いちご の生産地

いちご の生産地

春の訪れを告げる代表的な味覚、いちご。日本全国には、その土地ならではの気候や風土を生かした、個性豊かなブランドいちごが数多く存在します。甘み、酸味、香り、食感、見た目…それぞれに異なる魅力を持ついちごを求めて、産地巡りはいかがでしょうか?この記事では、地域別に特色あるブランドいちごをご紹介。選び方のポイントと合わせて、あなたにとって最高のいちごを見つけるお手伝いをします。

いちごの産地別ランキングと人気の理由

甘みと酸味の絶妙なバランス、そして愛らしい見た目から、老若男女問わず人気のいちご。日本各地で個性豊かな品種が栽培されており、それぞれの地域ならではの「いちご」のイメージが確立されています。いちごの産地ランキング(2023年データ)では、1位:栃木県(24,400トン)、2位:福岡県(16,800トン)、3位:熊本県(11,700トン)、4位:愛知県(10,600トン)、5位:静岡県(9,300トン)となっています。これらのデータは農林水産省の統計に基づいています。

1位:栃木県 - 「とちおとめ」の揺るぎない地位

いちごの生産量において常にトップを誇る栃木県。その代表格である「とちおとめ」は、広くその名を知られています。恵まれた自然環境、特に夏と冬、そして昼夜の寒暖差が大きいことがいちご栽培に適しており、「スカイベリー」や「とちひめ」など、バラエティ豊かな品種も生み出しています。「とちおとめ」の圧倒的な生産量が、栃木県をいちごのイメージランキングで見事1位へと導きました。

2位:福岡県 - 「あまおう」の確固たるブランド

福岡県といえば、誰もが知るブランドいちご「あまおう」。「あかい・まるい・おおきい・うまい」の頭文字から名付けられたこのいちごは、その覚えやすいネーミングも手伝って、お土産のお菓子などにも頻繁に使用され、多くの人々に親しまれています。

3位:静岡県 - いちご摘みの楽しい記憶と共に

静岡県では、「紅ほっぺ」や「章姫」といった品種が有名です。「いちご狩りの体験」や「数多くのいちご農園がある印象」など、いちご狩りに関連する意見が多数寄せられました。観光体験を通じて、静岡県のいちごが強く印象に残っている人が多いことがうかがえます。

4位:佐賀県 - 「さがほのか」と期待の新星「いちごさん」

佐賀県といえば、「さがほのか」を推す声が多数。そして近年、佐賀県で20年ぶりに誕生した待望の新品種「いちごさん」も大きな注目を集めています。凛とした美しさ、華やかな香り、やさしい甘さが特徴で、県の期待を背負う新品種です。

栃木県真岡市:いちご王国栃木の中心地

真岡市は、栃木県内でも特にいちご栽培が活発なエリアです。50年以上にわたりいちご生産量日本一を誇る栃木県において、真岡市はまさにその心臓部。「いちご王国栃木の首都」を自称するほどです。恵まれた自然環境、研究機関や農家のたゆまぬ努力、そして地域が一丸となった協力体制が、真岡市を日本屈指のいちごの里へと成長させました。

真岡のいちご栽培の歩み

真岡市(旧二宮町)におけるいちご栽培は、昭和31年にその幕を開けました。麦作に代わる、より収益性の高い裏作として導入されたのが始まりです。足利市の農業技術研究家、仁井田一郎氏から技術指導を受け、試行錯誤を繰り返しながら栽培技術を磨き上げていきました。ビニールハウスを利用したトンネル栽培、高冷地育苗栽培、電照促成栽培といった先進的な技術が次々と導入され、真岡の風土に最適化された栽培方法が確立されていったのです。

「二宮 いちご発祥の地」の記念碑

真岡市東物井地区には、「二宮 いちご発祥の地」と刻まれた石碑が建てられています。これは、いちご栽培の普及に尽力した向原農研クラブのメンバーの偉大な功績を称えるものです。

希少品種「とちひめ」

栃木県でのみ味わえる「とちひめ」は、その希少性から「幻のいちご」と称されています。栃木県内における生産量はごくわずかであり、栽培の難易度が非常に高いことが知られています。果肉が非常に繊細で輸送に適さないため、観光農園や産地直売所でのみ販売されています。「とちおとめ」の姉妹品種であり、その美しい姿をイメージした名前が付けられています。

まとめ

「いちご王国」と称される栃木県、そしてその中でも特にいちご栽培が盛んな真岡市は、絶品のいちごを堪能できるだけでなく、美しい自然、歴史的な背景、そして地元の人々の温かい人柄に触れることができる魅力的な都市です。ぜひ一度、真岡市を訪れて、その魅力を直接感じてみてください。

よくある質問

質問1:いちごの生産量ランキング上位県と、それぞれの代表的なブランド品種は何ですか?

 いちごの生産量ランキング(2023年データ)によると、上位5県と代表的なブランド品種は以下の通りです。 1位:栃木県(24,400トン) - 「とちおとめ」「スカイベリー」「とちひめ」 2位:福岡県(16,800トン) - 「あまおう」 3位:熊本県(11,700トン) 4位:愛知県(10,600トン) 5位:静岡県(9,300トン) - 「紅ほっぺ」「章姫」

質問2:栃木県真岡市が「いちご王国」の中心とされる理由は何ですか?

真岡市は、栃木県内でも特にいちご栽培が盛んな地域であり、50年以上にわたり日本一の生産量を支えています。ビニールハウス栽培や電照促成栽培などの先進的技術が導入され、栽培技術が飛躍的に発展しました。また、「いちご王国栃木の首都」を自称し、地域全体でいちご産業に取り組む体制が整っています。

質問3:栃木県の希少品種「とちひめ」はなぜ「幻のいちご」と呼ばれているのですか?

「とちひめ」は、栃木県内でしか栽培されておらず、生産量が極めて少ない希少品種です。果肉が非常に繊細で輸送に適さないため、市場にはほとんど出回らず、観光農園や産地直売所でしか購入できません。そのため、「幻のいちご」と呼ばれています。
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