筍をアク抜きしないとどうなる?後悔しないための対処法と美味しく食べるコツ
春の味覚として人気の筍ですが、アク抜きをせずに食べるとどうなるかご存知ですか?えぐみや苦味が強く、せっかくの美味しさが台無しになってしまうことも。この記事では、筍をアク抜きせずに食べた場合に起こる問題点と、後悔しないための適切な対処法を詳しく解説します。さらに、筍を美味しく食べるためのコツもご紹介。正しいアク抜き方法をマスターして、旬の筍を心ゆくまで堪能しましょう。

たけのこのアク抜きはなぜ重要?知っておきたい理由と影響

たけのこをアク抜きせずに口にすると、独特のえぐみを感じたり、口の中や喉にピリピリとした刺激、不快感が生じることがあります。これは、たけのこに含まれるアクの成分が原因です。主なアクの成分は「シュウ酸」であり、唾液中のカルシウムと結合して結晶化することで、不快な感覚を引き起こします。また、えぐみの主な原因は「ホモゲンチジン酸」という物質です。シュウ酸を過剰に摂取すると、体内でカルシウムと結合し、尿路結石のリスクを高める可能性があります。アク抜きをせずにたけのこを大量に食べることは推奨できませんが、少量であればただちに健康を害するわけではありません。しかし、美味しく、そして安全にたけのこを味わうためには、丁寧なアク抜きが欠かせません。もし、たけのこを食べた後に口や喉に刺激を感じたり、かゆみが出たりした場合は、「もしかしてアレルギー?」と不安になるかもしれませんが、多くの場合、これはアク抜きが不十分でシュウ酸が残っていることが原因と考えられます。そのため、必ずしもアレルギーとは限りません。
アク抜きが不十分でえぐみが残ってしまった場合は、以下の方法を試してみてください。最も効果的なのは「再度アク抜きを行う」ことです。最初の茹で汁を捨て、新しい水とアク抜き剤(米ぬかや重曹など)を使って、もう一度同じ手順でアク抜きをしましょう。また、えぐみを和らげるために、「濃いめの味付けで煮物にする」または「天ぷらにする」という方法もあります。これらの調理法は、たけのこの風味を楽しみつつ、えぐみを感じにくくする効果が期待できます。ただし、アク抜きが不十分な状態ではシュウ酸が残っている可能性があるため、健康への影響が気になる方は、食べる量を控えめにするか、手間をかけて再度アク抜きを行うことをおすすめします。

もう失敗しない!たけのこのアク抜き・下処理、基本とコツ

これからご紹介する3つのポイントを把握しておけば、たけのこのアク抜きや下処理で失敗するリスクを減らし、より美味しく仕上げることができます。たけのこの下処理は少し面倒に感じるかもしれませんが、これらのポイントを意識することで、たけのこ本来の風味と食感を最大限に引き出すことができるでしょう。

コツ1:基本は皮付き!旨味とアク抜き効果をアップ

たけのこは、皮を剥かずにそのまま茹でる方が、アクが抜けやすく、より柔らかく仕上がると言われています。皮付きで茹でる理由は主に2つあります。1つ目は、たけのこ本来の旨味を茹で汁に逃がさず、閉じ込めるためです。2つ目は、皮があることで茹で時間が長くなり、アクがしっかりと抜けるためです。したがって、基本的には、外側の汚れた部分や硬い皮を数枚剥き、残りの皮はそのまま茹でるのがおすすめです。外側の皮には細かい毛が生えていて、触るとチクチクすることがあるため、気になる場合は手袋を使用すると良いでしょう。ただし、大きなたけのこで鍋に入らない場合や、皮付きのまま茹でられる大きな鍋がない場合は、皮を剥いてから茹でても問題ありません。皮を全部剥いてしまうと、たけのこの旨味成分が茹で汁に溶け出しやすくなり、風味が損なわれる可能性があります。しかし、アクが抜けなかったり、硬くて食べられないほどになるわけではありませんので、状況に応じて皮を剥くか剥かないかを選択してください。皮が付いたままでも、剥いた状態でも、鍋に入る大きさにカットしてから茹でても構いません。筆者の実家では大量のたけのこが採れるため、大きすぎる場合は皮を剥いてアク抜きをすることがよくあります。最終的に味付けをして調理すれば、皮の有無による味の違いはほとんど気にならない程度です。ご自身のやりやすい方法で下処理を進めてください。

