いちご離乳食はいつから？時期別与え方・加熱/生食の注意点・アレルギー・人気レシピを徹底解説

クリスマスの足音が近づくと、お店には色とりどりのいちごが並び、その愛らしい見た目と甘酸っぱい味わいは、大人も子供も魅了します。離乳食をスタートしたばかりの赤ちゃんにも、旬のいちごを味わわせてあげたいと願うパパやママもいるのではないでしょうか。しかし、「離乳食でいちごはいつからOK？」「加熱は必須？」「アレルギーは大丈夫？」など、心配事は尽きません。この記事では、いちごの離乳食に関するあらゆる疑問にお答えします。離乳初期から完了期までのステップに合わせた調理方法、与える際のポイント、いちごの栄養、食中毒やアレルギー対策、そして簡単でおいしいレシピまで、赤ちゃんがいちごを安全に楽しめるための情報をたっぷりお届けします。これからいちごを離乳食に取り入れようと考えている方、すでに試しているけれど不安がある方は、ぜひこの記事を参考にして、赤ちゃんと一緒にいちごの旬を堪能してください。

いちごは離乳初期（生後5～6ヶ月頃）から離乳食に加えることができます。この頃の赤ちゃんは、おかゆや数種類の野菜に慣れてきた頃で、季節感あふれる可愛らしいいちごは、家族みんなで食卓を囲む際にぜひ試したい食材です。あまおう、紅ほっぺ、とちおとめなど、日本で人気の品種は甘くて美味しく、赤ちゃんもきっと喜んでくれるでしょう。いちごの旬は12月から5月頃。この時期は特に甘みが強く、鮮やかな赤色でツヤがあり、ヘタがピンとしているものが手に入りやすいです。完熟したいちごは甘みが強く酸味が少ないため、赤ちゃんも食べやすいでしょう。少し緑がかったいちごではなく、旬の時期の真っ赤に熟したいちごを選んであげてください。いちごは追熟しないため、買ってから時間が経っても甘くならない点に注意が必要です。赤ちゃんにとって初めての果物として、適切な時期と調理方法で取り入れることが大切です。

離乳初期にいちごを与える際は、赤ちゃんの飲み込む力に合わせて細心の注意が必要です。この時期の赤ちゃんは、まだ舌で食べ物を押しつぶすことができません。そのため、いちごを滑らかなヨーグルト状に調理する必要があります。いちごの表面には小さな種がたくさんあり、それが赤ちゃんの口に残って不快感を与えることがあります。初期の頃は、いちごを加熱してから裏ごし器で丁寧に濾し、種を取り除くのがおすすめです。加熱することでいちごの繊維が柔らかくなり、裏ごししやすくなるだけでなく、食中毒のリスクを減らし、赤ちゃんが苦手な酸味を和らげる効果も期待できます。初めて与える際は、他の食材と同様に耳かき1杯程度の少量から始め、赤ちゃんの様子を見ながら、少しずつ量を増やしていきましょう。この時期のいちごの目安量は、約20gまでです。もし、とろみが足りない場合は、離乳食用のとろみ剤を使うと便利です。片栗粉やコーンスターチでとろみをつける場合は、ダマになりやすいので、少量の水で溶いてから加えるようにしてください。

離乳中期になると、赤ちゃんは舌と上あごで食べ物を潰せるようになり、少しずつ食感のあるものに慣れていきます。この時期のいちごは、細かく潰した状態（ペーストより少し粒が残る程度）で与えます。離乳初期と同様に、食中毒予防や酸味緩和のために加熱するのがおすすめです。加熱することで、いちごに含まれるペクチンという食物繊維によって自然なとろみが出て食べやすくなります。種については、離乳初期ほど神経質になる必要はありませんが、赤ちゃんが食べにくそうにしている場合は、取り除いてあげると良いでしょう。この時期のいちごの目安量は、1回あたり20gから30gです。加熱してもとろみが足りない場合は、市販の離乳食用のとろみ剤や、水溶き片栗粉などで調整し、赤ちゃんが飲み込みやすい状態にしてください。色々な味や食感を経験することが大切な時期なので、ヨーグルトに混ぜたり、パン粥に添えたりするなど、他の食材との組み合わせも積極的に試してみましょう。

