「何気なく選んでいるお菓子、本当に安全?」そう思ったことはありませんか?手軽に買えるお菓子は、忙しい毎日やお子様のおやつに欠かせない存在。しかし、気になるのは添加物の存在です。この記事では、添加物の少ないお菓子選びの完全ガイドとして、安心安全なおやつを見つけるための情報をお届けします。添加物の種類や影響、選び方のコツまで、徹底的に解説。今日からあなたも、賢いお菓子選びの達人になりましょう!
お菓子に含まれる添加物とは? 選び方とおすすめ商品
「市販のお菓子には、どんな添加物が使われているの?」「添加物の少ないお菓子ってあるのかな?」そう思っていませんか?手軽に買える市販のお菓子は、つい手に取ってしまいますが、添加物が気になるという方もいるでしょう。
この記事では、お菓子によく使われる添加物の種類や役割、添加物を避けるための選び方、そして比較的添加物が少ないお菓子の選び方を紹介します。さらに、添加物に配慮したおすすめのお菓子もピックアップ。この記事を参考に、お菓子に関する知識を深め、安心してお子さんと一緒に楽しめるお菓子を見つけてください。
お菓子によく使われる添加物と、その役割
添加物は、お菓子の風味や色、食感を良くしたり、保存性を高めるために使われます。添加物がなければ、お菓子はすぐに傷んだり、見た目が悪くなったりすることも。お菓子によく使われる添加物としては、甘味料、保存料、着色料、香料、調味料(アミノ酸など)が挙げられます。それぞれの添加物について詳しく見ていきましょう。
甘味料
甘味料は、お菓子に甘さを加えるために使われる添加物です。よく使われる甘味料には、アスパルテーム、アセスルファムK、ソルビトールなどがあります。アスパルテームやアセスルファムKは、砂糖の数百倍もの甘さを持つ高甘味度甘味料で、低カロリーでコストも抑えられるため、多くのお菓子に砂糖の代わりに使用されています。アスパルテームは、アミノ酸の一種であるアスパラギン酸とフェニルアラニンから作られ、アセスルファムKは酢酸が原料です。これらの甘味料は、世界中で広く使用されています。
ただし、アスパルテームは、フェニルケトン尿症の方は摂取を控える必要があります。また、過剰摂取による健康への影響を指摘する声もあります。日本薬学会からは、マウスを使った実験で精子への影響が報告されていますが、厚生労働省が定める1日摂取許容量(体重1kgあたり40mg)を大幅に下回る摂取量であれば、過度に心配する必要はないとされています。
ソルビトールは、海藻や果物に含まれる糖アルコールの一種です。お菓子に甘さを加え、味を染み込みやすくする効果があります。糖アルコールの甘さは砂糖の25~100%程度で、カロリーがやや低く、虫歯になりにくいのが特徴です。また、血糖値の上昇も緩やかであるとされ、国際的な機関でも安全性が評価されています。
甘味料が多く使われているお菓子としては、ゼリー、チョコレート、キャンディ、ガムなどが挙げられます。
保存料
保存料は、お菓子の変色や風味の変化を防ぎ、腐敗を抑制することで、食中毒のリスクを減らすために使用されます。代表的な保存料としては、安息香酸、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸などがあります。
安息香酸については、海外で清涼飲料水に含まれる安息香酸とアスコルビン酸が反応し、微量のベンゼンが検出された事例があります。しかし、厚生労働省は、ガイドライン値を上回る飲料水を摂取した場合でも、健康への影響は小さいとしています。ベンゼンは、国際がん研究機関によって発がん性があると分類されていますが、主な摂取源は大気であり、食品からのリスクは低いと考えられています。
ソルビン酸は、体内で分解されて炭酸ガスと水になります。1日摂取許容量は、体重1キロあたり0~25mgとされており、この範囲内であれば、健康への影響は少ないと考えられています。日本人の平均摂取量は許容量を大きく下回っており、安全性に問題はないとされています。ソルビン酸と亜硝酸ナトリウムの複合摂取による健康リスクを指摘する情報もありますが、科学的な根拠は確認されていません。食品安全委員会も、通常の使用においては健康への悪影響はないと結論付けています。
