ゴールドキウイとグリーンキウイの違い:見た目、味、栄養を徹底比較
スーパーの果物コーナーでひときわ目を引くキウイフルーツ。おなじみの緑色の果肉を持つグリーンキウイに加え、最近では鮮やかな黄色のゴールドキウイも人気を集めています。見た目の違いはもちろん、味や栄養価にも差があることをご存知でしょうか?この記事では、グリーンキウイとゴールドキウイの違いを徹底比較!それぞれの特徴を、見た目、味、栄養という3つのポイントから詳しく解説します。

グリーンキウイの概要と特徴

鮮やかな緑色の果肉が特徴的なグリーンキウイは、世界中で広く消費されています。世界のキウイフルーツ市場の7割以上を占める最も一般的な種類で、「キウイ」と聞いて多くの人が思い浮かべるのがこのグリーンキウイでしょう。原産は中国ですが、ニュージーランドに導入された後、1920年代にニュージーランドの育種家、ヘイワード・ライト氏によって、現在の主流品種が開発されました。この功績から、グリーンキウイは「ヘイワード種」とも呼ばれています。キウイの名前の由来は、果実の形と表面の毛がニュージーランドの国鳥であるキーウィに似ているためと解釈されることが多いですが、実際には1959年にニュージーランドからアメリカへの輸出時に、ニュージーランドの象徴である鳥の名が付けられました。日本国内でも広く親しまれており、栽培も盛んです。店頭に並ぶグリーンキウイはまだ熟していないことが多いため、美味しく食べるには追熟が欠かせません。追熟させるには、キウイを入れたビニール袋に小さな穴を数カ所開けて密閉し、常温で保管します。果肉が指で軽く押して柔らかくなるまで待ちましょう。リンゴやバナナなどのエチレンガスを放出する果物と一緒に保存すると、追熟を促進できます。購入時に既に柔らかい場合は、冷蔵庫の野菜室で保存することで、過熟を防ぐことができます。

ゴールドキウイの概要と特徴

キウイフルーツと言えば緑色の果肉を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、鮮やかな黄色の果肉を持つゴールドキウイも人気を集めています。ゴールドキウイは、ニュージーランドに本拠を置く世界的なキウイ販売会社、ゼスプリ社が長年のグリーンキウイの栽培と品種改良を経て開発した品種で、特に日本人の好みに合うように開発されました。開発の背景には、日本市場における甘さの重視や、酸味が少ない果物が好まれる傾向があり、より多くの消費者に受け入れられることを目指して誕生しました。

グリーンキウイの見た目の特徴

グリーンキウイの最も特徴的な点は、鮮やかな緑色の果肉です。また、果実の中心にある白い部分(胎座)が、ゴールドキウイと比較して大きい傾向があります。胎座は栄養が豊富で、キウイの中で最も美味しい部分とも言われています。果実の形や皮にも特徴があります。グリーンキウイは、全体的に丸みを帯びた俵型をしており、皮の表面には細かい産毛が密生しています。

ゴールドキウイの見た目の特徴

ゴールドキウイの際立った特徴は、その果肉の色にあります。グリーンキウイとは異なり、目を引くような鮮やかな黄色です。また、果実の中心にある白い部分は、グリーンキウイに比べて小さい傾向にあります。形状については、グリーンキウイが全体的に丸みを帯びた俵型をしているのに対し、ゴールドキウイは片方の端が少し尖った独特の形をしています。加えて、皮の表面を覆う産毛の量もグリーンキウイほど多くはなく、触感でその違いをはっきりと感じることができます。