離乳食後期は、赤ちゃんが歯茎で食べ物を潰せるようになり、手づかみ食べにも意欲を見せる時期です。この頃のいちごは、5～8mm角程度の小さなサイコロ状にカットして与えるのがおすすめです。まだ丸呑みの危険性があるため、喉に詰まらせないように、細かく切って柔らかく調理することが大切です。食中毒予防のため、この時期も加熱調理が推奨されます。電子レンジを使う際は、軽くラップをかけ、様子を見ながら少しずつ加熱すると、形を崩さずに柔らかくできます。種については、ほとんどの赤ちゃんはそのまま食べられますが、気になる場合は取り除いても良いでしょう。離乳後期における野菜・果物の一回の目安量は、30gから40g程度です。いちごは単独で与えるだけでなく、ヨーグルトやパン、シリアルなどと組み合わせることで、栄養バランスを考慮しつつ、色々な味を楽しめます。例えば、加熱したいちごをヨーグルトに添えたり、細かく刻んでパンケーキに混ぜ込んだりするのも良いでしょう。見た目も可愛らしく、栄養価も高まる嬉しい一品になります。

離乳完了期に入ると、赤ちゃんの咀嚼力はさらに発達し、奥歯が生え始める子も増え、大人とほぼ同じ形状のものを食べられるようになってきます。この時期のいちごは、少し大きめの1cm角程度にカットして与えることが可能です。手づかみ食べの練習にもちょうど良い大きさですが、まだ喉に詰まらせる可能性があるので、必ず加熱して柔らかくしてから与えるようにしましょう。もし生で与える場合は、後述する注意点をよく理解し、少量から試すことが重要です。完了期の野菜・果物の目安量は、一回あたり40gから50g程度で、これは3～5歳児の約3/4量に相当します。甘くて美味しい果物は、赤ちゃんが気に入るとたくさん食べたがる傾向がありますが、糖分の摂りすぎにならないように、量を調整することが大切です。いちごに含まれる栄養素を効率良く摂取するため、小松菜やほうれん草など、鉄分やカルシウムが豊富な緑黄色野菜と組み合わせて、栄養バランスの整った食事を心がけましょう。例えば、加熱したいちごを細かく刻んでフレンチトーストに混ぜたり、水切りヨーグルトと混ぜてクリームサンドにしたりするなど、色々なアレンジで飽きさせない工夫を凝らしましょう。後期以降は、薄切りにしたいちごを自分でかじらせる練習もおすすめです。

甘くて美味しいいちごは、赤ちゃんが進んでたくさん食べてくれることが多いですが、適切な量を守ることが重要です。果物の過剰摂取は、糖分の摂りすぎにつながる恐れがあります。東京都の幼児向け食事バランスガイドによると、3～5歳児のいちごの1日の摂取目安量は6個とされています。この情報を元に、厚生労働省の授乳・離乳の支援ガイドに記載されている子どもの果物摂取目安量が大人の約1/2であること、また、1～2歳の1日の食事摂取基準が3～5歳の約3/4であることを考慮すると、離乳完了期（1歳頃）のいちごの1日の摂取目安量は、3～4個程度が適切であると考えられます。この目安量はあくまでも目安であり、赤ちゃんの食欲や他の食事とのバランスを見ながら調整することが大切です。バランスの良い食事の一部として、適切な量のいちごを食べさせてあげましょう。

離乳食にいちごを取り入れる際は、その美味しさだけでなく、安全性と栄養面の両面から重要なポイントと注意点を把握しておく必要があります。特に、食中毒を防ぐための加熱処理、アレルギーへの注意、そして栄養素の特性を考慮した調理法は、赤ちゃんの健康を守る上で非常に重要です。いちごは見た目も可愛らしく、赤ちゃんが興味を持ちやすい食材ですが、与え方には細心の注意を払いましょう。