保存料が多く使われているお菓子としては、饅頭、ビスケット、グミなどが挙げられます。
着色料
食品の色合いを良くし、食欲をそそる効果をもたらすのが着色料という食品添加物です。着色料には、タール色素やカラメル色素、クチナシ色素などが知られています。
タール色素は、石炭や石油を原料として作られ、鮮やかな赤色、黄色、緑色、青色などを表現します。具体的には、食用赤色2号、食用赤色102号、食用黄色4号など12種類が存在し、食品表示では「着色料(赤102、黄4)」や「赤色2号」といった形で記載されます。イギリスの食品基準庁は、タール色素の一種である赤色40号や黄色4号などが、注意欠陥・多動性障害(ADHD)のリスクを高める可能性があるとして、使用規制を推奨しています。また、アメリカでは食用赤色2号に発がん性の疑いがあるとして1976年から使用が禁止されています。その後、FAO/WHO合同食品添加物専門家会議によって「発がん性は認められない」と再評価されましたが、現在も認可されていません。タール色素は、駄菓子やアイスクリーム、シャーベット、チョコレートなど、鮮やかな色合いを特徴とする食品に多く用いられています。
カラメル色素については、変異原性試験や反復投与毒性試験、発がん性試験など、多岐にわたる安全性試験の結果、安全上の問題はないと報告されています。日本の厚生労働省も、マウスとラットを用いた2年間の慢性毒性試験の結果、「がん原性は認められない」と結論付けています。
クチナシ色素は、クチナシの果実から抽出される天然色素であり、抽出、分離、加水分解などの工程を経て、クチナシ黄色素、クチナシ青色素、クチナシ赤色素といった種類の色素が得られます。
さらに、ホワイトチョコレートなどには、二酸化チタンという白色の着色料が使用されることがあります。EUでは2022年に食品添加物としての二酸化チタンの使用が禁止されましたが、この発表を受けて日本国内でも安全性に関する議論が行われました。その結果、厚生労働省は2023年に、二酸化チタンに関する現行のリスク管理を変更する必要はないとの判断を示しています。
香料
食品に香りを付与したり、香りを強調したりする目的で使用されるのが香料という食品添加物です。代表的な香料としては、アセト酢酸エチル、アニスアルデヒド、アセトフェノンなどが挙げられ、現在許可されている化学合成香料は2500種類にも及ぶと言われています。天然香料基原物質リストには612種類の香料が掲載されており、これらは組み合わせて使用されることもあります。食品表示では、一般的に「香料」とだけ記載されます。香料の使用量はごく少量であり、過剰に使用するとかえって風味を損なう可能性があります。キャンディーやグミ、チョコレート、スナック菓子など、幅広い加工食品に利用されています。
調味料(アミノ酸等)
調味料(アミノ酸等)は、サトウキビやトウモロコシなどの糖質を原料とした発酵法によって製造される「うま味調味料」であり、食品にうま味を加え、素材本来の味を引き立てる効果があります。代表的なものとして、昆布だしのうま味成分であるグルタミン酸ナトリウム、カツオ節などのうま味成分であるイノシン酸ナトリウム、シイタケなどのうま味成分であるグアニル酸ナトリウムの3種類があります。これら2種類以上を組み合わせた場合、「調味料(アミノ酸等)」と表示されます。
グルタミン酸ナトリウムは、日本人が昆布だしのうま味成分として発見し、抽出方法を開発しました。FAO/WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)をはじめとする国際機関によって様々な調査が行われ、安全性が確認されている食品添加物です。スナック菓子やせんべい、ビスケットなどに多く含まれています。
アミノ酸類は、お菓子だけでなく様々な食品に添加されているため、その味に慣れてしまうと、無添加の食品に対して「味が薄い」と感じてしまうことがあるかもしれません。
食品添加物を多く含む可能性のある市販のお菓子