コツ2:水からじっくり!アクをしっかり抜く火加減

たけのこを茹でる際は、沸騰したお湯に入れるのではなく、必ず水から茹で始めましょう。鍋にたけのことアク抜き剤を入れ、たけのこが完全に浸る程度の水を注ぎ、中火から強火で加熱します。水から茹でることで、たけのこの内部までゆっくりと熱が伝わり、均一に火が通ります。沸騰したら火を弱め、沸騰状態を維持するように調整します。たけのこは吹きこぼれやすいので、火傷に注意しながら作業してください。落とし蓋を使用すると、たけのこが浮いてくるのを防ぎ、全体に均一に熱が伝わり、アクが効率的に抜けます。重みのある落とし蓋を使うのがポイントで、専用のものがなければ、一回り小さい鍋の蓋や耐熱皿で代用できます。短時間で柔らかくすることは可能ですが、強火で茹で続けるとアク抜きが不十分になり、えぐみが残ってしまいます。「柔らかくする」だけでなく、「アクをきちんと取り除く」ことが重要なので、最初は強火で加熱し、沸騰したら弱火にして、1時間程度じっくりと茹でるようにしましょう。

ポイント3:ゆで汁に浸けたまま冷ます理由

たけのこをゆでた後、すぐに取り出してしまうのは避けましょう。鍋に入れたまま、じっくりと冷ますことが大切です。急いで冷ますと、アクが抜けきらず、たけのこが硬くなる原因になります。時間をかけて冷ますことで、アクがしっかりと抜け、柔らかく、しっとりとした食感に仕上がります。表面が冷めただけでは不十分で、中心部までしっかりと冷ますことが重要です。ゆで汁にうまみが溶け出ているため、冷ます際にたけのこが再び吸収し、風味が増す効果も期待できます。完全に冷ますには数時間かかるため、時間に余裕をもってアク抜きを行いましょう。一晩(8時間以上)置いても問題ありません。

アク抜きに使うものは?米ぬか・重曹・研ぎ汁の効果

新鮮なたけのこであれば、必ずしもアク抜き剤は必要ありません。しかし、一般的に販売されているたけのこは、収穫から時間が経過している場合が多く、アクやえぐみを感じやすいものです。米ぬか、米のとぎ汁、重曹などを使うことで、より確実にアクを抜くことができます。これらのアク抜き剤は、たけのこのアク成分に効果的に働きかけます。もし、米ぬかなどが手元にない場合は、大根おろしや水だけでも代用可能です。ただし、水だけでアク抜きをする場合は、茹でた後にすぐに水洗いし、アクが戻らないように注意しましょう。米ぬかの代わりに、米のとぎ汁や、ひとつかみの米(約1/4カップ)でも代用できます。無洗米は効果がないので注意しましょう。

アク(シュウ酸)を減らす仕組み

たけのこの主なアクの成分であるシュウ酸は、米ぬかや研ぎ汁に含まれるカルシウムと結合することで減少します。シュウ酸とカルシウムが結合すると、シュウ酸カルシウムとなり、体への吸収が抑制されるため、えぐみや舌のピリピリ感を和らげます。また、米ぬか、米のとぎ汁、重曹などを加えて茹でることで、ゆで汁がアルカリ性になり、たけのこが柔らかくなります。アルカリ性の溶液には、たけのこの組織をほぐす作用があるため、シュウ酸などのアク成分が細胞から溶け出しやすくなるのです。

