甘酸っぱくて見た目も可愛らしいイチゴ。誰もが一度は食べたことがある人気のフルーツですが、その歴史や品種、栄養について詳しく知っている人は意外と少ないのではないでしょうか?実はイチゴが日本にやってきたのは江戸時代末期。オランダ船によって運ばれ、「オランダイチゴ」と呼ばれていました。この記事では、イチゴの知られざる歴史から、豊富な品種、そして健康と美容に嬉しい栄養まで、イチゴの魅力を徹底的に解説します。これを読めば、イチゴをさらに美味しく、そして深く楽しめること間違いなし!
いちごの歴史:日本への伝来はいつ?
日本でいちごが食されるようになったのは、江戸時代後期の1830年代頃とされています。オランダの船によって運ばれてきたことから、当初はオランダイチゴという名で親しまれていました。明治時代に入り、農業の近代化が進むと、欧米から多様な品種が導入され、1900年頃には海外品種を用いた商業栽培がスタートしました。ちなみに、日本書紀(720年)には「いちびこ」という記述が見られます。
いちごの名前の語源
いちごという名前の由来には、いくつかの説が存在します。有力な説としては、「いちびこ」という言葉が変化して「いちご」になったという説や、1月から5月頃に収穫されることから「いちご」と名付けられたという説などが挙げられます。
いちごは野菜?それとも果物?
園芸学上の分類では、木になるものが果物、草になるものが野菜と定義されます。いちごは草本であるため、分類上は野菜となります。しかし、果物のように食べられることから、「果実的野菜」と呼ばれることもあります。農林水産省の作物統計においても、いちごは野菜として扱われています。
いちごの表面の粒々:実は果実だった!
いちごの表面に見られる小さな粒々は、実は種ではなく、それぞれが果実なのです。それぞれの粒の中には種が含まれており、一つのいちごには約200個から300個もの果実が集まっていることになります。これは「集合果」と呼ばれる形態です。私たちが果実として味わっている甘い部分は、実際には茎の先端にある花托(かたく)が肥大化したもので、「偽果(ぎか)」と呼ばれています。
いちごの品種:国内にはおよそ300種
日本国内で栽培されているいちごの品種は、およそ300種類にも及び、その多様性は年々広がっています。 最初に品種登録されたのは「福羽(ふくば)」という品種で、これは農学者の福羽逸人氏の名前に由来します。 現在、広く親しまれている「あまおう」や「とちおとめ」、「とよのか」、「女峰」といった品種は、この「福羽いちご」を基に品種改良されたものです。 日本のいちごは、その品質の高さから海外でも高い評価を受けています。
白いいちご:その理由
一般的な赤い色のいちごは、太陽光を浴びることで「アントシアニン」という色素が生成され、赤く色づきます。 対照的に、白いいちごは遺伝的な特性によりアントシアニンの生成が抑制されるため、赤くならずに白い状態で成熟します。 外観は異なりますが、赤いいちごと同様に、甘くて美味しく味わえるのが特徴です。
いちごの花言葉:気持ちを込めて
いちごの花言葉には、「幸福な家庭」「尊重と愛情」「あなたは私を喜ばせる」「先見の明」といった意味があります。 その愛らしい見た目によく合う、温かいメッセージが込められています。
いちごの栄養価:ビタミンCがたっぷり
いちごはビタミンCを豊富に含んでおり、その含有量はみかんやグレープフルーツの約2倍とも言われています。 さらに、ポリフェノールの一種であるアントシアニンをはじめ、葉酸、食物繊維、クエン酸など、様々な栄養成分が含まれています。 特にアントシアニンは、目の機能をサポートし、眼精疲労を和らげる効果が期待されています。
おいしいイチゴの見分け方
イチゴを選ぶ際に注目すべき点は、色、輝き、そして香りです。全体がムラなく鮮やかな赤色に染まり、表面が生き生きと輝き、甘美な香りを放っているものが良質なイチゴの証です。また、ヘタの状態も鮮度を測る上で大切です。ヘタが変色していたり、しなびているものは、収穫から時間が経過している可能性があります。
イチゴの洗い方:風味を損なわずに洗うには
イチゴを洗う際は、ヘタを落とす前に、流水で手早く洗い流すことが大切です。ヘタを取ってから洗うと、カットした部分から水分が内部に入り込み、イチゴ本来の風味が薄れてしまうことがあります。また、水に長時間浸けてしまうと、ビタミンCなどの大切な栄養素が失われてしまうため、素早く洗い上げましょう。食べる直前に洗うことで、イチゴの風味と栄養価を最大限に引き出すことができます。
イチゴの保存方法:鮮度を保つコツ
イチゴは、できるだけ新鮮なうちに味わうのが理想ですが、保存する場合には、洗わずにそのままラップで包み、冷蔵庫の野菜室で保管しましょう。もし水洗いしてしまった場合は、カビの発生を防ぐために、キッチンペーパーなどで丁寧に水分を拭き取ってから冷蔵庫へ。長期保存したい場合は、ヘタを取り除き、水気をしっかりと拭き取ってから冷凍保存するのがおすすめです。冷凍したイチゴは、半解凍でシャーベットとして楽しんだり、自家製ジャムの材料としても活用できます。
イチゴの甘さ:一番甘い場所はどこ?
イチゴは、先端から成熟が進む性質があるため、ヘタに近い部分よりも先端部分の方が糖度が高くなります。したがって、ヘタの方から食べ進めることで、最後に最も甘い先端部分を味わうことができ、より満足感を得られます。
毎月22日は特別な日?ショートケーキの秘密
毎月22日は、実はショートケーキの日として知られています。なぜ22日なのかというと、カレンダーに隠された秘密が。22日のちょうど一週間前は15日、つまり「15=イチゴ」の日。イチゴがショートケーキの上に飾られている様子を連想させることから、洋菓子店がこの日を制定したそうです。
いちご狩りをもっと楽しく!知っておきたい豆知識
いちご狩りでは、普段スーパーで見かけるだけでは分からない、様々な発見があります。太陽に向かって実るいちごの秘密や、可愛らしい花の種類など、実際に自分の目で確かめることで、いちごの美味しさがさらに深まります。新鮮ないちごを味わいながら、豆知識を活かして楽しんでみましょう。
まとめ
この記事では、いちごの知られざる歴史や、体に嬉しい栄養、美味しいいちごの選び方、そして賢い保存方法など、様々な豆知識をご紹介しました。これらの知識を参考に、いちごをより美味しく、より深く味わってみてください。
質問:収穫されたいちごは、時間が経つと甘くなりますか?
回答:残念ながら、いちごは収穫後に追熟することはありません。店頭で選んだら、できるだけ早く食べるのが、一番美味しく味わう秘訣です。
疑問:白いちごは甘くないのでしょうか?
回答:そんなことはありません。白いいちごも、一般的な赤いいちごに劣らず甘く美味しく味わえます。色の違いは、アントシアニンという色素の有無によるものです。
疑問:冷凍いちごのおすすめの食べ方はありますか?
回答:冷凍いちごは、凍ったままシャーベットのように楽しむのはもちろん、スムージーや自家製ジャムの材料としても最適です。