小夏時期

小夏時期

小夏は、日向夏(ひゅうがなつ)、ニューサマーオレンジとも呼ばれる柑橘類で、高知県では「小夏」という名称で親しまれています。小夏の旬は3月~6月頃で、ハウス栽培と露地栽培があります。ハウス小夏は3月なかば頃から出回り始め、4月半ば頃から本格化、4月下旬頃から最盛期を迎えます。露地栽培のものは4月~5月頃に旬を迎えます。5月は最も出荷量が多く、量販店にもたくさん出回る事から、初夏のフルーツとして、広く愛されています。爽やかな酸味と上品な甘みが特徴で、初夏の涼味として人気があります。

小夏とは? 基本情報と特徴

小夏の旬は3月~6月頃です。ハウス栽培の小夏は3月下旬頃から出回り始め、露地栽培のものは4月~5月頃に旬を迎えます。最もおすすめの時期は3月~5月末頃までです。6月以降はクール便での発送となり、7月になると旬は過ぎるとされていますが、状況によっては7月も発送されることがあります。

小夏の名前の由来と歴史

小夏は、江戸時代末期に宮崎県で発見された日向夏の変種が起源とされています。明治時代に高知県に導入された際、小さい実がもてはやされたことから「小夏」という名が広まり、定着したと言われています。

小夏の産地

小夏は枝変わりの変異種が多く、細かく品種が分かれています。高知県で品種改良が進み、産地独特の風味が生まれました。

小夏の品種

小夏には、「西内小夏(にしうちこなつ)」「宿毛小夏(すくもこなつ)」「室戸小夏(むろとこなつ)」「松岡小夏(まつおかこなつ)」などが挙げられます。実際に販売される際には、これらの細かな品種名は使用されず、高知で栽培され、出荷される小夏は『土佐小夏(とさこなつ)』という名称で出荷される事がほとんどです。 
小夏は、ビタミンC、βカロチン、ビタミンB1やビタミンB2などの栄養成分が豊富に含まれています。特にビタミンCは、健康維持に役立つとされる栄養素の一つです。また、内側の白い皮には食物繊維が多く含まれています。

小夏の味の特徴

小夏は、程良い甘味と酸味が調和しており、すっきりさわやかな香りと食味が魅力のフルーツです。夏みかんのように酸っぱくなく、みかんのような甘さだけでもない、ほどよい甘さと酸味のバランスが特徴です。また、ジューシーで喉を潤す清涼感も楽しめます。
小夏は、バランスの取れた甘さと酸味が織りなす、爽やかで清々しい風味を持つ果物です。夏みかんのような強い酸味はなく、かといって温州みかんのような単調な甘さだけでもない、絶妙なハーモニーが魅力です。その上、果汁が豊富で、喉を潤すような爽快感も楽しめます。

小夏の栄養成分

お好みで砂糖や塩を振りかけると、より甘みが増して美味しくなります。また、ジュースやジュレなどの加工スイーツも人気です。
日向夏は宮崎県原産の柑橘で、他県で生産・出荷された日向夏にはニューサマーオレンジや小夏といった名称も用いられています。そして、日向夏の変種や交雑によって生まれた多くの品種も市場に流通しています。文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」によると、小夏(日向夏)(生、果肉)100gあたりの主な栄養成分は以下の通りです。
  • エネルギー: 46kcal (100gあたり)
  • たんぱく質: 0.8g (100gあたり)
  • 脂質: 0.1g (100gあたり)
  • 炭水化物: 11.0g (100gあたり)
  • 食物繊維: 1.4g (100gあたり)
  • ビタミンC: 27mg (100gあたり)
  • カリウム: 180mg (100gあたり)
  • カルシウム: 17mg (100gあたり)
  • 鉄: 0.2mg (100gあたり)

小夏の美味しい食べ方

お好みで少量の砂糖や塩をかけると、甘みが引き立ち、より一層美味しくなります。また、ジュースやゼリーなどのスイーツに加工するのも人気があります。

小夏の選び方

美味しい小夏を見分ける秘訣は、次の3つのポイントに注目することです。
  • 鮮やかな黄色を帯びているか
  • 手に取った時に、ずっしりとした重みを感じるか
  • 果皮に目立つ傷や凹みがないか
色が濃くなりすぎて、紫がかってきたものは熟れすぎのサインなので気をつけましょう。

小夏の保存方法

小夏は乾燥に弱い性質を持っています。保存する際は、ポリ袋に入れて、風通しの良い涼しい場所か冷蔵庫の野菜室で保管するのがおすすめです。常温で保存する場合は、新聞紙やキッチンペーパーで包んで、2~3日程度保存できます。冷蔵保存の場合は、同様に包んで容器に入れ、野菜室へ。ただし、冷やしすぎると果肉が硬くなることがあるので注意が必要です。冷蔵での保存期間も約2~3日が目安です。

小夏の歴史

小夏の起源は、文政年間(1818~1829)に、宮崎県赤江町字曽井(現在宮崎市)の真方安太郎氏の宅地内で偶発実生として発見されたのが始まりです。

小夏を活用したレシピ

  • 小夏のサラダ:新鮮なベビーリーフと小夏を彩りよく盛り付け、粗挽きコショウとバルサミコソースをかければ、見た目も華やかなサラダが出来上がります。
  • 小夏のミルクプリン:ゼラチンと牛乳を混ぜて滑らかなプリンを作り、小夏をトッピングすれば、洗練されたデザートとして楽しめます。
  • 小夏のカップケーキ:ホットケーキミックス、牛乳、白玉粉、砂糖を混ぜ合わせ、カップケーキを焼き、小夏を飾り付ければ、持ち寄りパーティーにも最適な可愛らしいスイーツになります。

まとめ

小夏は、主に初夏にあたる5月から6月にかけて旬を迎える柑橘です。高知県が主な産地であり、独特の風味と食感が特徴です。外皮を薄く剥き、白い甘皮と一緒に食べるのが一般的で、爽やかな甘みと酸味が楽しめます。そのまま食べるだけでなく、ジャムやゼリーなどの加工品にも利用され、初夏の味覚として親しまれています。

よくある質問

質問1:小夏と日向夏の違いは何ですか?

小夏は、日向夏(ひゅうがなつ)の別の呼び方であり、分類上は同じ柑橘類です。主に高知県では「小夏」という名称で親しまれ、宮崎県では「日向夏」として知られています。

質問2:小夏の白い部分も食べられる?

もちろんです。小夏の白い皮は、独特の風味があり、美味しく食べられます。果肉の甘酸っぱさと、皮のほのかな甘さが絶妙なバランスを生み出します。

質問3:小夏を長持ちさせるには?

小夏を保存する際は、乾燥に注意が必要です。 поли袋に入れ、風通しの良い冷暗所か、冷蔵庫の野菜室で保管するのがおすすめです。
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