えぐみ(ホモゲンチジン酸)を減らす仕組み

たけのこのえぐみの原因は、主にホモゲンチジン酸という成分です。ホモゲンチジン酸は酸性の性質を持つため、弱アルカリ性の米ぬか、米のとぎ汁、重曹などを使うことで中和できます。酸性のえぐみ成分が中和されることで、たけのこ特有のえぐみが軽減され、より美味しく食べられるようになります。さらに、赤唐辛子を加えて茹でると、米ぬかのにおいを抑える効果や、渋みを和らげる効果が期待できます。ぜひ試してみてください。

【基本】米ぬかを使った筍のアク抜き方法

ここでは、筍のアク抜きで最も一般的で昔ながらの方法である、米ぬかを使う方法を解説します。この方法の特長は、筍本来の風味を損なうことなく、見た目も美しく仕上げられることです。また、赤唐辛子を少量加えることで、米ぬか独特のにおいを和らげる効果が期待できるため、もしあればぜひ一緒に使いましょう。

準備するもの

皮付きの筍…2~3本
米ぬか…約1カップ
赤唐辛子(お好みで)…1本
※筍の量に応じて米ぬかの量を調整してください。

手順1:筍の下ごしらえと切り込み

まず、筍全体を水で丁寧に洗い、表面の土や汚れを落とします。外側の皮を2~3枚剥きますが、全部剥いてしまうと筍の旨味が逃げてしまうので注意が必要です。筍の皮には細かい毛が生えており、触ると刺激を感じることがあるため、気になる方は手袋などを着用すると良いでしょう。 次に、根元の硬い部分を包丁で切り落とし、穂先を3~5cmほど斜めにカットします。穂先はアクが多く含まれているため、必ず取り除きましょう。 そして、筍の中心部に火が通りやすくアクが抜けやすいように、筍の実の形を想像しながら、繊維に沿って縦に1~2cmの切り込みを入れます。切り込みは、上部を深めに、下部を浅く入れるのがポイントです。こうすることで、厚い皮に覆われた穂先に火が通りやすくなります。切り込みから少し皮を剥いておくと、茹でた後の皮むきが楽になります。

手順2:鍋に米ぬか・唐辛子と水を入れ茹でる

大きめの鍋に下処理をした筍を入れ、筍が完全に浸るくらいの水を注ぎます(水の量は別途調整)。そこに米ぬかと、お好みで赤唐辛子を加え、中火から強火で加熱します。水を張った状態からじっくりと茹でることで、筍全体に均一に火が通り、アクが効果的に抜けやすくなります。アク抜きしやすいように、あらかじめ筍をカットしてから茹でても良いですが、米ぬかを使ったアク抜きでは、皮ごと茹でるのが一般的です。

手順3:弱火での煮込みと落とし蓋の活用

お湯が沸騰したら、火力を弱めて、泡が静かに立ち続けるくらいの火加減を維持します。たけのこ全体が湯の中に浸るように、落とし蓋をしましょう。重石を乗せるように、少し重みのあるものを使うと効果的です。専用のものがなければ、一回り小さい鍋の蓋や、耐熱性のあるお皿で代用できます。煮込んでいる間は、吹きこぼれに注意が必要です。火傷をしないように、慎重に作業を進めてください。

手順4:茹で加減のチェックと丁寧な冷却

約1時間後、たけのこの根元部分に竹串や箸を刺して、抵抗なく通るか確認します。たけのこの大きさによって茹で時間は変わるので、30分から1時間を目安に、状態を見ながら調整しましょう。もし竹串が通りにくい場合は、さらに15~30分ほど追加で茹でて、再度確認してください。茹で上がったときにえぐみが気になる場合は、茹でている間に出る白い泡状のアクを取り除くことが重要です。アクはえぐみの原因になるので、こまめに取り除きましょう。火を止めたら、たけのこを鍋から取り出さずに、そのまま茹で汁の中でゆっくりと冷まします。すぐに取り出してしまうと、アクが抜けきらず、えぐみが残る原因になります。完全に冷めるまで、4~5時間、または一晩(8時間以上)置いておきましょう。春の味覚であるたけのこは、わずかな苦みも美味しさの一部です。気になる方は取り除く必要がありますが、程よい苦みは季節の風味として楽しむのもおすすめです。

