を予防し、健康寿命を延ばすことが期待できます。
血圧が上がる仕組み
健康な人であっても、血圧は常に一定ではなく、状況に応じて変動します。一時的に血圧が上昇することは、正常な生理的な反応です。しかし、私たちの体には、血圧を一定の範囲内に維持しようとする機能が備わっています。この血圧調節機能が正常に働かなくなると、高血圧につながる可能性があります。血圧が上昇する主なメカニズムとしては、血管の収縮、心臓のポンプ機能、そして血液量の変化が挙げられます。
血管の収縮
血管が収縮すると、血液が通過するスペースが狭まります。これは、ガーデニングで使用するホースの先を指でつまむと水圧が高まるのと同じ原理で、血管内の圧力、つまり血圧が上昇します。血管の収縮は、身体の状態や外部環境の変化に対応するための正常な反応ですが、自律神経のバランスが崩れると、血管が収縮した状態が長く続いたり、過剰に収縮しやすくなったりして、結果として血圧の高い状態が続くことがあります。
心臓の活動
血圧は、心臓が血液を送り出す量によって大きく変動します。心臓が一回の拍動で送り出す血液量が増加すると、血管内を流れる血液の総量が増えるため、血管壁にかかる圧力が増し、血圧が上昇します。心臓のポンプ機能が過剰に働いたり、心拍数が増加することも、一時的、あるいは継続的な血圧上昇の原因となることがあります。
循環血液量の増加
通常、体内の血液量は一定に保たれるように調整されています。しかし、何らかの原因で血液中の水分量が増加すると、全身を巡る血液量が増え、血管への負担が大きくなることで血圧が上昇します。例えば、腎臓の機能が低下し、体内の水分や塩分が適切に排出されなくなると、血液量が増加し、高血圧を引き起こす要因となることがあります。
血圧上昇の要因
血圧を上昇させる要因は様々ですが、体内の特定の物質や神経系の作用が深く関わっています。ここでは、高血圧のリスクを理解するために重要な、血圧上昇に直接的に関わる主な要因について解説します。
カルシウムイオンの影響
血管の収縮には、細胞内のカルシウムイオンが重要な役割を果たしています。血管を構成する平滑筋細胞にカルシウムイオンが流入し、細胞内のカルシウム濃度が上昇することで、筋肉が収縮し、その結果として血管が狭まり血圧が上昇します。このメカニズムは、高血圧治療に用いられるカルシウム拮抗薬などの降圧剤の作用原理の基礎となっています。
ナトリウム
人体には、血中の塩分濃度(ナトリウム濃度)を一定に保つための高度な調整機能が備わっています。血中のナトリウムが増加すると、濃度を調整するために水分が血管内に取り込まれます。その結果、体内を巡る血液量が増加し、血管への圧力が高まり、血圧上昇につながる可能性があります。通常、血中のナトリウムと水分量は、腎臓の働きによって過剰なものが体外へ排出され、適切な状態に維持されます。しかし、加齢、糖尿病、腎臓疾患などにより腎機能が低下すると、ナトリウムと水分の排出が追いつかなくなり、体内に蓄積して慢性的な高血圧のリスクを高めることがあります。
交感神経
自律神経は、体を活発にする交感神経と、リラックスさせる副交感神経の2つで構成されています。交感神経が優位な時は体が緊張し、血管が収縮して血圧が上昇します。一方、副交感神経が優位な時はリラックス状態となり、血管が拡張して血圧は低下します。健康な状態であれば、緊張によって一時的に血圧が上昇しても、時間の経過とともに正常値に戻ります。しかし、慢性的なストレスなどで緊張状態が続くと交感神経が常に優位になり、血圧が高い状態が継続しやすくなり、将来的に高血圧症に発展するリスクが高まります。
アンジオテンシンⅡ
アンジオテンシンⅡは、体内で生成される強力な生理活性物質であり、血圧の上昇に深く関わっています。この物質は、全身の動脈を強く収縮させる作用を持ち、血圧を直接的に上昇させます。さらに、アンジオテンシンⅡは副腎皮質からのアルドステロンというホルモンの分泌を促進します。アルドステロンは腎臓でカリウムの体外への排出を促し、同時にナトリウムの再吸収を促進します。これにより、体内の水分量が増加して循環血液量が増加するため、二重の効果で血圧が上昇します。この作用を抑制する薬剤は、高血圧治療において重要な役割を果たしています。
