和菓子の魅力の一つであるあんこ。しっとりとした甘さが口に広がり、日本の伝統的なお菓子を飾る欠かせない存在です。しかし、ダイエット中や健康を気にする方にとって、あんこのカロリーや栄養価は重要な課題となります。今回の記事では、甘味を楽しみつつも健康的な食生活を実現するために、あんこのカロリー情報やその栄養成分について徹底的に解説します。これを知れば、自分に合ったバランスの取り方も見えてくるはずです。
あんこのエネルギー量について
最初に、こしあんとつぶあんのカロリーについて確認してみましょう。
あんこの栄養価
こしあんやつぶあんのカロリーを考えると、砂糖の有無で大きな差が出ます。100gあたりでは、砂糖なしのこしあんは147kcalで、砂糖ありのものは255kcalとなります。一方、つぶあんのカロリーは239kcalです。一般的な大福やおはぎに含まれるあんこの量が30〜50gの場合、つぶあんだけで約70〜120kcalになります。糖質やたんぱく質、脂質も無視できません。こしあん100gには糖質54.9g、たんぱく質5.6g、脂質0.3gが含まれ、つぶあんでは糖質65.1g、たんぱく質5.1g、脂質0.6gです。一方、洋菓子のクリーム類では、ホイップクリーム(乳脂肪)が409kcal、チョコレートクリームが481kcal、カスタードクリームが174kcalとなります。クリームは脂質が多いため高カロリーですが、あんこも砂糖を多く含むため糖質は高くなりますので、糖質制限中の方は用心が必要です。
和菓子に含まれるあんこのカロリー
あんこを使った和菓子のカロリーは以下の通りで、すべて100g基準になっています。たとえば、大福もちが223kcal、桜もちが237kcal、どら焼が292kcalとなっています。そして、これらの数値を代表的な洋菓子のカロリーと比較した結果です。ショートケーキは314kcal、シュークリームが223kcal、ベイクドチーズケーキは299kcalです。和菓子と洋菓子の間にはカロリーの大きな差違は見られませんが、洋菓子の方がしばしばバターやクリームといった高脂肪の要素を含むため、通常、和菓子の方が低カロリーの傾向があります。
つぶあん・こしあんとは
つぶあんは、小豆を崩さずにじっくりと炊き上げたあんこで、小豆の風味がしっかりと感じられます。炊き上がる過程で熟練した職人の手によって、美しい粒状に仕上がるのが特徴です。小豆の自然な味わいやほのかな渋さが堪能できるのが魅力です。
こしあんは、小豆を炊き上げてから丁寧に裏ごしし、皮を取り除いて滑らかにしたあんこです。職人の技術によりその滑らかさは一層引き立ち、まるで絹のような舌触りです。美しい小豆色のこしあんは、見た目にも心惹かれる魅力があります。
こしあんの方がカロリーが高い理由
つぶあんには小豆の皮がそのまま含まれていますが、こしあんはこの皮を取り除き、小豆の中身だけが使われています。そのため、小豆の主要な栄養素はこしあんに多く残ることになり、同じ量で比較すると、こしあんの方がカロリーが高いとされるのです。