手順5:米ぬかの除去と簡単な皮むき

完全に冷めたら、たけのこを鍋から取り出し、流水で米ぬかを丁寧に洗い落とします。米ぬかのカスが残らないように、指で優しくこすり洗いましょう。その後、残っている皮を剥きます。下処理で切れ目を入れておくと、皮が剥きやすくなっています。皮を一枚ずつ剥く方法もありますが、もっと簡単な方法として、穂先と根元を握り、両手を逆方向にひねって穂先を引き抜くと、皮が簡単に剥けます。剥いたたけのこの実はすべて食べられますが、穂先の先端1cm程度には硬くて苦い部分が残っていることがあるので、好みで切り落とすと良いでしょう。

手順6:部位ごとの最適なカット方法

皮を剥いた後、根元に硬い部分が残っている場合は、包丁で切り落とします。たけのこは、「穂先」「中央」「根元」で硬さが異なるため、それぞれの部位に適した切り方をすることで、より美味しく味わえます。「穂先」は柔らかく風味が豊かなので、縦方向に4等分に切るのがおすすめです。「中央」部分は、食感を活かすために繊維に沿って縦に切りましょう。「根元」は最も硬い部分なので、繊維を断ち切るように輪切りにすると、柔らかく食べられます。これで、アクが抜け、美味しく食べられる状態のたけのこが完成です。

たけのこ、アク抜きなしで食べるとどうなる?

たけのこは、その独特の風味とシャキシャキした食感が魅力の春の味覚です。しかし、適切にアク抜きをしないと、えぐみや苦味が強く、美味しく食べることができません。では、アク抜きをせずにたけのこを食べると、具体的にどのようなことが起こるのでしょうか?

アク抜きなしで食べることのデメリット

アク抜きをせずにたけのこを食べると、主に以下の3つのデメリットがあります。
  1. 強いえぐみと苦味:たけのこに含まれるシュウ酸などの成分が、舌や口の中に刺激を与え、不快なえぐみや苦味を感じさせます。
  2. 消化不良:アクの強い成分は消化を妨げ、胃もたれや腹痛を引き起こす可能性があります。特に、胃腸が弱い方は注意が必要です。
  3. 食感の悪さ:アク抜きをすることで、たけのこ特有のシャキシャキとした食感が引き出されます。アク抜きをしないと、食感が悪く、美味しく感じられません。

少量なら大丈夫?

ごく少量であれば、アク抜きなしでも食べられる場合があります。しかし、えぐみや苦味を感じる可能性が高く、消化不良を起こすリスクもあるため、おすすめはできません。特に、お子様や高齢者、胃腸の弱い方は、必ずアク抜きをしてから食べるようにしましょう。

適切なアク抜きで美味しく

たけのこは、適切なアク抜きを行うことで、えぐみや苦味がなくなり、本来の美味しさを楽しむことができます。アク抜きには、米ぬかや重曹などを使った様々な方法があります。それぞれの方法を参考に、丁寧にアク抜きを行い、春の味覚を堪能しましょう。

米のとぎ汁を活用したアク抜き方法

1. とぎ汁の準備:お米を研ぎ、最初のとぎ汁を捨てずに鍋へ。最初のとぎ汁は、米ぬかの成分が豊富で、アク抜きに最適です。
2. たけのこの下ごしらえ:たけのこを水洗いし、先端部分を3cm程度、根元の硬い部分を切り落とします。
3. 皮むきと切り込み:アクを抜きやすくするために皮をむきます。包丁で軽く切り込みを入れてからむくと、皮がむきやすくなります。
4. 鍋で煮る:適当な大きさに切ったたけのこを、とぎ汁を入れた鍋に入れ、中火で加熱します。
5. 弱火でじっくり茹でる:沸騰したら弱火にし、約1時間ほど茹でます。たけのこの大きさによって茹で時間は調整してください。浮いてくる場合は、クッキングシートなどで落とし蓋をすると良いでしょう。
6. 冷ましてから水洗い:竹串がスムーズに通るようになったら火を止め、粗熱を取ります。冷めたら水でよく洗い、残った皮を取り除けば完了です。