血圧を下げる食事の摂り方
高血圧対策の食事として最も重要なのは「減塩」です。国民健康・栄養調査によると、日本人の食塩摂取量は10年前と比較して減少傾向にあるものの、依然として1日に平均10g前後を摂取していることが分かっています。これは、WHO(世界保健機関)が推奨する食塩摂取目標である1日5gの約2倍に相当します。日本高血圧学会は、高血圧の方の食塩摂取目標を1日6g未満と推奨しており、これを達成するためには、毎日の食生活における工夫が欠かせません。
塩分を控えるために
普段から濃い味付けに慣れている場合、急に薄味に切り替えると、食事が味気なく感じられ、ストレスの原因となることがあります。しかし、人間の舌は徐々に変化し、塩分を少しずつ減らしていくことで、薄味でも美味しく感じられるようになります。まず、普段の食事がどの程度の塩分を含んでいるのかを把握することから始めましょう。調理の際に、あえて調味料を量って使用することで、自分の味付けが濃いか薄いかを客観的に知ることができます。また、手軽に減塩を始める方法として、塩分調整された市販の食品や、減塩弁当などを活用するのも有効です。
塩の種類を見直す
一般的に「食卓塩」として販売されている、白くサラサラとした塩は精製塩であり、ナトリウム含有量が多い傾向があります。一方、精製度が低い自然塩、例えば海水塩、岩塩、湖塩などは、ナトリウム以外にも様々なミネラルを比較的多く含んでいます。これらの自然塩は、単なる塩辛さだけでなく、原料由来の旨味や独特の風味が感じられる点が魅力です。また、粒の大きさや色、産地によっても異なる特徴があります。日本で古くから製造・利用されてきたのは海水塩であり、特にニガリを多く含むものは粗塩と呼ばれています。ミネラルバランスに優れた塩を選ぶことは、減塩生活をより豊かなものにするための選択肢の一つと言えるでしょう。
下味を工夫する
肉や魚に下味を付ける際、塩分を含む調味料を頻繁に使用すると、全体の塩分摂取量が増加しやすくなります。減塩を意識するならば、下味には胡椒、ニンニク、生姜、ハーブなどのスパイス類を使用し、醤油や塩などの塩分を含む調味料の使用はできる限り控えるようにしましょう。料理の種類や調理方法にもよりますが、調理中に加える塩分は最小限に抑え、食べる直前に調味料を少量かける(または付ける)方が、舌が塩味をより強く感じやすくなり、結果として使用する塩分量を減らすことに繋がります。
香りや辛味を活用する
減塩食は、どうしても味が単調になりがちですが、香味野菜やスパイスを効果的に取り入れることで、塩味が足りないという感覚を補い、風味豊かな食事を楽しむことができます。生姜、ニンニク、わさび、ネギ、青じそ、海苔、ゴマなどは、普段の食事でもよく使われる身近な香味野菜や薬味です。これらの食材を活用することで、料理に深みとアクセントを加えることが可能です。さらに、クミン、ターメリック、クローブなどカレーに使われるスパイスや、唐辛子、山椒、柚子胡椒なども、少量加えるだけで味のバリエーションが広がり、減塩効果が期待できます。
喫煙の習慣を見直す
もし喫煙されているなら、血圧対策として直ちに禁煙を始めることを強く推奨します。タバコに含まれるニコチンなどの成分は、血管を収縮させ、血圧を上げる原因となります。さらに、動脈硬化を進行させ、心臓疾患、脳卒中、呼吸器系の病気、肺がん、腎臓病など、深刻な健康問題のリスクを高める可能性があります。禁煙は、体全体の健康を向上させ、血圧のコントロールに非常に有効です。また、禁煙することで味覚や嗅覚が改善され、これまで濃い味付けでないと満足できなかった食事が、薄味でも美味しく感じられるようになるため、自然と減塩につながるという利点も期待できます。
食事は野菜から