グリーンキウイの味の特性

グリーンキウイの味の特徴は、しっかりとした果肉と、甘味と酸味のバランスがとれた、さっぱりとした清涼感のある味わいです。この「ほどよい酸味」が、日本で「キウイは酸っぱい」というイメージを根付かせている一因とも言えます。しかし、これは多くの場合、購入したばかりのグリーンキウイがまだ十分に熟しておらず、酸味が強く、果肉も硬いことが原因です。グリーンキウイが最も美味しく食べられるのは、指で軽く押してみて、果肉が少し柔らかく感じられるようになった頃です。ただし、完熟状態のキウイは日持ちが短いため、お店で柔らかい状態で販売されることはほとんどありません。そのため、グリーンキウイ本来の美味しさを味わうためには、購入後、自宅で3~4日ほど常温で追熟させるのがおすすめです。追熟によって酸味が和らぎ、甘味とのバランスが取れた、爽やかで奥深い味わいを堪能できます。もちろん、購入直後の硬くて酸味が強い状態を好み、その独特の食感とフレッシュな酸味を楽しむのも、グリーンキウイの魅力の一つと言えるでしょう。

ゴールドキウイの味の特性

ゴールドキウイの際立った特徴は、グリーンキウイに比べて甘味が強いことです。酸味が少ないため、口に入れるとまるでトロピカルフルーツのような濃厚な甘さが広がります。この品種は、ニュージーランドのゼスプリ社が日本人の好みに合わせて開発したという背景もあり、そのまま食べた時の美味しさや、ダイレクトな甘さによる満足感は、ゴールドキウイの方が優れていると感じる人も多いかもしれません。また、果肉の硬さもグリーンキウイより柔らかい傾向があります。熟成が進むにつれて甘味は増しますが、同時に果肉が柔らかくなりすぎて、皮をきれいに剥くのが難しくなることもあります。もし熟しすぎたゴールドキウイを食べる場合は、無理に皮を剥かずに、皮ごと縦半分にカットし、スプーンで果肉をすくって食べるのがおすすめです。手を汚さずに美味しく食べられます。

グリーンキウイの栄養価

グリーンキウイの栄養面で特に注目すべきは、豊富な食物繊維です。日本食品標準成分表2020年版(八訂)によると、可食部100グラムあたり2.6グラムの食物繊維が含まれています。これはゴールドキウイの同量あたり1.4グラムと比較して多く、食物繊維が豊富というイメージのあるパイナップル(1.2g)やバナナ(1.1g)といった果物と比べても高い数値です。食物繊維は腸内環境を整え、便通を促進する効果があり、免疫力の向上にも貢献すると考えられています。また、ビタミンCも豊富で、100グラムあたり71ミリグラム含まれています。これはゴールドキウイには劣るものの、身近なみかんと比較すると、より多くのビタミンCを含んでいます。ビタミンCは抗酸化作用や免疫機能の維持に不可欠な栄養素です。さらに、グリーンキウイにはβ-カロテンも53μg含まれており、ゴールドキウイの38μgよりも多い数値です。β-カロテンは体内でビタミンAに変換され、皮膚や粘膜を健康に保ち、免疫力を高める効果があります。エネルギーは可食部100gあたり51kcalです。

ゴールドキウイの栄養価

ゴールドキウイの際立った特徴は、ビタミンCが非常に豊富な点です。文部科学省の食品成分データベースによると、グリーンキウイ100gあたりに含まれるビタミンCは約71mgですが、ゴールドキウイには約140mgも含まれています。これは、大人が一日に必要とするビタミンC推奨量(100mg)を、たった1個のゴールドキウイで十分に満たせることを意味します。つまり、手軽に効率的にビタミンCを摂取できるのが、ゴールドキウイの大きな利点と言えるでしょう。また、ゴールドキウイは甘みが強いため、100gあたりのエネルギー量は約63kcalと、グリーンキウイ(約51kcal)より若干高めです。その他、食物繊維は1.4g、β-カロテンは38μgが含まれています。

まとめ

グリーンキウイとゴールドキウイは、見た目の色だけでなく、風味、食感、栄養価にも様々な違いがあります。これらの違いを知ることで、個々の好みや健康ニーズに合わせて、最適なキウイを選ぶことができます。爽やかな酸味と甘みのバランスが取れたグリーンキウイ、濃厚な甘さと豊富なビタミンCが魅力のゴールドキウイ。その日の気分や食事の内容に合わせて、色々な種類を試してみることで、新たな発見があるかもしれません。キウイは、美味しく手軽に食べられるだけでなく、健康にも良い栄養満点の果物です。ぜひ積極的に食生活に取り入れ、その恵みを享受しましょう。

キウイの追熟はどのように行えば良いですか?

