ゼラチンはデザートや料理のテクスチャを変えるために欠かせない食材です。しかし、ゼラチンを使い慣れていない方にとっては、「固まるまでどれくらいの時間がかかるのか?」といった疑問が湧いてくることでしょう。本記事では、ゼラチンがどのように固まるのか、そのプロセスを細かく解説し、最適な凝固時間についても詳述します。これを読めば、もうゼラチンを使う際に不安になることはありません。
ゼラチンとは?
ゼラチンは、動物由来のたんぱく質で、牛や豚の骨や皮に含まれるコラーゲンを原料としています。コラーゲンはもともと3重のらせん構造をしており、熱を加えることで分解され、水に溶けやすいゼラチンとして利用されます。
この物質は、温めると液体化し、冷まされると再び固まる特性を持ち、調理や製菓に利用されます。ゼリーやムースといったデザートを固める際にしばしば使用され、その融点は約30℃であるため、口の中で滑らかに溶ける食感が楽しめます。また、ゼラチンは食用としてだけでなく、医薬品のカプセルや写真のフィルム、さらに工業分野でも幅広く応用されています。
ゼラチンを活用のコツ
市販のゼラチンの使用方法をご案内します。ゼラチンには粉末タイプとシートタイプがあり、それぞれの特性に合った方法で水に浸けて吸水させ、柔らかくしてから使います。吸水時間は必ずパッケージに記載された時間を確認してください。
1.ゼラチンを柔らかくする
◆粉ゼラチンを使う際
水を入れた容器に、粉ゼラチンを少しずつ振り入れて混ぜ合わせましょう。一遍に入れると塊ができやすいので、少しずつ加えることで均一にふやけるようにします。粉ゼラチンに水をかけると混ざりにくいため注意が必要です。なお、粉ゼラチンはふやかした水ごと使います。
◆板ゼラチンを使用する場合
十分な冷たい水に板ゼラチンを浸してください。ぬるま湯は板ゼラチンを扱いづらくするため使わないようにします。柔らかくなったら板ゼラチンを手でしっかり絞って水気を切りましょう。粉ゼラチンと異なり、浸した水は使用しません。
2. ゼラチンをしっかりと溶かす
液体を50~60℃に加熱した後に火を止め、そこにゼラチンを加えてしっかりと溶かします。ゼラチンはタンパク質であるため、過度の高温には注意し、変性を防ぐようにしましょう。
3.冷蔵庫で固める
粗熱が取れたら容器に移し、冷蔵庫で冷やして固めます。温度が20℃以下になるようにすると、濃度によっては3~6時間で固まります。夏場は25℃近くになると形が崩れる可能性があるので注意が必要です。
ぷるんとした食感が楽しい、ゼラチンを使ったレシピのすすめ
ゼラチンは動物性たんぱく質であり、ゼリーやプリンといったスイーツに滑らかでぷるんとした食感を提供します。もし、これまで上手に固まらなくて困った経験がある方は、ぜひ今回のポイントを参考に挑戦してみてください。