野菜にはカリウムが豊富に含まれており、これは体内の余分なナトリウムを排出するのを助けます。カリウムとナトリウムは体内でバランスを維持しており、カリウムを積極的に摂取することは、血圧の管理に非常に役立ちます。ただし、カリウムは水溶性であるため、野菜を長時間水にさらしたり、茹でてしまうと、カリウムの多くが失われてしまいます。そのため、食事の最初に生野菜を食べる「野菜ファースト」を実践することをおすすめします。生野菜からカリウムと食物繊維を効率的に摂取できるだけでなく、よく噛んで食べることで満腹感を得やすく、食べ過ぎを防ぐ効果も期待できます。手の込んだサラダでなくても大丈夫です。千切りキャベツやトマト、きゅうりなど、手軽な野菜から始めてみましょう。ドレッシングを使う際は、減塩タイプを選び、かけすぎないように注意しましょう。
具だくさん味噌汁を飲む
もし生野菜があまり得意でない場合や、温かいものが欲しい時には、具だくさんの味噌汁を食事に取り入れることをおすすめします。味噌汁の具材は、野菜、海藻、きのこ、いも類など、何でも構いませんが、できるだけ3種類以上の具材を入れるようにしましょう。具材をたくさん入れることで、汁だけでなく、具材から溶け出したカリウムや食物繊維などの栄養素も効果的に摂取できます。ただし、味噌汁で気をつけたいのは、味噌に含まれる塩分です。味噌の量を急に減らすと味が薄く感じてしまうかもしれませんので、少しずつ減らしていくようにしましょう。また、味噌汁を作る際には、具材が煮えたら味噌を溶かし、一度火を止めて少し時間を置くと、具材に味が染み込み、少ない味噌でも味が濃く感じられます。飲む直前に再度温め直すと良いでしょう。市販の顆粒だしにも塩分が含まれている場合が多いので、使用量を減らし、代わりに削り節を加えてみましょう。削り節から出るうま味で物足りなさを補えるだけでなく、カルシウムやEPA・DHAなど、血圧を下げるのに役立つ栄養素も摂取できます。大きめの椀に具材をたくさん、汁は控えめに盛り付けるようにしましょう。ただし、毎食汁物を摂ると塩分過多になりやすいので、汁物やスープ類は1日に1食、多くても2食までにすることが望ましいです。
加工食品の摂取量に注意する
加工食品には、見た目には分かりにくい形で大量の塩分が含まれていることがあります。インスタント食品だけでなく、魚肉練り製品(ちくわ、かまぼこ、はんぺんなど)や、ハム、ベーコン、ソーセージといった加工肉製品も、塩分が多い食品の代表例です。これらの食品を頻繁に摂取することは、意図せずに塩分過多につながる可能性があるため、注意が必要です。加工食品を購入する際には、必ずパッケージの食品表示を確認し、「食塩相当量」をチェックする習慣をつけましょう。もし食品表示にナトリウム量のみが記載されている場合は、以下の計算式を使って食塩相当量を換算できます。食塩相当量(g)=ナトリウム量(mg)× 2.54 ÷ 1000。この計算式を利用して、日々の塩分摂取量を意識することが大切です。
トマトジュースが血圧に良い影響を与える理由
トマトジュースが高血圧対策に役立つと言われるのは、血圧が高めの人がトマトジュースを継続的に飲むことで、血圧が改善されたという研究結果があるためです。トマトジュースには、GABA(ギャバ)というアミノ酸が豊富に含まれており、これが血圧を下げる効果に期待されています。トマトに含まれるリコピンも有名ですが、GABAもまた重要な成分です。
GABAとは何か
GABAは、正式にはγ-アミノ酪酸と呼ばれるアミノ酸の一種で、もともと私たちの体内に存在し、中枢神経や消化器官で神経伝達物質として働いています。GABAは、野菜や発酵食品、発芽玄米といった食品に多く含まれていますが、中でもトマトには比較的多くのGABAが含まれていることが知られています。
GABAが血圧を下げるメカニズム
GABAが血圧を下げるメカニズムについては、まだ完全に解明されていませんが、GABAが交感神経の活動を抑制することで、血管の収縮を抑え、結果として血圧が下がると考えられています。具体的には、心臓から送り出された血液は動脈から細動脈を経て毛細血管へと流れますが、毛細血管への血流量は一定に保たれるようになっています。交感神経の末端から分泌されるノルアドレナリンは、細動脈を収縮させる作用があるため、血圧を上昇させます。GABAには、このノルアドレナリンの分泌を抑制する働きがあるため、血管の収縮が和らぎ、血圧の上昇を抑制すると考えられています。さらに、GABAは腎臓の機能を活性化し、血圧上昇の原因となるナトリウムを体外に排出する効果も報告されています。つまり、GABAは交感神経の抑制を通してノルアドレナリンの分泌量を減らし、細動脈の収縮を抑制すると同時に、腎臓におけるナトリウムの排出を促進することで、血圧を下げる効果を発揮すると考えられます。特に注目すべき点として、GABAは高血圧の人に対してのみ血圧を下げる効果を発揮し、正常な血圧の人には影響を与えないことがわかっています。