生米を使う場合

たけのこを少量だけアク抜きしたい場合は、米のとぎ汁の代わりに生米も使えます。たけのこ2~3本に対して、ひとつかみ(約1/4カップ)の生米を一緒に鍋に入れて茹でてください。たけのこの量に応じて、生米の量を調整してください。ただし、無洗米は米ぬかが取り除かれているため、アク抜きには適しません。必ず普通のお米を使用しましょう。

時短テクニック!電子レンジで簡単アク抜き

たけのこを茹でるのは手間がかかりますが、電子レンジを使えばもっと手軽にアク抜きができます。下処理や火加減の調整も簡単になり、時間も短縮できます。忙しい時でも、電子レンジを使えば簡単にたけのこを調理できます。

手順1:皮をむく

最初に、たけのこの表面についている細かい毛を丁寧に取り除き、皮をすべて剥きます。鍋で茹でる際は皮付きのままが良いですが、電子レンジの場合は皮を剥いて加熱する方が効率的です。

手順2:下処理:カット

次に、筍の根元の固い部分と、穂先を約3センチ切り落とします。残った部分は、調理しやすいように適切な大きさにカットしておきましょう。均一にカットすることで、後の加熱処理でムラなく熱が通り、効率的にアクを抜くことができます。

手順3:電子レンジを使ったアク抜き

カットした筍を大きめの耐熱容器に入れ、米と小麦粉をアク抜き剤として各大さじ1杯加え、よく混ぜ合わせます。筍全体が浸るくらいの水を加え、ラップをせずに電子レンジ(600W)で約10分加熱します。加熱後、筍を取り出し、流水で丁寧に洗い流せば完了です。この方法でアク抜きした筍は、すぐにお好みの料理に使用できます。

米ぬか vs 重曹:仕上がりと風味の違い

米ぬかを使用した場合と重曹を使用した場合では、アク抜き後の筍の仕上がりにどのような違いがあるのでしょうか?見た目と風味の観点から詳しく比較してみましょう。
見た目では、重曹を使用すると筍が茶色く変色しやすいのに対し、米ぬかを使用すると筍本来の色を保ち、美しく仕上がります。重曹による変色が気になる場合は、変色部分を切り落とすことで対処可能です。風味については、米ぬかを使用する方が、筍本来の香りと甘みがより強く残り、米ぬかの優しい風味がほのかに感じられます。重曹でアク抜きした場合も美味しく仕上がりますが、米ぬかを使用した場合と比較すると、風味はやや控えめになる傾向があります。どちらの方法でもアクは十分に抜けるため、仕上がりの好みや料理に合わせて使い分けるのがおすすめです。
例えば、筍ご飯のように筍の風味や色合いを活かしたい料理や、素材本来の風味を重視する場合には、米ぬかでのアク抜きが適しています。米ぬかの持つ独特の風味と弱アルカリ性が、筍をまろやかにし、自然な味わいを引き立てます。一方、濃い口醤油で甘辛く煮物にするなど、風味や見た目をあまり気にしない料理には、手軽で時短になる重曹でのアク抜きが便利です。洗い物の手間も少ないため、忙しい方や手軽さを重視する方におすすめです。

アク抜き後の筍:正しい保存方法と消費期限

アク抜き後の筍は、冷蔵保存と冷凍保存のどちらでも保存可能です。ただし、冷凍保存すると筍特有のシャキシャキとした食感が損なわれる可能性があるため、数日以内に使い切る場合は冷蔵保存がおすすめです。一本丸ごと茹でておけば、様々な料理に活用できるため、適切な方法で保存し、美味しく食べきりましょう。