いちごはそのまま食べられる果物ですが、離乳食を始めたばかりの赤ちゃんに与える際は、食中毒予防の観点から、最初は加熱することを強くおすすめします。なぜなら、赤ちゃんは大人のように細菌に対する抵抗力を持っていないため、ごくわずかな菌でも食中毒を引き起こす可能性があるからです。いちごは表面がデリケートで傷つきやすく、丁寧に洗うのが難しい場合があるため、生産の過程で洗浄されないこともあり、菌数が高い状態であることも少なくありません。実際に、いちご大福などの材料となるペースト状の原料でさえ、菌数が多いケースが見られます。青果や野菜の加工を専門とする業者として、免疫機能がまだ発達していない赤ちゃんに生のいちごを与えることは、菌の数をコントロールすることが難しいため、あまりおすすめできません。もし生のいちごを与えるのであれば、必ず流水で丁寧に洗い、少量ずつ様子を見ながら、できるだけ新鮮なうちに食べきることが大切です。しかし、最も安全なのは、離乳食期間中は加熱して調理することです。もし慣れてきて生で食べさせる場合でも、まずは少量から試すようにしましょう。

いちごの魅力は何と言っても甘酸っぱい味ですが、大人が美味しいと感じる味が、赤ちゃんにとっても同じとは限りません。甘味、塩味、旨味、苦味、酸味という5つの基本的な味の中で、赤ちゃんは特に苦味や酸味を、体に不要な味、あるいは危険な味として本能的に感じ取り、苦手意識を持つ傾向があると言われています。特に離乳食を始めたばかりの赤ちゃんは、いちごの酸味にびっくりしてしまうことがあります。しかし、いちごを加熱することで、この酸味が和らぎ、食べやすくなるという利点があります。また、調理方法を工夫することで、乳製品（離乳食用のヨーグルトやプレーンヨーグルト、カッテージチーズなど）と組み合わせたり、乳アレルギーがある場合には豆乳やきな粉といった大豆製品と組み合わせることで、酸味をまろやかにすることができます。ヨーグルトにはタンパク質とカルシウムが豊富に含まれており、いちごに含まれるビタミンCと一緒に摂取することで、カルシウムの吸収率を高める効果も期待できます。これらの食材と組み合わせることで、赤ちゃんはいちごをより美味しく、喜んで食べてくれるようになるでしょう。

いちごは、食品表示法で定められた特定原材料等28品目には含まれていませんが、アレルギー反応を引き起こす可能性のある果物です。乳幼児期においては、野菜や果物によるアレルギーは比較的少ないものの、注意が必要です。果物の中では、ももやバナナなどが特定原材料に準ずるものとして扱われており、いちごもこれらと同様に、比較的アレルギー反応が出やすい果物の一つと考えられています。そのため、初めていちごを赤ちゃんに与える際には、他の新しい食材を試す時と同じように、必ず加熱したものを耳かき一杯程度の少量から与え、赤ちゃんの体調に変化がないか、アレルギー症状（蕁麻疹、口の周りの赤み、嘔吐、下痢など）が現れないかを、注意深く観察することが非常に重要です。もし何か異常が見られた場合は、すぐに与えるのをやめて、必要に応じて医師に相談してください。何も問題がなければ、翌日以降、少しずつ量を増やしていくようにしましょう。焦らずに、少量ずつ進めていくことが、アレルギーのリスクを最小限に抑える上で最も重要なポイントです。また、いちごをそのまま与えるのではなく、他の甘い果物（バナナ、りんご、ももなど）と組み合わせて作られたベビーフードなど、酸味が調整されている製品を利用することも、初めていちごを試す際にはおすすめです。ただし、ベビーフードに含まれるバナナ、もも、りんご、キウイフルーツなども、アレルギーのリスクが比較的高い果物であるため、それぞれの果物についても少量ずつ試して、様子を見るようにしてください。