GABAのその他の効果
GABAには、血圧を下げる効果以外にも、脳の興奮を鎮めてリラックスさせ、ストレスを和らげ、不安を軽減する効果があることが知られています。これは、GABAが体内で神経伝達物質として機能し、脳の興奮を鎮めて精神を安定させる重要な役割を果たしているためです。ストレスを感じると脳を中心に興奮が高まりますが、GABAはこのような興奮状態を抑制し、ストレスの軽減に役立つと言われています。また、質の高い睡眠を得るためにもGABAは重要であるとされています。ストレスが軽減され、自律神経のバランスが整うことは、血圧のコントロールにも良い影響を与えることが期待できます。体内でGABAを合成するにはビタミンB6が必要となるため、GABAを多く含む食品を摂取するだけでなく、マグロや鶏肉など、ビタミンB6を含む食品も積極的に摂取するように心がけましょう。
ダイエットにもいいの?
トマトジュースは、一般的な食品と比べて著しく高カロリー、高糖質というわけではありません。そのため、ダイエットに取り入れても問題ないでしょう。さらに、京都大学の研究によって、トマトに含まれる「13-oxo-ODA」という成分に、血中中性脂肪を改善する効果が期待できることが示唆され、ダイエットへのプラスの効果が注目されています。ただし、この研究は動物実験の結果であり、現段階ではヒトへの同様の効果が明確に証明されているわけではない点に注意が必要です。
コレステロールを下げる可能性も
高血圧の方を対象とした研究では、トマトジュースを継続的に飲むことで、血中総コレステロール値とLDL(悪玉)コレステロール値が低下したという報告があります。また、トマトジュースに豊富なリコピンは、強力な抗酸化作用を持つ赤い色素であり、生活習慣病の予防に役立つと考えられています。継続的なリコピン摂取によってHDL(善玉)コレステロールが増加したという報告もあり、コレステロール値は単に低ければ良いというものではなく、LDLとHDLのバランスが重要です。トマトジュースは、このバランスを整えるサポートをする可能性があります。
トマトジュースを毎日飲みすぎると生じるデメリット
健康に良いとされるトマトジュースも、過剰に摂取すると、カロリーオーバーや塩分過多といったリスクが生じます。特にカロリーは、トマトジュース1杯(200ml)あたり約40kcalと、それほど高くはありませんが、飲みすぎると総摂取カロリーが増加し、カロリーオーバーにつながる可能性があります。肥満は高血圧の大きな原因の一つであり、日々のカロリー過多は体重増加、そして肥満へとつながるリスクを高めます。トマトジュースは高血圧対策のサポートとして考え、日々の生活習慣を見直すことが大切です。
塩分の摂りすぎ
トマトジュースには、塩分が添加されたものと、塩分を含まないものがあります。高血圧が気になる方は、塩分摂取量を抑えるために無塩タイプを選ぶのがおすすめです。しかし、味の好みで有塩タイプを選びたい方もいるでしょう。有塩タイプのトマトジュースは、1杯200mlあたり約0.6gの塩分を含んでいます。有塩タイプを1日に何杯も飲むことは、高血圧対策には逆効果になる可能性があるので注意が必要です。
高血圧対策!トマトジュースの効果的な飲み方
高血圧の改善を願ってトマトジュースを飲むなら、最大限に効果を引き出したいですよね。そのためには、「選び方」「量」「飲むタイミング」「継続期間」という4つのポイントが大切です。まず、選び方として推奨するのは「食塩無添加」のトマトジュースです。高血圧の大きな原因の一つは塩分の摂りすぎであり、高血圧症の方の1日の塩分摂取目標は6g未満とされています。しかし、日本人の食事は醤油や味噌、漬物、麺類など、塩分が多い食品を好む傾向があります。令和元年の国民健康栄養調査によると、1日の平均塩分摂取量は成人で10.1gと目標値を大きく上回っているのが現状です。そのため、トマトジュース以外の食事からも塩分を摂取することを考慮し、トマトジュースは無塩タイプを選ぶのがおすすめです。もし有塩タイプを飲む場合は、1杯200mlあたり約0.6gの塩分が含まれていることを考慮し、1日の塩分摂取許容量の中で調整しましょう。低塩タイプのトマトジュースもありますが、塩分量は商品によって異なるため、購入前に成分表示を確認することが重要です。
