栃木県は日本有数のイチゴ産地として知られ、その多様な品種は全国各地で愛されています。その魅力はなんといっても、甘さと香りの絶妙なバランスにあります。この記事では、栃木県で栽培されているさまざまなイチゴの品種を深掘りし、それぞれの特長や楽しみ方を紹介します。また、なぜ栃木県のイチゴがこれほどまでに香り高く甘いのか、その秘密に迫ります。イチゴ好きにはたまらない情報満載の旅をお届けします。
いちごの楽園とちぎ
2019年度における栃木県のいちごの生産量は25,400トンに達し、1968年以来、日本国内で半世紀以上にわたりトップの座を維持しています。この成果の背後には、生産者や農業団体、行政が協力し、栽培技術研究や品種改良に取り組んできた長い歴史があります。最近では、6月から10月にかけて収穫される夏秋いちごの生産も進められ、年間を通じておいしいいちごが楽しめるようになっています。
日本で唯一となるいちごの研究施設
2008年、栃木県では「いちご王国」のさらなる進化を目指して、全国初となる「いちご研究所」が設立されました。この研究所では、新たな品種の開発や技術革新に取り組むだけでなく、消費者動向の調査・分析、研修機能も有するなど、いちごの総合的な研究開発拠点として「いちご王国」を支えています。
栃木県で育てられているいちごの種類
・とちおとめは、10月から6月にかけて収穫される濃厚でジューシーな味わいのいちごです。その甘みと酸味が絶妙に調和しており、冬に降り注ぐ陽光の恩恵を感じさせます。・スカイベリーは、11月から6月に獲れる大粒で風味豊かなもので、澄んだ甘さとジューシーさを楽しめます。自分へのご褒美や大切な人へのギフトに最適です。・とちひめは、12月から5月に栃木県内の観光いちご園でのみ味わることのできる特別な品種で、柔らかな皮、大きな実、内部まで赤い果肉が特徴で、豊かな甘みを提供します。・なつおとめは、6月から10月に収穫可能な、酸味の強いいちごで、特に夏のスイーツにぴったりです。ハート型の断面が夏の楽しみに彩りを添えます。・ミルキーベリーは、12月から5月にかけて出荷される白が際立つ品種で、ミルクのようなまろやかな食感と甘さが特徴となっております。・新品種のとちあいかは、2020年から市場に出始めた、酸味が少なく甘さが際立ついちごで、ヘタの部分をカットすると、ハート型に見えるのが魅力です。
とちぎのいちご 美味しさの秘訣とは
1.冬の日照時間の長さ 2.昼夜間の寒暖差の大きさ 3.最先端技術の活用 とちぎの気候と環境を活かし、冬の太陽光を有効活用したハウス栽培で、適切な温度環境を保ちながらゆっくりと成熟させ、甘く美味しいいちごを育てます。さらに、ハウス内の温度や湿度、光量、CO2濃度を管理するICT(情報通信技術)による制御システムを導入した栽培方法が、いちご農家にとって高品質かつ収量の向上をもたらしています。
ベストないちごの選び方と魅力的な食べ方
いちごの形状は味には大きく影響しません。大ぶりで光沢を持つものを選びましょう。全体的に赤く色づいているいちごが最も食べ頃です。また、先端部分が特に甘いので、最後にこの部分を味わうと満足感が高まります。