いちご 糖 質

いちごは春の訪れを告げる可愛らしい赤い実。その甘酸っぱい味わいと豊富な栄養素は多くの人々に愛されていますが、一方で糖質が高いことが気になる人も少なくありません。本記事では、いちごの糖質含有量と、その栄養価や健康への影響について解説していきます。

いちごの糖質とカロリーはどれくらい?

いちごは低カロリーで糖質が控えめな果物として知られていますが、実際の値を見ると非常に健康的な食品であることが分かります。いちご100gあたりのカロリーは約32キロカロリー、糖質は約4.9グラムと極めて少ない量です。しかし、同時に豊富な食物繊維が含まれているため、実際に体に吸収される糖質量はさらに少なくなります。 また、いちごの甘みの主成分は果糖で、血糖値を急激に上げにくい低ГИ値の食品と言えます。このように、カロリーや糖質を気にする人でも、いちごならひと皿分なら気兼ねなく食べられるでしょう。さらに、いちごには抗酸化力の高いビタミンCやポリフェノールが豊富に含まれているため、美容や健康促進の面でもメリットがあります。 いちごの魅力は、とてもヘルシーでありながら、甘くて可愛らしい味と香りがあることです。デザートとしてはもちろんのこと、サラダやスムージーなど、様々な料理や飲み物に取り入れやすい万能な果物だと言えるでしょう。生や冷凍、あるいは練乳をかけるなど、様々な食べ方を楽しむことができます。ただし、練乳をかけると糖質が増えるため、健康を意識する場合は控えめにすることをおすすめします。

いちごに含まれる主な栄養素

いちごには豊富な栄養素が含まれており、鮮やかな外観と相まって、人々から親しまれる魅力的な果実です。その主な栄養素は以下の通りです。 ビタミンC:100gあたり62mgと食材の中でも特に豊富に含まれ、抗酸化作用や免疫機能の向上が期待できます。 葉酸:100gあたり90μgを含み、妊娠中の神経管閉鎖障害リスク低減や赤血球の形成を助けます。 カリウム:100gあたり170mgを含み、筋肉の正常機能維持や塩分の排出を促します。 食物繊維:100gあたり1.4gを含み、不溶性と水溶性の両方のタイプが血糖値やコレステロール値の調整に役立ちます。 ポリフェノール:100gあたり62mgのアントシアニンを含み、ビタミンCと相乗して抗酸化作用を発揮します。 キシリトール:100gあたり350mgを含み、虫歯予防や低カロリーの甘味料としての効果が期待できます。 このように、いちごは栄養バランスに優れた上質な果実で、美味しさと健康サポートの両面で魅力的な食材なのです。

いちごに多く含まれるビタミンCのはたらき4つ

いちごはとくにビタミンCが豊富な食べ物です。ところで、ビタミンCにはどんな働きがあるのか疑問に思う方もいるのではないでしょうか。こちらでは、ビタミンCの働きについて詳しく解説していきます。 1. コラーゲンの生成を促進する ビタミンCには、体内でコラーゲンの生成を促進する働きがあります。コラーゲンは、歯茎や血管、骨や筋肉などの様々な器官を形作る重要な役割を担っています。ビタミンCが不足すると、コラーゲンの生成が阻害され、出血などの症状が現れる可能性があります。20世紀には、ビタミンC欠乏による壊血病が発見され、その治療法が確立されました。適切なビタミンC摂取により、コラーゲンが適切に生成されることで、肌の若々しさの維持や骨粗しょう症の予防につながります。 2. 免疫力を高め、風邪をひきにくくする ビタミンCには免疫力を高める働きがあります。免疫力とは、体内に侵入したウイルスなどの異物を排除するシステムのことで、白血球が中心的な役割を果たします。ビタミンCは白血球の機能を促進し、さらに自らも体内の感染を除去する作用があります。そのため、ビタミンCを十分に摂取することで、風邪にかかりにくくなったり、かかっても早期回復が期待できます。 3. 発がん性を抑え、がんに抵抗する ビタミンCには、胃がんや肝臓がんの原因物質である「ニトロソアミン」の生成を抑制する働きがあります。また、抗がん作用のある「インターフェロン」の生成を促進することも知られています。発がん物質を抑え、抗がん物質の生成を促進することから、一時期ビタミンCががん予防に注目されました。さらに、過剰に摂取しても尿中に排泄されるため、安全性が高いとされています。 4. ストレスに対抗する力を作る ビタミンCは、抗ストレスビタミンとしても知られています。ストレスを感じると、体内では血圧上昇やエネルギー供給の増加などの反応が引き起こされますが、ビタミンCが不足すると、このような反応が十分に起こらず、ストレスに負けてしまう可能性があります。適切なビタミンC摂取により、ストレス耐性を高めることができるのです。

ダイエット中にいちごを食べる際の5つのポイント

いちごは糖質やカロリーが低い果物なので、ダイエット中に適量を意識して食べれば問題ありません。ただし、糖質やカロリーが低いからといって好きなだけ食べるのはNGです。いちごを上手に取り入れるには、以下の5つのポイントを押さえましょう。 1. 1日5~6個程度を目安に控えめに ダイエット中のいちごの適量は、1日5~6個程度が目安です。いちご100gの糖質量は7.1gなので、12個以上食べると糖質が多くなりすぎてしまいます。 2. 砂糖や練乳はつけずにそのまま食べる いちごは甘みがあるので、砂糖や練乳をつけずにそのまま食べましょう。つけると糖質やカロリーが高くなり、ダイエット効果が低減します。 3. いちごの加工品には注意が必要 生のいちごは低カロリーですが、いちごを使ったケーキやクレープなどの加工品は脂質や糖質が高く、カロリーも高くなるので注意しましょう。 4. 活動量の多い日中に食べる いちごは夜遅くではなく、活動量の多い日中に食べるようにしましょう。夜遅くに食べると消費カロリーが少なく、脂肪をため込みやすくなります。 5. 置き換えダイエットはNG いちごだけを主食代わりにする置き換えダイエットはNGです。いちごは栄養価が高いものの、タンパク質や脂質が不足し、栄養バランスが崩れリバウンドしやすくなります。

いちごを使った加工品の糖質やカロリーをチェック

いちごは美味しく栄養価も高い果物ですが、加工度が上がるにつれて糖質やカロリーが増える傾向にあります。生のいちごは100gあたり約5gの糖質しか含まれていませんが、いちごジャムでは同量で約50gの糖質が含まれています。これは長期保存を可能にするため、多量の砂糖が添加されているためです。 いちご菓子になるとさらに糖質が高くなり、いちごショートケーキ1カット(約100g)で約30gの糖質、300kcal以上のカロリーがあります。いちごチョコレートでは糖質約60g、エネルギー値は500kcalを超えてしまいます。つまり、加工が進むほど糖質やカロリーが増加する傾向にあるのです。 健康維持のためには、生のいちごを控えめな量で食べることが賢明です。ビタミンCやミネラルなどの栄養素を効率的に摂取でき、余分な糖質やカロリーを避けられます。加工品も適度なら問題ありませんが、過剰摂取は注意が必要です。いちごスイーツを選ぶ際は栄養成分表示をよく確認しましょう。

まとめ

いちごは確かに糖質が高い食品ですが、ビタミンCやカリウムなどの栄養素も豊富に含まれています。適量を上手に取り入れることで、おいしく健康的な食生活を送ることができます。糖質制限中でも、いちごならほどほどなら問題なく食べられるでしょう。春の旬の食材として、賢く楽しむことをおすすめします。

いちご