適切な摂取量
トマトジュースの適切な摂取量は、無塩・有塩にかかわらず、1日200ml程度が目安です。有塩タイプの場合、塩分摂取量を考慮するとこの量が適当でしょう。無塩タイプでも、トマトジュースはカロリーや糖質が低いとはいえ、普段の食事に加えて摂取することで、カロリーや糖質の摂りすぎになる可能性もあります。参考までに、トマトジュース1杯(200ml、約206g)の一般的な栄養成分は、カロリーは約40kcal、糖質は約7.8gです。塩分は無塩タイプで0g、有塩タイプで約0.6gです。
飲むタイミング
トマトジュースを飲むのに決まったタイミングはありませんが、生活習慣の改善を目指すなら、15時頃のおやつ代わりに取り入れるのがおすすめです。GABAは夕方に摂取することで睡眠の質を高める効果が期待でき、睡眠不足は高血圧のリスクを高めるため、夕方にGABAを含むトマトジュースを飲むのは理にかなっています。また、甘いお菓子などの代わりにトマトジュースを飲むことで、カロリーや糖質の過剰摂取を防ぎ、高血圧の危険因子である肥満の予防にもつながります。朝食前や朝食時にコップ1杯の食塩無添加トマトジュースを飲むのも良いでしょう。リコピンの抗酸化作用を最大限に活かすには、朝にトマトジュースを飲むのが良いと言われています。
継続期間
トマトジュースをどれくらいの期間飲み続けると効果が出るかについては、明確な期間を断言することは難しいですが、まずは1~2ヶ月程度を目安に様子を見るのが良いでしょう。ただし、トマトジュースはあくまで食品であり、飲んですぐに効果が現れるわけではありません。高血圧の改善には、日々の食生活の見直しや運動習慣の確立、そして医師から処方された薬の適切な服用が基本です。トマトジュースは、これらの基本的な治療をサポートするものとして活用しましょう。もしトマトジュースが体質に合わず、腹痛などの不快な症状が出た場合は、期間に関わらずすぐに摂取を中止し、医師に相談してください。
高血圧予防に役立つトマトジュース
高血圧対策としてトマトジュースを活用する際は、血圧降下作用が期待されるGABAや、体の酸化を防ぐリコピンの含有量をチェックすることが大切です。ここでは、手軽に入手できるトマトジュースの中から、特にGABAが豊富で、コレステロール値が気になる方にも推奨できる製品を厳選してご紹介します。
デルモンテ 食塩無添加トマトジュース
最初におすすめするのは、デルモンテの食塩無添加トマトジュースです。注目すべきは、そのGABA含有量。一杯(200mlあたり)に53mg~245mgものGABAが含まれています。血圧を下げるのに必要なGABA量は研究段階ですが、1日に10mg~80mg程度が良いという説があります。日々の食事と合わせてデルモンテのトマトジュースを飲むことで、効率的にGABAを摂取できるでしょう。
カゴメ トマトジュース食塩無添加
次にご紹介するのは、カゴメのトマトジュース食塩無添加です。カゴメのトマトジュースは、「機能性表示食品」として、血圧が高めの方に向けて販売されています。一杯(200mlあたり)にGABAが24mg含まれており、200mlの飲みきりサイズもあるため、外出先でも気軽に飲めるのがポイントです。機能性表示食品とは、健康維持に役立つ効果を表示できる食品として、科学的なデータをもとに消費者庁に届け出られたものです。
トマトジュース以外にも血圧を下げる効果が期待できる食品
血圧を下げる効果を持つ食品は、トマトジュースだけではありません。毎日の食事にバランス良く取り入れ、健康的な食生活を心がけましょう。
玉ねぎ