いちごは、その美味しさはもちろんのこと、栄養価が高いことも魅力の一つです。特にビタミンCが豊富に含まれており、野菜や果物の中でもトップクラスの含有量を誇ります。例えば、1歳から2歳のお子さんであれば、いちごをわずか4粒程度食べるだけで、1日に必要なビタミンCの推奨量を満たすことができるほどです。ビタミンCは、免疫力を高めたり、鉄分の吸収を助ける働きがあります。また、「造血ビタミン」とも呼ばれる葉酸も豊富に含んでいるため、赤ちゃんの成長には欠かせない栄養素と言えるでしょう。さらに、水溶性食物繊維であるペクチンも多く含まれており、便を柔らかくする効果が期待できるため、便秘の解消にも役立つ可能性があります。しかし、これらの栄養素の中には、水に溶けやすい性質を持つものも多く、調理の方法によっては失われやすいという点に注意が必要です。例えば、ビタミンCは加熱によって壊れやすく、水溶性の栄養素は、長時間水に浸したり、洗いすぎたりすることによって流れ出てしまうことがあります。離乳食を作る際には、栄養価をできるだけ保つことよりも、「食べやすさ」と「衛生面」を重視した調理を心がけることが大切です。栄養素が多少失われることを気にしすぎるよりも、赤ちゃんが離乳食を楽しく食べること、そして様々な味や食感を体験することが、この時期の成長にとって最も重要なことです。ただし、加熱によって栄養素が一部失われたとしても、いちごから得られるその他のメリットや、赤ちゃんにとっての食経験としての価値は非常に大きいと言えるでしょう。

赤ちゃんにいちごを使った離乳食を与える際は、安全を考慮した下ごしらえ、保存方法、市販品を使う上での注意点を把握しておくことが大切です。いちごは繊細な果物なので、特に衛生面には気を配りましょう。

いちごに含まれるビタミンCや葉酸、ペクチンといった栄養成分は水に溶けやすい性質を持つため、長時間水に浸けたり、強く洗いすぎたりすると、これらの栄養素が失われてしまうことがあります。しかしながら、離乳食においては栄養価よりも安全性が重要視されます。いちごは食中毒を引き起こす可能性も指摘されているため、調理する前に必ず流水で丁寧に洗いましょう。特にヘタの部分は汚れがたまりやすいので、ヘタを取る前に洗い、その後ヘタを取り除いてから再度軽く水洗いするとより衛生的です。表面が傷つきやすい果物なので、やさしく、かつしっかりと汚れを落とすように心がけましょう。洗った後は、清潔なキッチンペーパーなどで丁寧に水気を拭き取ってから調理してください。

いちごは旬の時期にたくさん手に入れて、冷凍保存しておくと、離乳食に手間なく活用できます。冷凍保存する際のポイントを守ることで、品質の低下を最小限に抑えることができます。

いちごを生の状態で冷凍する際は、まずヘタを取り除き、流水で丁寧に洗います。その後、清潔なキッチンペーパーなどで表面の水分をしっかりと拭き取ることが大切です。水分が残っていると冷凍焼けの原因になるため、この工程は丁寧に行いましょう。次に、いちご同士がくっつかないように、バットなどに並べて冷凍庫で一旦バラバラに凍らせます。完全に凍ったら、ジッパー付きの保存袋や密閉できる容器に入れ替え、できるだけ空気を抜いて保存します。こうすることで、必要な量だけ取り出して使えるので便利です。

加熱したいちごを、離乳食の段階に応じてペースト状にしたり細かく刻んだりした後、冷凍保存することも可能です。加熱調理後、しっかりと粗熱を取り除き、製氷皿や離乳食用の小分け保存容器などに入れて密閉し、冷凍庫へ。こうすることで、使用したい時に必要な量だけを取り出して解凍できるため、とても便利です。どちらの方法で冷凍した場合でも、品質の劣化を考慮して、1ヶ月以内に使い切るように心がけましょう。また、冷凍されたいちごをそのまま赤ちゃんに与えることは、誤って飲み込んでしまう危険性があるため絶対に避けてください。必ず解凍し、必要に応じて加熱してから与えるようにしてください。

いちごは、小さな種が口の中に残りやすかったり、種類によっては酸味が強かったりするため、特に離乳食を始めたばかりの赤ちゃんにとっては、少し食べにくいと感じられることがあります。そのような場合に、市販のベビーフードやいちごの加工品を上手に取り入れるのも良い方法です。ただし、利用するにあたって、いくつか注意しておきたい点があります。