アク抜き後のたけのこ、冷蔵保存のコツ

アク抜きを済ませたたけのこを冷蔵保存する場合、美味しくいただける期間はおおよそ1週間です。しかし、時間が経過するにつれて風味は徐々に失われるため、できるだけ3~4日以内に食べきることを推奨します。保存の際は、深めの容器にたけのこが完全に浸る程度の水を入れ、ふたやラップで密閉します。こうすることで、たけのこが乾燥するのを防ぎ、鮮度を維持しながら、アクの再発を抑制できます。鮮度を保つためには、水を毎日交換するか、少なくとも1~2日に一度は新しい水に取り替えることが大切です。保存中にたけのこの表面に白い結晶のようなものが現れることがありますが、これはチロシンというアミノ酸の一種が結晶化したもので、品質に問題はありません。ただし、異臭がしたり、明らかにたけのこが変色している場合は、腐敗の兆候である可能性があるため、食べるのは避けましょう。

アク抜き後のたけのこ、冷凍保存術

茹でたたけのこを一度に使い切れない場合は、冷凍保存することで約1ヶ月間保存できます。冷凍する前に、使いやすいサイズにカットしておきましょう。ジッパー付き保存袋に、カットしたたけのこと一緒に水または出汁を入れます。これは、冷凍によってたけのこから水分が失われ、風味や食感が損なわれるのを防ぐためです。さらに、少量の砂糖(小さじ1程度)をまぶしてから保存袋に入れると、たけのこの水分を保持し、食感の変化を抑える効果が期待できます。お好みの方法で冷凍保存してください。解凍後のたけのこは、多少食感が変わることがありますが、煮物や炒め物など、さまざまな料理に活用できます。

旬の味覚!たけのこ絶品レシピ選

アク抜きを終えた旬のたけのこを使って、食卓を豊かにする美味しい料理を楽しみましょう。ここでは、特におすすめのレシピを3つご紹介します。「鶏肉とたけのこの煮物」は、冷凍保存したたけのこでも美味しく作れるので、ぜひお試しください。
たけのこご飯
材料:たけのこ(水煮)、油揚げ、○酒、○醤油、○みりん、○和風だし(顆粒)
調理時間:60分
たけのこの豊かな香りと心地よい歯ごたえが楽しめる、春の定番料理です。アク抜き済みのたけのこを使えば、手軽に本格的な味わいを満喫できます。
鶏肉とたけのこの煮物
材料:鶏もも肉、たけのこ(水煮)、○和風だし(顆粒)、○醤油、○酒、○みりん、○砂糖
調理時間:25分
鶏肉の旨味とたけのこの風味が絶妙に調和した煮物です。甘辛い味付けはご飯との相性も抜群で、お子様から大人まで楽しめます。冷凍たけのこでも美味しく作れます。
そら豆とたけのこのガーリックバターソテー
材料:たけのこ(水煮)、そら豆、ニンニクチューブ、○醤油、○塩・胡椒、○バター、サラダ油
調理時間:15分
旬のそら豆とたけのこをガーリックバターで炒めた、食欲をそそるソテーです。短時間で手軽に作れるので、もう一品欲しい時や、おつまみにも最適です。

まとめ

旬のたけのこは、独特の風味とほのかな甘みが特徴で、食卓に春の訪れを告げる特別な食材です。えぐみや苦味の原因となるアクは、時間が経つほど強くなるため、入手したらできるだけ早くアク抜きを行うことが、美味しさを最大限に引き出す秘訣です。米ぬかを使った昔ながらの方法はもちろん、米のとぎ汁や重曹、電子レンジを活用した簡単な方法など、状況や好みに合わせて最適なアク抜き方法を選べます。アク抜き後のたけのこは、冷蔵または冷凍で適切に保存すれば、長期間にわたって様々な料理に活用できます。この記事でご紹介したポイントや手順を参考に、旬のたけのこを心ゆくまでお楽しみください。

たけのこのアク抜きはなぜ大切なの?