市販されているお菓子の中でも、特に多くの食品添加物が使用されている傾向にあるものをご紹介します。どのような添加物が使用されているかを確認し、摂取量に注意することが大切です。
チューインガム
チューインガムの独特な食感を支える「ガムベース」は、製品の根幹となる部分です。弾力性や形状維持のため、酢酸ビニル樹脂といった合成樹脂や、天然ゴム、ワックスなど、多岐にわたる成分が配合されています。これらの組み合わせによって、あの独特の噛み心地と風味が長く続くのです。ガムベースには、高分子樹脂のほか、食感を調整する様々な成分がまとめて表示されています。さらに、甘味料(アスパルテーム、アセスルファムKなど)や香料も多く使用される傾向にあります。
グミ
グミに使われる代表的な食品添加物としては、酸味料、香料、乳化剤、甘味料(ソルビトールなど)、保存料(ソルビン酸など)が挙げられます。目を引く色と豊かな風味は、これらの添加物によって実現されています。摂取量に注意し、一日の摂取目安を超えないように気をつけましょう。
飴(キャンディ)
飴には、着色料、甘味料、香料といった食品添加物がよく使われます。特に、鮮やかな色合いを出すために、タール色素系の着色料(黄色4号、赤色2号など)が使用されることがあります。これらの着色料は見た目の魅力を高める一方で、摂取量には注意が必要です。
子供向け菓子(知育菓子)
創造性を刺激する知育菓子は、楽しみながら作って食べられる工夫が凝らされていますが、酸味料や香料、着色料などの食品添加物が含まれている場合が多いです。しかし、近年では、野菜色素やクチナシといった天然由来の色素を使用し、着色料や保存料不使用を特徴とする製品も増えてきました。購入する際には、原材料表示をしっかり確認することが大切です。
ポテトチップス
ポテトチップスには、味を豊かにするグルタミン酸ナトリウム(表示名:「調味料(アミノ酸)」)や、品質を保持するためのpH調整剤などが使用されていることがあります。グルタミン酸ナトリウムは、日本人が昆布のうま味成分として発見し、その抽出技術が確立されました。国際的な専門機関であるFAO/WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)などによって、安全性が評価されています。ただし、高血圧や心臓疾患、腎機能に不安のある方は、ポテトチップスの過剰な摂取は控えるようにしましょう。
米菓
「あられ」や「おかき」、「せんべい」といった米菓にも、食品添加物が利用されています。具体的には、味を調える調味料(アミノ酸等)や、食品にとろみをつける増粘剤、色合いを調整する着色料などが挙げられます。また、原材料の加工段階で使用され、最終製品にはごく微量しか残存しない添加物は「キャリーオーバー」として扱われ、表示が省略されることがあります。例えば、せんべいの風味付けに保存料である安息香酸を含む醤油を使用した場合でも、最終的なせんべいに安息香酸が表示されないケースがあります。
チョコレート
チョコレートには、乳化剤や香料、着色料などの食品添加物が使用されることがあります。乳化剤は、砂糖、カカオ、液状のココアバターを滑らかに混ぜ合わせるために用いられます。特に、着色されたチョコレート、とりわけ白いチョコレートには、二酸化チタンなどの着色料が使用されていることが多いです。EUでは2022年に食品添加物としての二酸化チタンの使用が禁止されましたが、この発表を受けて日本でも安全性の議論が行われました。その結果、2023年に厚生労働省は、二酸化チタンに関する既存のリスク管理措置を変更する必要はないとの判断を示しました。
スナック菓子
スナック菓子には、甘味料(ソルビトールなど)、香料、調味料(アミノ酸等)といった食品添加物が配合されていることがあります。一般的に、味が複雑なほど多くの添加物が使用される傾向にあり、例えば、明太子バター醤油味のような複雑なフレーバーのスナック菓子は、シンプルな塩味のスナック菓子よりも添加物の種類が多くなることがあります。食品添加物の摂取量だけでなく、スナック菓子の過食は、糖分、脂質、塩分の過剰摂取につながるため、注意が必要です。
お菓子の食品添加物をできるだけ避けるには?