市販されているいちごピューレやジャムは、あらかじめ加熱処理がされているため安心して与えられますが、残念ながら砂糖が多く含まれている製品が少なくありません。離乳食の時期に過剰な糖分摂取は避けたいので、購入前に必ず原材料表示をチェックし、砂糖不使用のものを選ぶようにしましょう。日本のジャムに関する定義では、「砂糖やブドウ糖などの糖類を加えてゼリー状になるまで煮詰めたもの」と定められています。もし砂糖が添加されておらず、いちごのみで作られた製品であれば、商品ラベルには「ペースト」や「ピューレ」と記載されているはずです。また、ボツリヌス菌による食中毒のリスクを避けるため、1歳未満の赤ちゃんにはハチミツが含まれる製品は絶対に与えないでください。

市販のベビーフードは、価格や風味を一定に保つために、いちごだけでなく甘味の強い他の果物を加えて、酸味を調整しているものが多いです。そのため、赤ちゃんがいちごを初めて口にする際に特におすすめです。種も取り除かれているので、手間をかけずに安全に与えることができます。しかし、ベビーフードを選ぶ際にも、原材料表示をしっかりと確認することが大切です。特に海外製のベビーフードの中には、いちごの風味が添加されているだけで、実際にはいちごそのものが含まれていない製品も存在します。日本のベビーフードで香料（オレンジ、もも、りんごなど）が使用されることは比較的少ないですが、念のため確認し、いちごがきちんと使用されているかを確認しましょう。また、いちご単体ではなく、他のフルーツと組み合わされた製品も豊富にあります。バナナ、もも、りんご、キウイフルーツなどは、アレルギーを引き起こすリスクが他の果物に比べてやや高いため、これらのフルーツが含まれている場合は、少量ずつ試しながら、赤ちゃんの様子を注意深く観察するようにしましょう。

いちごは、その自然な甘さと美しい見た目で、離乳食を華やかにし、赤ちゃんの興味を引き出すのに最適な食材です。ここでは、離乳食の段階別に合わせた、いちごを使った簡単でおすすめのレシピをご紹介します。これらのレシピを通して、赤ちゃんに安心安全ないちごの美味しさを体験させてあげましょう。

この時期の赤ちゃんは、まだ物を噛むことができません。そのため、舌触りが良く、飲み込みやすい、なめらかな状態にすることが大切です。このレシピでは、いちごを丁寧に処理し、赤ちゃんが安心して食べられる、とろりとしたピューレに仕上げます。

葛粉を使うと、とろみをつけるだけでなく、自然な甘みが加わり、いちごの酸味を和らげる効果も期待できます。葛粉がない場合は、片栗粉で代用できますが、とろみのつき方が異なる場合があります。

この時期の赤ちゃんは、舌と上顎でつぶせるくらいの固さのものが食べられるようになってきます。あったかいイチゴミルクは、イチゴの酸っぱさをミルクで和らげ、加熱することでさらに食べやすくした、身体も温まるメニューです。温めることでイチゴの香りがより一層引き立ち、赤ちゃんもきっと気に入ってくれるでしょう。

離乳後期になると、赤ちゃんは歯茎で食べ物を噛めるようになり、手で持って食べることに興味を持ち始めます。イチゴフレンチトーストは、柔らかく調理したパンとイチゴの組み合わせで、手づかみ食べの練習に最適です。甘酸っぱいイチゴが、フレンチトーストのやさしい甘さとマッチして、喜んで食べてくれるでしょう。

離乳食完了期には、様々な食材や調理方法にチャレンジすることが大切です。いちごヨーグルトサンドは、水切りヨーグルトで作ったあっさりとしたクリームと、いちごの自然な甘さが絶妙にマッチした、おやつにぴったりのメニューです。手で持って食べやすく、見た目も可愛らしいので、お子様の食欲を刺激します。

上記はあくまでレシピの一例です。いちごの硬さやサイズは、赤ちゃんの好みや発達段階に応じて調整してください。旬のいちごを家族で楽しむことは、赤ちゃんにとって素晴らしい食育の機会となるでしょう。

いちごは、鮮やかな色と甘酸っぱさが特徴で、離乳食初期（5～6ヶ月頃）から取り入れられる人気の果物です。ビタミンCや葉酸、ペクチンといった栄養素が豊富で、赤ちゃんの成長をサポートします。しかし、いちごを離乳食に使う際は、安全に美味しく食べられるように、いくつかのポイントと注意点があります。