玉ねぎに含まれる硫化アリルの一種である硫化プロピルは、加熱によって血圧を下げる効果のあるトリスルフィドやセパエンといった成分に変化します。ただし、これらの成分は水にさらしたり、過剰に加熱したりすると失われやすいため注意が必要です。効果的に摂取するためには、玉ねぎをカットした後、約30分ほど置いてから調理するのがおすすめです。これは、時間を置くことで硫化プロピルの量が増加するためです。水にさらす時間を短くしたり、加熱調理の際も同様の工夫をすることで、血圧抑制に役立つ成分を効率的に摂取できます。さらに、玉ねぎの外側の茶色い皮にはケルセチンという成分が豊富に含まれており、このケルセチンにも血圧を下げる作用が期待されています。玉ねぎの皮2~3個分を丁寧に洗い、1リットルの水で煮出した「玉ねぎの皮茶」は、血圧が高めの方の水分補給に適しています。ぐらぐらと強く煮立てるのではなく、沸騰したら弱火で10分ほど煮出すことで、風味豊かで飲みやすいお茶になります。
お酢
毎日大さじ1杯(約15ml)のお酢を摂取することで、高めの血圧を正常値に近づける効果が期待できると言われています。お酢に含まれる酢酸が体内で代謝される際に、血管を広げる作用があることがわかっています。さらに、酢酸が血管の細胞に働きかけ、一酸化窒素を作り出す酵素を活性化させることで、一酸化窒素が大量に生成され、全身の血管を拡張し、血圧を下げる効果が期待できます。お酢には、米酢、リンゴ酢、黒酢、ワインビネガー、バルサミコ酢など様々な種類がありますが、どの種類でも同様の効果が期待できると考えられています。特に決まった摂取方法はありませんが、毎日継続することが大切です。料理にお酢を取り入れることで、塩分を控える効果も同時に期待できます。サワードリンクとして飲む場合は、胃への負担を考慮して空腹時を避け、適切な濃度に薄めてから飲むようにしましょう。
オリーブオイル
特に、品質の良い新鮮なエキストラバージンオリーブオイルには、血管を拡張し、血圧を下げる効果があると言われています。また、オリーブオイル独特の香りや風味は、減塩食による味気なさを補い、食事を美味しく続けられるようにサポートするため、減塩効果も期待できます。オリーブオイルに含まれる有効成分は熱に弱い性質があるため、加熱せずに摂取する方がより効果的です。例えば、少量をサラダやトーストにかけたり、発酵食品との相性が良いので、納豆やヨーグルトにかけたり、味噌汁に数滴加えるのも良いでしょう。健康に良い油であっても、摂取量には注意が必要です。1日にティースプーン2杯程度を目安とし、過剰摂取にならないように注意しましょう。
ヨーグルト
ヨーグルトを摂取することで腸内細菌のバランスが改善されると、血圧が低下することが研究で示されています。腸内細菌は、体内で生成される様々なホルモンの生成に深く関わっています。血管を収縮させ、血圧を上昇させる作用を持つアンジオテンシンというホルモンがありますが、腸内細菌の中でも善玉菌がこのアンジオテンシンの分泌を抑制することがわかっています。その結果、血管が拡張され、血圧を下げる効果が期待できます。日々の食生活にヨーグルトを取り入れることは、腸内環境を整え、間接的に血圧管理をサポートする可能性があります。
高カカオチョコレート
カカオ含有率70%以上のハイカカオチョコレートは、血管を健康にする効果があると言われています。チョコレートに含まれるカカオポリフェノールは、消化器官で吸収された後、血流に乗って全身へと運ばれます。血管内で炎症が発生し血管が狭窄すると、血液の流れが悪くなり血圧が上昇する可能性がありますが、カカオポリフェノールが炎症部位に働きかけ、炎症を鎮めることで血管が拡張し、結果として血圧が下がる可能性があると考えられています。ただし、チョコレートには糖分が含まれているため、過剰摂取は避けるべきです。血圧を下げる目的で高カカオチョコレートを摂取する場合は、1日に25g程度を目安にすると効果が期待できるという研究データがあります。カカオポリフェノールの血中濃度は、摂取後およそ2時間でピークに達するため、摂取タイミングも考慮するとより効果的でしょう。
緑茶
