初夏の訪れを告げる、鮮やかな赤い宝石のような果実、レッドカラント。ヨーロッパ原産のこの小さな実は、甘酸っぱく爽やかな味わいで、古くからジャムやゼリーなどに利用されてきました。日本ではまだ馴染みが薄いかもしれませんが、その見た目の美しさだけでなく、豊富な栄養価も魅力です。旬の時期に味わえる、レッドカラントの魅力と、家庭で手軽に楽しめるレシピをご紹介します。
レッドカラント(フサスグリ)とは
レッドカラント、別名フサスグリ(学名:Ribes rubrum)は、スグリ科に属する落葉性の低木です。春には目立たない黄緑色の花を咲かせ、初夏になると、赤い宝石のような果実を房状に実らせます。ヨーロッパで長い間親しまれており、日本では赤房スグリとも呼ばれています。冷涼な気候を好むため、国内では長野県などの限られた地域で栽培されています。
レッドカラント(フサスグリ)の特徴:見た目と味と風味
直径5~10mm程度の丸い果実が房状に連なって実る様子は非常に美しく、ケーキやデザートのデコレーションにもよく使われます。生のまま食べると強い酸味があり、レモンやクランベリーを彷彿とさせる風味が特徴です。そのため、ジャムや果実酒、ソースなど、加工して利用されることが一般的です。特に甘いものや生クリームとの相性が良く、その酸味が風味を一層引き立てます。
レッドカラント(フサスグリ)の種類
レッドカラントには様々な種類が存在し、果実の色によって区別されることがあります。その中でも代表的なものとして、白い果実をつけるシロフサスグリが挙げられます。
シロフサスグリ
シロフサスグリは、名前が示すように白い実をつける品種です。レッドカラントと同様に、食用として広く利用されています。
レッドカラント(フサスグリ)の栄養成分と健康効果
レッドカラントは、ビタミンCを豊富に含んでいるため、風邪の予防や疲労回復、美肌効果などが期待されています。その他にも、以下の栄養素がバランス良く含まれています。
- β-カロテン
- ビタミンE
- 葉酸
- パントテン酸
- カルシウム
- 鉄分
- カリウム
- アントシアニン
- クエン酸
- 食物繊維
まとめ
レッドカラント(フサスグリ)は、見た目の美しさと特有の酸味が魅力的な果実です。比較的簡単に栽培できるため、家庭菜園でも楽しむことができます。この記事を参考に、ぜひレッドカラントを育てて、その美味しさを堪能してください。
レッドカラントの入手先
国内では、レッドカラントの生果は栽培地域が限られているため、通常のスーパーマーケットなどではあまり見かけることはありません。インターネット通販や、一部の高級スーパーマーケット、輸入食品店などで販売されていることがあります。ジャムや冷凍のレッドカラントは比較的容易に入手可能です。
レッドカラントの風味
レッドカラントは、際立った酸味が特徴です。レモンやクランベリーに似た酸っぱさで、甘味はほとんどありません。そのため、そのまま食べるよりも、ジャムやソース、製菓材料として加工して利用されることが多いです。
レッドカラントの栽培は大変?
レッドカラントは、手軽に育てられる果樹として知られています。太陽光がよく当たり、風通しの良い場所を選び、適切な水やり、肥料、剪定といった基本的な手入れを怠らなければ、自宅の庭でも十分に育てることができます。特に冷涼な気候を好む性質から、寒冷地での栽培に最適です。