食品添加物は、国の基準によって安全性が管理されていますが、摂取量を抑えたいと考える方もいるかもしれません。ここでは、お菓子に含まれる食品添加物を、できるだけ避けるための方法をご紹介します。
原材料表示を確認し、シンプルなものを選ぶ
お菓子を選ぶ際には、原材料表示をしっかりと確認し、できるだけシンプルなものを選びましょう。原材料名を見ることで、どのような添加物が使われているかを知ることができます。一般的に、複雑な味わいのお菓子ほど、多くの添加物が使われている傾向があります。例えば、シンプルな塩味のポテトチップスは、凝った味付けのものよりも添加物が少ないことが多いです。また、下記のようなお菓子は比較的添加物が少ないため、参考にしてみてください。例えば、和菓子、おせんべい、素焼きのナッツなどは、素材本来の味を大切にし、加工の工程が少ないため、添加物が抑えられていることが多いです。
手作りを心掛ける
お菓子に含まれる添加物が気になる場合は、手作りがおすすめです。自分で作ることで、材料を自分で選び、添加物の量を調整できます。できる限り、加工されていない素材を選び、シンプルなレシピで作るようにしましょう。
また、おやつとして、フルーツや焼き芋など、素材そのものを食べるのも良いでしょう。市販のお菓子と比べて、ビタミン、ミネラル、食物繊維などが豊富で、お子様にもおすすめです。
比較的、食品添加物が少ないお菓子の種類
市販のお菓子の中にも、添加物が少なく、素材の良さを活かしたものが存在します。食品添加物が気になる方は、これから紹介する種類のお菓子を選んでみてはいかがでしょうか。
芋けんぴ
さつまいも、砂糖、植物油。芋けんぴの材料は、驚くほどシンプルです。だからこそ、さつまいも本来の味わいと、素朴な甘さが際立ちます。添加物に頼らない製法で作られているものが多く、お子様にも安心して与えられるおやつとして人気です。自然の恵みを感じる、優しい甘さとカリッとした食感が魅力です。
きなこねじり
きなこねじりの主原料は、きな粉、水飴、砂糖、そして油。シンプルな材料で作られているのが特徴です。しかし、製品によっては、色鮮やかに見せるための着色料が使用されている場合もあります。購入する際には、パッケージ裏面の原材料表示をしっかりと確認し、無添加のものを選ぶように心がけましょう。
干し芋
さつまいもを蒸した後、太陽の光を浴びてじっくりと乾燥させる干し芋は、添加物が少ないお菓子の代表格と言えるでしょう。食物繊維やミネラルを豊富に含んでいるため、お子様だけでなく、健康を気遣う方にもおすすめの自然派おやつです。腹持ちが良いのも嬉しいポイントです。
レーズン
ぶどうを時間をかけて天日干しにするだけで作られるレーズンは、基本的に添加物を必要としません。太陽の光をたっぷり浴びたぶどうの、自然な甘さと凝縮された栄養が魅力です。ただし、市販のドライフルーツの中には、柔らかさを保つために糖類や酸味料、保存料などが添加されているものも存在します。購入前に原材料表示を確認し、できるだけ無添加のものを選ぶようにしましょう。
焼き栗
焼き栗は、栗本来の甘さを活かしたシンプルなお菓子で、添加物がほとんど使われていません。栗には良質な炭水化物の他、ビタミンB群や食物繊維が豊富に含まれています。そのため、整腸作用や疲労回復効果も期待でき、ヘルシーな間食としておすすめです。
玄米ポン
玄米ポンは、玄米、砂糖、わずかな塩のみで作られることが多い、素朴な味わいのお菓子です。特定原材料とされるアレルギー物質を含まない製品も多く、小さなお子様やアレルギー体質の方にも選びやすいのが魅力です。
水ようかん
水ようかんは、小豆、寒天、砂糖、水というシンプルな材料から作られる和菓子であり、添加物が少ないのが特徴です。砂糖を多く使用することで糖度が高まり、微生物の繁殖を抑制する効果があります。これにより、保存料を使用せずとも日持ちしやすいという利点があります。
まとめ
市販のお菓子の中には、多くの食品添加物を使用しているものも存在しますが、素材の持ち味を活かしたシンプルなものも数多くあります。食品添加物に対して、ネガティブなイメージを持つ方もいるかもしれませんが、日本国内で使用が認められている食品添加物は、厳格な科学的試験を経て安全性が確認されています。国が定める基準に基づいて使用されており、適切な量を守って摂取する限り、過度に心配する必要はありません。
しかし、可能な限り添加物の摂取量を抑えたいと考える場合は、購入前に原材料表示をしっかりと確認し、できるだけシンプルな素材で作られたお菓子を選ぶように心がけましょう。また、手作りのお菓子に挑戦することも有効な手段です。芋けんぴや干し芋、きなこねじり、羊羹など、伝統的な製法で作られたお菓子は、比較的食品添加物が少ない傾向にあります。1日の摂取量を意識しながら、お菓子を上手に楽しみ、添加物を気にすることなく、心豊かなおやつ時間を過ごしましょう。
食品添加物は本当に体に良くないのでしょうか?安全性を詳しく教えてください。
日本で食品に使用が認められている添加物は、厳格な科学的評価を受けており、安全性が確認されています。国が定める基準に従って使用されているため、指示された量を守って摂取する限り、過度に心配する必要はないと考えられています。ただし、添加物によっては摂取量の制限があったり、健康への影響が懸念されているものも存在します。しかし、これらの情報も公的機関によって管理され、公開されています。たとえば、人工甘味料のアスパルテームは、1日に摂取しても安全な量が定められており、特定の疾患を持つ人は摂取を控える必要があります。
子供のために添加物の少ないお菓子を選ぶには、どんなものが良いでしょうか?