日頃から緑茶を1日に1杯以上飲む習慣がある人は、緑茶をあまり飲まない人に比べて、高血圧になるリスクが低いという調査結果があります。緑茶に豊富に含まれるカテキンは、強力な抗酸化作用を持つだけでなく、苦味成分であるエピガロカテキンガレートが、アンジオテンシン変換酵素Ⅰの働きを抑制することで、血圧を下げる効果があることがわかっています。さらに、緑茶に含まれるカフェインには、血管を広げる作用や、利尿作用によって余分なナトリウムと水分を体外へ排出し、血液量を調整することで血圧を調整する効果が期待されています。また、緑茶もトマトジュースと同様に、GABAを比較的多く含む食品であり、これらの様々な作用が複合的に働くことで、高血圧対策に役立つと考えられています。
その他の食品
上記で紹介した食品以外にも、血圧を下げる効果が期待できる食品は数多く存在します。特に、野菜や果物の多くには、体内の過剰なナトリウムの排出を促すカリウムや、コレステロールの吸収を抑えたり、血糖値の急な上昇を抑制する食物繊維が豊富に含まれています。そのため、特定の種類の野菜や果物にこだわることなく、毎回の食事でたっぷりの野菜を摂取することは、血圧が高めの方にとって非常に重要な食習慣と言えるでしょう。減塩を心がけ、適切なエネルギー摂取を心がけ、そして十分な量の野菜を摂取することを基本とし、様々な食品をバランス良く組み合わせた食事を心がけ、健康的な生活習慣を継続することが、高血圧の予防と管理において重要となります。
まとめ
高血圧は、日本において多くの方が抱える健康上の課題であり、その予防と管理には、日々の生活習慣、特に食習慣の見直しが非常に重要です。この記事では、高血圧の基本的な知識から、血圧が上昇するメカニズムや要因、そして具体的な減塩の方法や食生活の改善策について詳しく解説しました。その上で、手軽な高血圧対策として注目されているトマトジュースに焦点を当て、その効果の科学的な根拠や、適切な飲み方、さらには製品選びのポイントまでご紹介しました。トマトジュースに含まれるアミノ酸の一種であるGABAには、高めの血圧を下げる効果があることが報告されており、その作用機序は、交感神経の活動を抑制し、血管の収縮を抑えるだけでなく、腎臓におけるナトリウムの排泄を促進すると考えられています。また、リコピンによる高い抗酸化作用や、コレステロール値の改善といった効果も期待できます。さらに、トマトジュース以外にも、玉ねぎ、お酢、オリーブオイル、ヨーグルト、ハイカカオチョコレート、緑茶など、血圧を下げる効果が期待できる様々な食品についてもご紹介しました。
ただし、トマトジュースやその他の食品は、あくまで高血圧対策の補助的な手段であり、高血圧治療の基本は、医師の指導のもとでの生活習慣の改善(減塩、適度な運動、禁煙など)や、必要に応じた薬物療法であることを忘れないでください。血圧上昇には様々な要因が考えられ、服用中の薬によっては、食事の内容に注意が必要となる場合もあります。他の疾患で治療を受けている場合や、すでに高血圧の治療を受けている場合は、食事についても必ず医師や管理栄養士の指示に従ってください。血圧が正常な範囲内であっても、塩分の過剰摂取を避けることは、健康管理の基本と言えます。急に食生活を変えることは難しく、食事の楽しみが減ってしまう可能性もあるため、できることから少しずつ取り組むことが大切です。食事の塩分を控えるだけでなく、適度な運動と規則正しい生活、ストレスを溜め込まないことも高血圧の予防には不可欠です。トマトジュースや血圧を下げる効果のある食品を上手に活用しつつ、日々の健康的な生活習慣を継続することが、高血圧をコントロールし、より健康な状態を維持するための鍵となります。この記事の情報が、皆様の高血圧対策の一助となれば幸いです。
高血圧の診断基準とは?
高血圧治療に関するガイドライン2019年版によると、正常な血圧値は、収縮期血圧(最高血圧)が120mmHg未満、拡張期血圧(最低血圧)が80mmHg未満と定義されています。高血圧と診断されるのは、収縮期血圧が140mmHg以上、または拡張期血圧が90mmHg以上の場合です。また、収縮期血圧が120mmHgから139mmHg、拡張期血圧が80mmHgから89mmHgの場合は「正常高値」とされ、将来的に高血圧に移行するリスクが高いと考えられています。
自宅で血圧を測る際の注意点は?