特に離乳食初期の赤ちゃんには、食中毒予防のため、いちごを必ず加熱してから与えましょう。加熱することで、酸味が和らぎ、食べやすくなる効果も期待できます。生のいちごを与える場合は、十分に洗浄し、少量から試すことが大切です。アレルギーのリスクは低いものの、初めて与える際は少量から始め、赤ちゃんの様子をよく観察しましょう。心配な場合は、アレルギー専門医に相談してください。

離乳食の段階に合わせて、いちごの固さや大きさを変えることも重要です。初期はペースト状、中期は細かく潰したもの、後期は5～8mm角、完了期は1cm角程度にカットするなど、赤ちゃんの咀嚼力に合わせて調整しましょう。糖分の摂りすぎを防ぐため、1日の摂取量を守り、与えすぎに注意してください。市販品を使う場合は、砂糖不使用のものを選び、原材料をしっかり確認しましょう。1歳未満の赤ちゃんには、ハチミツは絶対に与えないでください。

旬のいちごを味わうことは、季節感を感じる大切な食体験です。安全な方法でいちごを離乳食に取り入れ、赤ちゃんの成長を支えながら、家族みんなで旬の味覚を楽しみましょう。この記事が、保護者の皆様の離乳食作りのお役に立てば幸いです。

冷凍いちごを解凍せずにそのまま赤ちゃんに与えるのは、窒息の危険性があり大変危険です。凍っているいちごは硬く、喉に詰まりやすいためです。必ず解凍し、赤ちゃんの月齢に合わせた柔らかさと大きさに調理してから与えてください。必要に応じて、解凍後に再度加熱することをおすすめします。

赤ちゃんは酸味に敏感なため、いちごが酸っぱくて食べない場合は、工夫が必要です。まず、いちごを加熱すると酸味が和らぎ、甘味が増します。プレーンヨーグルトや水切りヨーグルト、牛乳（1歳以降）、豆乳（乳アレルギーの場合）などと混ぜると、酸味がまろやかになり食べやすくなります。また、旬の完熟した赤いものを選ぶと、酸味が少なく甘みが強いいちごを選べます。

いちごはその構造上、傷がつきやすく、丁寧に洗うのが難しい果物です。そのため、食中毒のリスクが報告されており、免疫機能が発達段階にある赤ちゃんに生のまま与えるのは避けるべきです。細かく潰すことでいちごの表面積が広がり、もし菌が付着していた場合、その危険性が高まることも考えられます。特に離乳食の初期から中期にかけては、必ず加熱してから与えるようにしてください。離乳食後期以降で生のいちごを与えることを考える場合でも、十分に洗浄し、新鮮なものを少量から試すようにしましょう。しかし、基本的には加熱調理を続ける方が安全です。

いちごは、アレルギー物質として表示が義務付けられている特定原材料等28品目には含まれていませんが、果物の中では比較的アレルギー反応が出やすい食品とされています。特に、口の周りの赤みや痒みといった症状（口腔アレルギー症候群）が現れることがあります。ただし、赤ちゃんが野菜や果物に対してアレルギーを起こす頻度は、鶏卵、牛乳、小麦などに比べるとそれほど高くありません。初めていちごを与える際は、加熱したものを少量（耳かき1杯程度）から試し、赤ちゃんの様子をよく観察してください。何か異常が見られた場合は、直ちに与えるのをやめて、医師に相談しましょう。

いちごに豊富に含まれるビタミンCは、水に溶けやすく、熱に弱いという特徴があります。そのため、加熱調理をするとある程度失われてしまいます。また、葉酸や水溶性食物繊維であるペクチンも水溶性なので、長時間水に浸したり、過剰に洗ったりすると流れ出てしまう可能性があります。しかし、離乳食においては、栄養が失われることを気にしすぎるよりも、食中毒を防ぐための衛生管理や、赤ちゃんが食べやすいように工夫することを優先しましょう。加熱によって栄養素が減ってしまうことがあっても、いちごが持つその他の栄養価や、赤ちゃんが色々な味や食感を体験できる食育の面から見ても、いちごを与える価値は非常に高いと言えます。