硬いグリーンキウイを早く熟させるには、数カ所穴を開けたビニール袋に入れ、口を軽く閉じて常温で保管します。果肉を指で軽く押してみて、柔らかく感じられたら食べ頃です。より早く追熟させたい場合は、リンゴやバナナなど、エチレンガスを放出する果物と一緒に袋に入れて保存すると効果的です。もし購入時に既に少し柔らかい場合は、追熟が進みすぎないように、ビニール袋に入れて口を閉じ、冷蔵庫の野菜室で保管することをおすすめします。

グリーンキウイとゴールドキウイはどちらが酸っぱいですか?

一般的に、グリーンキウイの方がゴールドキウイよりも酸味が強いと言われています。特に、まだ熟していないグリーンキウイは、かなり強い酸味を感じることがあります。一方、ゴールドキウイは酸味が控えめで、トロピカルな甘さが際立っています。日本人の好みに合わせて開発されたという背景もあり、酸味が苦手な方にはゴールドキウイがおすすめです。

ゴールドキウイは一日に何個までが適切ですか?

ゴールドキウイは、驚くほど多くのビタミンCを含んでいます。文部科学省の食品成分データベースによれば、ゴールドキウイ100gあたりには約140mgものビタミンCが含まれています。これは、厚生労働省が推奨する一日のビタミンC摂取量(成人で100mg)を、たった1個で十分に満たせる量です。ビタミンCは水溶性のため、過剰に摂取しても余分な分は体外に排出されますが、バランスの良い食生活を心がけ、適量を守ることが大切です。

キウイの栄養を最大限に引き出すには?

キウイに含まれるビタミンCは、熱に弱い性質を持っています。そのため、ビタミンCを効率的に摂取するには、加熱せずに生のまま食べるのが一番です。グリーンキウイは、食物繊維やアクチニジンというタンパク質分解酵素が豊富で、腸内環境を整えたり、消化を助けたりする効果が期待できます。食物繊維の含有量は、他の果物と比較しても非常に高く、例えばパイナップルやバナナよりも多く含まれています。一方、ゴールドキウイは、特にビタミンCが豊富で、美肌効果や免疫力アップに役立ちます。それぞれのキウイの特徴を理解し、自分の健康状態や目的に合わせて選ぶと良いでしょう。

キウイは本当に美容に良いのですか?

はい、キウイは美容に良いと言えます。特にゴールドキウイに豊富に含まれるビタミンCは、「美肌ビタミン」とも呼ばれるほどです。ビタミンCは、強力な抗酸化作用を持ち、肌の老化の原因となる活性酸素の働きを抑えます。また、肌のハリや弾力を保つコラーゲンの生成をサポートするのに欠かせない成分です。さらに、シミやシワの原因となるメラニンの生成を抑制する効果も期待できるため、美肌やアンチエイジングに役立つと考えられています。

キウイにはβ-カロテンが含まれていますか?

はい、キウイにはβ-カロテンが含まれています。食品成分データベースによると、グリーンキウイには100gあたり約53μg、ゴールドキウイには約38μgのβ-カロテンが含まれています。β-カロテンは、体内でビタミンAに変換され、皮膚や粘膜の健康を維持したり、免疫力を高めたりする働きがあります。また、β-カロテンは色素成分でもあるため、果肉の色が濃いグリーンキウイの方が、より多く含まれています。