たけのこ特有のえぐみや舌の痺れは、「シュウ酸」や「ホモゲンチジン酸」という成分が原因です。特にシュウ酸は、過剰に摂取すると体内のカルシウムと結合して尿路結石のリスクを高める可能性があります。だからこそ、たけのこを美味しく、そして安心して食べるためには、丁寧なアク抜きが欠かせません。

米ぬかがない!そんな時でもアク抜きできる?

ご安心ください。米ぬかがない場合でも、アク抜きは可能です。例えば、食品用重曹や米のとぎ汁、大根おろしなどが利用できます。特に重曹を使えば、時短にもなり、洗い物の手間も軽減できます。また、水だけでもアク抜きは可能ですが、茹で上がったらすぐに水で洗い流し、アクがたけのこに戻るのを防ぐことが重要です。米のとぎ汁がない場合は、洗っていない生米ひとつかみ(約1/4カップ)で代用できます。

アク抜きが不十分でえぐみが残ってしまったら?

もしアク抜きが不十分でえぐみが残ってしまった場合は、再度アク抜きを行うのが一番確実な方法です。一度茹でたお湯は捨てて、新しい水とアク抜き剤(米ぬかや重曹など)を使って、もう一度茹で直しましょう。茹でている際に出てくる灰汁を丁寧に取り除くことも大切です。また、濃いめの味付けで煮物や天ぷらにするなど、調理方法を工夫することでえぐみを和らげることもできますが、健康面を考慮するなら、再アク抜きをおすすめします。

アク抜き後のたけのこ、どうやって保存するのが正解?

アク抜き後のたけのこは、冷蔵保存と冷凍保存が可能です。冷蔵保存する場合は、たけのこが完全に水に浸るように深めの容器に入れ、冷蔵庫で保存します。水は毎日交換するか、少なくとも1~2日ごとに交換し、3~4日以内に食べきるのがおすすめです。冷凍保存もできますが、食感が変化しやすい点に注意が必要です。調理しやすい大きさにカットし、水やだし汁、または砂糖を軽くまぶして保存袋に入れ、1ヶ月を目安に使い切るようにしましょう。

たけのこを食べたら口がピリピリ。これってアレルギー反応?

たけのこを食べた後、口の中がチクチクしたり、ピリピリと感じる場合、それはアレルギーとは限りません。主な原因は、たけのこに含まれるアクの成分である「シュウ酸」が、唾液中のカルシウムと結合し、小さな結晶を作るためです。この結晶が刺激となり、ピリピリ感を引き起こします。多くの場合、アク抜きが十分にできていないことが考えられますので、再度、丁寧なアク抜きを試してみてください。

電子レンジで簡単!たけのこのアク抜き方法

はい、電子レンジでもたけのこのアク抜きは可能です。まず、たけのこの皮をむき、根元と先端を少し切り落として、食べやすい大きさにカットします。次に、耐熱容器に切ったたけのこを入れ、米と小麦粉をそれぞれ大さじ1杯ずつ加えます。たけのこ全体が浸るくらいの水を加え、600Wの電子レンジで約10分間加熱してください。加熱後、水で丁寧に洗い流せばアク抜き完了です。時間がない時や、手軽にアク抜きをしたい場合に、ぜひお試しください。

茹でたけのこの皮むき、もっと楽にできる?

茹でたたけのこの皮は、下処理の際に入れた切れ目から剥くのが一般的です。さらに簡単に剥く方法として、たけのこの穂先と根元をそれぞれの手でしっかりと握り、穂先を上に引き上げながら、根元を逆方向にひねります。すると、皮がまるでスポッとはずれるように、効率的に剥けるはずです。一枚ずつ剥くよりもずっと簡単です。剥いたたけのこの身は基本的に全て食べられますが、穂先の先端部分、約1cm程度のかたくて苦い部分は、お好みで切り落としてください。
たけのこ