自宅で血圧測定を行う際は、毎日朝晩2回、時間を決めて測定することが大切です。朝は起床後、排尿を済ませ、1~2分間座って安静にしてから測定し、食事や薬の服用はその後に行いましょう。夜は就寝前に、同様に座って安静にして測定します。食事や入浴は測定の1時間前までに済ませておくことが推奨されます。血圧計の取扱説明書をよく読み、正しい姿勢と方法で測定し、測定結果を記録することで、自身の血圧の変動パターンを把握しやすくなります。
トマトジュースはいつ飲むのが良いのでしょうか?
トマトジュースを飲むのに特に決まったタイミングはありませんが、生活習慣改善の一環として取り入れるのであれば、午後3時頃のおやつ代わりに飲むのがおすすめです。GABAは夕方に摂取すると睡眠の質を高める効果が期待できるため、GABAを含むトマトジュースを夕方に飲むのも良いでしょう。また、食塩無添加のトマトジュースをコップ1杯、朝食前または朝食時に飲むのも効果的な方法とされています。リコピンの抗酸化作用を最大限に引き出したい場合は、朝にトマトジュースを飲むのが最適だと言われています。
トマトジュースを飲んでも血圧が改善しない場合は?
トマトジュースはあくまで食品であり、飲んだからといってすぐに血圧が劇的に下がるわけではありません。高血圧の改善には、食生活の見直しや運動習慣の確立といった生活習慣の改善、そして医師から処方された薬を適切に服用することが基本です。トマトジュースは、これらの基本的な治療をサポートする役割として活用しましょう。もし効果が見られない場合や、血圧が高い状態が続く場合は、必ず医師に相談してください。
トマトジュースの過剰摂取は体に悪影響?
トマトジュースは健康的な飲み物として知られていますが、飲み過ぎには注意が必要です。毎日大量に飲むと、カロリーや塩分の過剰摂取につながるリスクがあります。特に塩分添加のトマトジュースは、高血圧対策としては逆効果になる可能性も。無塩タイプでも、カロリーの摂りすぎにならないように、1日に200ml程度を目安に飲むようにしましょう。何事もバランスが大切です。
高血圧対策に効果的なトマトジュースの選び方
高血圧対策としてトマトジュースを選ぶ際は、GABAやリコピンの含有量に着目しましょう。GABAには血圧を下げる効果が期待でき、リコピンは強力な抗酸化作用を持っています。また、塩分の摂りすぎは血圧上昇の大きな原因となるため、無塩タイプのトマトジュースを選ぶのがおすすめです。購入前に成分表示をよく確認し、自身の健康状態に合ったものを選びましょう。
トマトジュース以外でできる高血圧対策
高血圧治療の基本は、食生活の改善や運動習慣の確立といった生活習慣の見直しと、医師の指示に従った適切な薬の服用です。食事面では、塩分摂取量を1日6g未満に抑える、カリウムが豊富な野菜や果物を積極的に摂取する、食物繊維を多く摂るなどが有効です。さらに、定期的な有酸素運動、禁煙・節酒、ストレス管理も重要となります。玉ねぎ、お酢、オリーブオイル、ヨーグルト、高カカオチョコレート、緑茶なども、日々の食生活に取り入れることで血圧管理をサポートしてくれるでしょう。トマトジュースは、これらの基本的な対策を補助するものとして活用しましょう。
GABAはどのように血圧を下げるのか?
GABAが血圧を下げるメカニズムは、主に交感神経の活動を抑制することによるものです。交感神経が活発になると、血管を収縮させるノルアドレナリンが分泌され、血圧が上昇します。GABAは、このノルアドレナリンの分泌を抑えることで血管の収縮を和らげ、血圧の上昇を抑制します。また、GABAには腎臓の機能を活性化し、血圧上昇の原因となる過剰なナトリウムを体外に排出する作用も報告されています。GABAは、高血圧の人にのみ血圧を下げる効果を発揮し、正常な血圧の人には影響を与えないという特徴があります。