添加物が少ないお菓子の例としては、芋けんぴ、きなこねじり、干し芋、レーズン、甘栗、ポン菓子、羊羹などが挙げられます。これらのお菓子は、素材本来の味を大切にしたシンプルな材料で作られていることが多く、添加物の使用を抑えられる傾向にあります。また、果物や焼き芋など、素材そのものを活用したおやつもおすすめです。お菓子を購入する際は、必ず裏面の原材料表示を確認し、できるだけシンプルなものを選びましょう。着色料や保存料などの添加物の有無を確認することが大切です。
食品表示における「一括名表示」とは、どのような添加物が対象となるのですか?
食品添加物の中には、その使用目的や機能が似ているため、個別の名称ではなくまとめて表示することが認められているものがあります。代表的な例としては、チューインガムの「ガムベース」があります。これは、ガムの弾力や形状を維持するための様々な成分(高分子樹脂、ゴム類、ワックス、乳化剤、無機塩など)をまとめて表示する方法です。また、「香料」も多くの種類の香料をまとめて「香料」とだけ表示されることが一般的です。「調味料(アミノ酸等)」は、グルタミン酸ナトリウム、イノシン酸ナトリウム、グアニル酸ナトリウムなど、複数のうま味成分をまとめて表示する際に用いられます。
「キャリーオーバー」とは、具体的にどのような意味を持つのでしょうか?
キャリーオーバーとは、原材料の製造過程で使用された食品添加物が、最終的に完成した食品には、その添加物が効果を発揮するのに十分な量よりも少なくしか残っておらず、さらに、その食品に添加物を加える目的で使用されていない場合に、表示義務が免除される制度のことです。たとえば、せんべいの味付けに使われる醤油に保存料(安息香酸など)が含まれていても、最終的なせんべいの中に残る保存料の量がごくわずかで、保存効果を発揮しない場合は、せんべいの原材料表示に保存料の記載は不要となります。これは、添加物の影響が最終製品にほとんど及ばないことを前提としたルールです。
人工甘味料や合成着色料など、特定の添加物の安全性に懸念はありますか?
アスパルテームは、甘味が非常に強い人工甘味料ですが、フェニルケトン尿症の方は摂取を避ける必要があります。また、一部の研究では、過剰摂取による認知機能への影響や動物実験での影響が報告されていますが、厚生労働省が定める摂取量を守れば過度な心配はいらないとされています。合成着色料(赤色〇号、黄色〇号など)に関しては、一部の国で規制の動きがあります。例えば、イギリスでは、特定の合成着色料が子供の注意欠陥多動性障害(ADHD)のリスクを高める可能性を指摘し、使用を制限しています。また、アメリカでは、過去に特定の着色料が発がん性の懸念から使用禁止になった例もあります。一方で、カラメル色素やクチナシ色素のように、多くの安全性試験で安全性が確認されている添加物も存在します。白色顔料の二酸化チタンについても、EUでは食品添加物としての使用が禁止されましたが、日本では現在も安全性が認められています。これらの情報を参考に、ご自身で食品を選択することが大切です。
添加物が少ないお菓子を選ぶ利点は何ですか?
添加物の少ないお菓子を選ぶ一番のメリットは、食品添加物の摂取量を抑えられる点です。これにより、添加物がもたらすかもしれない健康への影響を最小限に抑え、素材そのものが持つ自然な風味を堪能できます。さらに、無添加を特徴とするお菓子は、原材料にもこだわっていることが多く、高品質な素材を使用している傾向があります。特に、お子様向けのおやつとして、添加物の少ない製品を選ぶことは、保護者の方にとって安心できる食育の実践につながるでしょう。